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「幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂に関する検討会」 第1回議事録

1.開催日時

平成28年6月6日(月) 10:00~11:47

2.場所

中央合同庁舎第4号館4階 共用第2特別会議室(〒100-8970 東京都千代田区霞ヶ関3-1-1)

3.議題

(1)開 会
(2)座長等の選任について
(3)幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂について
(4)その他
(5)閉 会

4.議事内容

  • 三谷参事官 おはようございます。
     定刻となりましたので、第1回「幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂に関する検討会」を開催いたしたいと思います。
     私、内閣府子ども・子育て本部認定こども園担当の参事官をしております、三谷でございます。座長が選任されるまでの間、進行を務めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
     また、先生方におかれましては、本日、大変お忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。
     開会に当たりまして、本検討会の主催者でございます、加藤少子化対策担当大臣から御挨拶申し上げたいと思います。
     大臣、よろしくお願いいたします。
  • 加藤内閣府特命担当大臣 皆さん、おはようございます。
     本日は、大変お忙しい中、こうしてお集まりいただきまして、ありがとうございます。
     このたびは、それぞれの皆様方には大変お忙しい中、委員としての立場をお引き受けいただきまして、また、今日は月曜日早々ということでございますけれども、遠いところからも含めて御出席を賜りまして、改めて御礼申し上げたいと思います。
     先日、我が国の平成27年の合計特殊出生率が発表されました。前年に比べて0.04高い1.46という水準でございました。しかし、依然として少子化という点においては厳しい状況でありまして、引き続き子育て支援のための保育としての受け皿の拡充、同時に質の確保をしっかりと図っていかなければいけないと思っております。
     先日、政府において最終的に決定いたしました、ニッポン一億総活躍プランの中においても、待機児童解消のために多様な保育サービスを充実していくこと、また、保育サービスを支える多様な人材を確保していくために、特に保育士、保育教諭、幼稚園教諭の処遇改善等について具体的にお示しをさせていただきました。関係各省とも連携して、この内容の実現にまずはしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
     また、昨年4月から子ども・子育て支援新制度がスタートしたところでございます。そのもとにおいて、認定こども園は、教育と保育を一体的に行う施設として、就学前の子供さんを保護者の就労状況あるいはその後の変化にかかわらず受け入れるという特徴を持つ施設であります。また、子育て相談や親子の集いの場の提供など、地域における子育て支援を行う施設としても位置づけられており、本年4月1日の時点で認定こども園は前年度から約1,000園増加の4,001園という状況になっております。
     この新たな幼保連携型認定こども園の教育課程、その他の教育および保育の内容に関する事項を定めた幼保連携型認定こども園教育・保育要領に関しては、平成26年4月に内閣府、文部科学省、厚生労働省で共同告示を行い、平成27年4月から施行されているところでございます。そういう状況で今、幼稚園教育要領については文部科学省において、また、保育所保育指針については厚生労働省において見直しの検討が行われております。そうした状況も踏まえながら、幼保連携型認定こども園教育・保育要領の内容について検討するために、内閣府にこの検討会を設置したところでございます。
     この1年間における新支援制度における幼保連携型認定こども園の状況をよく分析していただきながら、また、幼稚園と保育所それぞれの、教育要領と保育指針を足しただけであれば、あえて議論する必要はないわけでありまして、それを超えた幼保連携型の認定こども園ならではの視点で進めていくべきもの、あるいは特に配慮していくべき視点を中心に、ぜひとも御議論いただきたいという思いでございます。
     最後になりましたけれども、それぞれ皆様方の御知見、御経験を踏まえて、さまざまな観点から忌憚のない御意見をぜひいただきながら、この幼保連携型認定こども園をさらに育てていくという観点に立った御議論をぜひともお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
  • 三谷参事官 ありがとうございました。
     大変恐縮ではございますけれども、加藤大臣は他の公務のためにここで退出させていただきます。
  • 加藤内閣府特命担当大臣 済みません。よろしくお願いいたします。
    (加藤内閣府特命担当大臣退室)
  • 三谷参事官 カメラの方もここで退室をお願いいたします。
    (報道関係者退室)
  • 三谷参事官 それでは、議事に入ります前に、配付資料等の確認をさせていただきます。
     本日は、議事次第に記載しておりますとおり、資料1から資料8、また、その他机上に参考資料といたしましてドッジファイルを置かせていただいておりますが、不足等ございますでしょうか。
     もし何か不足等ございましたら、事務局までお申しつけいただければと思います。
     続きまして、本日御参集いただきました委員の皆様方の御紹介をさせていただきたいと思います。お手元の資料1の2枚目、別紙となっておりますけれども、そちらにメンバー表をつけさせていただいております。本日御出席の委員の先生方から名簿順に御紹介させていただければと思います。
     まず、阿部和子委員でございます。
     大日向雅美委員でございます。
     岡村宣委員でございます。
     神長美津子委員でございます。
     汐見稔幸委員でございます。
     鈴木みゆき委員でございます。
     砂上史子委員でございます。
     田中雅道委員でございます。
     寺田清美委員でございます。
     三代川紀子委員でございます。
     無藤隆委員でございます。
     山下文一委員でございます。
     横山真貴子委員でございます。
     渡邉英則委員でございます。
     なお、本日は御欠席でございますけれども、秋田喜代美委員、橋本真紀委員、渡邊郁美委員が本委員会の委員に就任されてございます。
     委員の御紹介は以上でございます。
     次に事務方の紹介をさせていただきたいと思います。
     まず、内閣府の関係者でございます。子ども・子育て本部統括官の武川でございます。
     同じく子ども・子育て本部審議官の中島でございます。
     また、本日は厚生労働省から朝川保育課長が御出席でございます。
     続きまして、最初に本検討会の設置の趣旨等について御説明させていただきます。
     まず、本検討会は資料1「幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂に関する検討会の開催について」の大臣決定により開催されております。資料1の「趣旨」のところにもございますが、認定こども園法におきましては、教育・保育要領の内容を定めるに当たっては、幼稚園教育要領と保育所保育指針との整合性の確保に配慮しなければならないとされております。今般、教育・保育についての見直しに向けた検討等が文部科学省、厚生労働省において進められているところでございます。
     これを踏まえ、幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂に資する検討を行うために、本検討会を設置するものでございます。
     では、ここから会議の運営の議事に入りたいと思います。
     ただいま御説明いたしました資料1の2の(2)において「座長は、構成員の互選により選任する」となっております。委員の皆様方より選出をお願いいたします。どなたか御推薦等ございますでしょうか。
     神長先生。
  • 神長委員 私は無藤隆委員を御推薦申し上げたいと思います。
     無藤委員は、子ども・子育て会議の座長及び中央教育審議会教育課程部会長並びに幼児教育部会の主査など、数々の審議会の委員を務められております。これまでも子ども・子育て支援にいろいろな審議会等において深くかかわっていらっしゃいますので、ぜひ無藤委員にお願いしたいと思っております。今回の検討会の座長としてふさわしい方であると考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
  • 三谷参事官 ありがとうございます。
     ただいま、無藤委員を推薦する御意見をいただきましたが、皆様、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
    (「異議なし」と声あり)
  • 三谷参事官 ありがとうございます。
     それでは、無藤委員、座長をお引き受けいただきたいと存じます。
  • 無藤委員 よろしくお願いします。
  • 三谷参事官 では、早速ですけれども、座長席に移っていただきまして、今後の議事進行をお願いしたいと思います。
    (無藤委員、座長席に移動)
  • 無藤座長 それでは、私のほうで座長を務めさせていただきます。
     幼保連携型認定こども園教育・保育要領につきましては、もちろん2年ほど前にまとめられて、現場のために役立っているもので、大きく変えるということではないだろうと思いますけれども、一方で、先ほど御説明がございましたように、幼稚園教育要領と保育所保育指針の改訂の議論が進んでおります。そちらについてはある意味では大きな部分の改訂も含んでいると理解しておりますので、当然ながら、認定こども園にもそれを反映させる必要がありますけれども、同時に、特に幼保連携型認定こども園固有の部分があるわけで、それについて改めてこの検討会できちっと議論する必要があろうと、そういうことを使命だと理解しているところでございますので、よろしくお願いいたします。
     それでは、早速でございますけれども、議事次第に沿いながら議事を進めさせていただきたいと思います。
     最初に、座長代理の指名がございます。お手元の資料1ですけれども、2の(4)で「座長は事故があるときは、座長があらかじめ指名する者が、その職務を代理する」とあり、座長の指名により座長代理を置くことが定められてございます。
     私としては、汐見委員を指名させていただきたいと存じます。よろしゅうございますでしょうか。
     では、汐見委員にお願いいたします。座長代理はそちらの席ですね。お願いいたします。
    (汐見委員、座長代理席に移動)
  • 無藤座長 では、一言御挨拶をお願いします。
  • 汐見座長代理 汐見でございます。
     今、無藤座長からございましたけれども、まだ前回のが作られて2年ということで、それほど大きな改訂の時期ではないと思っておりますが、幼保連携型認定こども園の法律の改訂の趣旨が、単に2つの施設をつなぎ合わせただけではなく、一つの固有性を持った組織として機能するようにという趣旨でございますので、将来的に、幼保連携型認定こども園が徐々に増えてくることを考えますと、日本のこれからの幼児教育のいわば中心になっていくにふさわしいような教育・保育要領ということを念頭に置きながら練っていかなければいけないなと思っておりますので、特に固有のものについて丁寧に議論していただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     それでは、まず、諮る必要がございますのが、会議の運営規則についてでございます。事務局において原案を用意していただいてございます。御説明をお願いいたします。
  • 三谷参事官 それでは、私から本検討会の運営規則についてでございます。資料2をごらんください。
     まず、第1条でございますけれども、本会則の趣旨が記載されております。
     第2条でございますけれども、会議の招集は必要に応じて座長が行う旨が、また、第3条で3分の1以上の出席で会議が成立し、過半数の賛成で議事が決する旨が記載されております。
     第4条は、会議の公開に関する規定でございまして、検討会は公開とするものの、座長が審議に著しい支障を及ぼすと認めるときは非公開とできるという旨が規定されてございます。
     あわせて、第5条で会議の傍聴について、第6条で会議の資料の公開について、議事録の公開について第7条で規定をしているところでございます。
     御審議のほどよろしくお願いいたします。
  • 無藤座長 ただいま事務局より御説明がございました。何か御質問等ございますでしょうか。
     特にないようですので、運営規則は(案)のとおり決定させていただきます。
     それでは、次の議題に移らせていただきますが、議事(2)「幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂について」、事務局より御説明お願いいたします。
  • 三谷参事官 引き続き説明させていただきます。
     資料3から7でございます。順次御説明させていただければと思います。
     まず、資料3でございます。「幼保連携型認定こども園教育・保育要領等の策定及び改訂の経緯」という2枚物のペーパーがございます。
     御案内のとおり、現在の幼保連携型認定こども園の教育・保育要領は、このペーパーの一番下の表のところにもございますように、平成26年4月に告示され、昨年4月にこの幼保連携型認定こども園の制度の改正にあわせて施行されているところでございます。
     その策定に当たりましては、幼稚園教育要領、保育所保育指針と整合性をとりつつ作成することになっております。
     具体的な内容につきましては、2ページ目に簡単にまとめてございます。
     上のところにもございます「教育及び保育の基本及び目標」といたしまして「乳幼児期における教育及び保育は、人格形成の基礎を培う重要なものであり、その特性等を踏まえ、環境を通して行うものであることを基本とする」という点。
     また、「園における生活を通して生きる力を育成するよう努め、義務教育及びその後の教育の基礎を培うとともに、保護者とともに園児を健やかに育成するものとする」とされているところでございます。
     また、具体的な5領域、また、それぞれの「ねらい」「内容」等につきましては、記載のとおりとなっておりまして、幼稚園教育要領、保育所保育指針とほぼ同様の中身となっているところでございます。
     さらに「幼保連携型認定こども園として特に配慮すべき事項」といたしまして、下のところに掲げておりますように、発達の連続性の考慮、多様な子供、保護者への配慮、保護者や地域の子育て支援などについて述べているところでございます。
     その具体的な構成は、裏面の3ページ目に記載されているとおりでございます。
     続きまして、資料4、幼保連携型認定こども園をめぐる「教育・保育の現状」でございます。右下にページ数を振ってございますので、それなども参考にしていただければと思います。
     1ページ目、子ども・子育て支援新制度の概要について記載しております。
     「主なポイント」の2にございますが、今回の子ども・子育て支援新制度の施行にあわせまして、認定こども園、特に幼保連携型認定こども園の制度につきまして、認可・指導監督の一本化ですとか、学校及び児童福祉施設としての法的な位置づけの明確化などを行っているところでございます。
     3ページ「認定こども園制度の概要」でございます。
     御案内のとおり、認定こども園ですが、教育と保育とを一体的に行う施設ということで、4つの類型がございます。今回の幼保連携型認定こども園教育・保育要領でございますけれども、幼保連携型認定こども園だけでなく、幼稚園型、保育所型、地方裁量型につきましても、これに準じて教育・保育を実施することとされております。
     また、冒頭の大臣の挨拶にもございましたが、本年度の4月1日現在の認定こども園の数でございますが、昨年の2,836園から約1,000園増加しました4,001園となっておりまして、類型別の数につきましては、資料の記載のとおりとなっております。
     以下、資料には認定こども園の数の推移でございますとか、集計が間に合わなくて昨年度の数になっておりますが、児童数でありますとか、幼稚園教育要領、保育所保育指針の構成などが記載されているところでございます。
     また、12ページから14ページにおきましては、ペリー就学前計画の概要と、質の高い幼児教育を受けることによってその後の学力等に好影響を与えるといったような研究動向につきまして、その概要等が記載されているところでございます。後ほどお時間があるときにでもごらんいただければ幸いでございます。
     続きまして、資料5でございます。中央教育審議会幼児教育部会における審議の状況につきまして、簡単に説明させていただきたいと思います。
     中央教育審議会におきましては、平成26年11月に新しい学習指導要領の改訂について諮問が行われて以降、次期学習指導要領等について検討が行われてきたところでございます。
     昨年8月には論点整理がなされて、以来、それぞれの各学校種等々において、幼稚園の場合は幼児教育部会において審議が重ねられ、現在はこの資料にございます、幼児教育部会の取りまとめ(案)というところで議論が進められているところでございます。
     お手元の資料5は、現在の(案)ということでございまして、まだ審議過程のもので、フィックスされたものではございません。
     まず、「1.現行幼稚園教育要領等の成果と課題」でございますが、ここでは、幼児教育の重要性に鑑みまして、幼児教育に係る全ての施設の質の向上を図っていくことが必要であるという認識のもとに、「2.幼稚園等におけるカリキュラム・マネジメントについて」のところにありますように、幼児教育において育みたい資質・能力を育んでいくために「カリキュラム・マネジメント」を確立することが求められるということが記載されているところでございます。
     また、次の3ページ(2)の2つ目の○の「このため」からでございますが、幼児教育において育みたい資質・能力の3つの柱をここに1から3までございます「知識や技能の基礎」「思考力・判断力・表現力等の基礎」「学びに向かう力、人間性等」の3つに整理するとともに、遊びを通しての総合的な指導を行う中で、この3つを一体的に育んでいくことが重要であるとしているところでございます。
     また、これまでの5領域、先ほど資料3でごらんいただいた「健康」「人間関係」「環境」「言葉」「表現」でございますけれども、それぞれのねらいでありますとか内容を通じて、5歳児修了時までに育ってほしい具体的な姿といたしまして、4ページから5ページまでにおきまして、10個に整理しているところでございます。
     1番目が「健康な心と体」、2番目が「自立心」、3番目が「協同性」、4番目が「道徳性・規範意識の芽生え」、5番目といたしまして「社会生活との関わり」、6番目が「思考力の芽生え」、7番目「自然との関わり・生命尊重」、8番目「数量・図形、文字等への関心・感覚」、9番目として「言葉による伝え合い」、10番目「豊かな感性と表現」でございます。
     この幼児教育の終わりまでに育ってほしい姿は、5歳児後半の幼児の日常的な活動を指導する際の手がかりや評価の手だてとなるものとされておりまして、また、幼稚園等と小学校の教師が持つ5歳児修了時の姿が共有化されることにより、幼児教育と小学校教育の接続の一層の強化が図られるとされているところでございます。
     さらに、6ページの「4.資質・能力の育成に向けた教育内容の改善・充実」のところでございますが、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を幼児教育要領等に新たに位置づけるとともに、資質・能力の整理や現代的な諸課題を踏まえた教育内容の見直しを図っていくということになっております。
     また、6ページの2つ目の○のところにございますが、評価の視点といたしまして、5歳児については「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を踏まえた視点を加えることとするものの、他の幼児との比較とか、一定の基準に対する達成度についての評定によって捉えるものではないという留意点についても明記しているところでございます。
     さらに、8ページ「5.学習・指導の充実や教材の充実」といたしまして、特別支援教育の充実や、次の9ページになりますけれども、海外から帰国した幼児や外国人の幼児など、幼児一人一人の特性に応じた指導の充実、(2)「深い学び」「対話的な学び」「主体的な学び」といったアクティブ・ラーニングの視点からの指導の充実、(3)教材のあり方等々について、改正の方向性について具体的に整理がなされているところでございます。
     また、この資料の11ページ以降でございますが、これまで御説明させていただきました幼児教育において育成すべき資質・能力の整理のイメージ、幼児教育の終わりまでに育ってほしい姿など、本まとめのポイントとなる事項につきまして、ポンチ絵の形で整理がなされているところでございます。
     なお、先ほども少し触れましたが、現在も審議過程にあるものでございまして、今後、中央教育審議会の御議論によっては加筆修正等あり得ることを申し添えておきたいと思います。
     続きまして、資料6「社会保障審議会児童部会保育専門委員会 中間まとめ骨子(たたき台)」でございます。
     こちらも現在、御議論が続いているものでございまして、近年の社会状況の変化、保護者のあり方の変化等を踏まえて、今後の保育所等における保育について、どのような方向性で改定をしていくのかという御議論が、昨年以来、社会保障審議会保育専門部会において検討が進められているところでございます。資料6は、その審議の中間まとめの骨子(たたき台)でございます。
     1枚おめくりいただきまして、1ページに「序 保育をめぐる近年の状況」とございます。現行の保育所保育指針が策定されてからの10年間の子育てをめぐる地域や家庭の状況の変化、保育所利用児童数が1~2歳児を中心に大きく増加している状況、小規模保育等の地域型保育事業等の多様な保育についても視野に入れた議論を行うことが必要であるということを述べられているところでございます。
     そういった状況を背景といたしまして、具体的には、2ページ「1.保育所保育指針の改定の方向性」といたしまして、乳児・1歳以上3歳未満児の保育の重要性でございますとか、保護者や保育士など、特定の大人との基本的な信頼関係の形成の重要性、さらには、この時期を学びの芽生え、3ページにございますけれども、子供の発達が飛躍的に伸び、さまざまな成長の段階の姿が見られるという特徴を有する時期なのだと捉えまして、「(保育の内容の記載の在り方)」にありますように、この時期の保育の重要性を踏まえて、乳児・1歳以上3歳未満の保育内容について、3歳以上児とは別に項目を設けて、この時期の特徴を踏まえた保育内容として新たに記載することが適当であるとされているところでございます。また、発達過程の最も初期に当たるこの時期には「生命の保持及び情緒の安定」という養護の側面が特に重要であり、養護と教育の一体性をより強く意識した保育が、また、生活習慣の形成やその過程での学びとの連続性の確保などの観点から、保育所と家庭の連携が極めて重要であるとされておりまして、考えられる具体的な保育の内容の例といたしまして、5項目が挙げられているところでございます。
     また、今回の改定の大きなポイントの一つといたしまして、4ページ「(2)保育所保育における幼児教育の積極的な位置づけ」といたしまして、保育所の保育においても、認定こども園・幼稚園とともに幼児教育の一翼であると明確に位置づけた上で、保育所保育指針は5領域に沿って幼稚園教育要領との整合性を図ることが適当とされておりまして、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を念頭に置きつつ、卒園後の学びへの接続を意識しながら、施設種によらず、同等の教育内容で育まれることが重要であるとされているところでございます。
     また、5ページには「(3)子どもの育ちをめぐる環境の変化を踏まえた健康及び安全の記載の見直し」といたしまして、1つ目「(健康支援)」でございますとか、6ページ「(食育等の記載充実)」「(安全な保育環境の確保)」、7ページ目「(配慮を必要とする子どもへの対応)」等について、具体的な項目が挙げられているところでございます。
     また、「(4)保護者・家庭及び地域と連携した子育て支援の必要性」では、保護者と連携した「子どもの育ち」への支援、8ページにございますが「(多様な保育の充実)」「(虐待対策)」「(地域における子育て支援事業の連携)」などについても述べるとともに、一番下にもございますが、「(5)職員の資質・専門性の向上」といたしまして、研修等の重要性について述べられているところでございます。
     なお、これらも現在審議過程にあるものですので、今後の審議の状況によっては加筆修正があり得ることを申し添えておきたいと思います。
     では、これらを受けて、本検討会においてどのような点について検討していくかということについて整理したのが、資料7でございます。「幼保連携型認定こども園教育・保育要領改訂に向けた検討課題(例)」となっている1枚物でございます。
     先ほど来御説明しておりますとおり、幼保連携型認定こども園の教育・保育要領は、幼稚園教育要領と保育所保育指針の見直し作業の議論等との整合性を図りながら、幼保連携型認定こども園ならではの教育及び保育のあり方、また、特に配慮すべき事項等について検討してはどうかと事務局としては考えております。
     まず、在園時間でありますとか、日数等の異なる多様な園児がいることへの配慮、それから、児童一人一人の状況に応じた教育及び保育のあり方についてという点。
     また、一日の生活リズムの多様性を考慮し、それを生かした、幼保連携型認定こども園ならではの生活をつくっていくための全体的な計画の策定等について。
     さらに、これらに加えて、認定こども園の子ども・子育て支援機能、これは幼保連携の場合だと法定になっているところでございますが、そういった支援機能に鑑みまして、幼保連携型認定こども園ならではの保護者に対する子育て支援及び地域の子育て支援をどのように充実させるか。また、教育及び保育の中にそれをどのように取り込み、生かしていくのかという点についても御議論いただければどうかと思っているところでございます。よろしく御議論いただきますようお願いいたします。
     以上、雑駁でございますけれども、事務局からの説明を終わります。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     ただいまの事務局からの御説明について、何か直接的な御質問があれば、まずは承ります。よろしいでしょうか。  それでは、早速議論に入りたいと思います。
     本日は第1回目でございますけれども、これまで幼児教育部会、保育専門委員会において議論されてまいりました認定こども園関連の内容があれば、その内容も含めて御出席の委員の皆様全員にぜひ御発言、御意見を頂戴したいと思います。
     また、委員の皆様方の御専門に関連して、日ごろからお考えのこと、取り組んでおられたことなども御発言いただいて結構でございます。
     時間として、今、10時40分ですね。1時間以上ございますので、全員に十分御発言いただけますので、よろしくお願いいたします。
     それでは、どなたからでも結構ですけれども、名札をお立ていただければ幸いでございます。いかがでしょうか。  多分、2回ぐらい発言いただけるので、気楽に出していただければと思います。
     では、阿部委員からでもいいですか。
  • 阿部委員 大妻女子大学の阿部と申します。
     突然でちょっとうまく表現できるかどうかわかりませんが、私の専門は乳児保育です。つまり、0~2歳児の保育について考えております。認定こども園におきまして、0~6歳までいる園と、3歳からというところのことを考えますと、認定こども園における3歳未満児に対する保育について若干の不安を持っています。今、保育所保育指針の検討会においても、現行の保育指針の内容を3歳未満と3歳以上を分けて考えようとしています。そこにおいても考えなければいけないことがたくさんあるのですが、認定こども園でも、3歳未満から以上への移行において検討しておかなければならないことが多くあると思います。また、認定こども園だけではなく、地域事業の中で、0,1,2歳をそこで過ごして、それから認定こども園に入っていくときの移行の問題は、幼稚園や保育園、幼保連携型認定こども園から小学校に移っていくときと同じような課題が、0~2歳から3歳以上に移っていくときの課題があるのかなと考えております。生活の連続性や発達の連続性をどのように考え実践していくのかという課題が大きいと思います。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     御指摘のように、認定こども園はさまざまなタイプというか、実情があるわけで、まさに集約された部分が3歳児ぐらいだと思いますけれども、これはまだ、先ほどの4,000ほどの中の細かい内訳はよくわかりませんが、そもそも幼保連携型のみならず幼稚園型、保育所型もあるということもありますけれども、同時に、恐らく2号のお子さんと3号のお子さんという場合に、3号のお子さんがいない、満3歳未満が原則としていない認定こども園もあり得るわけです。どのぐらいあるかというのはよくわからないのですが、とにかく無視できない数はあるだろうと思うのと、おっしゃるように、もう一つは、家庭的保育、小規模保育から移ってくるというのは当然あり得ることですし、1号の方は普通は家庭で養育されて入ってくるわけでありますので、相当複雑で、しかも認定こども園の理念は、3歳においてはそういったお子さんが基本的には1つのクラスを構成して教育及び保育を実施するので、その辺のことを十分検討する必要があるので、よろしくお願いいたします。
     ほかに。順番でもいいですか。
     では、大日向委員。
  • 大日向委員 恵泉女学園大学の大日向と申します。
     先ほどの事務局の御説明を伺いまして、教育要領、保育指針、それぞれかなり精査されていると理解いたしました。
     一方、幼保連携型認定こども園が特に新制度の中で新たに期待されていることは、地域の子育て支援であろうと思います。保護者支援等です。
     保育所保育指針のほうにはその点、何カ所か保護者の悩みの多様化とか、そういう言葉で書かれていますが、教育要領のほうは、ほかにあるのかはわかりませんが、保護者との連携という記載になっているように思います。私は地域のNPO活動で、子育て家族支援に携わっておりますと、幼稚園に子供を預けていらっしゃる親御さんも、保育園で子供を預けていらっしゃる親御さんも、ひとしくさまざまな悩み、課題を抱えていて、その点では非常に共通しておりますので、保護者支援のあたり、子育て支援というところをもう少し具体的な言葉で今後書き込んでいただければ大変ありがたいと思いながら先ほどの御説明を伺っておりました。
     とりあえず以上でございます。
  • 無藤座長 ありがとうございます。
     大日向委員御指摘の部分は、直接的には先ほどの資料7の幾つか検討課題が挙がりましたけれども、その最後の部分が子育て支援などの部分でありますが、特に幼保連携型認定こども園の場合には、子育て支援が法律的に細かく書かれておりますので、要するに、義務づけられているので、非常に重いということが一つあります。
     それと、幼稚園との共通部分が「保護者に対する子育ての支援」という部分だと思いますけれども、これはもちろん、保育所も行うわけですが、その辺の書き方です。非常に微妙に用語が使われておりますけれども、「子育ての支援」と「子育て支援」で「の」が入るか入らないかで意味を変えてあるようでございますので、それを踏襲せざるを得ないのだと思いますけれども、しかしながら、認定こども園ではそれらを包括的に行うので、そこら辺の扱いをぜひ御議論いただきたいと思います。
     では、順番ということにして、岡村委員、お願いします。
  • 岡村委員 認定こども園ポプラの木の岡村です。
     まず、資料7の「幼保連携型認定こども園教育・保育要領改訂に向けた検討課題(例)」の中で、基本的には幼稚園教育要領と保育所保育指針の改訂を踏まえて、それらを盛り込んだ上で、この2つの事柄を、認定こども園だから見えてくる課題ということで扱っていきましょうということですが、先ほど阿部委員から連携ということが出てきましたが、一つ、幼保連携型認定こども園が新制度の中で、地域の中で担っている役割として、ハブのような機能、さまざまな機関、園と連携をしながらハブの機能を果たしていくような部分があると私は考えていますし、制度はそのように作られていると思っています。
     地域の広がりの中で、認定こども園だけではなくて、幼稚園も保育園も小規模型の施設も含めて、どのようにして地域を包むかということになっているわけですから、検討の中に地域の中の連携機能がどうしても必要なのではないかということも思います。
     ただ、保育・教育の内容として議論していくというときには、少しそれは外側の話になるのかもしれないと思います。
     一つ、私は確認をさせていただきたいと、この資料を見ながら思っていたことは、幼稚園の教育要領の検討の中のポンチ絵になったときに、ページ数はありませんけれども、「資質・能力の三つの柱に沿った、幼児教育において育成すべき資質・能力の整理イメージ」というのが最初のポンチ絵のところに出てまいります。ここで、幼児教育という言葉の広がりのことを私は確認したいと、この資料を見て思わされています。幼稚園教育とは書かれていません。幼児期の学校教育とも書かれていません。幼児教育と書かれているということは、小学校との連携、接続も含めて、保育所の中で過ごしている子供たちについてもこのことは意識されている、該当していく、そのような理解でいいのかどうか。そして、私はそのように理解したいと思っているわけですけれども、保育所においても認定こども園においても、3、4、5歳の子供たちの育ちは、幼稚園教育要領の検討の中でイメージされているものを同様にそれで包んでいくというイメージでいいのかどうかということが1つです。
     もう一つは、加えて、保育指針の検討は私もかかわらせていただいていますが、これまでの指針の中身としては、乳児から就学前の育ちをどうカバーするかということで捉えてきた中では、幼稚園教育要領との整合性ということで、5領域で捉えながら描いてきたわけですけれども、3~5歳のところは手厚く書かれているのに対して、0~2歳のところが薄かったという評価、反省があって、そこのところを書きあらわしましょうと、先ほども紹介していただいたとおりなのですけれども、ここの部分でも、幼児教育というところは3~5歳に書きますけれども、0~2歳のところは保育指針のほうでカバーし、3~5歳のほうを教育要領である程度カバーしというイメージが見えてくるような気がいたします。そこの2つを取り込みながら、認定こども園として特に配慮しなければならない事柄が見えてくると思うのですが、明確に役割分担をするわけではありませんけれども、今、求められていることとしては、0~2歳の育ちをどう支えるかというところでは、保育所保育指針のほうでは本当にそこを熱く語っていかなければなりませんし、5領域でくくれるのか。あるいは別の領域のあらわし方があるのか。保育指針のほうではこれからいろいろなことが議論されるのだろうと思いますけれども、そこの上手な接続といいますか、連続性といいますか、そこも必要なことではないか。
     そういう事柄については、私たちの幼保連携型認定こども園教育・保育要領の検討会では、ある程度幼稚園教育要領、保育所保育指針の検討に委ねた形で取り込んでいくような意識でいいのかどうかということなのです。そこが私の疑問になっているところです。
     以上です。
  • 無藤座長 三谷さんが答える前に、私のほうで先に整理いたしますけれども、私、中央教育審議会の議論に参加しておりますので、そこでの了解として申し上げると、中央教育審議会幼児教育部会は当然ながら、幼児期の学校教育の議論をしているわけでありますので、そこでは全てその範囲。その範囲というのは、より正確にいうと、幼稚園とともに幼保連携型認定こども園の学校教育に該当する部分を含むということになります。ただ、幼保連携型認定こども園そのものはここで議論することですので、法律的分け方をすれば、幼児計画部会は幼稚園の部分だけを議論するということなのです。
     ただし、あえてそこで幼児教育という言い方をしているのは、中央教育審議会ではかなり前から「幼児教育」という言い方を使っていると思いますけれども、その用語の説明として我々が受けているのは、その根拠というのは教育基本法第11条の幼児期の教育というものにある。幼児期の教育というのは、幼稚園も保育所も、もちろん認定こども園も含む、広く家庭、地域の教育も含むものであるということだと思います。その中で、もちろん、教育要領というのは別に家庭教育まで規定するわけではありませんので、施設としての教育、保育の部分だと思います。
     その意味で幼児教育部会が保育所のほうをそれで縛ろうという意味ではないけれども、もしかしたらこれが保育所にも適用されるかもしれないということは念頭にはある。その程度なのではないかと理解しております。
     それとともに、幼児教育というときの幼児というのは、先ほどの教育基本法11条を根拠とする会議に、乳幼児全てを含んでいるということだそうですので、幼児教育というと3歳から始まるようなイメージかもしれませんが、一応広げた意味合いではないかと理解しているところです。
  • 三谷参事官 0~2歳のところの教育でございますけれども、お手元の分厚いほう、参考資料の中に、緑のタブをつけた教育・保育要領というタブがついているところがございます。ずっとめくっていただきまして、緑の薄い紙を超えると、幼児教育・保育要領の解説というところがございます。多分、本体のほうにもあるのですけれども、ページ数が振ってあってわかりやすいので、こちらを使うと71ページ、ここに解説というか、本体の説明もということですけれども、集団生活の経験年数が異なる園児に配慮した、0歳から小学校就学前の一貫した教育及び保育という形で、認定こども園につきましては、一応0歳からも含めて、一定程度の教育的な要素を行うということを、現行でもうたっているところでございます。
     したがいまして、先ほど無藤先生から整理をしていただいておりますし、また、岡村先生からの御意見の中にもございましたけれども、やはりそういった要素を踏まえて、ではどのように具体的に新しいものの中で、今、保育所保育指針の検討の中で特に注目をしている0~2歳のところの教育的な要素といったものと整合性をとりながら、認定こども園ならではの部分をどのようにしていくのかという議論の仕方になっていくのかなと思っているところでございます。
  • 無藤座長 念のために申し上げたいのですけれども、この検討会は当然ながら、幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂に責任を持っているわけであります。そういう意味で、3歳以上の特に学校教育部分は幼稚園教育要領の議論にいわば準じる。3歳未満の部分は保育所保育指針の改定の議論にいわば準じるわけですけれども、それをそのまま忠実に載せて、ここではつなぎ部分だけやりますという意味ではないと私は理解します。むしろ逆に、ここで例えば3歳以上なり3歳未満で新しい議論が起きて、幼稚園教育要領なり保育所保育指針で改めて議論していただいても一向に差し支えないということだと思います。
     ただ、現実には、委員の皆様方の半分は幼稚園教育要領の議論に入っています。残りの半分の方は保育所保育指針に入っていますから、特定の委員が違うことをそれぞれ発言することは考えにくいので、現実には多分同じような方向を向けると思いますけれども、一応趣旨としてはそういうことで、別のものとしてやっていると考えています。よろしいでしょうか。
  • 岡村委員 ありがとうございます。
  • 無藤座長 それでは、神長委員、お願いします。
  • 神長委員 私は平成27年度4月から現在までの感想を1つと、もう一つは、私は専門幼児教育の中で、特に教育課程や指導計画等について専門ですので、そういう立場から2つお話をしたいと思います。
     2年間にもちろん数もふえましたけれども、いろいろな認定こども園の先生方とお話をしていると、とても大変なのですが、大変なことを毎日こなしながら、すごい使命感を持って取り組んでいらっしゃるという感想を持っています。
     今、取りまとめているのですけれども、実は鈴木みゆき委員と一緒にまとめている研究の中に、認定こども園の園長先生や主任の先生にアンケートしながら、どういう言葉が多いのか、どういうところに関心があるのかということをまとめています。やはりすごく使命感とか信頼を得るとか、もちろん乳幼児期の施設である保育園も、また、幼児教育を行う幼稚園も同じようなのですけれども、使命感にかかわる言葉、頑張らなくてはいけないとか、やりがいのある仕事だという感想が非常に多いです。
     そういう意味では、2年間、本当に移行してきた先生方は、それは幼稚園からかもしれないし、保育園からかもしれないし、両方合わせたところからからもしれない中で、すごく努力なさっていらっしゃると思います。
     そのアンケートの中でもう一つ納得したところは、最初は多様性という中で大変なのだけれども、ここにもありますように、0歳から5歳までのいわゆる小学校入学までの子供たちがいるという施設で、内容的には一貫した教育・保育まではまだ至っていないと思うけれどもと言いながらも、今までの施設だったらできなかった、こんな交流が生まれるとか、こういうことも可能なんだと、先ほどの中に固有の施設になっていくことが大事だというお話がありましたけれども、そうすることによってやりがいとか使命感というものを一層感じていらっしゃるのです。
     だから、合わせた施設というのではなくて、いわゆる幼保連携型認定こども園という保育・教育の機能を両方持っている固有の施設としての特色がしっかり伝わるような教育・保育要領がよいと思っています。今、認定こども園をつくっていらっしゃる方々は志高く持ってかかわっていらっしゃるという感想を持っております。
     もう一つは、私の専門の教育課程という、教育の計画や指導計画の視点からすると、今回の中教審の幼児教育部会で議論されている、育成すべき資質・能力の視点から、幼児期修了までに育てたいことを見ていくということは、幼児教育にとって大きな課題であると思っております。でも、幼児期の学校教育が充実していくためには、5領域に基づいた、教育課程に沿った実践の中で、どのように子供たちが育ってきているのかということをしっかり見届けて、次の学校段階、小学校に送っていくことが非常に重要だと思います。今の幼小中高と幼児期からの一貫した流れの中で学校教育を見直していこうという流れの中では、幼稚園教育要領でも十分に検討して対応しなければいけないと思っています。
     幼保連携型認定こども園においても、修了までに育てたいことに視点を置きながら、教育・保育の全体計画をもう一度見直していくことになると思いますが、恐らく、それぞれの施設の特色といいますか機能によって、展開の仕方というものは異なるし、同じ幼保連携型認定こども園においても、大きな園であったり、小さな園であったりとか、0歳から始まっているところであったり、2歳、3歳から始まっているところによっては、そこに立てる全体計画も異なります。それに基づく長期の指導計画、短期の指導計画ということが、個別に検討されていくことが大事なのだと思うのです。
     つまり、我が園の子供たちの育ち方をよく見るというところに視点を置きながら指導計画を立てていく。そして、我がクラスの子供たちを見ながらという形で、今までの言葉でいえば一人一人に応じた教育・保育の計画をしっかり立てていくということなのですが、多様な子供たちが、いわゆる教育時間が異なる、保育時間が異なる、年限が異なるという子供たちがいることを前提に考えると、一人一人をよく見るとか、それに応じた計画を立てていくという、目指す方向は共通なのだけれども、育ち方の違いとか、その発達の時期に対する保育内容や教育内容の違いというものをしっかり認識していくことが大事なのかなと思いますが、そのあたりが、現行のものも十分入っているのですが、解説も含めて丁寧に書き込みながら、認定こども園だからこそどう取り組むかを示し、あらゆる子供たちの育ちをよく見るということをしっかり書き込めたらいいなと思いました。
  • 無藤座長 神長委員のおっしゃることはまさに本質的なことなので、それを中心に議論したいと思います。
     それでは、鈴木委員、よろしいです。
  • 鈴木委員 和洋女子大学の鈴木です。
     私は、検討課題例にも出ています生活リズムについて感想を述べさせていただければと思います。
     現行の教育・保育要領に関しての生活リズムの記述の仕方というのはかなり画期的だったと思います。活動と休息、緊張と解放の調和というのはまさにそうで、特に今後、いろいろな型の、幼保連携型認定こども園だったり、幼稚園型だったり、保育所型だったりという中での、乳児期からの個々を大切にした発達の連続性というところを一つちゃんと押さえておいた上で、環境ですね。園内で休息とはどんな環境なのだろうか、安心して眠るとはどんな環境なのだろうかということの園内の環境が一つ。
     もう一つは、家庭との連携の中で、特に家庭に早く帰る1号さんであっても、外遊びしないでゲームばかりしているみたいな環境も実際今あるわけなので、園での生活がどんなに大切かということで、園内外の環境の問題、同時に、家庭との連携の中では保護者のかかわりを見て、ほかの保護者が気づくとか、そういうことが実は幼保連携型認定こども園だと実際にあるので、そういうところも含めての家庭と園生活のバランスのことをきちっと書き込んでいけたらいいかなと思っています。
     ありがとうございました。
  • 無藤座長 ありがとうございます。
     今、御指摘の部分は、認定こども園固有でもないと思いますけれども、幼稚園教育要領、保育所保育指針の改訂に先立ってかなり踏み込んだところだとは思いますので、その辺をさらに見返したいと思います。
     それでは、砂上委員、よろしいですか。
  • 砂上委員 千葉大学の砂上です。よろしくお願いいたします。
     今回出ている検討課題に関して、まず、在園時間や日数等の異なる多様な園児がいることへの配慮及び、教育及び保育のあり方というところで、私、厚労省のほうの指針の検討会、文科省の検討会にも参加させていただいております。きょうお配りいただいた資料6の社会保障審議会保育専門委員会の資料の4ページ目「保育所保育における幼児教育の積極的な位置づけ」というところに関して今、議論を積み重ねているところになります。保育所保育指針と幼稚園教育要領においては、5領域があり、かつ、「ねらい」及び「内容」等もかなり共有している部分がありますし、環境を通しての教育、遊びを通しての総合的な指導というところでも、ほぼ重なっているということをふまえ、保育所保育において教育がないということではなく、その誤解というのもしっかり解いていかなくてはいけないというところで、今、議論も進めています。
     保育所保育、特に3歳以上児については、制度上の位置づけで学校教育には当たらないとしても、ほぼ内実として学校教育に相当するものを実施しているというところをどう出していくかということも課題になっています。
     幼保連携型認定こども園においても、いわゆる学校教育的な部分をどのように規定していくかというところが重要な議論になるかとは思っています。ですので、ここの会議の議論とまた保育所保育指針における議論等がうまく関連していくことも大事かと思っています。
     学校教育に相当するというのはどういうことかという外枠から考えてみますと、幼保連携型認定こども園においては、同じクラスにいる短時間利用の子供も、長時間利用の子供も共通に活動する時間帯であるとか、担任が責任を持って計画的に環境を構成して、指導計画を立てて行うであるとか、そういうところをもう少しはっきりと打ち出していくということも重要になっていくかと思います。そのあたりについても議論できればと思っています。
     もう一つ、幼保連携型認定こども園における子育ての支援及び地域の子育て支援の重要性というところで、先ほど大日向委員からもその重要性が指摘されたところは、私も同様に感じております。
     最近、仕事の関係で児童憲章を読み返す機会がありました、児童憲章は昭和26年5月5日につくられたものですが、そこで改めて気づいたというか、深く印象に残ったところは、その2つ目「すべての児童は、家庭で、正しい愛情と知識と技術をもって育てられ、家庭に恵まれない児童には、これにかわる環境が与えられる」という部分です。私この「正しい愛情と知識と技術」という文言がとても印象に残りました。通常、愛情に関して形容詞をつける場合は、「深い愛情」とか「大きな愛情」とし、かつ、「正しい知識と技術」となるかとは思うのですが、そうではなくて、「正しい愛情」というところに、やはり、今、多くの保護者の方が、愛情がないわけではないけれども、「正しい愛情と知識と技術」がどういうものであるのかということに関して混乱や戸惑いがあるのではないかと思います。幼保連携型認定こども園等と保護者がつながることで、この「正しい愛情と知識と技術」を身をもって実感して身につけていけるような、そのための資源となるということがすごく大切ではないかと感じています。決して「これが正しいから」と保護者を啓蒙したり指導したりするという姿勢ではなく、寄り添い、共感しながらともに喜びを分かち合えるという姿勢を持ちつつということが大事かと思っています。
     この「正しい」ということをどのように位置づけていくかというときに、子供の権利条約にあるような子供の人権と子供の最善の利益ということと、もう一つはさまざまな科学的根拠に基づく最新の知見等を反映したという、この2本柱で考えていくことが大事ではないかとも考えています。そういうものと保護者がつながり、それを育めるような子育ての支援のあり方というところも検討されるべきかと思っています。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     まさにその方向なのだと思います。
     それでは、田中委員、お願いいたします。
  • 田中委員 光明幼稚園の田中です。
     2つ考えてみたいと思っています。
     1つは、幼児教育とは環境を通して行う教育だといいながら、どういう環境なのかというのを本当には議論されていないかな。京都でも認定こども園の審議会をしているのですが、何百人の規模でこども園の認可申請が出てくる。200人、300人。それが園庭が狭いところであっても、基準は満たしていますから、現実にはそれで認可せざるを得ないという、そういう園庭環境であるとか、組織としての規模であるとか、究極的には子供は担任という、本当に一対一で信頼できる家庭と離れたところで、初めて集団の場所に出てくるところで、私はこの人と出会うということを意識できる人がいることが非常に大事だと思います。しかし、なかなかそのようなきちっとした、この人がこの人のことについてはきちっと見ますというような、ある意味での担任制というのがしかれていない現状もあります。
     こういうところを幼稚園教育要領とか保育所保育指針とかの会だと旧来の流れがありますので、なかなか議論できなかった部分を、できればここの中で、本当に子供が育つ、または幼稚園教育要領が目指している学びを保障するための環境とは何なのかという部分をぜひ提案できるようなものになっていただきたいと思います。
     もう一点が、いずれ幼稚園であろうと、保育所であろうと、認定こども園であろうと、将来的には施設のほうが余ってきて、恐らく親はどの施設を選択するのだという選択を見据えた機関を考えていかなければならない時代を迎えているわけで、それはどういうことかというと、それぞれの園はそれぞれの子供に対してどういう責任を持ち、どういう特色を持つのだということをきちっと語れる、そして、その方針を出せる。こういうことをぜひこども園の中にも位置づけられればと思っています。
     以上です。
  • 無藤座長 ぜひそのような方向の御提案をお願いしたいと思います。
     それでは、寺田委員、お願いいたします。
  • 寺田委員 東京成徳短期大学の寺田でございます。よろしくお願いいたします。
     私は、阿部委員も語られましたし、今、田中委員も語られましたけれども、本当に0歳からの子供が育つ学びの連続性が保障できるような施設であることはとても大事であると思っています。0歳からの学びの芽生えを保障したり、非認知能力を大切にしながら保育すること、さらに、発達の連続性や生活の連続性を意識して、そのことを記入して小学校に送っていく要録を一本化して、保育所、幼稚園、幼保連携型認定こども園が同じ資料を同じ様式で作成して小学校に送るということが、小学校の先生の要録への理解、保幼小連携への理解につながるのではないかと感じています。全体的な計画の作成についてもさまざまな配慮が必要だと思いますので、このあたりの検討も必要かと思います。
     それから、大日向委員、砂上委員が先ほどおっしゃってくださいましたが、幼保連携型認定こども園であるからこそ、固有の施設としてのこども園だからこそできる保護者支援、子育て支援、次世代育成の視点も含めた支援ができるのではないかと感じます。
     保幼小中連携は、要録や、幼保連携型認定こども園の資料の策定と送付だけではなく、例えば小学生、中学生が幼保連携型認定こども園に遊びに来ることも効果があると考えます。地域のお母さんとお子さんもいらっしゃるということから、地域の交流を子供たちと親御さんとも一緒にできるということが、他の施設に比べると比較的しやすいのではないかと思うのです。つまり、地域のさまざまな人の輪を広げる一助になる施設ではないかと思います。
     ちなみに、2012年から中学校の技術家庭科の分野で幼児との触れ合いが必修化されました。そのような効果は生徒が親準備性を身につける機会を得たり、保護者が我が子への関心や愛情を示す生徒との触れ合いを通して子育ての幸福感や充足感を高める重要な機会にもなっています。このような交流を25年継続実践し、あしたも100人の中学3年生に対して12人の赤ちゃんとの触れ合い交流をいたしますが、このときに、男子生徒が顕著に女子生徒に比べて子供への理解が深まり、好意感情や自己肯定感・効力感が高まるということが、長年の研究からも実証されています。ですので、こういう交流を幼保連携型認定こども園も少しずつしていくことによって、地域での充実だとか、子育て支援の充実も深めていくことになるのではないかと思い、御提案させていただきます。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     それぞれぜひ組み込みたいと思います。
     それでは、三代川委員、お願いいたします。
  • 三代川委員 浦安市立猫実保育園の三代川と申します。よろしくお願いいたします。
     私は、保育園なので、保育士の立場としての意見になってしまうのですけれども、まず、保育専門委員会の中間まとめ骨子にもあります「乳児・1歳以上3歳未満児の保育に関する記載の充実」というところで、先ほどもお話がありましたとおり、0歳~2歳までの時期は子供の発達が飛躍的に伸び、さまざまな成長の段階の姿が見られるという特徴があります。
     そこで、本当に細かいところになってしまうのですが、保育所保育指針のほうでも、例えば幼保連携型認定こども園教育・保育要領の解説書のほうなのですけれども、序章の幼児期の特性、(2)の幼児期の発育・発達のところで、発達の過程とあるのですが、ここがおおむね6カ月から1歳3カ月未満という記載になっております。保育所保育指針においても、ここの幅が広いのではないかという指摘がございます。この時期は特に成長が著しい時期でもありますので、より短い間隔で具体的な内容を記述するというところを、保育所保育指針と整合がとれるといいのかなと感じております。
     あとは、幼保連携型認定こども園ならではの保護者に対する子育ての支援及び地域の子育て支援というところをどのように充実させるかというところですが、幼保連携型認定こども園の保護者の背景としまして、1号認定の方のように家庭にいらっしゃる保護者、2号、3号認定のように就労支援も含めて、保護者の状況が違う中での両立した支援が必要になってきていると思います。
     こちらの資料の中にも書かれているのですけれども、園児の福祉の視点の尊重ですとか、あと、保護者の状況を考慮した活動内容の配慮とか時間というようにも記載されておりますので、その部分は私の経験上、ちょっと保育所での経験しかないので、保護者の支援がここまで膨らんでくると、保育教諭の負担は結構大きいのかなと感じております。なので、そこら辺の負担を軽減するために、カウンセラーさんとかソーシャルワーカーの力もおかりできるといいのかなとも感じました。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     全て議論の中にぜひ組み入れたいと思います。
     それでは、山下委員、お願いいたします。
  • 山下委員 山下です。よろしくお願いします。
     今、教育・保育要領では、0歳から小学校就学前まで一貫した教育・保育を、園児の発達の連続性を考慮して保育を行っていくということが示されていると思います。その中で、小学校以降の生活を見通した、学習の基盤を育成していくことが大切であるとと位置づいています。つまり、発達や学びの連続性がとても重要なポイントになっていると思います。これらのことから、3歳からの学校教育を充実していくためには、2歳と3歳のつなぎの部分をもう少し丁寧に指導計画等も含め書き表せるとよいのではないかと思います。
     2つ目には、「子ども・子育て新制度」がスタートして1年たったわけですけれども、保育教諭の役割について、1年間経過して、いろいろなものが見えてきたと思います。施設特有の特性も踏まえた役割について見直していくことも必要ではないかと思います。
     以上、2点です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     現場の実情は多分次回2回目で検討できると思いますので、そこでもまたお願いしたいと思います。
     それでは、横山委員、お願いいたします。
  • 横山委員 奈良教育大学の横山です。よろしくお願いいたします。
     私のから2点お話をしたいと思います。
     教育要領の改訂の方にかかわらせていただいているのですけれども、大きな改訂点の一つ は「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を出していくところだと思っています。
     そこで、こども園では、0歳の子供たちから連続して見ていくというときに、ここでの書きぶりがどうなのだろうかということです。多様な子供たちがいます。保育経験も、在園の時間も違っている。そうした子供たちの経験を見ながら、5歳の姿がどうなのだろうかというのをもう一度見つめ直してみたいと思っています。
     そこで、個々の育ちを充実させながら、5歳児の終わりに向けて集団の高まりというか、クラスの高まり、協同性であったり、言葉の伝え合いが大切になってきますが、そのためには子供同士がつながっていくことが必要だと思います。多様な子たちがいるから大変なのですが、逆におもしろいとか、こども園ならではの協同性、つながりを出せるとよいのではないかと思っています。
     もう一点は、協同性のところで、保育者の先生方の協同性も重要だと感じています。連携型のこども園で保育所の先生と幼稚園の先生が一緒になって、1つの園の中で保育にあたられているところでは、違った文化を背負ってきていらして、なかなか一つのものをつくり上げていくのは難しいということを言われます。そこで、ぜひ研修であったり、先生方の協同性というものが高まっていくようなものをここで考えていければよいのかなと思っています。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございます。
     子供の多様な関係とともに、保育者といいますか、保育園側の御指摘、これをどこかで組み入れたいと思います。
     それでは、渡邉英則委員、お願いいたします。
  • 渡邉委員 皆さんのお話を最後まで聞いていると、何を言おうかと思うことがたくさんあって、少しが混乱していながらお話しさせていただきたいと思います。
     私は認定こども園を総合施設からずっとやってきた中で、いろいろ感じることがいっぱいありました。その中で、認定こども園の役割とは何かというのはいつもいつも考えてきました。
     私自身は、今、幼稚園教育要領の改訂のほうにかかわっているので、そちらから見ることのほうが多いかなと思うのですけれども、やはり0~2歳の乳児の保育の重要性も感じています。
     そもそも認定こども園は地域にはいろいろな家庭や子供がいる。そこでどんな保育・教育を行うかという話です。小学校に行けば、幼稚園も保育園の子たちもみんな一緒に学校に行くことになります。学校に行く前の子供たちがさまざまな生活をしながら、認定こども園というところに、その子たちが全部集まってこられるような施設であって、そこにおける教育とか保育とか、幼児期の教育とは何かということだと思います。ただ、その一方で、今の幼児教育という言い方が良いかどうかわかりませんけれども、保育園も幼稚園も余りにも多様になり過ぎていて、言い方が悪いのですけれども、預かってくれればいいという保護者がいれば、預かればいいという保育になりやすいという現状もあったりします。また、教育なのだから、小学校以上の教育を先取りすればいいというような教育もあったときに、そもそも幼児教育とは何か、教育や保育は、乳幼児期も含めて子どもの何を育てるべきかというのをきちっと押さえておくべきだろうと思います。
     そのときに、無藤先生とか汐見先生が座長とか副座長にいられることもあるのですが、小学校以上の教育が大きく変わる中で、非認知の力とか、乳幼児期の子供たちの育ちが、その後の教育で大きく影響することや、特に遊びが学びであるという考えが、小学校以上の教育とか授業が変わっていく基盤になっているという議論になっていることは、すごく乳幼児期が大事にされているということだろうと思います。深い学びや、対話的な学び、主体的な学びということがどのように起こるかというのは、遊びの中で起こっている。それも0~2歳の子などを見たら、ものすごく起こっている。乳幼児期が本当に大事なのだということは、多分、この場できちんと確認しておくべきことだろうと思います。
     その上で、これもちょっと誤解があるかもしれませんけれども、子供の生活とか、子供の生活の質を上げていくとか、保育の質を上げていくときに、私は、3歳、4歳、5歳の9時から2時まで、学校教育としての幼児教育という部分が、保育所も全部含めて、認定こども園であろうと、保育園であろうと、幼稚園であろうと、そこが本当に充実されていくことがまず大事だろうと思っています。そこで全ての子供たちがそこできちんと育っていく、それは多分貧困の問題などもありながら、すべての子がそこで育っていくということが大事だろうと思います。そこを大事にしようとすると、では、乳児の保育はどうあるべきか。0~2歳の子供たち、それも認定こども園だけではなくて、家庭で育児をしている親子も含めて、ただ、子どもを預かればいいという話ではなくて、一人一人の子供、名前がある「何々ちゃん」という子どもと向か合って、その子供たちが大事にされる。それは本当に子供たちが育っていくために大事だという、乳幼児期の重要性とか養護の大事さをどうやって言うか。
     もう一方で、預かり保育といっていいかどうかは別にして、2時以降の子供の生活です。これも、預かり保育を大事にするというのはもちろんそうなのですけれども、もう一方で、1号の子供たちが地域に帰っていったときにどういう生活をしているか。杉並区の保育所の議論がすごく痛々しいのは、公園で小学校、幼稚園の子供たちも遊んでいるようなところに保育所を建てるということがどういうことなのかというときに、少なくともゆうゆうのもりでは、小学生ボランティアを入れたり、中学校とか高校生の交流とかをやりながら、地域を園の中にあえて作っていこうとしている保育を考えています。地域で子供たちが遊んでいる場をなくしていいのか。子供たちはそうやっていろいろな子たちがつながっていく中で本当は育てられていくべきではないかと考えています。そのことをきちんとやるためには、今度は保護者との問題、特に子供に関心を持つとか、子供が育っていくことがどういうことなのか、子供の魅力に出会うというか、子供が育つ中では、親たちも大変なことはあるのだけれども、その一方で、子供が育っていくのは、こんなに親たちをある意味では幸せにするというというか、新たな世界を感じることもできる。また、保護者同士も、子供同士がつながることで、新たな地域をつくっていく。理想論かもしれないけれども、そういうことをきちんとやろうとするということにおいては、認定こども園の教育・保育要領の存在というのは結構大きいかなと思っています。
     ですから、保育所保育指針ではこういう議論をして、幼稚園教育要領はこういう議論をしてという話ではなくて、日本のこれから10年の子供たちをどう育てていくか。それも小学校以上の教育の中でどのような子供たちの資質・能力を育てていくという議論の中で、では、保護者も含め、乳幼児期はどういう子育てとか保育・教育をしなければいけないのかというのがきちんと議論された上で、幼稚園とか保育園とは違う認定こども園としての問題性とか課題とか、私は良さもあると思うのですけれども、その辺のところがどういうことかということが議論されたら、私はこの場にいてうれしいと思っております。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございます。
     まさに認定こども園の本質といいますか、それが発展する中で幼稚園、保育園ともよく担っていく方向だと思います。
     汐見委員、お願いいたします。
  • 汐見座長代理 これから多様な意見が出されて、議論が楽しみなのですが、ただ、10回も20回も議論できるわけではないというあたりを念頭に置かなければいけないかなと思って聞いていました。
     今ある幼保連携型認定こども園教育・保育要領の実際をもう一回改めて丁寧に読んでみて、現場でこれを基準に保育している人にとって、ここが少しまだ欠けているのではないかとか、変な言い方ですが、このあたりはとても使いにくいといいますか、そのあたりをある程度丁寧に出して、ここのところを少し変えたほうがいいという議論をしていかないと、限られた時間の中で効率的な議論になかなかならないと思って、聞いていました。
     実は、読んでいただければよくわかると思うのですが、ものすごく苦労して作ってあるのです。大きな枠は幼稚園教育要領と同じ3章構成で作ってあるのですね。これは法的にそちらの枠に合わせたのですが、もともと2つをくっつけるときに、保育所保育指針は7章構成で、幼稚園教育要領は3章構成で、大きな器としては幼稚園教育要領に合わせたわけですけれども、そのために、総則の中に幼稚園教育要領の総則の形プラス幼保連携型認定こども園に特有の配慮事項が書かれているのですが、それがわっと広がっているわけです。幼保連携型認定こども園に固有の問題についての配慮事項の中に2種類書いてありまして、その2種類は例えば帰宅時間がばらばらである、幼保連携型認定こども園固有の問題ですね。多様な子供がいる。そういうのに対してどう配慮するかということはちょっと書かれているのですが、あとは今の保育所保育指針の5章、6章が実はそこにはめ込まれているわけです。食育などは実は総則に書いてあります。それから、地域の子育て支援という言葉を使っていましたかね。それも総則に書いて、第1章に入っているわけですね。ただ、それが配慮事項という枠になってしまうわけです。
     保育所保育指針では一応配慮ではなくてやらなければいけないようなところが、こちらでは配慮事項という枠になってしまいますから、重みがちょっと違う可能性もあって、そのあたり、私は最初に読んだときから変にとられないかなと、例えば子育て支援は義務だけれども、中身は配慮事項のような形で入っているということが、形と実際とちょっと矛盾しているというのはないのかなと、そのあたりを改訂できないか。
     それから、「ねらい」及び「内容」の中に、実施に当たっての配慮事項の中だけに0~2歳のことが出てくるのです。
     という形で、物すごく苦労してはめ込んであることはよくわかるのですけれども、捉えようによっては、これは大したことがないんだなととられかねないような形になっているあたりが、何か改善できないかという点は確かにあります。
     それから、質を上げるということを言われながら、そういうことがどこに書かれているかというと、意外とはっきりしないので、先ほどの田中委員がおっしゃったように、認定こども園の場合、数がかなり多いのです。200、300とかなり多いですね。そういうところで質を上げるためには環境がキーパーとだと思うのですが、そのあたりについて、もう少し書き込めないかというあたりは感じていました。
     ですから、いろいろ出していただくということはとてもこれから大事なのですが、今の教育・保育要領のここをこう書きかえたらどうかとか、ここにこういうものを書き加えたらどうかというあたりに落とし込むような形のことを議論していかないと、限られた回数の中で、実りあるものになかなかなり切らないと思って、ちょっと頭に置いていました。
     いろいろな形で出てきた意見というのは、できるだけそこに落とし込むような形でぜひ意見をいただければとお願いしたいと思います。
  • 無藤座長 ありがとうございます。
     今、汐見委員御指摘の部分がこの教育・保育要領の根幹にかかわる部分ですけれども、親法律といいますか、子ども・子育て支援法と認定こども園法がございますのでのそちらを改訂するところまでは多分いきませんので、その前提の上でどこまで可能かということはなお検討させていただきたいと思います。
     要するに、幼稚園教育要領と保育所保育指針と教育・保育要領もほぼ同じようなものだといえば同じなのですけれども、微妙に法的な意味合いが異なるところがあるので、その辺の整理を事務方のほうで御検討いただきたいと思っております。
     それとともに、まさに何回ぐらいの検討でどうしていくかを最後に事務局のほうから今後の目途はお出しいただけると思いますけれども、当然ながら限られておりますので、幼稚園教育要領、保育所保育指針のそれぞれの検討の場で出されてきたことは特段問題がないのであれば、できる限り尊重しながら、認定こども園でなければならない部分にできる限り議論を集中させていきたいということと、当然ながら、1年以上の実施期間で不都合な部分は直さざるを得ないと思いますのでも、そういうことを考えていきたいと思います。
     あと、少しだけ時間があるので、補足的に。
     岡村委員、お願いします。
  • 岡村委員 特にこの課題になっている、1日の生活のリズムの多様性に配慮するということで、汐見先生がおっしゃったような意味では書き足していきたい、ぜひ書いていただきたいというものがあります。
     それは、全体的な計画の理解、1日の子供の生活を包むという理解、そこの部分がまだまだ多様な、幼稚園から保育園から認定こども園に移行していったときに、本当にばらばらで、本当にそこが包めていない部分があるということを現場で感じているからです
     これから議論する時間は十分にあるかと思いますので、端的にお話をすると、全体的な計画というものがどういうものであるかの理解が一定したものがない。県の審査の中に出てくるようなものを見ると、1枚物で出てきているものもあれば、数枚出てきているものもある。ただ、法律を見ると、教育課程を含む全体的な計画と書かれていますから、これは編成されるべきものなのだろうと私は感じています。そうすると、1枚物ではなくて、編成されていく教育課程のような考え方の中で、午後の時間の保育も、子育て支援のことも、いろいろなものが関連づけられてそこに計画として書かれているということは一体どういうことなのか。これは試行錯誤しながら現場でもやっているところですけれども、そこの理解をもう少し深めていく必要があるだろうということが一つあります。
     それから、子供の1日の生活を包むという感覚が、保育所のほうでは当たり前なのですが、実は、私も長く幼稚園のほうもやってきましたけれども、幼稚園のほうから認定こども園に移行した場合に多く見られる状況は、1時半、2時頃までの保育の計画はあるわけです。それはクラス担任がいるわけで、つくっていくわけですけれども、その後のこれまでの預かり保育と言われた午後の保育の部分、2号認定の子供が夕方まで過ごす部分はどうなっているかというと、実はそこに計画がなかったり、あるいは別の担当者が午後の保育の担当の計画を立てていたり、午前中の保育の計画と関連性が重視されていなかったりということがよく見られる状況があります。
     そうではなくて、保育の計画はクラス活動の計画ではなくて、まさに生活の中で、遊びの中での子供たちの生きる力の、今日はこんなことをねらってという環境を置いてやっていくわけですけれども、それは朝から夕方までの時間の流れの中で、途中で帰る子供も、家庭に帰ってからその余韻を楽しみながらとか、園に残る子供たちは午前中に一山あったら午後にもう一つ山、そういう環境の中で遊ぶとか、そういう形で1日を包むべきものだろう。それを包むためには職員の配置はどうあるべきなのか。そこの職員の配置のところがとても大きなキーワードになっていくだろうと思うのですけれども、1日11時間いる子供たちを1日8時間勤務の職員が一人で包むわけにはいかないわけですから、連携が必要になるでしょうし、月曜から土曜まで恐らく5日しか務められない担任ですから、連携が必要になってくるでしょうし、そういう意味では1日の子供の生活を包む計画とはどういう形のものであるのか。それを担保するための職員の配置とはどういうものであるのか。そこのあたりまで告示本文で書くのか、解説書で書くのかは別にして、もう少し示唆に富んだものにしていく必要があるのではないかと思います。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございます。
     全体的な計画の趣旨は、岡村委員の御指摘のとおりのはずなので、よりわかりやすくしたいと思います。
     そのほかに。
     大日向委員、どうぞ。
  • 大日向委員 先ほど汐見委員が、認定こども園の子育て支援は義務事項なのに、具体的な記載では配慮事項になっているという点は、私は非常に重要な検討事項だと思いました。
     先ほど、三代川委員だったと思いますが、いろいろこれだけのことをやると、先生方の負担が非常に大きくなり過ぎるということをおっしゃっておられましたが、その改善のためにも私は地域の連携をもう少し具体的に書き込むことが必要ではないかと思います。
     渡邉委員も、地域をどれだけ巻き込んでいくかということが大切だとおっしゃって、そのとおりかと思います。全てを園の先生方でやっていただくことが可能なのかどうか。今の岡村委員のご指摘のように職員配置、職員の方々の勤務時間の問題も重要ですので、この点も含めて、教育・保育要領には全てを先生方にやっていただくのではなくて、地域の社会的資源との連携はどうあるべきかということも、深く検討した形で新たに書き入れていただくことができれば幸いと思います。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     ほかには追加はいかがでしょうか。今日のところはよろしいですか。
     それでは、若干早いのですけれども、ここまでにさせていただきたいと思います。いろいろな意見を頂戴いたしました。ありがとうございました。
     本日お出しいただいたいろいろな意見につきましては、事務局のほうでその時点ごとにその趣旨を整理していただきたいと思います。
     また、話し切れなかった部分、また、後ほど思いついたことなどなどございましたら、事務局のほうにペーパー等でお送りいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
     それでは、次回以降の日程につきまして、事務局より御説明をお願いいたします。
  • 三谷参事官 それでは、資料8をごらんいただければと思います。
     本検討会、本当に皆様方お忙しい中、大変恐縮なのですが、今回以降、月1回程度開催いたしまして、おおむね10月初旬までにある程度の改訂の方向性を取りまとめることを予定しております。ですので、だいたい今回も合わせて6回ぐらいというのが一つのターゲットになるのではないかと思っております。
     次回でございますけれども、7月6日の、夜遅くて恐縮ですが、17時から19時までの時間ということで、開催を予定しております。
     場所はこの建物、4号館を予定しておりまして、議題につきましては、先ほど汐見先生のお話の中にもありましたが、具体的に認定こども園の現状であるとか、課題であるとか、そういったものにつきまして、委員の中の認定こども園の関係の先生方から御説明をいただき、それに基づいた議論をと考えているところでございます。
     ということで、よろしくお願いいたします。
  • 無藤座長 ということで、次回、委員の中で3人認定こども園の実際の運営にかかわっていらっしゃる方がおられるので、言うなればヒアリングをめぐっての意見交換とさせていただきたいと思います。
     また、会議資料の準備等につきまして、いろいろな御意見等、あるいは資料等ございましたら、前もってお出しいただくなど、御協力をいただきながら進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
     それでは、本日の検討会を終了させていただきます。御出席の皆様、どうもありがとうございました。
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