機関名 東北大学未来科学技術共同研究センター
リンク先 http://www.niche.tohoku.ac.jp/

展示内容:
未来情報産業研究館 http://www.fff.niche.tohoku.ac.jp/
1.動的再構成プロセッサを用いたLSI設計・検証の超短期間化 顧客ニーズ瞬時製品化プロジェクト(DIIN)の基幹技術の一つとして、集積回路システムの設計・検証を短期間化するためのソフトウェアアクセラレータ技術を開発している。ソフトウェアとハードウェアを区別無く扱う言語体系(フレックスウェア)を確立し、高度なアルゴリズムをフレックスウェアを用いて高速に実行するための動的再構成可能な集積回路であるフレキシブルプロセッサ技術を開発し、それらを統合させて,ソフト・ハード協調設計・検証環境を確立することによって、システム設計・検証期間を短縮することを目指している。 本プロジェクトでは、現状の検証が長期間化する原因である「デバイスプロトタイピングができないとLSIを駆動するソフトウェアの開発が進まず、LSIの全体検証が充分に出来ない」という悪循環を断つことにより、LSI検証プロセスを改善する。具体的には、動的再構成技術を使ってソフトウェアを瞬時に最適なハードウェアとし、汎用プロセッサよりも速くアルゴリズムを実行する枠組みを実現する。その為、瞬時に機能可変なプロセッサである「フレキシブルプロセッサ」、および、LSIのハードウェア/ソフトウェア開発者個人レベルで使用可能な「パーソナルエミュレータ」を開発し、検証対象LSIの論理機能を瞬時にフレキシブルプロセッサ上に実現してハードウェア/ソフトウェアの協調検証を高速に行うことで、LSIの検証期間を短縮する。2.マイクロ波励起高密度プラズマを用いたプロセス技術 次世代半導体デバイスプロセス基盤技術として、優れた特性を有するマイクロ波励起高密度プラズマ技術を用いることにより、最先端の半導体LSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)製造に適合し得る装置技術およびプロセス技術を確立することが非常に有効である。プラズマの電子温度が低いために、装置内の金属汚染が無く、プラズマによるチャージアップダメージも無くプロセスが可能である。(図1)また高密度のプラズマを用いることにより、処理能力の高速化が可能となり製品化への短期間化が実現できる。 東北大学では、実際の製造ラインへの展開を十分考慮に入れ、東京エレクトロン(株)と共同で研究開発を進めることにより、実用化をスムーズに進めることが可能となった。 現在では、RLSA高密度プラズマを用いたラジカル窒化酸化膜、直接窒化膜、および直接酸化膜を実用レベルの200mmウェハ上で均一性良く形成するための装置を製作し、現在半導体市場において販売している。図2にそのゲート絶縁膜形成用実験装置の装置外観を示す。プロセスチャンバーは、本研究開発成果を取り込んで高密度・低電子温度のRLSAプラズマを200mmウェハ径全体に亘って均一に生成できるようになっている。また、今後の開発成果を適宜付加しやすいようにRLSAチャンバーおよびアンテナへのアクセスが容易に行える構造となっている。

川島隆太研究室 http://www.idac.tohoku.ac.jp/dep/fm/
<脳科学から新産業を創製する>
1.脳からの生体信号で機械を動かす 概要:非侵襲的な脳機能イメージング技術の一つである近赤外線分光法(NIRS)を用い、前頭葉の活動をバイオフィードバック手法により随意的に制御可能であることを証明した。2.脳科学の知識で痴呆を治す 概要:認知発達障害者や痴呆症高齢者の前頭前野機能を発達・改善するシステムを開発することが目的である。 まず過去の脳機能マッピング研究成果から、前頭前野を効率よくかつ簡便に刺激する課題の選定を行い、音読と単純計算が両側半球の前頭前野を活性化させることを発見した。 次に老人性痴呆症を伴う高齢者に読み書き計算の教材を用いた学習を1日20分間継続させ、前頭前野機能の変化を測定した。 その結果、学習により痴呆症高齢者の認知機能の維持、コミュニケーション能力の改善、身辺自立能力の改善が認められることを介護実践研究により証明した。*今後の研究の方向 前頭前野機能発達・改善システムの1つとして採用することとした「学習療法R」を、さらに深化させ他施設でも実施可能な具体的なものにするための基礎的な検討を行う。 また、介護者と高齢者との間のコミュニケーションのありかたにより、前頭前野機能改善効果に差が認められる可能性が高いために、コミュニケーションが脳機能改善に与える影響の定量的評価を行い、心理学的に「良いコミュニケーション」のあり方を検討し、一般則を見つけ出す。 さらに、この研究成果をもとにして、在宅痴呆高齢者の介護用、さらには認知発達障害児教育用前頭前野機能発達・改善システムを提案する。

石田清仁研究室 http://www.material.tohoku.ac.jp/~seigyo/lab.html
1.CDC法による稲刈り用コンバインカッター 当研究室が開発した炭化物分散浸炭(CDC)法により鋼としては世界最高レベルの高硬度を達成しました。また、この手法で作成したコンバインカッターは、実機試験において、従来品の3倍の寿命を証明しました。現在、実用化が推進されています。2.鉛フリー環境調和型快削鋼(TICS)の開発 近年、環境問題から素材原料として利用されている鉛を除去する傾向が強まっています。当研究室は、鉛の代わりにチタン炭硫化物を利用した鉛フリー環境調和型快削鋼(TICS)を開発しました。開発鋼は、既存のPb快削鋼と比しても優れた快削性、耐食性を示し、現在、実用化研究が終了し販売が始まっています。3.マイクロソルダー用熱力学データベース(ADAMIS®)の開発 エレクトロニクス分野の各種デバイスを接合するためには“はんだ(マイクロソルダー)材料”が不可欠であり、最も広く使用されているのは鉛-錫合金です。しかし、近年の環境問題より世界中で鉛フリーはんだの開発が急務になっています。本研究室は、新しいマイクロソルダー材料をいち早く効率的に開発するための有効なツールとして計算状態図用熱力学データベース(ADAMIS: Alloy Database for Micro-solders)を世界に先駆けて開発しました。現在、このデータベースは、本邦だけでなく外国でも利用され、鉛フリーはんだ合金の開発に大きな威力を発揮しています。一方、当研究室では、そのデータベースを利用した高温用鉛フリーはんだ材料の開発も実施しています。

江刺正喜研究室 http://mems.mech.tohoku.ac.jp/esashilab/top.html
「省エネルギー・省資源のための小型集積化」開発研究プロジェクト
(1)MEMSコアとの産学官連携によって開発された地下計測用加速度センサ(2)トキメックとの産学官連携によって開発された静電浮上リングロータマイクロジャイロ(3)松下電工との産学官連携によって開発されたマイクロ触媒燃焼熱電発電器(4)石川島播磨重工業との産学官連携によって開発されたパームトップガスタービン(5)日本信号との産学官連携によって開発されたマイクロ光スキャナ(6)ボールセミコンダクタとの産学連携によって開発された静電浮上マイクロボール3軸加速度センサ

キーワード
半導体プロセス
脳機能研究
金属材料の研究

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