X.知的所有権保護

3.商標権

Q10−3

 日本で商標権を取得するにはどうすればよいですか。また、外国で登録された商標は保護されますか。

Answer

商標権を取得するためには、定められた様式に従い、日本語により出願書類を作成し、特許庁長官に提出しなければなりません。外国における商標権は日本には及びません。

商標法関税定率法

1.自己の業務に係る商品又はサービスについて使用する商標について商標登録を受けることができます。ただし、例えば、その商品又は役務の普通名称や慣用商標など、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを確認することができない商標は登録できません。また、先に出願された他人の登録商標や他人の周知商標と抵触するもの、公序良俗に反するものなど、法が定める要件を満たされないものも登録できません。商標出願があると審査官がこれらの要件を審査することになります。

2.商標登録は、従来、文字や図形などの平面的な商標に限られていましたが、平成8年の法改正によりマスコット人形など立体的なものも商標登録できるようになりました。

3.外国における商標権は日本には及びません。従って、商標を付した製品を日本に輸入する場合には、事前に日本へも商標出願し、商標権を得ておく必要があります。ただし、パリ条約により、同盟国の国民は第1国の出願日から6月以内に、同条約上の優先権の主張をして日本へ商標出願することができます。
また、平成12年3月14日より、マドリッド協定議定書加盟国は本国で出願・登録されている商標を、本国の官庁を通じ世界知的所有権機関(WIPO)事務局経由で国際出願することができます(平成17年10月現在、マドリッド協定議定書加盟国は67カ国)。

4.税関では、輸入される貨物について、商標権等の知的財産を侵害しているか否かの確認を行っています。輸入貨物が侵害物品に該当する疑いがあるときは、当該貨物の侵害の有無を認定するための手続を執ることになっています。その際、権利者及び輸入者双方に証拠を提出し意見を述べる機会が与えられます。また、税関では、商標権等の権利者から「輸入差止申立て」がなされているもの等について、重点的に審査・検査を行っています。