宇品東地区老人クラブ連合会 宇品パークゴルフ
自分たちの町をもっとよくしたい。その思いが荒地をゴルフ場に。

団体名 うじなひがしちく ろうじんくらぶ れんごうかい うじなぱーくごるふ
宇品東地区老人クラブ連合会 宇品パークゴルフ
地域広島市
構成員130名 [構成員数/65歳以上の者の占める割合:100%]
活動概要宇品東地区の老人クラブ会員をはじめとする住民が集い、行政と一緒になって緑地再生活動や美化環境作りに邁進。今では高齢者の健康づくりを支える地域の拠点として、遠方からの利用者も絶えないパークゴルフ場となっている。

(注)構成員等は、平成26年4月1日時点

緑地再生の切札になったパークゴルフ場。

宇品東地区老人クラブ連合会 宇品パークゴルフ1

 ゴルフに興じるプレーヤーを背景に、高齢者の方々が草刈りをしていました。ここは、宇品パークゴルフ場。周辺地域から多くの人が集まります。
 旧国鉄宇品線の跡地で国が保有する宇品東四丁目地区の約1,000㎡は、かつてゴミの不法投棄の多い荒地でした。景観を損なうだけでなく、治安の悪化にもつながりかねず、住民の暮らしを脅かしていたのです。
 「このままではいけない」「自分たちの町をもっとよくしたい」と地元の老人クラブのメンバーをはじめとする住民が集い、行政と一緒に緑地再生活動と美化環境づくりを始めたのが、「宇品パークゴルフ」が誕生したきっかけです。
 「平成20年頃、この荒地を緑地再生することが決定し、広島市南区と老人クラブのメンバーなど有志が緑地の活用方法を検討した際、『南区にはないパークゴルフ場にしたらどうだろう』という案が出たんです」と、代表の中尾さんは振り返ります。
 地域住民による1年以上にわたる地道な整備を経て、平成21年4月にパークゴルフ場としてスタートしました。


立ちはだかる困難の数だけ支援があった。

 「広大な土地の整備作業は、手作業では限界がありました。パークゴルフ場は夢物語かもしれないと思った矢先に、パワーショベルで協力してくれる方が現れ、草刈り、整地、小石拾い、芝生張りと、作業は順調に進みました」と、中尾さんは語ります。
 南区の委託を受けてパークゴルフ場の整備にあたる「宇品パークゴルフ」の活動は、月例会を毎月第2土曜日に開催。草刈りなどの整備は毎週月曜日の午前8時30分〜10時30分の約2時間行っています。パークゴルフ場は、1日平均16名が利用し、月平均で延べ480名がプレーしています。
 現在、一般の人のパークゴルフ場利用料は無料ですが、会員からは年会費500円を徴収して運営しています。また、ホールインワン御祝儀も収入源となっています。


ゴルフ場の維持管理もすべてボランティア。

宇品東地区老人クラブ連合会 宇品パークゴルフ2

 パークゴルフ場は、現在では高齢者の健康づくりを支える地域の拠点として、賑わっています。そのため、末長く利用できるよう、遊歩道の整備、芝刈りなどコース整備、草抜き、花壇の手入れなど、維持管理を行うボランティア活動の役割も重要度を増しています。
 「会員数が年々増加しているので、利用スケジュールの適正管理が最大の課題です」と、中尾さん。誰もが楽しくプレーできるように、「宇品パークゴルフ」には整備以外にも取り組むべき課題があります。その解決に向けてどんなアプローチをすべきか検討を進めています。