平成14年度 第16回総合規制改革会議 議事概要

1. 日時

平成15年3月12日(水)13:30〜15:00

2. 場所

永田町合同庁舎総合規制改革会議大会議室

3. 出席者
(委員)

宮内義彦議長、鈴木良男議長代理、奥谷禮子、佐々木かをり、清家篤、八田達夫、村山利栄、森稔、八代尚宏、安居祥策の各委員

(政府)

石原規制改革担当大臣、米田内閣府副大臣、大村大臣政務官

(事務局)

[内閣府]坂政策統括官、河野審議官、竹内審議官、福井審議官、宮川事務室長、中山事務室次長
[構造改革特区推進室] 中城室長


議事次第

  1. 「規制改革推進3か年計画」の再改定状況等

  2. 来年度の運営方針

  3. 構造改革特区推進室からのヒアリング

  4. その他


議事概要

(1)「規制改革推進3か年計画」の再改定状況等

<事務局より資料に基づき説明>

(質疑・応答) (●質問・意見、→質問・意見に対する回答)

●調整中の事項は、閣議決定予定の3月28日迄には調整完了するとの理解でよいか。

→調整中の事項は2点。いずれも文章表現上の問題であり、まもなく決着できるものと認識。

→いずれも総務省関連事項であり、本日も協議を行う予定。その後与党との協議を行う。

●横断的措置事項のIT分野について、本年度当会議ではIT戦略本部との関係からIT分野に係る議論を行っていない中で、どのような内容が盛り込まれているのか確認したい。

→当初の規制改革推進3か年計画においてIT分野に盛り込んだ項目のフォローアップ、及び本年度当会議の各WGで協議した事項の中でIT分野に関連する事項、並びにIT戦略本部から意見等を得た事項。

(2)来年度の運営方針

(宮内議長)来年度の運営方針については、前回本会議のフリートーキング、その後頂戴した各委員のご意見等を踏まえ、事務局にて運営方針案を作成した。当該案を事務局より説明の後、議論をお願いしたい。

<事務局より資料に基づき説明>

(質疑応答 等)

●3点指摘したい。
1点目は、「官製市場改革の具体的推進」の「政府内の推進体制の一元化、推進計画の策定の具体化検討」について、当会議による「規制改革の推進に関する第2次答申」では「内閣官房に推進母体を設置するなど、早急に政府内の推進体制を一元化し、推進計画を策定」することが重要としたところであり、来年度運営方針においても、第2次答申と同様に設置箇所は「内閣官房」等と具体化に記すべきである。「官製市場」は各省の抵抗が最も強い分野である一方、小泉総理の「民でできることは民で」との問題意識をまさに体現する項目である。構造改革特区推進室の目覚しい成果からも、規制改革をより推進するためには「内閣官房」への設置を明記することが望ましい。
2点目は、事業活動円滑化WGにおいて「要望発掘のルート化」を図るとしていることについて、地方公共団体は既にルートがある「構造改革特区推進本部」に対して要望を行っていくと考えられることから、これら要望の中に明らかに全国で対応すべき事項がある場合は自動的に当会議が案件を引き受ける等、一層の連携によって要望を網羅的に把握できる体制を築くべきである。
3点目は、住宅・土地・公共工事・環境WGにおいて定期借家権法の見直しが例示されていることについて、課題があるのはむしろ借地借家法ではないかと思われる。

●借地借家法の抜本的見直しが必要なのであり、定期借家法の見直しだけでは不足である。是非採り上げることとして頂きたい。

●雇用・労働WGでは職業安定法を加えて頂きたい。

●当会議が提言した個別事項が、求めた内容通り具現化されているかをきっちりフォローアップしていくことは極めて重要。求めた内容通り具現化なされていないこともままあることから、是非とも注力していきたい。一方で本日の案では、フォローアップに力点が置かれるあまり、新規事項には取組まないかのように捉えられる懸念がある。新規に取組まねばならない事項も多数あることから、この点についても明確に言及して頂きたい。

→加筆修正を検討する。

●定期借家法は3年前の法制定時に来年度に見直しを行うとしており、その見直し過程には積極的に関与すべき。それと同時に、借地借家法自体についても委員が言われるとおり正当事由等について見直していくことが必要であることから、両法を併記して頂きたい。

●住宅・土地・公共工事・環境WGの検討項目について、土地収用法が改正されたが実効性があるとは言い難いと考えている。これについても取組むべきではないか。例えば成田の問題は一向に改善する気配がない。土地収用法の改正か、別の立法措置が必要なのではないか。

●同法については昨年12月の第2次答申で実効性を高めるための措置を盛り込んでおり、経過を監視しているところ。実効性を伴わないようであれば更に踏み込んでいく。

●個別の項目について積極的なご意見が出されており、各委員の意欲の高さを改めて感じるところである。是非、各WGにて採り上げ、掘り下げて頂きたい。

●借地借家法を例にとれば、これは新規に通年をかけてでも取組みたい事項。一方でフォローアップも重要であることは明らかであり、正に両方に並行して取組んでいくことが来年度運営において重要であることを強調して頂きたい。

●本日の案は、より経済活性化に資する規制改革推進に軸足がおかれている印象を受けるが、国民生活向上に資するような事項、例えば幼保一元化はどのWGで採り上げることになるのか。

→幼保一元化はアクションプランWGの「12の重点検討事項」の一つとして採り上げることとしている。

●その他の保育関連事項はどのWGで取り上げることになるのか。

→教育・研究WG、あるいは医療・福祉WGでやって頂く。本日の案に記載の事項はあくまでも例示であり、来年度の取組みはこの項目に限るという趣旨ではない。今後編成する各WGにて是非掘り下げて頂きたい。

●規制改革は国民生活を豊かにするために行っていくものであるが、ともすると財界のためとか業者のために取組んでいるとの印象を与えやすい。本日の案の中にも、本旨である国民生活を豊かにするための規制改革であることが伝わるような表現を盛り込むとともに、そのような運営となるよう思慮頂きたい。

(宮内議長)闊達なご意見を頂戴し、来年度の運営については当会議の中でイメージの統一が図られたとともに合意が形成されたものと考える。事務局においては、本日の案に沿った検討を速やかに立ち上げられるよう、準備を進めて頂きたい。また、本日の案の修正・加筆に関するご意見の反映については、議長に一任頂くこととしたい。
それでは引き続き、来年度の運営案に沿った各WGの主査について、議長案を作成したので、この場で協議・決定頂きたい。

<各WG主査について議長案配布・説明>

(宮内議長)異存ないようですので、各WG主査については議長案の通り決定させて頂く。各WG主査におかれては、WGの取りまとめにご尽力頂くこととなるが、是非とも宜しくお願いしたい。また、各委員におかれては、ご自身が取組まれたいテーマを扱うWGには積極的に参加頂きたいと考えており、各WGのメンバー編成については、委員各位が関心を持たれている分野を伺った上で議長に一任頂くことでご了解頂きたい。速やかにご意見を伺いつつ編成を進めさせて頂く。委員各位の各WGへの積極的な参加により当会議の最終年度である来年度の成果に結び付けたく、宜しくお願い申し上げる次第である。
また、各WGに対応する事務局体制については、議長より石原大臣にしかるべくお願いする所存である。
なお、専門委員については、その所属するWGが来年度新たに再編される場合には年度末をもって現在所属するWGに関する任務を終えることととなり、来年度の検討において必要と考えられる際に改めて再任又は新任を個別にお願いすることとなるのでご了解頂くとともに、事務局より各専門委員に対しその旨ご連絡頂きたい。

(石原大臣)私からも一言申し上げたい。
1点目は「12の重点検討事項」の実現について、是非とも注力して頂きたい。実現を目指す手段の一つである規制改革担当大臣が持つ勧告権については、一部私の発言について誤解を生じているようだが、「行使しない」ということではなく「行使する以上内閣不一致は有り得ない」との趣旨で申し上げたのであり、そのようにご理解頂きたいし、またそのように活用する所存である。
2点目は自由民主党内で「規制改革」の文言を「規制削減」に改めていく、規制の数自体を減らしていこうという意見が出ていることをご紹介する。小泉総理も出席された党行革本部の場で出された意見であり、基本的にはその方向とすることとしている。当会議においても議論頂きたい。
3点目はフォローアップの視点が両輪の片側として重要であるとの意見が多く出されていたが、正にその通りである。一例を挙げれば、タクシーの需給調整緩和が全国レベルでなされたが、地域毎の実態に応じた処理、細かな対応が行われておらず、結果実を取れていないと個人的には感じられる部分がある。諸外国では市又は州レベルで行われており、タクシーはあくまでも例示であるが、一つ一つの規制改革事項について実効が挙がるよう、フォローアップされる際の視点の一つとして国・地方の権限の分担の見直しも加えて頂くようお願いしたい。

(宮内議長)具体的なご指摘を頂きありがとうございます。

<石原大臣退席>

(3)構造改革特区推進室からのヒアリング

(宮内議長)本日は構造改革特区推進室より中城室長にお越し頂いた。「構造改革特区」については着実な進展がみられるところであるが、本日は去る2月27日に決定された「本年1月15日を締切期限とした構造改革特区に係る第2次提案の募集に対する政府の対応方針」、及び改正法案の概要等についてご説明を頂くと共に、質疑・意見交換をさせて頂くこととしたい。

<構造改革特区推進室 中城室長より資料に基づき説明>

(質疑応答、意見交換)

●随分進展があり喜ばしい限り。今後の新たな提案受付日程を確認したい。

→平成15年1月24日閣議決定の構造改革特別区域基本方針において、本年6月末に第3次募集、同11月末に第4次募集を行うこととしている。

●第3次募集、第4次募集は新たな提案を受け付けるものであり、既に認められた特区については、当初に応募した自治体以外の自治体でも新たに申請することができるという理解で宜しいか確認したい。
また、今回の対応方針において特区で認められることとなった自由診療分野への株式会社参入について、対象を高度先進医療に限るとのうわさが聞かれるが、少なくとも自由診療の分野であれば無条件に株式会社が参入できることとなるようご尽力頂きたい。

→1点目については、配布資料の「構造改革特区に関する今後のスケジュール」でご確認頂きたいが、現在2つの流れがある。1つは特区計画の認定申請の流れ。これについては委員が言われた通り応募した自治体以外の自治体でも申請を行うことができる。もう1つは規制の特例の募集の流れ。こちらについては第3次募集、第4次募集を引き続き行うこととしている。

●規制の特例の募集で提案したものの対象とはされなかった案件について、再度、第3次・第4次募集で提出することは妨げないという理解で宜しいか。

→その通り。第2次募集において実例あり。

●委員のご質問の2点目、自由診療分野への株式会社参入の件についてはいかがか。

→対応方針における決定事項は、自由診療分野への株式会社参入である。一方で2月27日の構造改革特区推進本部会合の席上で厚生労働副大臣より高度先進医療に限って実施することは検討できないかとの発言があったのも事実。今後、厚生労働省と構造改革特区推進室との間で協議を行うこととしている。

●高度先進医療に限るとした場合、現在、高度先進医療の中で特定医療費制度下にあるものは受益者側にメリットがないことから必然的に株式会社参入の対象とはならないこととなり、それ以外、例えば臓器移植専門の株式会社病院が自由診療のみを行うといった前提で考えているということか。

→内容については、今後協議を行うこととしており、現時点では何とも申し上げられない。

●医療分野への株式会社参入については、当会議としても「12の重点検討事項」の中の1項目として実現すべく最大限の努力をする考えであるところ。構造改革特区推進室におかれても最大限間口の拡がった形で決着されるようご尽力をお願いしたい。

●全国対応の指し示す意味合いを確認したい。

→構造改革特別区域法の外で取り扱う事項ということ。個別の制度設計は、例えば申請を要するものもあるだろうし様々な形態があり得る。

→補足する。全国対応事項は正に構造改革特区推進室から当会議に引き渡された規制改革事項であり、成果獲得に向け当会議として主体的に取組む必要がある。

→加えて補足する。全国対応事項は実施すること自体は既決も個別案件毎の成すべき事項は様々であり、各々に関し当会議として要望を充足する規制改革となるよう監視・協議を行わねばならない。

●ある自治体が認定を受け一定の成果を挙げた事項について、他自治体からも認定申請があった場合は自動的に認定されるという理解で宜しいか。

→他自治体でも同様の要望を持つ民間事業者が存在し、条件が整った状態で自治体を通じ認定申請が為されれば自ずと認定されることになる。

(宮内議長)構造改革特区推進室は初の試みを実に意欲的に進めておられる。今後ともご活躍を期待する。当会議としても先般始動したアクションプランを始めとしてなお一層規制改革を推進していく上で、今後とも構造改革特区推進室との密接な連携を図りながら議論を進め、全国での規制改革と特区による規制改革とが両輪となって改革を加速していくことが重要である。本日は有意義な意見交換であった。

(4)その他

 事務局より、3月17日に第2回アクションプランWGを開催すること、次回本会議については4月上旬開催を目途に追って調整することとの報告があった。

以上

(文責 総合規制改革会議事務室


内閣府 総合規制改革会議