立岩 新吉さん 80 歳
わら細工などの特技を生かして、子供が生き生きと育つまちづくり。

「地域の宝は住民」地域を愛する情熱的活動

さつま芋植え体験

 立岩新吉さんは、温かい人柄が生んだ豊富な人脈を生かし、30代で横代校区自治連合会・社会福祉協議会の副会長に就任。その後、平成6年から27年、横代校区まちづくり協議会・自治連合会・社会福祉協議会会長として、校区のための「安心安全なまちづくり」「青少年健全育成」に尽力してきました。「地域の宝は住民」という信念のもと、人との関係を大切にし、なかでも、次世代を担う子供たちの健全な育成に力を注ぐようになりました。
 現在も3つの協議会の顧問として経験・情報を役員たちに伝授し、様々な援助をしています。また、平成4年から現在まで、農業委員として農家の指導やまちのインフラ整備など、地域の発展にも貢献。地域を愛する気持ちに溢れ、「今、何をなすべきか」を常に考えて実行しています。

樹木剪定、さつま芋植え、わら細工は縁起物や記念品に

竹細工指導

 様々な活動を行う中、立岩さんは、横代南町町内会で小学校の樹木の剪定を、町内会長時代から(平成23年まで)50年間続けてきました。
 また、子供たちに様々な体験をさせてあげたいという思いから、25 年間にわたり小学校の1、2 年生を対象に「さつま芋植え体験」を行っています。畑の整備から、世話、収穫までを老人会はじめ地域のボランティアスタッフを束ね、率先して汗を流しています。小倉南区子どもまつりでは、竹トンボの作成や遊び体験コーナーの設置も25年継続して行っています。
 得意のわら細工を生かした福亀づくりは、市民センターや老人会の講座として教える一方、縁起物として長寿祝や校区の祝事の記念品としての寄付も続けています。

自身の病気と家族の介護とボランティア活動

 立岩さんは平成22年に脳梗塞で倒れ、右半身麻痺となりましたが、持ち前の強い精神力と弛まぬ努力でリハビリに励み、現在では、発病前とほとんど変わらない活動ができるまでに回復しています。
 3年前からは要介護の奥様の身の回りの世話、食事の支度、家事などをこなしながら、今までの活動に加え、児童館や農事センターの催事、わら細工のボランティア活動にも精力的に取り組んでいます。
 自身の病の後遺症を克服しながら奥様の介護で多忙な日々の中、地域や地域の子供たちのために、わら細工・竹細工、畑仕事など様々な活動に情熱的に取り組み続けています。そんな立岩さんの姿に、地域の人々もまた感銘を受けています。
 「今後は、これまで以上に健康を心掛け、健康の大切さをみんなに伝え、健康法や健康づくりの啓発を行っていきたい。そして、妻との生活を大切に、地域や子供たちのため、後進たちのお手本となって、まずは百歳まで長生きすることを目指し、できる限り活動を続けていきたい」と、立岩さん。