第6回産学官連携推進会議

展示ブース

機関名 国立大学法人 秋田大学
URL http://www.ipc.akita-u.ac.jp/~hamada/hamada-2.htm

展示内容:

3次元構造を有し、金属との親和性の高い化合物として、チアカリックスアレン(TCA)(図1)に関する研究が盛んに行われている。我々はこれまでに6量体であるチアカリックス[6]アレン(TC6A)の金属錯体の結晶構造及びその性質について研究を行ってきている1)。本展示では、このTCAの工業的利用に関する検討の一つとして、世界的戦略物質である希少金属の分離回収について検討を行った。
抽出剤として更に金属との親和性を高めるために、新たな置換基を導入した新規TC6A誘導体(図1)を合成し、金属溶液として、自動車触媒製造工場より排出される様々な金属が混合している廃棄物を水溶液化したものを使用した2)。
その結果、得られた化合物はZr、Pdを選択的且つ高効率で抽出する能力を有することが明らかとなった(図2)3)。これにより、別の置換基を導入することにより、より選択性を高く、高効率な希少金属抽出剤開発の可能性が示唆される。
・参考文献:
1)Y. Kondo, K. Endo, F. Hamada, Chem. Commun., 711 (2005).
2)Sri Harjanto, Yucai Cao, A. Shibayama, I. Naitoh, T. Nanami, K. Kasahara, Y. Okumura, Kejn Lin and T. Fujita, Materials Trans., 47, 1 (2006).
3)「レアメタル、白金族系金属抽出剤及びレアメタル、白金族系金属抽出方法」、近藤良彦、柴山 敦、濱田文男、山田 学、赤間三浩、今井貴紀、特願2007-122166

図1
<図1>

 

図2
<図2>





 

キーワード
レアメタル回収
希少金属
リサイクル