イ 学校における多様な学習機会の確保 (ア)初等中等教育機関における多様な学習機会の確保  児童生徒が介護・福祉などの高齢社会の課題や高齢者に対する理解を深めることができるよう、福祉施設等における介護体験活動への取組等、実践的な活動を推進している。  平成14年度から実施している、小・中学校の新学習指導要領においては、ボランティア活動や高齢者との交流を積極的に取り入れるなどの改善を図っており、その円滑な実施に努めている(高等学校は15年度から実施)。  また、小・中・高等学校等の児童生徒が、ボランティアなど社会奉仕に関わる体験活動を始めとする多様な体験活動に取り組むことを促進する目的で、各都道府県に「体験活動推進地域・推進校」を指定し、他校のモデルとなる体験活動の展開を図るなどの取組を行う「豊かな体験活動推進事業」を実施している。  様々な学習歴や生活環境を有する者に対して、広く高等学校教育の機会が確保されるよう、多様な履修形態を可能とする単位制高等学校が制度化されており、平成16年度は、公立500校、私立89校、国立2校で設置されている。  なお、学校現場において、児童生徒の指導に当たる教員が、個人の尊厳及び社会連帯の理念に関する認識を深めることの重要性にかんがみ、教員の資質向上及び学校教育の一層の充実を図る観点から、「小学校及び中学校の教諭の普通免許状授与に係る教育職員免許法の特例等に関する法律」(平成9年法律第90号)に基づき、小学校又は中学校の教諭の普通免許状を取得しようとする者については、特殊教育諸学校、社会福祉施設等での介護等の体験が義務付けられている。