【1ページ】 障害者基本計画・わかりやすい版 障害者基本計画でどのように生活が変わるの? 地域で暮らす 健康に暮らす 学校に通う スポーツを楽しむ はたらく 乗りものに乗りやすくする 情報を伝える 安全に暮らす 権利を守る 役所を利用する 障害者基本計画とは 障害者基本計画とは、障害のある人(皆さん)を手助けするいろいろな制度(仕組み)やサービスを良くするために、国が作っている計画のことです。 学校のことや福祉サービス(皆さんが使えるサービス)のこと、健康に暮らすための手助けや働くための手助けのことなども書いてあります。 【2ページ】 1 地域での生活を支える手助け ・皆さんが、いろいろな困ったことを相談できるようにします。 ・住みなれた身近な地域で暮らせるように、いろいろな福祉サービスを増やします。 ・皆さんが、小さいときから大人(社会人)になるまで手助けが受けられるようにします。 ・入所施設などにいる人が、施設から出て地域で暮らせるようにします。 ・「自分のことは自分で決める」という、自己決定を大切にします。自分で決めることが難しい人には、決めるための手助けをします。 ・車いすなどの福祉用具を使いやすくしたり、障害のある人を手助けする「盲導犬」や「介助犬」などを増やしたりします。 2 健康に暮らすための手助け ・皆さんが、身近な地域で病院や歯医者へ通うことができるようにします。 ・精神的な病気で長く入院している人が退院したときに、身近な地域で生活できるようにします。 ・精神的な病気で入院している人が退院した後に利用する、福祉サービスなどを増やします。 ・難病(治すことが難しい病気)についてくわしく調べたり、難病の人と家族の暮らしを手助けしたりします。 ・障害のもとになる病気やけがを防ぐことができるような取組をします。 【3ページ】 地域で健康でくらすための手助けがあるんだね! 3 学校や芸術活動、スポーツなどへの手助け ・皆さんが、一人ひとりに合った教育を受けられるようにします。 ・障害のあるなしに関係なく、十分な教育をできるだけいっしょに受けられるようにします。 ・皆さんがいろいろな芸術活動(絵を描く、演奏を聴くなど)やスポーツを楽しめるようにします。 ・学校の建物や教室、教科書などを使いやすくします。 ・障害のある子どもに合った教育が受けられるよう、学校の先生も勉強します。 ・障害のある子どもへの支援に役立つ取組について、全国の学校へ知らせるようにします。 ・障害があっても、大学などで勉強できるように手助けします。 ・皆さんの芸術活動やスポーツが広まるようにします。 ・目や耳に障害のある人でも映画を楽しむことができるようにします。 【4ページ】 4 働くことへの手助け ・皆さんが働くことができるよう、いろいろな手助けをします。 ・障害があっても会社で働く人が増えるようにします。 ・会社での差別や虐待(無視やいじめなど)をなくしていきます。 ・障害のある人がたくさん働くことができる、「特例子会社」という仕組みを広げていきます。 ・身近な地域で仕事をみつけるための相談ができるようにします。 ・会社で働くことが難しい人のために、手助けを受けながら働くことができる福祉サービスを用意します。 ・働くための手助けとあわせて、障害年金や福祉手当など、生活のために必要なお金を受け取れるようにします。 【5ページ】 障害のある人も、地域で働いて暮らしを楽しみたい! 5 住まいや生活する場所を良くする手助け ・障害があっても、できるだけ住みなれた身近な地域で暮らすことができるように、住む場所や出かける場所を使いやすくします。 ・障害があっても住みやすい家を増やして、皆さんが身近な地域で住みやすくなるようにします。 ・地域で暮らすための住まい(グループホームなど)を増やします。 ・電車やバスなどの乗り物を乗りやすくします。 ・役所や公園など、たくさんの人が使う場所を使いやすくします。 ・火事や地震などが起きたとき、周りの人が助けてくれるような仕組みをつくります。 6 情報を伝えるための手助け ・皆さんが情報を集めやすくするための方法を考えます。 ・目や耳に障害のある人でもテレビやビデオ、電話やインターネットなどを使って情報を集めることができるようにします。 ・障害があることで話すことや聞くことが難しいときに、手助けする人を増やします。 ・役所からのお知らせは、皆さんにもわかりやすいようにします。 【6ページ】 7 安全に暮らすための手助け ・皆さんが安全に暮らせるよう、地震や台風などの災害へ備え、犯罪(盗みや暴力など)に巻き込こまれないようにします。 ・地震や台風などの災害が起きたとき、皆さんが困らないようにします。 ・警察の職員に皆さんのことを知ってもらい、犯罪へ巻き込こまれないようにします。 ・いらないものを無理に買わされたり、悪い人にだまされたりしないようにします。 8 障害がある人の権利を守るための手助け ・障害のある人もない人も、みんながお互いのことを大切にする社会をめざします。 ・障害を理由とした差別や虐待(無視やいじめなど)をなくしていきます。 ・皆さんがいやな思いをしたときに、相談しやすくします。 ・障害を理由とする差別をなくし、もめごとを解決したりする仕組みをととのえます。 ・自分で決めることが難しい人の手助けの仕組みをより良くします。 【7ページ】 障害のある人への虐待や差別をなくしていこう! 9 役所や選挙などでの手助け ・役所で働く人は、障害のことについて勉強して、理解するようにします。また、障害があっても選挙に参加できるようにします。 ・障害があっても役所でのいろいろな手続き(申込みなど)ができるように、必要な手助けをします。 ・障害があっても選挙に参加できるよう、投票する場所へ出入りしやすくするなど、手助けの仕組みをつくります。 ・皆さんが警察につかまったり、裁判になったりしたときに、できるだけ困らないようにします。 10 計画の進め方 ・この計画に書かれていることをしっかりと進めるために、次のことをします。 ・皆さんの手助けが進むように、国だけではなく、都道府県や市町村、障害者団体(障害のある人の集まり)や会社などとも協力します。 ・ポスターや広告をつくって、障害のある人を手助けすることが大切であることを伝えます。 ・学校でも、皆さんのことを知ってもらう取組をします。 【8ページ】 障害者基本計画の目標 目標の内容 入所の施設から地域へ戻った人の数 今の様子 2.9万人 立てた目標 3.6万人 目標の内容 入院している精神障害のある人が短い間で退院できる割合 今の様子 71.2% 立てた目標 76% 目標の内容 子ども一人ひとりに合った教育支援計画をつくる割合 今の様子 76.2% 立てた目標 80%以上 目標の内容 ハローワークで仕事をみつけた障害のある人の件数 今の様子 27万件 立てた目標 37万件 目標の内容 職員が50人以上いる会社で働いている障害のある人の数 今の様子 38.2万人 立てた目標 46.6万人 目標の内容 グループホームで暮らしている人の数 今の様子 8.2万人 立てた目標 9.8万人 目標の内容 耳に障害のある人へ情報を届けるための施設 今の様子 36都道府県 立てた目標 47都道府県 ※立てた目標を達成する時期は、内容によって違います 問い合わせ先 内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付 障害者施策担当 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 中央合同庁舎8号館 代表:03-5253-2111 Fax:03-3581-0902 ホームページ http://www8.cao.co.jp/shougai/index.html 協力:筑波大学附属大塚特別支援学校/東京都立青鳥特別支援学校 この冊子は、平成25年9月に決定された「障害者基本計画」の内容を、誰にでもわかりやすくなるよう、特別支援学校の先生や生徒さんと話し合いながら作られたものです。