藤紫会
地域の高齢者にとっての貴重な居場所、個人宅の離れを開放した交流サロン。

団体名 とうしかい
藤紫会
地域京都市
構成員13名 [構成員数/65歳以上の者の占める割合:100%]
活動概要京都市政出前トークの活用や老人医学専門医の講義により、市政全般や認知症等の様々な勉強会を開催。また、落語会や音楽会を開催することにより、地域との交流も積極的に図るなど、高齢者の引きこもりの防止に貢献している。

(注)構成員等は、平成26年4月1日時点

フットケアサービスが交流サロンの始まり。

藤紫会1

 目の前で演奏する大学のクラシックギタークラブ部員の演奏に、高齢者の方々は聞き惚れていました。間近での演奏は、クラシックファンでなくとも心惹かれる魅力にあふれています。
 京都市にある「藤紫会」は、代表を務める今井さんの御自宅の離れを開放し、京都市の助成を受けて活動している交流サロン。地域の高齢者にとっての貴重な居場所となっています。
 「交流サロンを始めたきっかけは、地域包括支援センターからの紹介で自宅を開放し、地元の京都聖母女学院短期大学生活科学科学生によるフットケア(足湯)サービスを始めたことでした。毎月第4火曜日のフットケアマッサージを受けながら、地域の高齢者の居場所を確保する必要があると感じ、その1年後からは更に毎月第1水曜日も開放して様々な催しを開催しています」と、今井さんは活動の経緯について語ります。


福祉講座や教室のほか、音楽、料理、趣味なども。

 第4火曜日のフットケアマッサージは、健康づくりはもとより、学生たちとの交流もメンバーの楽しみです。
 第1水曜日には、様々な催しを開催。例えば、京都市政出前トーク(市職員が地域住民に対し、京都市の事業や取組について説明にうかがうもの)の活用や、地域包括支援センター、老人医学専門医による講義(認知症予防など高齢者のためになる内容をテーマにしたもの)などの勉強会を実施。さらに、料理づくり、コーラス、音楽鑑賞、生け花、刺繍、楊枝細工など趣味の場にもなっています。
 また、自宅以外にも、近くの龍谷大学町家キャンパス(町家の利活用を目的として設立された、同大学学生及び職員、地域住民が無料で利用できる空間)を利用し、落語会や音楽会を地域住民とともに企画、開催しています。
 多彩な催しを通じ、高齢者同士の交流や情報交換などを行い、引きこもり防止や生きがいづくりを進めています。


地域住民の橋渡しとなるネットワークづくりを。

藤紫会2

 「藤紫会」への参加の呼びかけとしては、フットケアマッサージは京都聖母女学院短期大学の学生が作成するチラシを配布して案内しています。第1水曜日の活動は、地域とのつながりで近所に住む高齢医学専門家や大学生などに声をかけてもらい、積極的に交流の場を設けています。また、地元のまちづくり委員会が作成する地域の高齢者が集える居場所を紹介するチラシで、活動内容を紹介しています。
 「今後の目標は、さしあたり現在の活動を継続することですね。また、藤紫会の活動を外に向けて発信することを通じて、地域同士や同じような活動を行う団体同士、多世代間など、地域住民の絆を結ぶことができるようにしていきたいです」と、今井さんは話しています。