第1章 高齢化の状況(第3節3(4))

[目次]  [前へ]  [次へ]

第3節 高齢者の社会的孤立と地域社会 ~「孤立」から「つながり」、そして「支え合い」へ~

3 高齢者の社会的孤立が生み出す問題

(4)消費契約のトラブル

高齢者を相手にした訪問販売等の被害や苦情が全国の消費生活センターに数多く寄せられている。全国の消費生活センターに寄せられた契約当事者が70歳以上の相談件数は、平成20(2008)年度は約11万5千件(図1-2-6-7参照)であり、相談全体の12%を占めている。
平成20年度の70歳以上の具体的な相談内容をみると、販売業者が消費者の自宅を訪問し商品やサービスを勧誘・販売する「家庭訪販」が全体の17.1%を占めて最多であり、次いで多いのは「電話勧誘販売」同9.1%である(図1-3-13)。

高齢者の健康や経済状況、孤独感の不安を巧みにあおり、親切にして信用させるなどの手口で高齢者が被害を受けることが多いが、身近に相談できる人や不要なものを購入したことに気づく人がいれば、こうした被害の未然防止や被害拡大の防止が可能であるので、そうした人がいない孤立状態がトラブルの原因となっているといえる。

[目次]  [前へ]  [次へ]