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障害者施策トップ意識啓発 > 14年度心の輪を広げる体験作文・障害者週間のポスター作品

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出会い、ふれあい、心の輪 心の輪を広げる体験作文・障害者週間のポスター作品集
〜平成14年度入賞作品〜

■はじめに■

 我が国では、完全参加と平等をテーマとした「国際障害者年」(昭和56年)を契機に、障害者施策の計画的な取組が進められてきました。
本年は、平成5年度から10年間の期間を定めて障害者に関する施策を推進してきた「障害者対策に関する新長期計画」の最終年を迎えたことから、国では来年度からの新しい長期計画の策定を進めており、間もなく閣議決定される予定です。
また、国際的にも国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)において定められた「アジア太平洋障害者の十年」の最終年であり、5月のESCAP総会で域内各国・地域の障害者施策の更なる推進を図るために来年から十年間延長することが宣言され、十月に滋賀県大津市で開催された「アジア太平洋障害者の十年」最終年ハイレベル政府間会合では、延長された10年間の行動計画案が採択されました。
 障害者施策が目標とするノーマライゼーションの実現した社会を作る上で、政府や地方公共団体等の施策を推進することはもちろん必要ですが、施策の下支えとなる社会のあり方として障害のある人とない人との間の「心のバリアを取り除く」ことが大変重要です。このためには、国民一人一人が障害や障害のある人への理解を深めることが欠かせません。
 内閣府では、障害のある人々に対する正しい理解と認識を広めるため、「心の輪を広げる体験作文」の募集を平成元年度から、「障害者の日のポスター」の募集を平成5年度から、各都道府県・指定都市との共催で実施しています。
 本年度も、小学生をはじめ多数の応募をいただきました。それぞれにご自分の体験を踏まえた優れた作文であり、人々に訴える力のある優れたポスターです。その中から、審査委員会(委員長 黒井 千次 氏)に各部門ごとに最優秀賞、優秀賞及び佳作を選定していただきました。
 この作品集「出会い、ふれあい、心の輪」は、これらの作品を収録したものです。この作品集が学校、職場、地域社会などあらゆる社会生活の中で広く活用され、障害や障害のある人々への理解を進める一助となれば幸いです。

平成14年12月
内閣府 政策統括官(総合企画調整担当)
江崎 芳雄
                                    


心の輪を広げる体験作文

■作文審査講評■

 今年の作文を読んで、何かが少しずつ変り始めている印象を受けた。
 障害のある人が周囲から扶けられ、行動の範囲を拡げつつ自立に向けて進もうとする体験の記述や、障害者に声をかけ力になろうと思いながらも躊躇して行動への一歩が踏み出せぬ焦りを綴った文章などが多いのは、これまでと同様である。ただその中に、具体的な行為や考え方が前よりしっかりと表される傾向が目立ってきた。
 大阪府阪南市の小学五年生、伊瀬知 江里香さんの「心のハードルを越えた?」は、耳に障害のある伊瀬知さんが、指文字や手話を覚えてくれた先生、友人に囲まれて学校に通う楽しみを見出し、やがて自分で字が読めるようになってからは詩画集や歴史物語に親しんで、生きる世界を拡げていく過程が描かれている。「積極的に自分を表現し、自立できるように頑張っていきたい」との一行は、あらためてコトバの持つ力を伝えると同時に、この作文自体が既に立派な自己表現となっていることを感じさせずにおかない。
 山形県長井市の中学二年生、たかはし ももえさんの作文「白い杖から」は、白い杖を持って交差 点脇に立っていたおじさんに声をかけられなかったことへの反省から、後日、自分で横断歩道の信号の前に目を閉じて立ってみる体験を記している。その時初めて感じた恐ろしさをもとに、町の中に障害者に対する様々な危険のあることを身をもって知る。この実践には貴重な意味がある。
 高校生・一般市民部 門では、千葉県野田市の中村 和子さんが書いた「情報の輪を広げて」が注目される。網膜色素変性症によって失明した中村さんが視覚障害者用コンピューターの操作を学び、点字を越える広い情報交換の世界に進もうとする努力に打たれるが、次に自分がインストラクターとなってその技術をまわりの視覚障害者に伝えていこうとする姿勢に一層の感銘を受ける。

審査委員長 黒井 千次

■心の輪を広げる体験作文入賞作品の紹介■(テキストファイル形式)

最優秀賞(各部門1編)
小学生部門
伊瀬知 絵里香
(阪南市立桃の木台小学校5年)
中学生部門
たかはし ももえ
(長井市立長井南中学校2年)
高校・一般市民部門
中村 和子
(千葉県)
優秀賞(各部門3編)
小学生部門
出会ってから変わった私

藤井 楓
(池田町立会染小学校5年)

ゆうちゃんはみんなのおともだち
上西 伸生
(北海道教育大学教育学部附属旭川小学校1年)
さんさおどりに出た

吉田 琴美
(盛岡市立桜城小学校4年)

中学生部門
障害者に学ぶ
酒井 奈緒子
(日本女子大学附属中学校3年)
助ければ助けるほど
青野 史典
(東予市立西中学校1年)
広げよう福祉の輪
齋藤 亜美
(仙台市立中田中学校2年)
高校・一般市民部門
グラジオラス
藤田 圭子
(和歌山県)
お揃いになった手帳
内山 美登里
(千葉市)
天国からの贈り物
森山 治加
(長崎県立口加高等学校3年)
佳作(各部門5編)
小学生部門
あやちゃんは、吉成小学校の1年生
鈴木 紗月
(仙台市立吉成小学校2年)
みんな友だち
佐々木 維斗
(八戸市立柏崎小学校3年)
障害者との出会い
山田 紗織
(いわき市立汐見が丘小学校6年)
小郷 愛
(池田学園池田小学校4年)
朗読ボランティアを体験して
日高 希
(高岡町立高岡小学校6年)
中学生部門
体験と私の考える障害
田中 愛子
(敷島町立敷島中学校2年)
杏ちゃんと一緒に
たかはし ゆりこ
(高清水町立高清水中学校1年)
触れ合いの中で
柴田 峻輔
(小金井市立小金井第二中学校2年)
介助犬ムサシ
みやざき あや
(福岡市立城南中学校2年)
心がひとつになった時
小川 美貢
(横浜市立松本中学校3年)
高校・一般市民部門
か、き、く、で叶った夢
角光昭
(福岡市)
あたたかい輪を大きく大きく・・・・・・
福永 泰子
(三重県)
障害と私生きています。
西村 美紅
(札幌市立山の手養護学校高等部3年)
出会い、ふれあい、心の輪を広げよう
板井 真利子
(大分県)
恍惚の妻と共に
西岡 孝
(福島県)

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障害者週間のポスター

■ポスター審査講評■

 応募点数が増えたと聞きますと、期待をもって選考に臨みました。やはり質の高い作品が目につくようです。結果的に上位の作品の順位は僅差で決まりました。今回は中学生部門から会場に展示されておりましたので、ポスターをデザインしている造形という雰囲気が伝わってきました。
 最優秀賞の渡部頼子さんはポスターの要素であるモチーフをジグソーパズルを使ってハート形に構成し、知的な標語で上下に囲むバランスの良い構図で仕上げています。軟らかな描き方が温かさを表わしました。優秀賞の蛭名 美樹さんの人物表現は優れたデッサン力を発揮しております。下半身の一部、犬の足などに注意すればより魅力的になるでしょう。佳作の川野 芳奈さんは素直で、単純明快な画面の作品です。優しさ、温かさがあります。
 野中 亜季さんはシンメトリーの構成で視認性を 高めています。左右の文字は中学生としては大変上手な技術です。中野 翔平さんの楽しい描画からは標語通りの障害者を囲む温かい心の表現になっています。菊地 沙織さんのデザイン的な構成、野口 瑞恵さんの街の情景にもポスター的な造形性を感じました。
 小学生部門最優秀賞の葛谷 知保さんの作品は大変素 晴らしい魅了される世界です。上部に集められた人物像と、下段の横断歩道の白い標示と左右の自動車は極めて個性のある構図で感心いたしました。外連味のない芸術性のある描き方も価値を高めております。優秀賞の山本 野の花さんの絵は大人でも描けないような技があります。特に手の表現は秀逸です。佳作の櫻井 志萌さんの人物と犬との交流図には愛情が溢れています。山田 結香さんの団体な視点。ユニークな構図になった先崎 慶太さんの作品も印象深く、深澤 渚温さん、中野 貴斗さんの絵からは障害者と共に優しい社会の実現に向かう活気が得られます。
 計画性のある発想からの中学生たち、のびのびした描画による小学生たちのポスター制作に障害者へのひたむきな思いやりが感じられたのは嬉しいことでした。その心を大切に見守り次の作品づくりに期待したいと思います。

審査委員会委員 杉田 豊

■障害者の日のポスター入賞作品の紹介■

最優秀賞(各部門1点)
小学生部門
中学生部門
葛谷 知保さんの入賞作品
葛谷 知保
(木曽川町立木曽川西小学校3年)
渡部 頼子さんの入賞作品
渡部 頼子
(秋田市立飯島中学校3年)
優秀賞(各部門1点)
小学生部門
中学生部門
山本 野の花さんの入賞作品
山本 野の花
(志布志町立香月小学校 3年)
蛭名 美樹さんの入賞作品
蛭名 美樹
(川内町立川内中学校3年)
佳作(各部門5点)
小学生部門
桜井 志萌さんの入賞作品
桜井 志萌
(小郡市立のぞみが丘小学校4年)
山田 結香さんの入賞作品
山田 結香
(海南市立内海小学校5年)
先崎 慶太さんの入賞作品
先崎 慶太
(西郷村立羽太小学校2年)
深澤 渚温さんの入賞作品
深澤 渚温
(滝沢村立滝沢小学校5年)
中野 貴斗さんの入賞作品
中野 貴斗
(名古屋市立城西小学校3年)
中学生部門
川野 芳奈さんの入賞作品
川野 芳奈
(富山市立奥田中学校2年)
野中 亜季さんの入賞作品
野中 亜季
(佐川町立佐川中学校2年)
中野 翔平さんの入賞作品
中野 翔平
(富田林市立藤陽中学校2年)
菊池 沙織さんの入賞作品
菊池 沙織
(盛岡市立見前南中学校3年)
野口 瑞恵さんの入賞作品
野口 瑞恵
(真壁町立桃山中学校1年)

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■編集後記■

内閣府では、障害者施策の啓発広報の一環として、各都道府県・指定都市との共催で「心の輪を広げる体験作文」及び「障害者の日のポスター」の募集を行い、作文では小学生部門2,649編、中学生部門4,508編、高校生・一般市民部門858編、合計8,015編、また、ポスターでは、小学生部門1,823点、中学生部門1,691点の合計3,514点の応募がありました。作文とポスターの応募者数を合わせると名となりました。
 これも、各都道府県・指定都市をはじめ、関係機関・関係者の方々に積極的に取り組んでいただき、また、御協力いただいた結果であり、厚く御礼申し上げます。
 応募作品のうち、各都道府県・指定都市からの推薦のあった作文及びポスターについて審査委員会(委員長 黒井 千次 氏)で審査を行い、その結果、最優秀賞5作品、優秀賞11作品、佳作25作品の計41作品を決定いたしました。
 本作品集は、これら41(作文27編、ポスター14点)の作品を掲載したものです。なお、作品中に実名が出ているものについては作者へ確認の後、プライバシーへの配慮から修正を加えているものがあります。また、推薦のあった作品については、参考資料の中で作者・学校名等を一覧表で掲載しました。
 障害者の社会への「完全参加と平等」の実現を図るためには、各種施策の進展とともに、「心の壁」を取り除いていくことが極めて重要でありますが、本作品集が学校、職場、地域などあらゆるレベルにおいて「心の輪」を広げ、障害者への理解がさらに深められていくことの一助になることを期待いたします。

内閣府 政策統括官(総合企画調整担当)付
推進担当

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