第2章 高齢社会対策の実施の状況(第2節 5)

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第2節 分野別の施策の実施の状況(5)

5 高齢社会に対応した市場の活性化と調査研究推進

○不安の解消、生涯を楽しむための医療・介護サービスの基盤強化

医療・介護従事者不足や医師の診療科偏在・地域偏在の課題等の解決のための取組として、地域医療支援センターの拡充(平成28年度までに全ての都道府県に設置)、チーム医療の推進等を行った。医学部入学定員については、28年度の医学部の入学定員を128人増員した(20年度からの定員増は累積1,637人)。また、病床に応じた医療資源の投入を行い、効率的・効果的な質の高い医療サービスを安定的に提供できる体制の構築に向けた取組を進めている。

○地域における高齢者の安心な暮らしの実現

平成28年度においても、地域主導による地域医療の再生や在宅介護の充実を引き続き図った。医療、介護の専門家を始め、地域の多様な関係者を含めた多職種が協働して個別事例の支援方針の検討等を行う「地域ケア会議」の取組の推進や、情報通信技術の活用による在宅での生活支援ツールの整備などを進め、地域に暮らす高齢者が自らの希望するサービスを受けることができる社会の構築を進めた。

○情報通信の活用等に関する研究開発

高齢者事故対策や移動支援等の諸課題の解決に大きな期待がされている自動車の自動運転に関して、「国土交通省自動運転戦略本部」を立ち上げ、高齢者事故対策を目的とした自動運転技術の開発及び普及促進策や、中山間地域における「道の駅」等を拠点とした自動運転サービスの実験・実装に向けた検討を実施した。

○高齢社会対策の総合的な推進のための政策研究

高齢社会対策総合調査として、高齢社会対策の施策分野別にテーマを設定し、高齢者の意識やその変化を把握している。平成28年度は、高齢者の経済的な暮らし、住宅や生活環境、社会活動への参加について調査を実施した。

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