久間 議員 北海道現地調査【平成28年5月23日】

研究取組について説明を受ける久間議員
北海道大学の研究取組について説明を受ける久間議員

研究院訪問後の記念撮影
北海道大学農学研究院訪問後の記念撮影

無人走行のデモンストレーション
北海道大学研究農場におけるロボットトラクタ
3台による無人走行のデモンストレーション

ICT活用の取組について説明を受ける久間議員
岩見沢市のICT活用の取組について説明を受ける久間議員 
 
 

オートガイダンス・トラクタについて説明を受ける久間議員
岩見沢市西谷内農場においてGPS
オートガイダンス・トラクタについて説明を受ける久間議員

意見交換会終了後にヴァンカ大臣に挨拶する久間議員
ロボットトラクタ2台(有人-無人)による
協調作業のデモンストレーション


久間 和生 総合科学技術・イノベーション会議常勤議員は、(1)北海道大学において、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP:エスアイピー)の研究進捗状況や産学官連携についての調査、(2)岩見沢市において情報通信技術(ICT)を活用した農業に関する調査を行い、内閣府総合科学技術・イノベーション会議が推進するSociety5.0の取組等と今後の事務局運営方針の参考とすることを目的に、5月23日(月)~5月24日(火)の日程で北海道大学及び岩見沢市を訪問しました。

1.北海道大学
(1) SIP「革新的構造材料」の研究進捗状況
北海道大学工学研究院 大野 宗一 准教授より、SIP「革新的構造材料」の研究進捗状況について説明を受け、意見交換を行いました。大野准教授は、金属材料のマテリアルズインテグレーションを構成する組織予測システムの中で、溶接部の凝固組織形成を従来よりも高精度で予測するモジュールを開発中で、多種の実用合金材料について、多様な凝固条件における組織形成を材料開発に必要な精度や規模で予測することを目指しています。
(2) SIP「次世代農林水産業創造技術」の研究進捗状況
北海道大学農学研究院 野口 伸 教授より、SIP「次世代農林水産業創造技術」の研究進捗状況について説明を受け、意見交換を行いました。野口教授は、4年後の実用化を目標に農業用マルチロボットの無人作業システムを開発しています。車-車間通信により相互の位置情報を交換して作業を協調して行う3台のロボットトラクタを一人で監視することにより、ほぼ3倍の作業効率を実現しています。
(3) 北海道大学における産学官連携の取組
北海道大学 川端 和重 理事・副学長より、北海道大学 産学・地域協働推進機構の取組について説明を受け、意見交換を行いました。北海道大学では、国際社会の課題解決のために、大学と企業とが協働して研究から事業化まで行う、事業創出のための組織型協働研究を推進しています。大学からは研究者・施設・研究設備等を、企業からは資金・研究者・研究資料等を提供して企業協働研究拠点を大学内に設置し、大学研究者と企業研究者とで事業化に向けた共同研究を実施しています。

2.岩見沢市
岩見沢市において、ICTを活用した農業について説明を受け、営農者等と意見交換を行いました。 岩見沢市は、平成5年度からICT活用による「市民生活の質的向上」と「地域経済の活性化」を目指して高度ICT基盤を整備し、農業・教育・医療・福祉など幅広い分野における利活用を進めるとともに、新たなビジネスの創造と、それに伴う雇用の創出を進めています。 農業分野におけるICT利活用は、平成25年に「いわみざわ地域ICT農業利活用研究会」(会員:市内営農者110名)を設立して以来、農家が自ら実証や普及に取り組んでいます。高精度測位情報配信サービスと農業気象情報配信サービスを提供し、北海道大学や企業を含む産学官連携体制を構築して実証や普及を進めています。
岩見沢市の西谷内農場において、GPSオートガイダンスを装備したトラクタと、ロボットトラクタ2台(有人-無人)による協調作業システムのデモンストレーションを視察しました。GPSオートガイダンスは、高精度測位情報を利用してトラクタの正確な位置情報(3cm精度)を測位し、自動操舵するシステムです。GPSオートガイダンスやロボットトラクタ導入の利点として、作業時間の短縮、燃料費・肥料費等の削減、夜間の作業が可能、熟練していない人でも精度の高い作業が可能などの点が挙げられます。


出張日程及び訪問先等

1.出張日程

平成28年5月23日(月)- 5月24日(火)

2.出張者

  1. 久間 和生 総合科学技術・イノベーション会議 有識者議員
  2. 岩松 潤 内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)付 参事官
  3. 山田 広明 内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)付 企画官
  4. 豊井 一徳 内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)付 参事官補佐
  5. 木澤 悟 内閣府政策統括官(科学技術・イノベーション担当)付 上席政策調査員

3.訪問先

(1)北海道大学

<応対者>

  • 山口 佳三 総長、川端 和重 理事・副学長、德久 治彦 理事・事務局長
  • 名和 豊春 工学研究院研究院長、増田 隆夫 工学研究院副研究院長、渡辺 康正 創成研究機構副機構長、大野 宗一 准教授
  • 柳村 俊介 農学研究院副研究院長、井上 京 副研究院長、野口 伸 教授、平野 高司 教授、小林 国之 准教授、岡本 博史 准教授、石井 一暢 准教授

(2)岩見沢市

<応対者>

  • 岩見沢市 松野 哲 市長、岩見沢市農政部 瀬尾 裕明 部長、岩見沢市企画財政部企業立地情報化推進室 黄瀬 信之 室長
  • いわみざわ地域ICT利活用研究会 西谷内 智治 会長 ((有)西谷内農場 代表取締役)、いわみざわ地域ICT利活用研究会 東井 源 前会長
  • (株)スマートリンク北海道 小林 伸行 常務、 ヤンマー(株)アグリ事業本部開発統括部基幹開発部 中川 渉 部長