平成15年度において実施すべき交通安全施策に関する計画
別添参照
参考-3 欧米諸国の交通事故発生状況

別添参照

参考-3 欧米諸国の交通事故発生状況

1 概況

 主な欧米諸国(アメリカ、ドイツ、イギリス、フランス)の交通事故死者の推移をみると、ドイツ、イギリス及びフランスは、ドイツの統一前後の一時的増加を除き、おおむね減少傾向にあるのに対し、アメリカは、増加ないし横ばい傾向にある(第1図)。

第1図 主な欧米諸国の交通事故死者数の推移

2 自動車の普及及び道路の延長状況

 我が国と欧米諸国の自動車の普及状況をみると、人口一人当たりの自動車保有台数は、アメリカが最も多く、次いでオーストラリア、イタリアとなっており、我が国はカナダ、フランスと同程度となっている。また、人口千人当たりの道路延長についてみると、我が国など人口密度の高い国で低く、アメリカなど人口密度が低い国で高い(第1表)。

第1表 欧米諸国の自動車の普及、道路延長、人口・自動車保有台数当たりの交通事故死者数の状況

3 人口10万人当たり交通事故死者数の状況

 我が国と欧米諸国の人口10万人当たりの交通事故死者数の状況をみると、アメリカ及びフランスがそれぞれ14人台、13人台で飛びぬけて多く、最も少ないイギリスの2.5倍程度となっている。我が国はドイツより若干少ない程度である(第2表)。

第2表 欧米諸国の交通事故の状況

4 自動車保有台数及び自動車走行キロメートル当たり交通事故死者数の状況

 我が国と欧米諸国の自動車1万台当たりの交通事故死者数の状況をみると、フランスが2.4人と最も多く、我が国は他の欧米諸国とほぼ同程度である。また、自動車走行1億キロメートル当たりの交通事故死者数についてみると、我が国とドイツが比較的多い(第1表)。

5 状態別交通事故死者数の状況

 我が国と主な欧米諸国(アメリカ、ドイツ、イギリス、フランス及びイタリア)の状態別交通事故死者数の状況をみると、我が国は乗用車乗車中の死者数の構成率が低く、歩行中死者数の構成率が高い。イギリスは、歩行中死者数の構成率が我が国に次いで高い。一方、フランス及びドイツは、乗用車乗車中の死者数の構成率が高い。また、アメリカは、乗用車乗車中とその他で、死者数の80%程度を占めている(第2図)。

第2図 主な欧米諸国の状態別交通事故死者数の構成率

6 年齢層別交通事故死者数の状況

 我が国と主な欧米諸国(アメリカ、ドイツ、イギリス、フランス及びイタリア)の年齢層別交通事故死者数の状況をみると、主な欧米諸国では、15~24歳の年齢層の構成率が、我が国よりも高い。特にドイツは、15~24歳の年齢層の人口構成率を16ポイント近く上回っている。我が国は、65歳以上の年齢層の構成率が際立って高い(第3図)。

第3図 主な欧米諸国の年齢層別交通事故死者数の構成率と人口構成率

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