第2章 高齢社会対策の実施の状況 

(2)社会参加活動の促進

ア 高齢者の社会参加活動の促進
(ア)高齢者の社会参加と生きがいづくり
 高齢者自身が社会における役割を見いだし、生きがいを持って積極的に社会に参加できるよう、各種社会環境の条件整備に努めることが重要になっている。このため、地域において、社会参加活動を総合的に実施している老人クラブに対し助成を行い、その振興を図っている(図2−3−30)。

図2−3−30 老人クラブ数と会員数の推移
図2-3-30 老人クラブ数と会員数の推移

 また、高齢者の生きがいと健康づくりを推進するため、市町村が行う高齢者の社会活動の啓発普及、高齢者ボランティア活動への支援等や、各都道府県に設置されている「明るい長寿社会づくり推進機構」で実施されている高齢指導者等の育成や組織ネットワークづくりに対し補助を行っている。さらに平成17年11月には全国健康福祉祭(ねんりんピック)を福岡県で開催した。
 高齢者の持つ豊かな知識・経験や学習の成果をいかした社会参加活動を支援する観点から、高齢者の社会参加活動の振興方策について国民各層による幅広い意見交換を行う全国高齢者社会参加フォーラムの開催(平成17年度は10月13日鳥取県にて「生涯学習を通じた生きがいの創造と社会参加を考える」をテーマに開催)等を行った。
 既に高齢期を迎え、又はこれから迎えようとする人たちなどの参考となるよう、年齢にとらわれず生き生きとした生活(エイジレス・ライフ)を実践している高齢者、地域社会とのかかわりを持ちながら積極的に社会参加活動を行っている高齢者グループ等についての活動事例を幅広く紹介している。

健康ウォーキング−健康づくりを兼ねて空き缶やごみを回収する高齢者グループ
健康ウォーキング−健康づくりを兼ねて空き缶やごみを回収する高齢者グループ

(イ)高齢者の海外支援活動
 国際交流の進展に従い、高齢者の持つ豊かな知識、経験、能力を海外において活用することが重要となっている。
 このため、中高年層の海外技術協力の一環として、豊富な知識、経験、能力を有し、かつ途上国の発展に貢献したいというボランティア精神を有する中高年を海外に派遣するシニア海外ボランティア事業等を独立行政法人国際協力機構を通じ行っている(図2−3−31)。

図2−3−31 地域別・分野別 シニア海外ボランティアの派遣者数
図2-3-31 地域別・分野別シニア海外ボランティアの派遣者数

(ウ)高齢者の余暇時間等の充実
 高齢者が日常生活において適切に情報を得ることができるよう、テレビジョン放送における字幕放送等の充実を図るため、字幕番組等の制作に対し助成を行っている。

イ NPO等の活動基盤の整備
 ボランティア活動に対する興味・関心は年々高まっており、平成16年4月におけるボランティア活動者総数は779万4,000人、ボランティアグループ数は12万3,000グループに達しており、また、活動内容も高齢者や障害者に対する活動、子どもの健全育成に関する活動、自然保護やまちづくりに対する取組など多岐にわたっている(図2−3−32、表2−3−33)。

図2−3−32 ボランティア数の推移
図2-3-32 ボランティア数の推移

表2−3−33 ボランティア活動の内容
表2−3−33 ボランティア活動の内容

 ボランティア活動の基盤の整備については、都道府県・指定都市社会福祉協議会及び全国社会福祉協議会におけるボランティアセンターの活動等を支援している。都道府県・指定都市社会福祉協議会に対しては、社会人等にボランティア活動の機会を提供する社会人福祉活動体験事業、シニアボランティア団体の育成・運営方法等の習得を目的とした養成研修等を内容とするボランティア振興事業に対し補助を行っている。
 全国社会福祉協議会に対しては、全国ボランティア活動振興センター運営事業として、都道府県・指定都市ボランティアセンター担当者の研修、全国ボランティアフェスティバル開催等に対し補助を行っている。
 また、地域の教育力の再生を図るため、地域におけるボランティア活動促進のための多彩なプログラム開発を行う事業を実施し、ボランティア活動の全国的な展開を推進した。さらに、国民一人一人が日常的にボランティア活動を行い、相互に支え合う地域社会を実現するため、地域社会全体でボランティア活動を推進していく社会的気運の醸成を図る「ボランティア活動推進フォーラム」を開催(平成18年1月15日山口県、2月18日東京都)した。
 大学や高等学校の入学者選抜においては、ボランティア活動や社会奉仕活動に対し、適切な評価が行われるよう配慮を求めている。
 さらに、学校の校庭や教室等に安全・安心して活動できる子どもの活動拠点(居場所)を設け、地域の大人の協力を得て、放課後や週末における様々な体験活動や地域住民との交流活動等を実施するとともに、特に週末においては、地域の専門的知識や技能を有する人材を講師などとして活用した「週末チャレンジ教室」を実施し、子どもたちにとってより高度で魅力的な活動の機会を提供している。平成17年度は、全国約8,000で事業を展開した。
 市民の自由な社会貢献活動を促進するため、特定非営利活動法人の認証・監督等、「特定非営利活動促進法」(平成10年法律第7号)の施行や、市民活動に関する実態調査などを行った。また、特定非営利活動法人のうち相当の公益性を有すると認められる法人の活動を支援するための認定特定非営利活動法人制度について、普及啓発や制度の利用実態に関する調査を行った(表2−3−34)。

表2−3−34 特定非営利活動法人の認証数
表2−3−34 特定非営利活動法人の認証数

 また、国民のボランティア活動の裾野拡大のため、ボランティア団体が内閣府ホームページにおいてイベント開催やボランティア募集を案内することが可能な「ボランティアウェブ」の運用や、ボランティア情報誌「ヤッテボラン」の作成・配布等の普及啓発活動を行った。

 第3節 分野別の施策の実施の状況

目次 前の項目に戻る     次の項目に進む