I.植物、動物、農・畜・水産物

3.動物検疫

Q1−3

動物等の検疫について教えてください。ハムやソーセージ等、生肉ではない加工した食品でも動物検疫の対象になりますか。また、食肉等の輸入に当たっては、輸出国の検査証明書を必ず添付しなければなりませんか。


 

Answer

動物検疫は、動物の伝染病の侵入を防止するため、世界各国で行われている検疫制度です。我が国では、指定検疫物(牛、豚、やぎ、ひつじ、馬、鶏、だちょう、七面鳥、うずら、あひる・がちょうなどのかも目の鳥類、うさぎ、みつばちなどの動物並びに、それらの動物から作られるハムやソーセージ等の肉製品を含む畜産物等)を対象に輸出入検査を行っています。指定検疫物の輸入に当たっては、輸出国政府機関により発行された検査証明書の添付が必要になるとともに、さらに我が国の動物検疫を受けたものでなければ輸入は認められません。

(家畜伝染病予防法)

 

1.動物検疫は、我が国に輸入又は我が国から輸出される動物及び畜産物等について検疫を実施し、輸入動物・畜産物等を介して家畜の伝染病が我が国に侵入することを防止することはもとより、諸外国へ家畜伝染病を拡げる恐れのないものを輸出することにより、国際的な家畜衛生の向上に寄与することを目的としています。

2.ハム、ソーセージ等の肉製品であっても、加工処理方法によっては家畜の伝染病の病原体が完全に殺滅されないばかりか加工処理後の取扱い次第では再汚染され、家畜の伝染病を伝播する可能性があることから、動物検疫の対象としています。これらの肉製品等の輸入については、我が国への輸入ができる国とできない国があります。詳しくは動物検疫所のホームページ(http://www.maff-aqs.go.jp/hou/43_2_f.htm)をご参照下さい。我が国への輸入ができる国からのものであって、輸出国政府機関が行う輸出検査に合格し、当該機関が発行した検査証明書(監視伝染病の病原体をひろげるおそれがないことを確かめ、又は信ずる旨を記載したもの)が添付され、かつ、我が国の動物検疫所が行う検査に合格したものであれば、我が国への輸入が認められます。

3.なお、悪性の家畜伝染病の発生等の家畜衛生事情からハム、ソーセージ等の肉製品の輸入が禁止されている国であっても、我が国の農林水産大臣が指定した施設において、農林水産大臣が定める加熱処理等の基準に従って一定の加熱処理されたものとして輸出国政府機関発行の検査証明書が添付され、2.と同様に我が国の動物検疫に合格したものについては輸入を認めています。

4.動物検疫所としては、近年の動物・畜産物の輸入の増大に対応すべく、検査官の増員、検疫施設の整備拡充、主要海空港における貨物検査時間の延長等を図るとともに、検査申請を電子的に受理できるよう動物検疫手続電算処理システム(ANIPAS)を導入する等、輸入手続の円滑化に努めているところです。