第1回総合規制改革会議 議事概要

1. 日時

平成13年5月11日(金)15:30〜16:30

2. 場所

官邸大食堂

3. 出席者
(委員)

飯田亮、生田正治、奥谷禮子、神田秀樹、河野栄子、佐々木かをり、鈴木良男、高原慶一朗、八田達夫、宮内義彦、村山利栄、森稔の各委員

(政府)

小泉内閣総理大臣、石原規制改革担当大臣、福田内閣官房長官、松下内閣府副大臣、渡辺内閣府大臣政務官

(事務局)

[内閣府]坂政策統括官、岡本審議官、吉原総合規制改革会議事務室長


議事次第

  1. 会議委員紹介

  2. 会議概要説明

  3. 議長互選・議長挨拶

  4. 議長代理指名・議長代理挨拶

  5. 内閣総理大臣挨拶、諮問文手交

  6. 規制改革担当大臣挨拶

  7. 事務出席者紹介

  8. 運営規則決定

  9. 今後の審議の進め方について

  10. 今後の開催日程の説明


議事概要

  1. 15名の委員の紹介が行われた(3名の欠席者を含む)。

  2. 委員の互選により宮内委員が議長に選任され、挨拶された。

  3. 議長の指名により、飯田亮委員が議長代理に指名され、挨拶された。

  4. 小泉内閣総理大臣が挨拶され、諮問文を議長に手交した。

  5. 石原規制改革担当大臣が挨拶された。

  6. 運営規則・情報公開の方法等について資料に基づき説明を行った後、全会一致で了承された。

  7. 今後の審議の進め方について資料に基づき説明を行った後、意見交換が行われた。(●は質問・意見、→は意見に対する回答等)

    ● 規制改革に関して、各省の審議会等でも議論されているが、そことの議論が食い違う場合は当会議の意見はどういう位置付けになるのか。

    → 当会議は首相の諮問を受けて規制改革に関する意見を各省に提案していくという立場であり、同じ結論である必要はないし過去の議論と一致する必要もない。ただ法律等の形にしていく上では各省の審議会等に対して、当会議の意見と調整し、納得してもらうプロセスは必要になってくるだろう。

    → 首相からは初閣議の冒頭「聖域無き構造改革」についての決意表明がなされている。当会議の意見については政府においても最優先の決定事項となるよう全力で支援していきたい。

    ● 規制改革を進めるにあたっては、所管省庁との議論を通じて納得を得ることがもっとも重要である。

    ● 規制改革について、単に所管省庁に「検討」を求めるだけでなく、法律の改正等、実施する具体的なところまで進めていかないと無駄な議論になる。そうならないよう、内閣府として強力にリードしていく必要があるのではないか。

    ● どの分野でもそうだが、たとえば都市にかかわる規制の問題を例にとっても、短期的、中長期的という視点では規制改革の対策が異なってくる。地域的、国家レベル、グローバルレベルでも異なってくる。どのスタンスに立って規制改革を進めるのかはケースバイケースで難しい。改革・緩和しない方がよいものもあり、ケースに応じてよく考える必要がある。

    ● 民間企業の場合は損益を背負っているから、真に建て直しをしないと倒産してしまう。企業内行財政改革と組織の中の規制緩和を徹底的にしてうまくやったところが生き残る。経営資源の再配分をきちんとやるということ。それと同じことが国家は損益計算書を持っていないから手をつけられていない。この会議の目的は国家レベルでの「人、モノ、カネ」の最適配分を達成することであり、そのインフラとして行財政改革と規制改革が大きな柱としてある。

    ● 雇用労働、医療福祉、環境、教育などの分野が例示されているが、金融や流通など経済的分野が入っていない。これは経済的分野に係る規制改革がすでに終了していると認識しているのか、監視する段階にあると認識しているのか、それとも単なる例示なのか。

    → 経済的分野についてはある程度取り組まれてきたという理解。雇用労働や医療福祉など例示された分野の取り組みの必要性については規制改革3ヵ年計画においても中期的課題として示されており、また都市再生については内閣の方針として都市再生本部もできている。

    → 「分野」という提案については、橋本内閣時代の金融システム改革のように、まずシステム全体の設計を提示した上でどういう規制であるべきかというアプローチにしていったことをイメージして考えていただきたい。「分野」についてはある程度ひとかたまりとして、さらに優先度も踏まえて検討していただきたい。

    ● 前身の規制改革委員会において壁にあたって進まなかった分野が例示として挙げられているが、では経済分野の規制がすでに終わっているかというと全く終わっていない。

    ● 規制改革には波及効果が大きいものと小さいものがある。大きいものは取り組みにくいが、これに取り組むことが大事である。

  8. 基本方針等については、今回の議論および欠席委員の意見も踏まえ、次回以降議論し、7月までに一応の結論を得て国民に提示することとした。

  9. 今後の開催日程について、原則毎月1回定例会を開催する他、必要に応じて臨時会を開催することとした。

以上

(文責 総合規制改革会議事務室


内閣府 総合規制改革会議