III..医薬品、医療

1.輸入承認制度
Q3−1

外国で市販されていた医薬品を、今度初めて日本に輸出しようと思っています。外国製造業者が直接、承認等を得ることができますか。また、その際、日本以外で行った安定性試験・臨床試験の実施データは、輸入許可申請のための試験データとして認められますか。
 

Answer

外国製造業者も、直接、厚生労働大臣の承認を得ることができます。但し、申請時に外国製造業者が選任した製造販売業者に限り、輸入した医薬品を製造販売させることができます。
また、外国で行った試験データについても、一定の条件を満たしているものについては受け入れられています。

(薬事法)

1.外国製造医薬品等を製造販売するにあたっては、外国製造業者は、直接、厚生労働大臣の承認を得ることができます(外国特例承認)。但し、外国特例承認申請をするときには、日本において製造販売業の許可をもつ業者を選任しなければならず、この選任した業者(選任製造販売業者)に限り、輸入した医薬品の製造販売をさせることができます。さらに、輸入後に、包装・表示・保管を行うためには、製造業の許可が必要となります。なお、日本に医薬品、医薬部外品、医療機器を輸出する場合には、その製造所について、外国製造業者認定を受けていることが必要となります。

2.医薬品の場合、外国で行われた試験の受け入れについて、安定性試験は、わが国の取扱い及びガイドラインに沿った形のものであれば受け入れることとしています(平成3年2月15日薬務局長通知)。また、臨床試験については、(1)当該試験が医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令に示された基準及び薬事法施行規則第43条の規定に従って収集され、かつ、作成されたものであること、(2)当該資料が、(1)に掲げた基準に適合することが薬事法14条第5項の規定に基づく書面による又は実地の調査により確認できることの両方を満たす場合には、原則として承認審査資料として受け入れています。ただし、当該資料を日本人における有効性及び安全性の評価を行うための資料として用いることが可能か否かを判断するに当たり、原則として日本国内で実施された臨床試験データを併せて提出することを求めています。

3.医薬部外品についても(外国特例承認申請については加えて化粧品、医療機器についても)、上記に準じた取り扱いがなされています。