個別苦情個票

ＯＴＯ番号	613	各省庁番号	警-21
受付日付	平成12年10月25日	受付省庁	内閣府（経済企画庁）
担当省庁	警察庁	関係法令	道路交通法
苦情申立者	駐日大韓民国大使館（代理申立）	輸入先	韓国
事例名	外国運転免許証の切替発行手続の簡素化
処理内容	1．苦情の概要　外国運転免許所持者が日本国内免許を取得する場合には、適性検査、知識及び技能に関する確認をした上で、日本の運転免許に切り替える。一部の国（ドイツ、フランス等20カ国）については、知識及び技能に関する確認が免除され、適性検査のみで日本国内免許への切替が可能であるが、韓国は免除されていない。韓国では、日本、アメリカ等に対しては、適性検査と書類審査のみで韓国国内運転免許証を発行。　在日韓国企業の従業員等は、運転免許切替手続に伴う知識・技能試験の受験が過大な負担となっており、対日投資促進及び相互主義の観点から、知識・技能に関する確認を免除すべき。若しくは、一定期間の無事故運転経歴者に限り、実技試験を免除すべき。 2．担当庁から以下のとおり回答。 (1)外国の運転免許を有する者に対しては、運転に支障がないことを確認した上で、運転免許試験の一部(学科試験、技能試験）を免除することができる。この確認は、自動車等の運転について必要な知識若しくはその者の自動車等の運転経歴の質問を行うこと又は運転の実技をさせることにより行う。 (2)事故の発生状況や運転者教育制度などから我が国と同等以上の水準の免許制度を有していると認められている国については、我が国で免許を取得した者と同等以上に安全に運転することができるものと一般的に考えられることから、その者の運転経歴の質問を行い、運転に支障がないことの確認ができた場合には、知識または実技に係る確認を行っていない。 (3)韓国については、自動車1万台当たりの交通事故死者数が我が国やEU諸国と比較してかなり多く、我が国と同等以上の水準の運転免許制度を有していると認められないことから、韓国の運転免許を有する者に対しては、自動車等の運転について必要な知識に関する質問及び運転の実技をさせることなく、運転免許試験の一部を免除することはできない。一定期間の無事故運転者に対する実技に係る確認の免除についても適当でない。 3.第16回OTO推進会議苦情処理部会において担当庁から以下のとおり追加回答。 (1)実技確認においては、基本的に難しい課題（方向転換、縦列駐車、路上走行、坂道コース）は課しておらず、通常の安全な走行ができる程度の技能の確認に過ぎない。実技確認の通過率は、その国の免許保有者の運転レベルを最もよく示すもので、これが低い場合は我が国と同等水準の免許制度とは考えられない。事故発生状況にはその国の免許制度及び免許保有者の運転者レベルが当然影響する。 (2)優良運転者だからといって事故率が劇的に低いということではない。 (3)各国ごとに特例を認めた制度を設けると制度が複雑になりすぎる。事務局を通じて所管庁と苦情申立者の双方で解決策を議論し、次回部会までに結論を出すこととされた。 4.第18回OTO推進会議苦情処理部会において、事務局から所管庁と苦情申立者の議論の結果を以下のとおり説明。 (1)所管庁においては、知識又は実技に係る確認の免除対象国を判断する基準の妥当性を裏付けるために、資料収集、調査を実施する。 (2)調査の実施に当たっては、日本と韓国との間で、両国の所管庁関係者及び研究機関の専門家等が参加する研究会を開催し、調査事項等について十分検討する。
処理分類	Cc	検討の方向	②－ア
備考	平成12年11月8日付文書にて回答。平成13年2月5日付文書にて追加回答。平成13年3月23日第16回OTO推進会議苦情処理部会において審議。平成13年5月14日第18回OTO推進会議苦情処理部会において審議。

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