第8回アクションプラン実行WG 議事概要

1. 日時

平成15年5月29日(木) 16:00〜16:40

2. 場所

永田町合同庁舎総合規制改革会議大会議室

3. テーマ

5月28日開催の経済財政諮問会議の報告(宮内議長)と今後の進め方に関する意見交換

4. 出席者
(委員、専門委員)

宮内主査、鈴木副主査、奥谷委員、河野委員、佐々木委員、森委員、八代委員、安居委員、米澤委員、稲葉専門委員、河北専門委員、福井専門委員

(政府)

石原規制改革担当大臣

(内閣官房構造改革特区推進室)

檜木参事官

(事務局)

内閣府 坂政策統括官、竹内審議官、福井審議官

総合規制改革会議事務室 中山次長 他


議事内容

○宮内主査 それでは、定刻でございますから、ただいまから第8回「アクションプラン実行ワーキンググループ」を開始いたします。本日は、急に開催をお願いいたしまして、皆様御多忙のところおいでいただきまして、大変ありがとうございます。
 また、そういう中で石原大臣にも特においでいただきましてありがとうございます。
 皆様御承知のとおり、本ワーキンググループは、「12の重点検討事項」につきまして、前回の会合で各省の事務次官クラスの方々と公開討論を行ったわけですが、その後、先週になりますが、私自身が担当主査の方々とともに、各省庁の最高責任者、次官クラスの方々に再度訪問いたしまして、各省の最終的なお考えということを大変しつこいのでございますがお聞きいたしました。残念ながら、いまだになかなか各省のお考えは、ここの公開討論のときと同じように変わるには至っておりません。
 こうした状況につきまして、昨日の夕方に開催されました、第11回「経済財政諮問会議」に石原大臣と私が出席いたしまして、その状況を御報告させていただきました。後ほど詳細は御説明いたしますが、出席されました小泉総理、竹中大臣、鴻池大臣、及び民間議員から、心強い御発言を頂戴しているということでございます。
 また、それに先立ちまして、一昨日になりますが、やはり石原大臣とともに、小泉総理に直接お会いいたしまして、本件につきまして御報告をさせていただております。後ほど私から委員の皆様方に、これらの直近の一連の動きにつきまして御報告をさせていただき、その後皆様方と今後の進め方などにつきまして意見交換を行ってまいりたいと。これが本日の主なる議題でございます。
 それでは、まず石原大臣から一言ごあいさつをいただきたいと思います。

○石原大臣 ワーキンググループには普段は出ないのですけれども、宮内議長をはじめ皆様方が、今、議長のお話の中にありましたように7回にわたりまして、また公開討論等々で大変御苦労をされている。担当大臣といたしまして、心から御礼を申し上げたい。そんなつもりで今日はやってまいりました。
 議長から今お話がございましたように、昨日「経済財政諮問会議」の方に議長とともに参りまして、「12のアクションプラン」のうち特に重点的な6分野につきまして、厚労省が4項目、文科省が1項目、農林省が1項目ということになると思うんですが、坂口大臣、遠山大臣、亀井大臣には、個別にお話を伺わせていただくと、名前も挙げさせていただきました。
 そうは申しましても、議長のお話の中にございましたように、大変厳しい状況となっておりますので、これから政治レベルでの交渉の中で、可能な限り成果を上げられるように全力で取り組んでまいりたいと思っております。
 また、昨日は鴻池大臣も御出席でございましたが、来月がちょうど規制改革集中受付月間ということでございますので、この月間を通じて風穴を開けるものはまず特区でと、また全国での要望というものも同時にお受けさせていただいて、連帯しながら成果を上げていきたいと考えております。
 どうぞ委員の先生方におかれましても、引き続いての御尽力を心からお願い申し上げまして、ごあいさつに代えさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

○宮内主査 ありがとうございました。それでは、本日の議事に入りたいと思いますが、その前に本日の議事内容の公開につきまして一言申し上げたいと思います。本日は、ワーキンググループで内部の打ち合わせということで、ただいまプレスにもお出になっていただいたわけで、公開はいたしておりませんが、本会議と同様に議事概要は事後的にホームページに掲載させていただくということが適当かと思いますので、そのように図らせていただきたいと思います。
 それでは、まず私の方から、ただいま大臣からもお話のございました、昨日の「経済財政諮問会議」の状況につきまして御報告をさせていただきたいと思います。お手元に資料が付いておりますが、私から2種類といいますか、詳しい種類と2枚紙の両方を提出させていただきまして、この2枚紙に基づきまして12の重点項目の中の最重要の6項目ということで、現状ここにございますように御説明をさせていただきまして、全体として各省庁側と意見がすり合わないと、当会議といたしましては各省庁のトップの方々ともお話をして、現況こういうことですと、今後につきましては政治的なリーダーシップを是非発揮していただいて、実現に向けて動いていただきたいというお願いで締めくくりました。
 それに続きまして、石原大臣から非常に力強い御支援のお言葉をいただき、また鴻池特区大臣からも、特に医療分野の株式会社参入につきまして、高度医療分野に限定すべきというようなことはあってはならないという非常に強いアピールがございました。
 その後、民間議員を代表いたしまして、奥田議員がアクションプラン12重点事項のうち、この最重点の6項目の改革を諮問会議の民間議員としても提言してきたと、規制改革は内需拡大に効果があると、規制改革なくして内需の拡大はあり得ない。混合診療解禁は、社会保障の効率化にも役立つと。規制改革会議は来年3月で期限が切れるが、経団連からも提言したように、民間のメンバーによる規制改革を更に実現するための推進組織を設けるべきであるという応援のお言葉をいただきました。
 その後、関係する各大臣から、私のプレゼンテーションに対しまして、反論といいますか、お答えといいますか、それがございました。
 農水省の亀井大臣からは、農地取得解禁の要望等に対しまして、ここに資料がございます。この資料に詳しく書かれておりますが、要は農水省の亀井大臣、文科省の遠山大臣、いずれも資料に沿って改革については手を緩めずにやっているのだという、非常に強いアピールがございまして、抵抗しているわけではない非常にやっているということで、やっておられる内容等につきまして御説明がございました。
 次いで、厚生労働省の坂口大臣から重点6項目のうちの4項目は厚生労働省であると、どうも規制改革会議は私に何か含むところがあるのでしょうかねという冗談をおっしゃりながら、今日は理性的でない話をさせていただきたいというような前提でお話をされました。
 例えば、規制改革の推進は内閣の方針であるけれども、諮問会議は屋上屋の議論をするのではなく、大方針を示すべきであると。例えば、幼保一元化、医薬品の一般販売店での販売は進めていきたいが、果たしてこれが経済活性化に効果があるのだろうかと、行革としては役立つと、しかし薬局がつぶれてコンビニが生まれるというようなことにならないかと、規制改革で重要なのは、経産省の進めている産官学の提携のように、それなりに新しい企業が生まれ、経済活性化につながるものを進めるべきである云々でございまして、さび付いている分野の規制改革を行っても余り大きな効果は見込めないと、私はやらなければいけないことはやっていくつもりだが、効果の大きい分野を重点的にすべきだと思うというようなお話でありまして、私が特に申し上げました混合診療とか、医薬品の問題等について、具体的にお答えをいただけたというふうな感じはしておりませんでした。
 最後に、竹中大臣から規制改革については2003年度の骨太の方針にも盛り込んでいくと、各大臣には一層の努力が必要であるというような認識をしているというお話でございまして、小泉総理はそれを引き取られまして、竹中大臣の言うとおりであると、特区での規制改革は相当進んできていると、規制改革については今日議論したのは重要なことばかりであり、各大臣の間で今後調整を更に進めてほしいという形で引き取られたということでございます。
 そういうことで、私の認識といたしましては、更にこれはもう石原大臣にお願いするわけでございますけれども、政治レベルでの折衝でどこまで進むか。あるいは、それがうまくいかないときに、また総理を頂点とするところで政治的なリーダーシップがどのように発揮されるかというようなことを我々といたしまして、いろんな形でサポートさせていただくというような、そういう段階に入ってきたのではなかろうかというふうに思います。 その前日、石原大臣のお供をしまして、小泉総理に直接お目にかかったときにも、特に混合診療につきまして、混合診療というのは社会的に非常にインパクトがあるものであるということで御説明をいたしましたときには、私の印象といたしましては、総理は当会議の考えていることについて大変御理解を示されたという印象は持っておりまして、政治的な決断だなということを御自分でおっしゃっておられましたので、いよいよそういうレベルに入ったということについての認識は昨日、一昨日と重ねましたので、お持ちいただけたというふうに私は思っております。
 私の印象でございますが、石原大臣もずっと御一緒させていただきましたので、もし補足といいますか、御印象がございましたらおっしゃっていただければと思います。

○石原大臣 総理が、できるものはできる限り関係閣僚が調整して成果を出してくれと最後におっしゃりましたので、閣僚の皆さん方もこれは何かせねばあかんなと、そういう思いを持たれた方と、坂口大臣は自分の担当分野が4つと、しかもこれまでアンタッチャブルだったものでございますので、そこのことの思いがありますのでああいう御発言をされたのかなと、一般論としてああいうふうに切り返されたのかなという印象を持ちました。

○宮内主査 ありがとうございました。それでは、ただいま申し上げましたような状況を踏まえまして、皆様方と今後の進め方につきまして意見交換をさせていただきたいと思います。
 まず、その前に事務局から6月にとりまとめられます予定の、当総合規制改革会議の12の重点検討事項に関する答申、及び「経済財政諮問会議」の骨太の方針2003と、これまでの今後の大まかなスケジュールといいますか、そういうことにつきましてお話をしていただきたいと思います。

○中山次長 事務局でございます。大変雑駁になろうかと思いますけれども、スケジュール観としましては、骨太方針につきましては6月末に向けてとりまとめられる予定と聞いておりまして、我々の答申につきましてもそこに反映させるべく、中旬には文章を固めていきたいというようなスケジュール観でおります。
 以上でございます。

○宮内主査 それでは、そうしたスケジュールも踏まえまして、御意見を是非頂戴したいと思います。
 では、目の前におられますから、八代さんからどうぞ。

○八代委員 今、議長からお話がありましたように、これまでもこのアクションプランワーキンググループは、何回もやってきて、しかも先ほどもお話があったように、議長が自ら各省に行かれるという、これまで例がないようなことをしてきております。
 そういう意味では、こちらの会議の委員としては、できることはかなりやったという状況でございますので、あとは先ほどもおっしゃいましたように政治レベルの折衝ということでございますので、これまでも非常に御苦労いただいたと思いますが、是非石原大臣にはよろしくお願いしたいということでございます。一部にも新聞などで言われておりますように、勧告権というものができるかどうかは難しいかと思いますが、ぜひ御検討いただければと思います。
 今後、アクションプランなどのことでございますが、他方で今後とも細かいことでやっていく必要もあるわけで、1つの考え方として、例えば分科会のようなものをつくって進める、例えば都市・住宅などはかなり専門的な分野でありますし、アクションプランの枠は維持したまま、必ずしも全員が出席するような形ではなくて、もっと機動的に詰められるところは詰めていくというようなやり方を取ればどうかと思うわけでございますが、いかがでございましょうか。

○宮内主査 私がお答えする立場かどうかわかりませんけれども、そのとおりだろうと思います。12の中でも、本当に政治的に右か左かという大きな道を付けていただかないといけない問題と、今おっしゃいましたように、かなり細かい書き分けをしていかないといけない問題とあろうかと思いますが、その部分につきましてはまだ我々委員の中でこれを是非分担していただいて、そこのところで一歩でも二歩でも進めるという部分は是非お願いすべきじゃないかというふうに私は思いますが。

○鈴木副主査 本当に大臣、それから議長がここまで頑張っていただいたのに対して、深く感謝いたします。私もいくつかの問題でなぜうまくいかないのだろうかと、2年間悩んできたのですが、やはりここまで抵抗をなさることなのかなという感じがしております。いよいよ最後の段階になりましたので、ひとつ是非大臣のお力をお願いしたいと思います。
 さっき八代委員がおっしゃられましたけれども、例えば混合診療の名前の問題などをとっても、特定療養費制度などと思いはある意味では似たところがあるわけです。それを、私は上から与えられるものが今のシステムであって、それに対してもう少し病院の自由な発想の中で新しい医療をやっていく、下からいく医療のやり方を認めるべきだといつも言っているわけです。そういう意味合いで、例えば混合診療だ、いや特定療養費制度だというようなことを言い合っていますと、用語のところで引っかかってしまうような問題も起こります。そのような問題は、基本的には大臣間のお話の中で志を同じにさせていただけたらと思います。また細かい内容の詰めが必要であれば、ワーキンググループで詰めさせて頂きます。

○宮内主査 奥谷さん、どうぞ。

○奥谷委員 先ほどのお話の中に何か古い規制にこだわって規制改革ばかりに固執するより、新しいものを作り出すことに力を入れるべきだというようなお話がありましたけれども、やはり現実に国民とか消費者ということを中心に考えれば、古い規制がかなりマイナスになっているという点があるわけで、そういった言葉にだまされないようにしていただきたいという気がいたします。
 ですから、やはり今までの規制は取っ払うべきものは徹底的に取っ払って、新しいものをどうするかというところに力を入れていくということは当たり前のことですし、そして我々これだけ本当にいろいろと検討を委員会の中でやっても、最終的に政治の判断ということになってしまいますので、本当に石原大臣のリーダーシップといいますか、勧告権をもし使えるのであれば勧告権を使ってでも、1つでも2つでも実施していただけるようにお願いしたいと思います。

○宮内主査 稲葉さん、どうぞ。

○稲葉専門委員 当面6月末までということを考えると、今お話に出ていますように、政治の力で今までの成果の上に立って押し切っていくより仕方がないと思うのですけれども、先ほど各大臣から規制緩和を相当やっているというお話がありました。これは、私などもが末端で、例えば学校の経営者とか、あるいは医療関係者などの話を聞いていると、そういう宣伝がかなり浸透しているのです。こんなに規制が緩和されている、されているんだということを、規制の被害者といいますか、被害者じゃなくて一緒に協力している方なのですけれども、かなり宣伝するものですから、本当の規制緩和にまだ手が付いてないということを言いますと、何かびっくりしたような顔をしているわけです。
 だから、意識のギャップというのはかなりあると思います。奥谷委員からお話がありましたように、消費者とか国民の立場というのは余り考えられていないものですから、これから更にということを考えたら、もっと世論にアピールしていって、今の行われている規制が、相当マイナスがあるのだと、国民に被害が及んでいるのだと、そしてこうすればこれだけのメリットが出てくるんだというきちんとした絵を描いて、世論にアピールしていく必要が将来はあると思います。

○宮内主査 福井さん、どうぞ。

○福井専門委員 この諮問会議の資料を拝見しての、包括的・総括的な印象です。せっかくこのアクションワーキングでかなり煮詰まった議論をして、非常に抽象的・一般的レベルで論拠の応酬があったのが、かなり具体的なレベルに煮詰って、更に言えば医薬品のコンビにでの販売にせよ、幼保一元化にせよ、言わば熟した議論で、ある程度破綻が明らかになったという論拠について、全く触れられていないという印象を持ちます。公開されている議事録等で既にもう決着が論理的にも実証的にも明らかになったことについて、言わば無視してこういう形で資料が提出され、それをベースに膠着状態になっているというのは、大変由々しき事態ではないかという印象を持ちました。
 どこまで煮詰まって、どこまで具体的な議論で決着が着いて、あとはまさに政治の判断の問題であるというような、段階を追った判断の材料をもう少し明確にすると、より政治的な御判断をいただきやすいのではないかと思います。

○宮内主査 安居委員、どうぞ。

○安居委員 皆さんおっしゃっていますけれども、ここまで来てやはり少しでも多く実際に実現するということが非常に重要だと思いますので、大臣、皆さんに是非、どんな手段を使ってでも、という感じでむしろ実現に向けてお願いしたいと思います。

○宮内主査 坂統括官、どうぞ。

○坂政策統括官 昨日の総理はどれというにはまだ言っておられません。今日出た話は全部重要だというふうに言っておられますので。

○宮内主査 福井さんのおっしゃったことは、そういう論理的にはもう我々は論破したと思うんですけれども、それでも動かないという、これぞ政治問題なのでしょうね。

○福井専門委員 ただ、議事録の膨大なホームページを通読するのは、お忙しい方は余り余裕もないでしょうから、やはりつぶさに、ポイントになる部分だけでもやり取りを見ていただけば、普通の国民の目線の常識でおのずとどちらに歩があるかは明らかだというところは、この6項目すべてについてあると思うのです。そこをわかっていただいた上での政治決断を是非お願いできればと思います。

○宮内主査 八代委員、どうぞ。

○八代委員 福井専門委員のご意見に関連して、せっかく坂口大臣、亀井大臣、遠山大臣から資料が提出されているわけですから、これについて簡単な反論といいますか、これまでの議事録に基づいて、会議の見解としてホームページで公開する。あるいは、記者会見等で紹介するとかというのはいかがでしょうか。
 例えば、今も出た薬局のところでも、医薬品というのは副作用があるから専門知識を有する薬剤師が関与しなければいけないというふうに書いてあるわけですけれども、では現実にどのように実効性ある関与をしておられるのですかということは、随分ディスカッションで議論されて、ほとんどそれについて明確な答えがなかったわけですから、そういうようなことを例えば事務局でまとめていただくというのはいかがでしょうか。

○宮内主査 その辺りどうなのでしょうか。公開討論のときに全部クリアーになってはいるはずですね。それでもまだこういう答えが出てくるということを、もう一回反論しますかね。

○八代委員 それは何回も。

○福井専門委員 まさに今拝見したこの資料は、かなり煮詰まった議論についても、言わば都合の悪いことについては全く無視する類いの資料の作成方針を取っているものが多いと思われるのです。
 具体的に煮詰まったことがありますという注意喚起には非常に意味があると思いますし、八代委員がおっしゃったような整理は意味があると思います。

○宮内主査 稲葉専門委員、どうぞ。

○稲葉専門委員 ここでは議論を勝ち切ったと思っていても、彼らは同意してないんですね。結局、証拠を出してもその証拠には同意しませんというようなことをずっと言っているわけなのです。だから同意しないとみっともないような状況をどこかでつくり出さないと、議論だけでは平行線になっていくような感じがします。
 彼らのプロパガンダをみんな関係者は信じているわけです。薬局の薬剤師の話なんかは、本人も信じてないと思いますけれどもね。幼保の話なんて、まさに現場とは全く乖離しているわけですから、その辺はおかしいということを何かの形でアピールしたいと思います。今すぐというのは無理かもしれませんが。

○宮内主査 また、そういう意味でそのようなわかりきったような反論を更に必要とするということでございましたら、また皆様方に御協力いただきまして、きっちり書くということも考えさせていただくということにさせていただきたいと思います。
 あと御意見ございますでしょうか。森さん、どうぞ。

○森委員 幾つか、この会議で答弁等を得てもう決まったことだと思っているような問題で、具体的な検討はこれからだというようなことがある。聞いてみると、なるほど中は何もやっていないのだなと、進んでいないのだなということもございます。過渡的な措置でも、この方向で結論が出るまでは、そういうことをしてもいいという、何か通達か何か出して、実効が上がっているということを明らかにできないものなのだろうかと思います。
 例えば、幼稚園や小学校、特に外国人学校の設置とか移転の問題については、この間、実際にアメリカンスクールを移転しようとしたら、やはり校舎とか校庭の所有が義務づけられていて、それがないと許可が下りないということですったもんだやっている。
 あるいは、航空障害灯について質疑があったときに、大幅な緩和をしますと、例えば、イルミネーションが付いて明るいという場合には障害灯は消してもいいというようなことは当然だと考えますという御返答をいただいたと思っていたのですが、実際にはまだできない。聞いてみると、そういう方向の審議会をこれからやるというような話で、実効が上がっていると私ども思っていると、案外下の方に行けば上がっていないというようなことがあります。

○宮内主査 今の学校のところは、特区で公設民営を認めろという、まさに今の争点になっているところで、まだうんと言ってないところですね。

○森委員 でも、設置は認めると、ただ校庭とか校舎は従来の基準通りですと、そういうことを言っているだけなのですね。結局調整しているのですけれども、実際はどこまで行っているのでしょうか。

○中山次長 事務局ですけれども、校地面積と校舎面積の基準が、3倍基準が1人当たり幾ばくというような基準に、今度の改正で、あれは省令だと思いますけれども、既に昨年度のうちに変えたというのはやっていまして、その他も若干類似のものもやっていますが、そういう意味では昨年度末の段階で若干の緩和はしているということで、更に特区で別途一層の緩和をしているというのはあるのですけれども、森先生おっしゃるように全部なくなったというところまではまだいってないという状況でございます。

○藤原室長補佐(事務局) 本件につきましては、公設民営というところのカテゴリーではなくて、もう一つの学部学科の設置の自由化という分野で当会議として主張させていただいているところでございます。
 今、次長が申し上げたように、特区でやっているものを、実質的には自己所有要件がございますけれども、これを全国に拡大するということになっております。

○森委員 校地や校舎は自己所有ではなくて賃借でもいいではないかという話は、どういう状況ですか。

○藤原室長補佐(事務局) 本件は本ワーキンググループで、学部学科の設置の自由化という議論をさせていただいているところでございます。

○高木室長補佐 小学校の設置基準に関しましては、平成14年度に国の基準をつくりました。そこでは、自己所有に関しましては、都道府県の判断という形にしております。今の件でございますけれども、恐らく都道府県の、恐らく東京都の基準が自己所有を求めているものが残っているものではないかと。
 文部科学省としては、平成14年度以来、常々都道府県に関しては、いろいろと基準の見直しをお願いしますといった形で、会議等で通知しているところでございます。以上でございます。

○森委員 この件に関しては、区が指導していると聞いていますけれども、そこまで早く下りないものですかね。

○宮内主査 あとは御意見ございますでしょうか。それでは、ただいま皆様からアクションプラン、今後の進め方につきましてお考え、御提案等ございました。その中の、このアクションプラン12項目を大きく進めていくということにつきましては、当面ただいまのお話ございましたように、大臣を中心といたしまして御尽力いただくということでございますので、何分よろしくお願い申し上げたいと思います。
 また、御担当分野の個々の事項につきまして、やはり皆様方が事務局とも連絡を取りながら、引き続き先ほど八代委員のおっしゃったように、非常に細かい面で各省と折衝を続けないといけない部分がたくさんあると思います。言うならば、答申にぎりぎり書き込むということで譲歩は得られる部分はあるということかと思います。
 そういう点につきまして、政治的な動きと我々の動きと一緒になることによりまして、よりよい答申をつくり上げるということで引き続き御尽力をお願いしたいと思います。それでは、そういうことで大きな動きにつきましては、ひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。
 それでは、規制改革集中受付月間ということが6月に予定しております。この件につきまして、ちょっと御説明を頂戴したいと思います。

○中山次長 お手元の資料の3枚紙の最後でございますけれども、既にメールで御案内させていただきましたが、また大臣からも冒頭、お触れいただきましたけれども、来月6月を規制改革の集中受付月間ということで銘打って打ち出していきたいということでやっております。
 一言で言えば特区室と共同、共催をして、特区の提案と全国の要望を同時期に集中的に受け付けていこうということで、相乗的な効果をねらいたいということで、この6月から、更には11月も予定してございますけれども、そんなことで進めていきたいと思ってございます。いろいろ世の中に対して、広報も含めて積極的にやっていきたいと思っておりますので、いろいろ御支援も含めてよろしくお願いいたします。簡単ですが。

○宮内主査 ありがとうございました。あとは特に何かございますでしょうか。それでは、今日は本当に急にお呼びかけいたしましてお集まりいただきまして、ありがとうございました。「アクションプラン実行ワーキンググループ」、以上をもちまして終了させていただきます。ありがとうございました。


内閣府 総合規制改革会議