由川 豊和さん 73 歳
高齢者の健康と生きがいを作り出す、レクリエーション&傾聴ボランティア。

退職後、レクリエーションの資格を取得し活動開始

仲間と談笑する由川さん

 由川豊和さんは、退職後、平成11年に故郷の宮崎県宮崎郡田野町(現在の宮崎市田野町)に移住しました。新しい環境になじむため、夫婦そろって地区公民館で行われていた「いきいきサロン(70歳以上の一人暮らし高齢者の健康と生きがいづくりの支援活動)」に参加します。
 それがきっかけとなり、「高齢者が生きがいづくりと健康増進のために何を身につけるべきか」を考えるようになり、実際にレクリエーション・インストラクターとレクリエーション・コーディネーターの資格を取得し活動を開始します。

高齢者と子供の交流会、健康と生きがいの講演を実施

高齢者いきいきサロン

 平成15年には、レクリエーション活動をさらに広めるために、田野町レクリエーション協会を設立。町内10地区を毎月1回訪問し、健康体操やレクリエーションを実施。
 現在は、町内地区で毎月1回、いきいきサロンでの健康体操やレクリエーションを実施するとともに、毎年1回高齢者と子供との世代間交流も行っています。今では、地域の住民が楽しみにするほどの活動に成長しています。そのほか、県内において健康と生きがいづくりに関する講演なども実施しています。

高齢者や精神障害者の孤独感や不安を癒したい

 地域でのレクリエーション活動を行う中で、平成22年頃から高齢者や精神障害者の孤独感や不安に気づきます。そして、その解消に寄与できればとの思いから「傾聴ボランティア」活動を始めました。
 「傾聴ボランティア」とは、相手の苦しみや悩みをじっくりと聞いて、相手の心を癒やし、孤独や不安を軽減させる手助けをする活動のこと。
 平成24年には「傾聴ボランティアうさぎの耳協会」を設立。高齢者や精神障害者が生き生きと生きられる社会を構築することを目的に、ボランティア30数名の人材を育成しながら、毎月1回町内の福祉施設4か所で活動を実施しています。その活動は、施設入所者からも喜ばれているそうです。
 「町内に20数団体あるボランテイア組織と連携し、地域住民が共に支えあい、安心して暮らせるための町づくりに取り組んでいくつもりです」と由川さんは今後の活動について語ります。