第1章 高齢化の状況(第2節 5)

[目次]  [前へ]  [次へ]

第2節 高齢者の姿と取り巻く環境の現状と動向(5)

5 高齢者の社会参加活動

(1)高齢者のグループ活動

ア 60歳以上の6割が趣味なども含めたグループ活動に参加したことがある

自主的なグループ活動への参加状況についてみると、60歳以上の高齢者のうち61.0%(平成25(2013)年)が何らかのグループ活動に参加したことがあり、10年前(15(2003)年)と比べると6.2ポイント、20年前(5(1993)年)に比べると18.7ポイント増加している。

具体的な活動についてみると、「健康・スポーツ」(33.7%)、「趣味」(21.4%)、「地域行事」(19.0%)の順となっており、特に「健康・スポーツ」は10年前に比べ8.4ポイント、20年前に比べ14.8ポイント増加している(図1-2-5-1)。

イ グループ活動に参加してよかったことは「新しい友人を得ることができた」、「生活に充実感ができた」

自主的なグループ活動に参加したことがある高齢者が活動全体を通じて参加してよかったことは、「新しい友人を得ることができた」(48.8%)が最も多く、次いで「生活に充実感ができた」(46.0%)、「健康や体力に自信がついた」(44.4%)の順となっている(図1-2-5-2)。

ウ 参加したい団体は「趣味のサークル・団体」、参加している団体は「町内会・自治会」

高齢者が参加したい団体は「趣味のサークル・団体」(31.5%)が最も多く、次いで「健康・スポーツのサークル・団体」(29.7%)となっている。

一方で、参加している団体をみると、「町内会・自治会」(26.7%)が最も多く、約4人に1人が参加している。

「町内会・自治会」については、「参加している」(26.7%)が「参加したい」(20.6%)を6.1ポイント上回っている(図1-2-5-3(1))。

参加している団体を男女別にみると、男性は女性に比べて町内会・自治会や退職者の組織(OB会など)等への参加率は比較的高いが、趣味や健康・スポーツ、学習・教養などの場への参加率は比較的低い(図1-2-5-3(2))。

(2)高齢者の学習活動

ア 生涯学習を行っている高齢者は4割以上、内容は「趣味的なもの」、「健康・スポーツ」

高齢者の生涯学習への参加状況についてみると、この1年くらいの間に生涯学習をしたことのある人は、60代でも70歳以上でも4割以上となっている。内容は、「趣味的なもの」が最も多く、60代で24.6%、70歳以上で24.9%となっている(図1-2-5-4)。

イ 生涯学習を行うことによって、「人生がより豊かになっている」

この1年くらいの間に、「生涯学習をしたことがある」とする人に、生涯学習を通じて身につけた知識・技能や経験を、どのように生かしているか聞いたところ、「自分の人生がより豊かになっている」が60代で59.5%、70歳以上で63.2%と最も多く、次いで「自分の健康を維持・増進している」が60代で55.7%、70歳以上58.8%となっている。(図1-2-5-5)。

(3)高齢者の世代間交流

ア 約6割の高齢者が若い世代との交流に参加したいと考えている

高齢者の若い世代との交流への参加意向についてみると、参加したいと考える人の割合(「積極的に参加したい」、「できるかぎり参加したい」と回答した人の合計)は平成25(2013)年で59.9%となっており、10年前(15(2003)年)に比べると7.2ポイント増加している(図1-2-5-6)。

イ 世代間交流を促進するための必要条件は「交流機会の設定」

高齢者が世代間の交流を促進するために必要だと思うことをみると、「交流機会の設定」(31.7%)が最も多く、次いで「高齢者が参加しやすくするための交通機関の整備など」(28.9%)となっている(図1-2-5-7)。

[目次]  [前へ]  [次へ]