第2章 高齢社会対策の実施の状況(第2節 3)

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第2節 分野別の施策の実施の状況(3)

3 学習・社会参加

○高等教育機関における社会人の学習機会の提供

生涯学習のニーズの高まりに対応するため、大学においては、社会人入試の実施、夜間大学院の設置、昼夜開講制の実施、科目等履修生制度の実施、長期履修学生制度の実施などを引き続き行い、履修形態の柔軟化等を図って、社会人の受入れを一層促進した。

また、大学等が、その学術研究・教育の成果を直接社会に開放し、履修証明プログラムや公開講座を実施するなど高度な学習機会を提供することを促進した。

放送大学においては、テレビ・ラジオ放送やインターネットなどの身近なメディアを効果的に活用して、幅広く大学教育の機会を国民に提供した。

○社会保障等の理解促進

安定的な資産形成をテーマにしたシンポジウムを開催すること等により、幅広く金融教育を進めるとともに、職場つみたてNISAの導入と連携した投資教育を進めるため、職場での活用に重点を置いた投資教材を作成した。

平成29年3月に改訂した中学校学習指導要領の社会科や技術・家庭科、平成30年3月に改訂した高等学校学習指導要領の公民科や家庭科において、少子高齢社会における社会保障の充実・安定化や介護に関する内容などが明記された。

さらに、若い世代が高齢社会を理解する力を養うため、教職員を対象とした研修を実施するなど、教育現場において社会保障教育が正しく教えられる環境づくりに取り組んでいる。

より公平・公正な社会保障制度の基盤となるマイナンバー制度については、平成29年11月から情報連携の本格運用開始に伴い、介護保険をはじめ高齢者福祉に関する手続を含む853事務において、従来必要とされていた住民票の写しや課税証明書等の書類が不要となっている。こうしたマイナンバー制度の取組状況について、地方公共団体等とも連携し、国民への周知・広報を行った。

○ICTリテラシーの向上

平成29年11月から、情報通信審議会「IoT新時代の未来づくり検討委員会」において、IoT、AI等が日常生活で「当たり前」の時代に向けて、高齢者がICTを活用した社会参加を促すための具体策について検討を開始した。

○ライフステージに応じた消費者教育の取組の促進

消費者の自立を支援するために行われる消費生活に関する教育、すなわち消費者教育は、幼児期から高齢期までの各段階に応じて体系的に行われるとともに、年齢、障害の有無その他の消費者の特性に配慮した適切な方法で行わなければならない。こうした消費者教育を総合的かつ一体的に推進するため、平成24年12月に「消費者教育の推進に関する法律」(平成24年法律第61号)が施行された。同法に基づき、消費者教育推進会議が消費者庁に設置されているところ、平成27年7月から、第2期消費者教育推進会議において、「消費者教育の推進に関する基本的な方針」(平成25年6月閣議決定。以下、この項において「基本方針」という。)の見直しに向けた論点整理や社会情勢等の変化に対応した課題(主に、①学校における消費者教育の充実方策、②若年者の消費者教育(成年年齢引下げに向けた環境整備)の充実、③消費者市民社会の形成への参画の重要性の理解促進)について検討し、平成29年6月にその成果を取りまとめ、公表している。また、同年8月に始動した第3期消費者教育推進会議においても、基本方針の見直しについて議論を行い、平成30年3月に変更について閣議決定がなされた。変更後の基本方針には、ライフステージに応じた体系的な消費者教育を行う必要性と、その実現のための施策の方向性が示されている。

○高齢者の社会参加と生きがいづくり

平成29年3月に改正された社会教育法を踏まえ、高齢者等の幅広い地域住民や企業・団体等の参画により、地域と学校が連携・協働して、学びによるまちづくり、地域人材育成、郷土学習、放課後等における学習・体験活動など、地域全体で未来を担う子供たちの成長を支え、地域を創生する「地域学校協働活動」を全国的に推進した。

加えて、児童生徒が放課後等にICT教育を学ぶ場を構築するにあたり指導者の確保が重要な課題として指摘されていることから、「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」事業において、教員やエンジニアなどの定年退職者の協力の下、指導者役として高齢者が参画するために必要なスキルの検証などを行った。

また、企業退職高齢者等が、地域社会の中で役割を持って生き生きと生活できるよう、有償ボランティア活動による一定の収入を得ながら自らの生きがいや健康づくりにもつながる活動を行い、同時に介護予防や生活支援のサービス基盤となる活動を促進する「高齢者生きがい活動促進事業」を実施した。

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