童謡を歌う会
童謡を歌う楽しさから生まれる、仲間づくりと健康づくり。

団体名 どうようをうたうかい
童謡を歌う会
地域群馬県(甘楽郡下仁田町)
構成員40名 [構成員数/65歳以上の者の占める割合:100%]
活動概要合唱を楽しむ教育・文化活動でありながら、高齢者同士の支え合い活動でもあり、会員の健康づくり、仲間づくり、介護予防に役立っている。会員の誕生日や告別式等、会員の気持ちにより添った活動を地道に続けている。

(注)構成員等は、平成26年4月1日時点

高齢化が進む過疎地域だからこそ協力が大切。

童謡を歌う会1

 下仁田町主催の健康教室「自分の老後を考える講座」の受講生が、講師から長野県で活動している「唱歌と童謡を愛する会」の話を聞いたのがきっかけで、下仁田町でも楽しみながら高齢期の生きがいと健康づくりに役立つと「童謡を歌う会」を結成しました。
 会が発足した平成9年4月、すでに30%に迫っていた下仁田町の高齢化率は、現在では42.5%で県内3位(平成25年10月1日現在)。しかも過疎地域という環境なので、人と人のつながりが特に大切です。
 「下仁田町は、総面積の約85%が山林や原野で占められ、平坦部が極めて少ないんです。生活・産業基盤ともに良好とはいえない環境は、高齢者にとって暮らしやすいとはいえません。その一方で地域の絆は深く、人情味豊かな土地柄であることが、会の活動に弾みをつけています」と、代表の小金澤さんは言います。


歌も旅行も料理もすべて楽しみながら。

 通常の練習日は、毎月第2・4水曜日の午後。10月第3日曜日の町民文化祭が発表会で、晴れ舞台にふさわしく、お揃いの赤いバンダナを身につけて歌声を披露します。高齢者介護施設での交流会(年1回)では、馴染み深い歌の数々に利用者たちの顔に笑みが浮かびます。
 会の活動は童謡や唱歌を歌うことがメインですが、ほかにもイベントが盛りだくさん。高齢期の栄養や食事について管理栄養士から学ぶ料理教室も、公民館の調理室を使って年に1回開催。食べることは健康づくりに役立つだけでなく、何よりも楽しいことなので、会員が心待ちにしています。さらに、会員の誕生会には花と合唱で祝福し、告別式では合唱で見送るという、まさに気持ちに寄り添った活動を展開しています。
 そのほかに親睦旅行(年1回)や、隣の長野県の仲間との交流(隔年1回)も。様々なイベントがありますが、会員全員が協力し合い、楽しみながら会を運営しています。


地域の活性化にもつなげていきたい。

童謡を歌う会2

 「これからも合唱を通して会員の健康づくり、仲間づくりを図っていきたいですね。日々研鑽を積んで芸術性を高めるのはもちろんですが、合唱を通して地域の人々と交流を深めるもの大切なこと。自助、共助の取組を続け、過疎地域を活性化できるよう明るく元気な町づくりに貢献していきたいです」と、小金澤さん。
 今後に向けての課題は、会員数を増やすこと。声が出ないからと遠慮する人には、歌うことだけでなく会員との交流が目的の一つであると呼びかけ、気軽に参加できるようにしていこうとしています。