ウ 住宅に対する意識  現在住んでいる住宅について「特に不満はない」とする高齢者は全体の66.1%であるが、同居形態別にみると単身世帯の高齢者では56.9%と他の形態に比べ低くなっている。  単身世帯の高齢者が不満があるとする具体的な項目をみると、「住宅が古くなったり痛んだりしている」が16.7%、「住宅の構造や設備が使いにくい」が11.4%、「家賃、税金、住宅維持費等の経済的負担が重い」が9.8%などとなっており、これらの多くは他の同居形態に比べて高い割合となっている(図1−2−59)。 図1−2−59 住宅について不満な点(複数回答)  現在住んでいる住宅の構造や設備に支障が「特にない」と答えた高齢者の割合は全体の77.1%であるが、住居形態別にみると借家に住んでいる高齢者では65.1%と低くなっている。  借家に住んでいる高齢者が支障があるとしている具体的な項目をみると、「浴室が使いにくい(狭い、寒い、暗い、手すりがなく入浴しづらいなど)」が14.4%、「トイレが使いにくい(遠い、寒い、暗い、手すりがないなど)」12.8%、「階段があり、昇り降りしにくい」が8.6%などの順となっている(図1−2−60)。 図1−2−60 住宅の構造・設備での支障(複数回答)  高齢者が虚弱化したときに望む居住形態についてみると、「現在の住宅にそのまま住み続けたい」が36.3%となっており、「現在の住宅を改造して住みやすくする」が21.4%、「介護専門の公的な施設に入居する」が11.6%となっている。  年齢階級別にみると、75歳以上の後期高齢者は、「現在の住宅にそのまま住み続けたい」とする割合が高く、年齢が低くなるほど「現在の住宅を改造して住みやすくする」の割合が高くなっている。また、「介護専門の公的な施設に入居する」の割合も年齢の低い階級で比較的高くなっている(図1−2−61)。 図1−2−61 虚弱化したときに望む居住形態(複数回答)