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第7章 住みよい環境の基盤づくり

1 障害のある人の住みよいまちづくりと安全・安心のための施策

「どこでも、だれでも、自由に、使いやすく」というユニバーサルデザインの考え方を踏まえた、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)」により、施設等(旅客施設、車両等、道路、路外駐車場、都市公園、建築物等)の新設等の際の「移動等円滑化基準」への適合義務、既存の施設等に対する適合努力義務を定めるとともに、「移動等円滑化の促進に関する基本方針」において、平成32年度末までの整備目標を定め、バリアフリー化の推進を図っている。

また、市町村が作成する基本構想に基づき、重点整備地区において重点的かつ一体的なバリアフリー化を推進しているとともに、バリアフリー化の促進に関する国民の理解を深め協力を求める「心のバリアフリー」を推進するため、高齢者、障害者等の介助体験や疑似体験を行う「バリアフリー教室」等を開催しているほか、バリアフリー施策のスパイラルアップ(段階的・継続的な発展)を図っている。

【主な施策等】

  • ○ 新設されるすべての公営住宅、都市再生機構賃貸住宅、改良住宅及び公社賃貸住宅について、原則として障害のある人の心身の特性に応じた設備等の設置に配慮し、バリアフリーを標準仕様としている。また、既設のものについても、建替えや改善を行うことによりバリアフリー化を進めている。
  • ○ 障害のある人等の利用に配慮した住宅ストックを形成するため、「高齢者が居住する住宅の設計に係る指針」により、身体機能が低下した場合にも住み続けられるような住宅の設計上の配慮事項を示している。
  • ○ 平成25年度予算により実施した住宅・建築物省エネ改修等推進事業において、エコリフォームと併せて行うバリアフリーリフォームについても支援を行い、住宅の省エネ化と併せて、住宅のバリアフリー化を促進した。
  • ○ 「バリアフリー法」では、公共交通機関・建築物・道路・路外駐車場・都市公園について、バリアフリー化基準に適合するように求め、高齢者や障害のある人などが日常生活や社会生活において利用する施設の整備の促進によって、生活空間におけるバリアフリー化を進めることとしている。市町村は、移動等の円滑化を図ることが必要な一定の地区を重点整備地区とし、移動等の円滑化に係る事業の重点的かつ一体的な推進に関する基本構想を作成することができることとし、基本構想を策定する市町村の取組を促す観点から、基本構想の内容を、高齢者や障害のある人などが市町村に対し具体的に提案できる提案制度を設けている。
  • ○ 「バリアフリー法」では、バリアフリー化の促進に関する国民の理解を深め、バリアフリー化の実施に関する国民の協力を求める、いわゆる「心のバリアフリー」を深めていくことを国の責務として定めるとともに、高齢者や障害のある人などが円滑に移動し施設を利用できるようにすることへの協力だけではなく、高齢者や障害のある人などの自立した日常生活や社会生活を確保することの重要性についての理解を深めることが、国民の責務として定められている。このほか、障害のある人等が円滑に利用できる特定建築物の廊下・階段等に関する基準(移動等円滑化基準)を定め、一定規模以上の特別特定建築物の建築等について当該基準への適合を義務付けるとともに、同法に基づき所管行政庁により認定を受けた優良な建築物(認定特定建築物)に対して支援措置等を講じている。
  • ○ 公共交通機関の旅客施設のバリアフリー整備内容等を示した「公共交通機関の移動等円滑化整備ガイドライン」(旅客施設編、車両等編)を平成25年6月に改訂し、整備のあり方を具体的に示すことで、利用者にとって望ましい旅客施設及び車両等のバリアフリー化を推進している。
  • ○ 国土交通省では、ユニバーサル社会の実現に向けて、高齢者や障害者をはじめ、誰もが積極的に活動できるバリアフリー環境の構築をソフト施策の面から推進することが重要であり、バリアフリー経路案内等にも活用できるICT(情報通信技術)による歩行者移動支援の推進を行っており、特に、平成25年度は、サービスのベースとなる歩行空間ネットワークデータを安価で整備するための簡易計測手法の検討などの技術開発や地方公共団体等がサービスの導入を検討できるガイドライン案のとりまとめを行った。
  • ○ 観光庁では、平成24年3月に閣議決定した「観光立国推進基本計画」に基づき、障害者が安心して参加できるユニバーサルツーリズムを促進するための取組を行っており、平成25年度には、障害者を含む誰もが旅行を楽しむことができる環境を整備するため、地域の受入体制を強化するための取組やユニバーサル旅行商品の供給促進に向けた検討を実施した。平成26年度には、地方公共団体、NPO等の幅広い関係者の協力の下、地域の受入拠点づくりを進めるほか、旅行商品の造成を促進するための取組を実施し、更なるユニバーサルツーリズムの促進を図る。
  • ○ 障害のある人を含むすべての人が安全に安心して歩くことができるよう、生活道路等において、都道府県公安委員会と道路管理者が連携し、信号機の新設・高度化、歩道等の整備、車両速度を抑制するような物理的デバイスの設置等の対策を進めるほか、最高速度30km/hの区域規制や路側帯の設置・拡幅等の対策を行い、歩車が共存する安全で安心な道路空間を創出する「ゾーン30」を整備するなど、面的かつ総合的な事故抑止対策を推進している。このほか、歩行空間の整備に当たっては、様々な利用する人の視点に立って道路交通環境の整備が行われ、適切な利用が図られるよう、「交通安全総点検」の点検結果を新規整備の際に活用するなど計画段階から住民が参加した整備を推進している。
  • ○ 障害のある人を含むすべての人が安心して運転できるよう、ゆとりある道路構造の確保や視環境の向上、疲労運転の防止等を図ることとし、道の駅等の休憩施設の整備、付加車線(ゆずり車線)の整備、道路照明の増設を行うとともに、高速自動車国道等のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)、自動車駐車場等において障害者用トイレや障害者用駐車スペース等の設置を実施しているほか、障害のある人を含むすべての人が運転しやすい環境を実現するために、信号灯器のLED化、道路標識の大型化・高輝度化、道路標示の高輝度化、交通情報提供装置の整備、道路情報板、情報ターミナル等の道路情報提供装置やそれを支える光ファイバ網等の情報通信基盤の整備を推進している。
  • ○ 身体に障害のある運転免許取得希望者の利便の向上を図るため、各都道府県警察の運転免許試験場に、スロープ、エレベーター等の整備に努めているほか、運転適性相談窓口を設け、身体に障害のある人の運転適性について知識の豊富な職員を配置して、運転免許取得に関する相談を行っている。
  • ○ 東日本大震災の教訓を踏まえ、防災対策における高齢者、障害者、乳幼児等の「要配慮者」に対する措置は一層重要になってきている。政府では平成24年度に、高齢者や障害者などの多様な主体の参画を促進し、地域防災計画に多様な意見を反映できるよう、地方防災会議の委員として、自主防災組織を構成する者又は学識経験のある者を追加すること等を盛り込んだ「災害対策基本法の一部を改正する法律(平成24年法律第41号)」を制定し、災害対策基本法の改正を行い、平成25年度には、残された課題や、平成24年7月の防災対策推進検討会議の最終報告書等を踏まえ「災害対策基本法等の一部を改正する法律(平成25年法律第54号)」を制定した。また、この災害対策基本法の改正を受け、平成26年1月に防災基本計画を修正し、市町村は、避難行動要支援者を適切に避難誘導し、安否確認等を行うための措置を市町村地域防災計画に定めた。
  • ○ 平成25年6月の災害対策基本法の改正を受け、「災害時要援護者の避難支援ガイドライン」(平成18年3月)を全面的に改定し、避難行動要支援者名簿の作成・活用に係る具体的手順等を盛り込んだ「避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針」を平成25年8月に策定・公表した。また、全国9ヵ所で開催したブロック会議等において、地方公共団体に対し、その周知徹底に努めた。
  • ○ 平成25年の「水防法」改正において、水災時における要配慮者利用施設(主として高齢者、障害者、乳幼児その他の特に防災上の配慮を要する者が利用する施設)の利用者の円滑かつ迅速な避難を確保するために、市町村防災会議は市町村地域防災計画に位置づけられた浸水想定区域内の要配慮者利用施設の所有者又は管理者等への洪水予報等の伝達方法を定めることとしたほか、当該施設の所有者又は管理者に対し避難確保計画の作成等を努力義務化するなど、水災防止体制の強化を図っている。
  • ○ 平成24年度から平成25年度にかけて、モデル的に、百貨店、病院、学校、空港等の公共的な施設に聴覚障害者等に適した火災警報装置(光警報装置)を設置し、効果的な設置・維持管理方法等を調査・検討する事業を行った結果を踏まえて、光警報装置の導入・普及方策の検討を進めている。
  • ○ 障害のある人は、防犯に関する通常のニーズを満たすのに特別の困難を有しており、また、犯罪や事故の被害に遭う危険性が高く、不安感も強いことから、障害のある人が警察へアクセスする際の困難を取り除くため、全都道府県警察においてFAX及びEメールでの緊急通報の受理(FAX110番及びメール110番)や、FAXネットワーク等による情報提供、交番等へのスロープ設置等を行っている。
  • ○ 障害のある人が犯罪や事故の被害に遭うことの不安感を除くため、巡回連絡等を通じて、障害のある人の相談や警察に対する要望に応じるとともに、身近な犯罪や事故の発生状況、防犯上のノウハウ等の安全確保に必要な情報の提供に努めている。また、警察では、住宅等に対する侵入犯罪対策として大きな効果が期待できる建物部品を掲載している「防犯性能の高い建物部品目録」の公表及び普及を図っているほか、公益社団法人日本防犯設備協会に対して、障害のある人を対象とした安全で信頼性の高い防犯システムの普及に努めるよう指導しており、同協会ではホームセキュリティガイドの中で障害のある人に対応した機器を紹介する等の活動を行っている。
  • ○ 平成23年3月11日に発生した東日本大震災に伴い、被災地、被災者に対して講じた施策のうち、障害のある人への支援の一環として実施されているものとして、主に次のような施策がある(平成26年3月現在)。
     厚生労働省は、障害のある人や障害福祉サービスの提供を行う事業者に対し、以下のような利用者負担の減免や障害福祉サービスに係る措置を弾力的に行うよう通知等を行った。
    1. <1> 利用者への対応について
      • 特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律により、介護給付費等の支給決定等について、平成25年2月28日まで延長した。
      • 被災した障害者等にかかる障害福祉サービス等の利用者負担を市町村が免除した場合、この利用者負担額について、国がその全額を財政支援することとした。
    2. <2> 障害福祉サービスの提供について
      • 被災者等を受け入れたときなどに、一時的に、定員を超える場合を含め人員配置基準や施設設備基準を満たさない場合も報酬の減額等を行わないこととした。
      • また、やむを得ない理由により、利用者の避難先等において、安否確認や相談支援等のできる限りの支援の提供を行った場合は、これまでの障害福祉サービスとして報酬の対象とすることとした。
      • 避難所においてホームヘルプサービスを提供した場合も報酬の対象とすることとした。
      • さらに、利用者とともに仮設の施設や他の施設等に避難し、そこにおいて障害福祉サービスを提供した場合も報酬の対象とすることとした。
    3. <3> 介護職員等の派遣、避難者の受入等
      • 各事業所等において、介護職員等が不足している場合には、国や県などの調整を受けて、別の事業所等より介護職員等の派遣を行った。
      • また、被災等により利用者の避難が必要である場合には、国や県等において調整を行い、受入先を確保した。
    4. <4> 被災地における障害福祉サービス等の再開支援について
      • 震災を受け被災した障害者支援施設等の復旧事業や事業再開に要する経費に関する国庫補助事業を実施し、復旧支援を行った。
      • 甚大な被害を受けた被災地の障害福祉サービス事業所等が復興期においても安定したサービス提供を行うことができるよう、被災県ごとに支援拠点を設置し、
        1. ア 障害者就労支援事業所の活動支援(業務発注の確保、流通経路の再建等)
        2. イ 福祉人材等のマンパワー確保のための支援
        3. ウ 障害者自立支援法、児童福祉法による新体系サービスへの定着支援
        4. エ 障害者自立支援法による基幹相談支援センター立ち上げのための支援
        5. オ 発達障害児・者のニーズを踏まえた障害福祉サービス等の利用支援
        などに取り組む事業や、居宅介護事業所等の事業の再開に向けた整備の補助を行うための予算措置を行った。

また、心のケアについては、災害救助法に基づき、精神科医、看護師、精神保健福祉士等4、5人程度で構成される「心のケアチーム」が、市町村の保健師と連携を取りながら避難所の巡回等を行った。

被災者の生活の場が仮設住宅や自宅に移った後も、PTSDの症状が長期化したり、うつ病や不安障害の方が増加したりすることが考えられることから、岩手、宮城、福島の各県に「心のケアセンター」を設置し、長期継続的に心のケアを行う看護師、精神保健福祉士、臨床心理士等の専門職が、保健所及び市町村と連携しながら、心のケアが必要な方への相談支援等を実施している。

国立障害者リハビリテーションセンターに設置されている発達障害情報・支援センターでは、震災直後から、発達障害のある人に対する円滑な支援を図るため、被災地で対応する方々に向けて、支援の際の留意点等の情報提供を行った。また、災害時に必要な対応をまとめた冊子を作成し、その周知を行った。

一方、就労支援としては、平成23年3月末にハローワークに「震災特別相談窓口」を設置し、被災者全般に対する職業相談等を実施している。また、これに加え、同年4月から地域障害者職業センターに「特別相談窓口」を設置し、ジョブコーチ支援や出張カウンセリング等のきめ細かな支援を実施している。さらに、同年5月からは、ハローワークによる避難所等への出張相談において就労ニーズを把握した場合、地域障害者職業センターが訪問相談を実施している。

文部科学省では、障害のある幼児児童生徒も含め、幼児児童生徒の教育機会確保のため、就学援助等を実施するとともに、各都道府県教育委員会等に対し、被災幼児児童生徒の学校への受入れを実施している。

さらに、震災により就学等困難となった特別支援学校及び特別支援学級等の幼児児童生徒に対し就学支援を行うための経費や、障害のある幼児児童生徒も含め、被災した幼児児童生徒等の心のケアの充実を図るため、スクールカウンセラー等を緊急派遣する経費及び特別支援学校における学習活動の充実を図る外部専門家の活用のための経費を措置し、障害のある幼児児童生徒の就学支援の確保を図っている。

国立特別支援教育総合研究所は「震災後の子どもたちを支える教師のためのハンドブック~発達障害のある子どもへの対応を中心に~」を作成し、関係機関に配布するとともに、国立特別支援教育総合研究所ホームページ別ウィンドウで開きますに掲載をしている。

文部科学省及び厚生労働省では、被災した障害のある幼児児童生徒の状況把握及び支援、教育委員会、学校等が支援を必要とする幼児児童生徒を把握した場合に保護者の意向を確認した上で市町村障害児福祉主管課に連絡するなどの教育と福祉との連携、障害児支援に関する相談窓口等の周知について、各都道府県教育委員会、障害児福祉主管課に対し要請している。

2 障害のある人の情報アクセシビリティを向上するための施策

障害のある人の情報通信技術の利用・活用の機会の拡大を図るため、障害のある人の利用に配慮した情報通信機器・システムの研究開発を推進するとともに、アクセシビリティ指針の策定、電気通信機器のアクセシビリティに関するJIS及び国際標準化を推進、普及を図っている。また、ホームページ等のバリアフリー化を推進するとともに、障害のある人の社会参加を支援する情報通信システムの開発、普及を図っているほか、情報ネットワークの整備や字幕付きビデオ及び点字版パンフレット等の作成による情報提供の充実、手話や点訳等によるコミュニケーション支援体制の充実を図っている。

【主な施策等】

  • ○ 地域生活支援事業において、IT関連施策の総合サービス拠点となる障害者ITサポートセンターの運営や、パソコンボランティア養成・派遣等のIT関連施策を、総合的かつ一体的に行う「障害者IT総合推進事業」を実施。
  • ○ テレワークはICT(情報通信技術)を活用した、場所と時間にとらわれない柔軟な働き方であり、女性、高齢者、障害のある人等の就業機会の拡大にも寄与するものと期待されている。政府では、テレワークが様々な働き方を希望する人の就業機会の創出及び地域の活性化等に資するものとして、関係各省が連携し、テレワークの一層の普及拡大に向けた環境整備、普及啓発等を推進することとしている。総務省においては、テレワークの本格的普及を図るため、民間企業に対するテレワークの導入・運営に向けた専門家派遣や、これら取組を通じたテレワーク優良導入事例の策定を行った。さらに全国各地でセミナーを開催し、その普及を図った。
  • ○ 国政選挙においては、平成15年の公職選挙法改正により、郵便等投票の対象者が拡大されるとともに、代理記載制度が創設されているほか、点字による「候補者名簿及び名簿届出政党等名簿」の投票所等への備付け、投票用紙に点字で選挙の種類を示す取組、点字版やカセットテープ、コンパクトディスク等の音声版による候補者情報の提供、投票所における車いす用スロープの設置や点字器の備え付け等により、障害のある人が投票を行うために必要な配慮を行っている。平成25年の参議院議員通常選挙から、参議院比例代表選出議員選挙の政見放送に字幕を付すことができることとし、全12政党等が字幕を付して政見放送を行った。
  • ○ 視聴覚障害のある人が、放送を通じて情報を取得し、社会参加していく上で、字幕放送、解説放送、手話放送の普及は重要な課題であり、総務省においては、その普及を推進している。平成25年11月の基幹放送事業者の再免許に当たり、普及目標を定めた行政指針の達成に努めること、CMへの字幕付与の普及に留意すること等について要請を行った。さらに、平成26年1月から「スマートテレビ時代における字幕等の在り方に関する検討会」を開催し、字幕付きCMの普及に向けた具体的方策等について検討を行っている。
  • ○ 視覚障害のある人からの改善を求める要望を受け、財務省は、国立印刷局、日本銀行とともに、現行の日本銀行券がより使いやすいものとなるよう、平成25年4月26日に「日本銀行券の券種の識別性向上に向けた取組み」を公表した。
  • ○ 地域生活支援事業においては、聴覚、言語機能、音声機能、視覚その他の障害のため、意思疎通を図ることに支障がある人に、手話通訳者等の派遣や設置、点訳や音声訳等による支援などを行う意思疎通支援事業や、点訳奉仕員、朗読奉仕員、要約筆記者、手話奉仕員及び手話通訳者の養成研修が実施されている。平成25年4月に施行された障害者総合支援法における地域生活支援事業では、手話通訳者、要約筆記者及び盲ろう者向け通訳・介助員の養成研修を都道府県の必須事業とするとともに、派遣を行う事業についても市町村で実施できない場合などは都道府県が実施する仕組みとし、意思疎通支援の強化を図っている。
  • ○ 各都道府県警察においては、聴覚に障害のある人のための字幕スーパー入り講習用ビデオの活用や手話通訳員の確保に努めている。また、言語での意思伝達を困難とする人たちと警察官とのコミュニケーションを円滑にするため、協力団体から提供された「コミュニケーション支援ボード」を全国の交番、パトカー等に配備し、活用している。
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