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平成29年度交通安全フォーラムの開催結果について

テーマ
高齢社会の交通安全を考える
~事故にあわない、おこさない~
日時
平成29年10月25日(水) 午後1時から午後4時30分まで
場所
船橋市民文化ホール
千葉県船橋市本町2-2-5
主催
内閣府、千葉県、船橋市
後援
警察庁、文部科学省、厚生労働省、国土交通省
協賛
交通安全フォーラム推進協議会構成団体
一般社団法人 日本自動車工業会 一般財団法人 全日本交通安全協会
一般社団法人 日本自動車連盟 公益財団法人 三井住友海上福祉財団
公益財団法人 国際交通安全学会 一般財団法人 日本交通安全教育普及協会
  • 内閣府では、国の重要施策及び開催都道府県が実施する交通安全対策上の諸問題を踏まえ、学識経験者等の専門家による研究発表、討議等を通じて、交通事故防止のための有効適切な提言を得て、国民の交通安全意識の高揚を図ることを目的とした「交通安全フォーラム」を毎年各地で開催している。
  • 平成29年度は、10月25日、千葉県・船橋市との共催のもと、『高齢社会の交通安全を考える~事故にあわない、おこさない~』をテーマに、船橋市民文化ホールにおいて開催した。
  • 今回で37回目となるフォーラムでは、専門家から高齢者に関係する交通事故の原因や交通事故を防ぐための安全教育の在り方、交通事故を防ぐための取組等が提言され、高齢化が進展する中で交通安全について国民一人一人が意識し社会全体で取り組むことが必要であることが確認された。

専門家からの提言内容

基調講演及びパネルディスカッションコーディネーター

蓮花 一己 氏の写真
帝塚山大学学長・心理学部教授
蓮花 一己 氏

『運転診断で悪い点を改善し、充実した移動の確保により、豊かな生活を』

 高齢化が進む中、高齢者の事故は減少しているものの、事故総数に占める割合は高まっています。また、高齢者は体が弱いため、一旦事故が起きると重傷化しやすくなっています。さらに高齢者に特徴的な事故として、高速道路の逆走やペダルの踏み間違いによる事故があります。
 高齢ドライバーには、自分の能力以上に過信し自己評価が高いこと、個人差が大きいこと、認知機能が低下していることなどの特徴が挙げられます。一人一人の弱点を確認する教育プログラムにより一時的とはいえ効果は得られるので、シニア予備軍の50~60代に教習所などのリフレッシュ講習を受け、運転診断で自分の悪い癖に気づいて改善する機会を作ってほしいと思います。
 高齢者の自転車、歩行者についても、個人差は大きく、特に免許を持っていない人は持っている人より周囲の確認が悪いなど行動に危ない傾向があります。事故にあわないためにも、無理な横断をしないなど、ゆっくりでいいので「正しい横断」をしていただきたい。
 充実した移動の確保は、生活の質を高め豊かな生活を送るために大切です。元気な人であれば免許返納の前に、教習所等での教育、安全運転サポート車の活用、病気に注意していただいて、安全に気をつけて運転していただきたいと思います。



(「基調講演」開催状況)

パネルディスカッションパネリスト

土屋氏の写真

千葉県警察本部 交通部交通総務課管理官
土屋 裕二 氏

『3(サン)・ライト運動による事故防止、運転免許を自主返納しやすい環境整備』

 千葉県では、交通事故死者数に占める高齢者の割合が50パーセントを超えていること、また、高齢ドライバーによる交通事故の割合が年々増加していることなどが、交通事故の発生抑止を図る上で大きな課題となっています。
 県警では関係機関等と連携して、1ライト(前照灯):早めのライト点灯や小まめな上下の切換え、2ライトアップ(目立つ):反射材や白い服の着用、3ライト(右):道路の右側からの横断者に注意して運転する、の3つのライトを心がける「3(サン)・ライト運動」を推進しています。
 また、運転免許を返したくても、返納後の生活に不安を感じ返納をためらっている人のため、公共機関での割引サービスなどにより自主返納しやすい環境の整備を進めるなど、高齢者の交通事故防止に取り組んでいます。
 交通安全は一人一人が心がけて事故をなくすことが大事です。事故のない千葉県を目指してご協力をお願いいたします。


稲垣氏の写真

日本大学理工学部 交通システム工学科助教
稲垣 具志 氏

『一人一人の交通挙動分析から安全対策を模索』

 人間は一人一人がもともと非常に個性豊かで、加齢に伴って感覚機能、身体機能、認知機能が低下していくと、さらに個人差が大きくなるため、高齢者を一括りで考えてしまうと個人レベルでは具体的な対策に結びつかないといった問題が出てきてしまいます。高齢というのはきっかけであり「個人特性」と「交通挙動」との関連を意識しながら、あくまで「個人」で問題を捉えていく必要があるのではないかと考え、私は一人一人の交通挙動の分析に基づいた安全対策、教育の在り方を模索しています。
 また、日本では交通の場面において、歩行者とクルマ、自転車とクルマ、歩行者と自転車といった立場が違う人の間のコミュニケーションが足りていないと感じています。コミュニケーションがしやすい環境づくりとはどういうものかということについても、今後も研究して提案できればと考えています。


高橋氏の写真

日本自動車工業会安全・ 環境技術委員会安全部会部会長
高橋 信彦 氏

『予防安全技術を搭載した「サポカー(安全運転サポート車)」を』

 日本自動車工業会とは自動車製造メーカーの団体です。私ども安全部会は安全技術に関して担当しています。高齢ドライバーの特徴については、ドライビングシミュレーターなどの装置を使って調査をし、データで確認しながら車の開発に役立てています。
 近年は予防安全技術として衝突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)、車線逸脱警報装置、ペダルの踏み間違い時加速抑制装置などを採用した車が各メーカーで販売されています。新技術の商品名は各社で異なるので、車の購入時にはディーラーで「サポカー(安全運転サポート車)を」と相談していただくのがよいかと思います。
 また、日本自動車工業会では、「いきいき運転講座」による高齢ドライバー支援をしていますので、ご活用下されればと思います。


里崎氏の写真

野球解説者・千葉ロッテマリーンズスペシャルアドバイザー
里崎 智也 氏

『交通安全は「家族の話し合い」と「日常の当り前を当り前に」で』

 私の子どもはまだ3歳ですが、車に乗ったらすぐ自分でチャイルドシートに座って、シートベルトを締めようとしますし、その姿を見て私もちゃんと運転しなければと思います。高齢者の方々も孫や子どもに安全運転のことを言われて怒る人は少ないと思いますし、家族での話し合いは大事です。
 今日はいろいろな先生方が研究や努力をされて、今の日常のいろいろなことができていることを知りましたけれども、私たち一人一人も道路を渡るときには横断歩道を渡るとか、どうしてもというときは手を挙げて意思表示するとか、当り前のことを当り前にやっていくということは大事ですので、そのような日常に心がけましょう。



(パネルディスカッション開催状況)

過去10回の開催状況(平成21年度までは、「交通安全シンポジウム」として開催)
平成19年度 栃木県宇都宮市 飲酒運転の根絶を目指して - 家庭・職場・地域の果たす役割 -
平成20年度 福井県福井市 長寿社会の交通安全を考える - 高齢者の交通事故の減少を目指して -
平成21年度 広島県広島市 飲んだら、乗るまぁ、乗らすまぁ - 飲酒運転の根絶は あなたから -
平成22年度 北海道札幌市 冬の交通事故の減少を目指して - 積雪期における交通安全を考える -
平成23年度 熊本県熊本市 飲酒運転の根絶を目指して - 運転は 飲んだらせんごつ させんごつ -
平成24年度 奈良県橿原市 効果的な反射材の普及を目指して-「大和路から キラリ広がる 反射材」-
平成25年度 香川県高松市 高齢者の交通事故抑止対策について ~ なしにせないかん。高齢者の交通事故 ~
平成26年度 岡山県岡山市 自転車の安全利用について ~ 人と街にやさしい交通環境の創出 ~
平成27年度 静岡県静岡市 誰もが安全、安心を実感できる交通社会の実現に向けて ~ 高齢者を交通事故から守るために ~
平成28年度 和歌山県和歌山市 みんなにやさしい自転車の安全運転 ~ ルールを守ろう、もしもに備えよう ~
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