平成20年度交通安全施策に関する計画
第1部 陸上交通の安全についての施策
第1章 道路交通の安全についての施策
第3節 安全運転の確保

第1部 陸上交通の安全についての施策

第1章 道路交通の安全についての施策

第3節 安全運転の確保

 安全運転を確保するためには、運転者の能力や資質の向上を図ることが必要であり、このため、運転者のみならず、これから運転免許を取得しようとする者までを含めた運転者教育等の充実に努める。特に、今後大幅に増加することが予想される高齢運転者に対する教育等の充実を図る。運転免許制度については、最近の交通情勢を踏まえて必要な改善を図る。
 また、今後の自動車運送事業の変化を見据え、企業・事業所等が交通安全に果たすべき役割と責任を重視し、企業・事業所等の自主的な安全運転管理対策の推進及び自動車運送事業者の安全対策の充実を図るとともに、専門家による検討を踏まえ、平成20年4月に改正した交通労働災害防止のためのガイドラインの普及等を図るための取組を進める。さらに、事業者の経営トップから現場まで一丸となった安全管理体制の構築を推進するとともに、その構築状況を国が評価する「運輸安全マネジメント制度」を充実させ、より一層の安全性の向上を図る。
 さらに、車両単独での安全対策に加え、ITを活用したインフラ協調による安全運転支援システムにより、高度化、多様化する道路交通に対する国民のニーズへ対応し、道路交通への危険事象となる自然現象や事故多発地点等における安全に関する適時・適切な情報提供を実施など、総合的な道路交通情報の提供の充実を図る。
 道路交通に影響を及ぼす自然現象について、平成20年度においては、これまでに実施していた施策に加え、次の施策を実施する。
 最大瞬間風速などの観測内容の充実、観測データの安定的な提供を実現するため、新型アメダス気象計の更新整備等を進め、これまでに整備した384か所と合わせ全国800か所以上のアメダス観測所における最大瞬間風速の情報の提供を行う。
 局地的な激しい気象現象に伴う突風や雷に係る短時間予測情報の提供に向け、情報の利用者も参加する情報利活用検討会において格子点形式の情報の利活用について検討する。また、平成21年の台風シーズンから、現在3日先まで実施している台風進路予報を延長し、5日先まで実施するために必要なシステムを整備する。さらに、平成22年度を目途に、市町村長の判断を支援する情報として市町村単位に細分した警報を発表するため、必要なソフトウェアの整備に着手する。
 緊急地震速報について、周知・広報の取組を推進するとともに、より一層の精度向上を図る。火山について、避難や入山規制等の必要な防災対応を踏まえて火山活動の状況を区分した噴火警戒レベルの導入を推進する。

  1. 運転者教育等の充実
  2. 運転免許制度の改善
  3. 安全運転管理の推進
  4. 自動車運送事業者の安全対策の充実
  5. 交通労働災害の防止等
  6. 道路交通に関する情報提供の充実

目次 | 前へ | 第4節 車両の安全性の確保