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「幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂に関する検討会」 第3回議事録

1.開催日時

平成28年8月2日(火) 12:59~14:58

2.場所

中央合同庁舎第4号館11階 共用第1特別会議室(〒100-8970 東京都千代田区霞ヶ関3-1-1)

3.議題

(1)開 会
(2)幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂について
(3)その他
(4)閉 会

4.議事内容

  • 無藤座長 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第3回「幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂に関する検討会」を開催いたします。
     委員の皆様におかれましては、御多忙の中、御出席いただきましてありがとうございました。
     それでは、議事に入りたいと存じます。まず、事務局から配付資料の確認及び説明をお願いいたします。
  • 里見参事官補佐 皆さん、こんにちは。配付資料の確認をさせていただきます。
     本日は、議事次第に記載してありますとおり、資料1~5、その他机上に参考資料を配付させていただいております。不足等がございましたら、事務局までお申しつけください。
     続きまして、配付資料の説明をさせていただきます。
     まず、資料1でございます。「第3回検討会に向けた検討課題案」でございます。本件につきましては、これまで2回の検討会で御指摘のありました御意見のうち、主に3つの項目について列挙させていただいてございます。
     1つ目は、1号の認定の子供や2号認定の子供など、在園時間が異なる多様な園児がいることへの配慮についてでございます。2つ目は、2歳児から3歳児への移行、接続に当たっての配慮についてでございます。3番目は、在園児の骨誤写に対する子育て支援、そして地域の保護者に対する子育て支援についてでございます。
     これについては、あらかじめ先生方のほうに御照会をかけさせていただきまして、資料2のとおり、先生方から提出いただいた資料をまとめさせていただきました。ただ、阿部先生と鈴木先生につきましては、御提出をいただいたところだったのですが、私たちのほうでメールが落ちてしまっておりまして、確認したところありましたので、今、資料を刷ってまいりますので、少しお待ちください。
     続きまして、資料3-1、3-2でございます。本件につきましては、中央教育審議会の教育課程企画特別部会において現在審議されている「審議まとめのポイント(案)」と、「次期学習指導要領に向けたこれまでの審議のまとめ(素案)※主な幼児教育部分抜粋」でございます。これにつきましては、今申し上げましたとおり、教育課程企画特別部会において審議されておりますが、今後は教育課程部会においても審議をされていく予定ということでございます。
     まず、資料3-1でございます。簡単に御説明いたします。まず、「改訂の基本方針」というものが記載されております。2ページをお開きください。上から2行目でございますけれども、「学校教育の改善・充実の好循環を生み出すことができるよう、各学校における『カリキュラム・マネジメント』を促進」ということが記載されてございます。
     もう一つ下でございますけれども、「人間が生涯にわたって行う『学び』という営みの本質について、重要となる3つの点を以下の通り整理。こうした『主体的・対話的で深い学び』の実現に向けての学習課程の質的改善を行うことが、『アクティブ・ラーニング』の視点からの授業改善」になりますということなどが記載されているところでございます。
     幼児教育関係でございますけれども、4ページをお開きください。「3 学校段階別の改善の方向性」ということで書かれておりまして、「(1)幼児教育」ということで〇が4つ書かれております。1つ目は、「資質・能力の3つの柱を踏まえ、幼児教育で育みたい資質・能力として、知識・技能の基礎、思考力・判断力・表現力等の基礎、学びに向かう力、人間性等の3つを記載」「また、自己制御や自尊心などのいわゆる非認知的能力の育成など、現代的な課題を踏まえた教育内容の見直しを図るとともに、預かり保育や子育ての支援も充実」、3つ目は「これらのことを踏まえ、5歳児修了時までに育ってほしい具体的な姿を明確にし、幼児教育の学びの成果が小学校と共有されるよう工夫・改善」、最後の4つ目ですが、「幼稚園教育要領の改訂内容と保育所保育指針及び幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂内容との整合性を図り、幼児教育全体としての質の確保・向上」ということが記載されているところでございます。
     続きまして、資料3-2でございます。「次期学習指導要領に向けたこれまでの審議のまとめ(素案)」ということで、これにつきましては幼児教育部分だけを抜粋したものでございます。
     本資料につきましては、7月6日の第2回検討会に御提示しました幼児教育部会の取りまとめ案からの主な変更点でございますけれども、変更点につきましては、特別支援教育の充実というものに関する内容がございましたが、これについては特別支援のほうでまとめている内容にまとめて記載をということになりまして、ここの中からは省かれているところでございます。あとは、おおむね文言の修正等になっているところでございます。
     続きまして、資料4につきましては、前回第2回検討会における主な先生方の意見をまとめたものでございます。これは現行の幼保連携型認定こども園の教育・保育要領の中の配慮すべき事項について、項目ごとに先生方の御意見をまとめたものでございます。
     簡単でございますが、私からの説明は以上でございます。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     ただいまの御説明につきまして、御質問があればまず先に承りますけれども、ございますでしょうか。特段、今ございませんようであれば、後で意見に含めていただいても結構でございます。
     それでは、早速ではありますけれども、幼保連携型認定こども園の「特に配慮すべき事項」について、先ほど事務局から御説明いただいた資料1に基づきまして議論をしたいと存じます。
     資料1を見ていただくと、4項目に分かれてございます。その4項目につきまして、順次それぞれについての議論を進めるということで、ざっと割ると1項目25分程度ということになるのですけれども、よろしくお願いいたします。
     それぞれにつきまして、以前は全員に指名というのをしたことがございますけれども、それをすると多分時間がなくなりますので、それぞれについて意見がおありの方は名札を立てていただくという形にしたいと存じます。そして、それぞれのペーパーをお出しになっている方も、幾つもの内容をお書きいただいてございますので、その議題に沿った部分について触れていただく。また次の議題において別のところに触れていただくというような形でお願いしたいと存じます。
     資料1が4つで、最後は「その他」ですので、「その他」はその他全部ということでありますけれども、最初の部分が「在園時間が異なる多様な園児がいることへの配慮について」ということであります。これについては、特にいろいろな御意見を頂戴しているところでございますが、その中には四角い印のところで、一日の生活の連続性及びリズムの多様性ということと、保育教諭の連携や環境等の工夫という、両方含まれておりますが、そこは適宜どこでも御指摘いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
     それでは、名札をお立ていただきますでしょうか。あるいは、挙手をしていただけますでしょうか。
     では、神長委員、お願いいたします。
  • 神長委員 資料に沿ってお話ししたいと思います。
     資料2の最初です。私は本当にここで、いろいろ先生方の実践、認定こども園における展開の様子を発表してくださって、そういう内容をぜひ今回の新しい教育・保育要領の中に反映していきたいなという視点で資料を提出しています。ですので、現行のものと今回ここで議論になった内容を要約してプラスしていったらどうかという形で資料の作成をしています。
     2ページですけれども、現行のものは要素的にはこういうことを考えましょうという、在園時間の長短や入園時期や登園日数の違いとか、いろいろ多様ですよということを前提として、一人一人に応じた園生活をつくっていきましょうという視点なのですけれども、基本はそこで全部言えている内容だと思うのですけれども、そのことを実際にしていくのかということがもう少し見える形がよいのかなと思いまして、それ以下、(1)から(7)というものを挙げて説明しています。
     一つ一つはここの御発表の中で教えていただいたことなのですけれども、例えば「(2)長時間在園する園児についての配慮」というのは、渡邉先生のゆうゆうのもりの御発表のところでも、午前中の時間と午後の時間と夕方の時間とそれぞれネーミングしながら、園全体で共通理解をしながら、その時間の過ごし方を工夫しているという御発表があったかと思うのですけれども、長時間になってくる子供たちの生活が、めり張りというよりは、リズムが活性化していくときとゆったりする時間と、それに合わせながら園全体の環境をつくっていくという意味で、もう少し具体的な内容を入れていったらどうかと。ここに書いてあります内容は、今の解説のほうにも入っていますけれども、本文の中に入れていったらどうかということです。
     同じように、降園時間が異なるということで、そうしながらも3歳、4歳、5歳と経験を重ねていくと、幼児同士のつながり、ないし学級としてのつながりというものができてくるわけですので、降園時間が異なって、それにその時期その時期に対応していくことはありますけれども、最終的に幼児同士のつながりをつくってかかわりを含めていくということが大事であるということを伝えたいというのが(3)です。
     「(4)の長時間在園する園児の保育と、短時間の園児の預かり保育と合同する場合の配慮」というのは、先週ですけれども、東京都の就学前教育カリキュラムの発表会のところで、無藤座長と一緒に参加させていただいたのですけれども、1号認定の子供の預かり保育の子と長時間の2号認定の子供の保育が、どうしても限られたスペースの中であると一緒の場になるということがあるわけですけれども、そのときにそれぞれの子供たちの生活を前提として配慮事項を持つということが保育教諭には必要だというお話、今、実際に実践例などを聞いた会なのですけれども、そういう必ずしも午後が長時間の子供だけではなく、そこに短時間の子の預かり保育などと合同するケースも少なくないので、そういった配慮も必要ではないかというのが(4)です。
     (5)は、ちょっと私は間違えまして、「短時間」ではなく「長時間」です。「長時間の園児の長期休業中の保育」という形で、少し人数的にはゆったりするときだと思うのです。もちろん全くいないというわけではなく、出たり入ったりというものがあり、集団のまとまりとかつながりというものも少し崩れてくるし、むしろそういうときは家庭や地域の幼児の生活という、何かそんなことを前提にしながら園生活の中でいろいろな体験をふやしていくということも大事ではないかと。
     こういったカリキュラムを子供たちの実態に合わせながらつくっていくためには、保育教諭間の連携ないし園内研修、そういった我が園の子供たちにどういう園生活を提供していくかということを先生方同士で創意工夫していくことが必要であり、そのための連携というものをしっかり持とうということとか、保護者との連携、理解と協力というような内容も少しわかりやすく示していくということではどうかということで、基本的には書いてあるものの内容に加えて、以下の点にも配慮するという形で、これまでの議論をまとめていくような形はいかがなものかという意見です。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     それでは、次にどなたかお願いしたいですが、どなたからでも。
     砂上委員、お願いします。
  • 砂上委員 千葉大学の砂上です。
     私も資料2に基づきまして、今の「在園時間が異なる多様な園児がいることへの配慮について」というところについて意見を述べさせていただきたいと思います。
     これまでも幾つかの園の実際のこども園での子供の様子について、具体的な実践や配慮、工夫をお聞きした中で、そのような取り組みがより各園の実態に合わせて取り入れていけるように、今、神長委員も「見える形」でわかりやすく示すとおっしゃったように、少し具体的な案なども解説等で盛り込んでいけるといいかと考えています。
     基本的には、保育ニーズの異なる園児が一緒に生活するというのが認定こども園になると思いますので、その全ての園児の生活と育ちをより豊かにしていくという観点を持ちながら配慮ができるといいと考えます。
     神長委員の資料にも園児同士のつながりということがあったと思うのですが、一日の在園時間が異なる園児が同じ学級の仲間として生活し、育つという、ここのところを大切にしたいと考えます。新宿区のあいじつこども園さんの実践から1号認定の園児と2号認定の園児が分かれて過ごす時間、何時ごろ分かれるのか、またそれをどのように降園活動に位置付けるのか、分かれ方の工夫をどのように行うのかという実践の御紹介があり学ばせていただきました。そのようなことを各園でそれぞれ実態に合わせて工夫されていると思うので、そこについてよりよいあり方、ニーズを検討していくことが必要だと考えます。1号認定の園児の降園時間が13時半ないし14時というわけでもなく、15時ですとか、園庭開放で遊んでいく時間なども含めて、より年齢等に合わせて少しさまざまな工夫というのは今後もできるのではないかと考えています。
     2号認定の園児の午後の保育とか、あと夏休み、冬休み等、長期休業中の保育内容ということについて、1号認定の保護者から、そのような午後の保育や休業中の保育を1号認定の園児は経験できないということが逆に一つ不安の種になっているという実態もお聞きしたかと思うのですが、このうち特に季節に関する行事、食育に関すること、また地域との交流、地域から専門家等がやってきて行う活動などの中で、共通体験として非常に貴重な機会であるという場合で、1号認定の園児の生活や育ちにもよい刺激となると考えられる場合には、1号認定の園児も参加できるように計画をしていくことも考えられると思います。場合によっては、その日は1号認定の園児の降園時間を少しおくらせるというような工夫などもできるといいかと思います。
     以前、別の場所で伺ったお話ですと、都内のあるこども園、幼保一体化施設では、例えばクリスマスの時期に、2号認定の園児がおやつの時間にクリスマスケーキなどの少し特別な食育、おやつの機会がある場合には、1号認定の園児も一緒に食べられるような工夫も考えて実践しているという例も伺ったことがあります。そのような柔軟な工夫や、各地、各園で既に取り組んでいることなども少し反映していけるとよいのではないかと考えています。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     では、山下委員。
  • 山下委員 山下です。
     私はきょうはペーパーを出していないのですけれども、「在園時間が異なる多様な園児がいることへの配慮について」というところで、当然、教育課程に基づく活動の終了後の子供たちの生活を考えたときに、やはり切れるものではない、一日連続していくと考えています。
     教育課程の時間の中に、例えば室内で教育活動が続いた場合には、午後から外で少し遊んでみて、植物に触れたり、外遊びをやってみたり、あるいは午前中の活動を続けてやりたい子供など、いろいろな過ごし方があると思うのです。ですから、必ずしも教育課程の時間を連続させるということではないのですけれども、一日の生活の連続性というのは大事にしてあげて、幼児にとって無理のない充実したものにしていくということが大事ではないかと思っています。そういう意味において、教育課程との連続に基づく教育・保育活動というところを言っていけばいいのかなと思っています。
     例えば、教育課程終了後等に行う教育・保育活動において、幼児にとって充実した無理のないようにすることとか、こういった形で全体をまず言っておくことが大切ではないかなと思っています。その上で、預かりとか、長時間というふうに分かれてやるような場合には、配慮事項を記載していくという形であればいいのではないかと考えています。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     それでは、ほかの方、いかがですか。横山委員。
  • 横山委員 横山です。
     私も資料を出させていただいているのですけれども、前回、こども園の取り組みを聞かせていただいて、在園時間が異なる子供たちのリズムというお話を聞かせていただいたときに、子供にとってのタテとヨコの生活のリズムというのを見ていくといいのかなと思いました。タテというのは一日のつながりのことなのですけれども、ヨコというのはその日午後の生活の連続性というか、そのあたりは「ゆうゆうのもり幼保園」のほうも、「あいじつ子ども園」のほうも、各生活時間帯ネーミングして、この時間帯を子供たちにどういったことをして充実して過ごしてもらおうかというのを積極的に出されていたと思います。子供にとってタテもあるけれども、きのう、きょうのヨコの時間帯のつながりというのも見ていくと、また違った組み立て方ができるのではないかと思います。
     そうすることで、個々を充実させながらも、3歳以降、5歳に向けてはクラス集団をだんだん高めていかなければいけないと思うのですけれども、クラスでの活動といったものの区切りをしっかりつけていただいて、これは「あいじつ子ども園」さんのところで、降園前にみんなが集まって共有する時間をと言われていたと思うのですけれども、みんなで過ごす時間はきょうはここで、これからはおうちに帰る人と、それからまた園で遊ぶ人たちと、それぞれの生活に分かれていくという感じで見ていけるとよいのではないのかなと思います。
     そのときに、午後の時間帯はよく家庭的な雰囲気でゆったりとしたということなのですけれども、いろいろなこども園さんを見せていただくと、ゆったりとするということでお部屋の中に閉じ込められて、思う存分、体が動かせなくてストレスが高まってしまうというお話もあります。先ほど山下委員も言われていましたけれども、ゆったり過ごすところは確保しながらも、子どもの中での自然な活動の欲求というものも出せていけるような時間の組み立て方といったものもあるのではないのかなと思います。
     あと1点、「その他」のところで少し書かせていただいたのですけれども、いろいろな子供たちがいてクラス集団を高めていくときに、鍵になるのは遊びのおもしろさかなと思います。いろいろな経験があっても、おもしろい遊びには子供がたくさん寄ってきて、そこでいろいろなかかわりをしていくと思うので、逆に経験値が違うからこそ、遊びというのはおもしろくなるというところもあると思います。
     昨日、4歳児を1学期間、砂場の遊びを観察させていただいたものを園の先生方と振り返ったのですけれども、4歳児で入園した友達と3歳から進級した子供の砂場遊びを見ていると、4歳から入った子はまず砂場の枠のところに電車のおもちゃを並べるのが楽しくて並べている。3歳から入った子は、水をバケツでどんどん運んで砂場の中に入れるのがおもしろい。その内、4歳入園の子が電車の上に砂を乗せて遊び始めたのですけれども、ひょんな拍子で3歳から入った子が砂場に入れた水がバシャッと電車の上に散って砂が流れたのです。それで2人で「あはは」と笑って、電車を並べて砂をのせる、水をバシャッとかけるというやりとりのある遊びが始まった。それぞれが好きなことをしているのだけれども、それぞれが経験が違うというところでまじり合って、おもしろい遊びが出てくるというのが見られました。
     前回、違いがあるからおもしろいというところを要領の中に書けたらいいのではないかとお話をしたのですけれども、遊びの中で一つの決まったものをつくるのではなくて、広がっていく遊びの中であれば経験の違いというものが遊びのおもしろさにつながっていくのだというところを書き込んでいけたりするとよいのかなと思いました。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     それでは、渡邉英則委員、お願いします。
  • 渡邉委員 前回発表したので資料提出はいいかなと思いながら、何か資料を出さなければいけないかなと思って、教育・保育要領に載せるかどうかという話ではなくて、こんな工夫が必要なのではないかということを中心に書かせていただきました。
     12ページにあるのですけれども、午後の時間のあり方や配慮や工夫についてというところで、認定こども園とか保育園をやって見てわかったのですけれども、2時にとか、5時半とか6時半とか、保護者が頻繁に迎えにくると時間帯は、保育者がそちらのほうにどうしても気がとられます。乳児の部屋で子供の目線から見ていると、保育者の足しか見えなくなってきて、保育者はみんな親のほうに向いている。そのために迎えに来ていない、子どもたちが不安になることが起こります。帰る子たちがいて、残る子たちがいるというときにどういう配慮をするか。親たちがどんどん迎えに来る時間帯に、その中で残されている子どもが、ただ迎えの時間を待つというようなことにならないように配慮する必要があります。このことは2時の切りかえの時間だけではないと思います。
     かといって、前回もお話ししたと思うのですけれども、2時以降、うちの園で言うと風の時間という時間があるのですけれども、幼稚園でいくと預かり保育です。そこのところが充実するというのも結構大事なことだろうと思っています。その時間の保育に対しては、私は例えばそこに使うという限定で教材費を出してもいいぐらいの思いがあります。午後を充実させるということでいけば、近くの公園に行ったり、林に行ったり、毎日森の幼稚園みたいなことを経験してみたり、保護者を呼んで、1号のお母さんたちに手伝ってもらっておやつをつくったりとか、養成校の学生が、夏休みとかも含めてですけれども、何かおもしろいことをやってくれるとか、そういうような工夫があるといいと思います。今だと夏休みだから、冬休みでもいいのですけれども、長期休暇中でもできる保育を、工夫がいろいろできるところである。そこを充実させながら、その一方で園全体の保育も見直していくというのは、認定こども園でやれることではないかなと思います。
     そういう意味では、指導計画作成上の配慮の点で、毎日同じような活動の繰り返しにならないことが大事です。夏になるとプールばかりなのですけれども、プールばかりで本当にいいのか、ちょっと工夫をしてあげるということがあったり、それから担当する保育者ができれば、幼稚園の学級担任みたいな経験をしていて、指導計画とかがよくわかっているといいのかなと思います。
     ただ、その一方で、フリーの先生とかパートの先生が受け持ったりするときに、その先生たちの声も大事だと思っています。正規もパートも両方の声がありながらどうやったらより楽しくなるかということも考えることが必要だと思いますし、場所を変えるというところで、例えば教材とか部屋の環境構成というのも考えられるかなと思っています。
     それから、13ページのほうに入っていくのですけれども、園の方針とか保育内容が園長、主任がきちんと示さないと、特に長時間の保育部分はつけ足しみたいな位置づけになってしまいます。長時間部分の保育者たちは声を出せなかったり、職員会議にも入っていなかったりする。預かり保育とか長時間の研修会をやると、何か元気がないというか、どうせ私たちの声は入らないのですみたいな言い方になったり、学級担任を持っている先生のほうが上のような意識がでてくる。そうならないためにも連携の仕方に工夫が必要だろうと思っています。
     うちの園だと、フリーとか主任が昼を一緒に食べたりしながら情報交換したりということもあったりするので、乳児のほうであろうと、幼児のほうであろうと、私たちが呼んでいる「風の時間」であろうと、それぞれの生活はどんな生活をしているかというのを、園の保育者が学び合う機会を設けることも必要だろうと思います。
     朝夕に関しては家庭的な雰囲気が大事だろうと思っています。ただ、先ほども出ましたけれども、家庭的ということが余りに優先されてしまうと、一人一人の子供を受けとめるということができなくなったりするので、どういうような形で家庭的とか、ゆったりした一人一人の子供たちをどう受けとめるかということも考えていく必要があるのだろうなと思います。
     結果的に、保育者自身が一日を過ごすときに楽しいと思える生活を組み立てていくということが大事で、子供にだけ決められたルーティンを強制するようなことをしないということが大事だと思います。幼稚園教育要領とか幼児教育の基本といったときに、やはり一人一人に応じてとか、幼児期にふさわしい生活というのをそれぞれの時間にどのように実現していくかということがどうやったらできていくかということが、この改訂で改めて考えるような機会になるといいかなと思っています。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     それでは、阿部委員、お願いします。
  • 阿部委員 阿部でございます。
     きょう配っていただきました資料の2枚目です。前回、ゆうゆうのもりの渡邉先生がお話しくださったものをもとに、時間がどう流れているかというのを整理したのが図1です。
     これを見ますと、3歳以上短時間というところを入れなければ、大体保育園の生活がこのとおりかなと思いました。そうしますと、認定こども園で独自な部分というより、渡邉先生の園で言いますと、おひさま保育の時間が認定こども園の独自の時間ではないかなと思いまして、そこの時間をどういうふうにしていくかというところで、話があちこちに行きますが、それぞれの時間と時間のつなぎ目のところは、大人にとっての多分時間の区切りだと思いますが、子供にとっては朝来てから夕方帰るまで園生活ですので、そのつながりの部分をどういう形で配慮していくかというのが1つで、それは今まで先生方がお話ししてくださったような形でよろしいのかなと私も思っています。細かくはそこに書かれております。
     そのⅢの時間の過ごし方で、それはリズムだけにかかわらず、そこでどういうふうに過ごすかということが認定こども園の独自な部分かなと思いまして、ちょっとインパクトのある言葉で、「異質と共存する」という書き方をさせていただいたのですが、共生ということです。
     ここのところで、異年齢だったり、さまざまなバックを持った子供たちが同じというか、時間をともにするということで、さまざま相手を受け入れていく経験を積んでいけるのではないかということで、そこのあり方がとても問われてくるかなと思っています。
     一日の流れに関しては、2枚目の上ですけれども、子供の視点から考えると、与えられる時間ではなくて、子供が自分からつくり出す生活の時間として、実感を持ってそこにいられるかどうかということがとても大切になってくるのではないかと思っています。
     それから、もう一回また図に戻りまして、ぬくもりの時間とおはようの時間とか、さっき渡邉先生もおっしゃったように、ややもすると保育所でもつけ足しの時間のような感覚で捉えられる可能性が少しあるのですけれども、子供にとっては一日ですので、どの時間も充実して過ごせるようにということが指導計画の中にきちんと位置づけられるということが大切になってくるのではないかと考えております。
     3番のおひさまの時間というところを浮き立たせる、そこが図のベースだとすると、地の部分ですか、毎日の朝から晩までの生活のところがすぐれて相手を受け入れたりとか、そういうふうないわゆる認知と言われない部分、非認知と言われる部分の経験がたくさんできるのではないかと考えております。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     では、岡村委員、お願いします。
  • 岡村委員 きょうは資料は作成していないのですが、3点話をしたいと思います。
     1つは、今、阿部先生がお話しくださったことと重なるのですけれども、私も現場の人間としてここに加わらせていただいていますけれども、現場でそれぞれの認定こども園を担っている人たちというのは限界性を持っています。それは、例えばゆうゆうのもりの渡邉先生は、幼稚園ベースで認定こども園に移られた方があります。別のところでは、保育所が幼保連携型に移った場所があります。あるいは、幼稚園と保育園が一緒になって幼保連携型になったところがあります。
     幼稚園、保育園が一緒になるときは、当然相当な衝突があったり、大変なことがあるのですけれども、幼稚園ベースから幼保連携型になっていく場合は、渡邉先生がおっしゃるような工夫が当然必要になっていくのだろう。長時間の部分がまだボリュームとして少なかったりというところではあるのだろうと思いますし、保育園ベースで一日の流れをしっかり大事にやってきたところでは、阿部先生がおっしゃったように、この図のベース、地になるような部分がもともとあって、一日の生活をどう包むかということの中で、途中で帰っていく子供たちへの配慮もあるというところでは、それぞれの認定こども園が多様で、さまざまな創意工夫の中でそれぞれが取り組んでいるということが大事なことなのだろうと思います。ですから、私もある限界性を持ってここでお話しするしかないということなのだと思います。
     私は、前回お話ししたように、園の規模、3、4、5歳児が2クラスなのか、3クラスなのか、そういうところでは長時間の利用の子供とお昼過ぎに帰っていく子供の利用のバランスが違ってくること、あるいは今、お話ししたような、幼稚園ベースなのか、保育園ベースなのか、どういう由来で幼保連携型になっているかというところでは、本当に多様な違いがそこにはあるということの中では、これは2つ目のことなのですが、創意工夫と共通理解が本当に欠かせないものなのだと感じています。
     それは、3、4、5歳が何クラスあったとしても、きょうの3歳児の狙いと内容は、今週は何を狙って、どういう内容を考えて、どういう環境を置いているのか、4歳児はどうなのか、5歳児はどうなのか、規模が大きくなるとクラス別の保育しかできませんから、ともすると自分のクラス、あるいは広くても自分の学年の狙いと内容、その日の環境というところは頭に入っていても、4歳、5歳までは頭に入っていなかったりします。
     これは朝から夕方まで時間が流れていく中で、さまざまな子供たちにさまざまな担当の保育教諭がかかわっていく中では共通理解を持たないと、5歳の担当者も3歳の子供とかかわる場面があるわけで、今週はこういう狙いで動いている3歳児、こんな力が伸びればいいなと期待している3歳児というものを5歳も4歳の保育教諭も意識をしている。そういう中で一日を過ごしていくということはとても大事なことなのだと思います。
     それから、創意工夫ということでいくと、先ほどの例えば渡邉先生がおっしゃった夕方の時間にいろいろな工夫をなさっている、これはすばらしいことだなと思うのですが、保護者の目から見ると、私はことし経験したことなのですが、早く帰っていく子供たちはそれを経験できないという批判が出てきたりします。うちの子供たちはそれはできないのですかということが出てきたりします。
     むしろ、いろいろな創意工夫を一日の流れの中でみんなが経験できるようなことということの中で、コアタイムという共通利用時間が意識されていて、そして一日も包むということの中では、その日の狙い、内容、環境というのが一日を包むような形で動いていくというのがベースになることなのだろうと思うのですが、一方では、お昼過ぎまでは2クラス、3クラスで動いていたものが、午後は1クラスに、別の場所でということになってくるとすれば、そこには渡邉先生がおっしゃったような工夫が必要になってくることもあるのだと思います。
     そういう意味で、本当にそれぞれの園の状況、子供たちのバランス、そういうところでは創意工夫の中でということがどうしてもいつも言われる必要がある。そして、そこを包むには共通理解が必要だということなのだと思います。
     最後に、長期の休みがあるということは、これは現場の子供たちにとってみても、保護者にとってみても、私たちにとっても大きなことです。昨日、実は私の園の4歳児、その前の日は3歳児が、かつて福島県で未来博をやったときの会場が、子供たちが科学のところに目を開けるような場所にということで残っているものですから、そこに園外保育に出かけていきました。
     2号認定の子供たちが当然中心で、もう夏休みに入っています。でも、1号認定の子供たちにも、行けるお友達は何時においでというふうに連絡をして、できればみんなで経験したいものは声をかけてというふうな配慮をしたりしています。
     でも、それは完全にできるわけではないわけですね。1号認定で夏休みの子供たちは、別に家庭での経験があったり、個別の経験がそれぞれにはあるわけで、その中でできる配慮をしていく中で、子供たちも同じ場所に行ってきた、お母さんたちも同じ経験ができたということをどこかで醸し出していくような工夫が必要になっていくのだろうと思います。
     ですから、長い休みがなくてもいいのではないかという職員も実はいたりします。1号認定の子供もずっと来てくれていいのではないかというお話ですね。これはなかなか職員配置の上でも大変なことになるのですが、今の1号の枠組み、2号の枠組みということの中では、そういうできる配慮、創意工夫というところが、子供も保護者も安心できる一つのきっかけになるのではないかということを思わされています。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     それでは、次の方はいかがですか。どうぞ。
  • 渡邊委員 本園でも、午後の時間、夏時間のことについて、少しずつ研究を重ねていった結果、やはりさまざまな問題も出てきました。また、課題を考慮しながら、研究を重ねていい保育ができるようになってくれば、保護者のほうからも多分、夏時間、午後の保育、夕方の保育にも参加したいという声が出てくるのではないかと、ちょっと今は不安なところで、まだ本園の場合は保護者からは出てきていないのですけれども、来年度に向けて考えていかなければならないと実感しています。その前段として、参加希望しそうな状況にある子どもは短時間が中心になると思いますが、午後の過ごし方として、どんな保育時間の子ども達がいるかご紹介すると、短時間の子、短時間の子でも預かりがあって単発に来る子、長時間の子、延長の時間の混合クラス、これは1から5歳児が共に過ごす時間で、工夫するといい兄弟関係のようなかかわりができる時間なのですね。そういうのにも、もしかしたら参加したいかもしれない。
     例えば、御夫婦そろって違うところに海外出張するというお子さんの場合には、いつもは短時間でも、7時半までお預かりするようなこともあるのですね。ご両親が共に就労していても短時間の保育を利用していらっしゃる方もいるので、本当にさまざまなお子さんたちがいる本園なのです。そこでポイントになると考えたのが、短時間保育児が、長時間の保育を経験する場合に、周知をどういうふうにしていくのか。またどうやって説明していくのか。それから、参加においてどう配慮するのか。例えば連続して来ている人と、単発で来ている人、時々定期利用の形で来ている人等で、全くそれは違ってくるのですが、やはり、イベントのような特別な活動がある時だけでも、公平に周知しどのような活動をするのか知らせる、その上で保護者と子どもが、必要に応じてチョイスできるようにするということがよいのではないかと考えています。そしてこれは、子ども・子育て支援新制度の本当の基本理念とも繋がると考えます。それでも、岡村先生もおっしゃったように、全部を叶えてあげるということは無理なので、できる範囲で理解をしていただきながら、ただやはり自分たちでチョイスできる、納得できてチョイスできる事が大切であるのではないかと思っています。そして、こども園にいない時間、参加しなかった保育の内容について、保育者が補完してあげるような工夫をするという、かなり難しい挑戦ではありますが、それを少しずつでも実践していくことで、私たちの保育の幅、幼児理解、乳児理解の幅も更に広がっていくのではないかと話し合っているところです。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     ほかにはいかがですか。三代川委員。
  • 三代川委員 三代川です。
     私の資料なのですけれども、こちらはどちらの園でもやられていることだろうとは思っているのですが、資料を作成してみました。私の資料は9ページになります。多分やられていると思うのですけれども、午後の活動時間も見越したカリキュラムの作成や14時以降から保育する職員も指導案の作成時に参加することは必要ではないかと思いました。
     あと、引き継ぎというところでは、午前中の活動の様子とか、そのほか気になったことなど、具体的な引き継ぎ、渡邉委員のほうもありましたけれども、口頭、ノートではない、そういったところの活用も必要ではないかなと思いました。
     子供の一日を見越した中では、こちらの教育指導要領の中にもあるのですけれども、静と動の活動は不可欠だとは思います。あと、午後の時間が担任の先生と預かりの職員と分かれるのかというところなのですけれども、一人一人の狙いとか、今何を大切にしていることというところの共有は重要だと思います。
     あと、自由遊びの中にも狙いを明確にした上での環境設定の充実や、また、1号認定児も含めた翌日の遊びへとつながる環境設定の充実など、具体的に記述ができるといいのかなと思いました。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     鈴木委員、お願いします。
  • 鈴木委員 和洋女子大の鈴木です。私のほうはここのところ幾つか伺っているところで、やはりどうしても2号のお子さんは午後寝ちゃうというか、4歳、5歳でも午睡ということがあるので、日中の生理的な睡眠の発達というところで、現行の「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」における「午睡」の記述を踏襲し、一律にしないということが望ましいと私は思っています。
     現実には、かなりエビデンスとしては、無理やり寝かされている状態が小学校以降も実は遅寝に引きずるというデータが出ておりますので、ここに関しては午後の時間の使い方というのは、午後というのは実は非常に体温が高くて動きやすい時間帯でもあるので、そういうふうな工夫も必要かなと思っております。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     それでは、とりあえずここで区切らせていただいて、後で思いついたらお戻りいただいて構いませんけれども、2番目の議題、「2歳児から3歳児への移行にあたっての配慮について」ということでございます。
     これも資料をお出しいただいた方もいらっしゃいますし、そうでない方ももちろん御発言いただきたいと思いますので、またどなたからでも名札をお立ていただけると幸いです。いかがでしょうか。
     では、神長委員、お願いします。
  • 神長委員 それでは、資料の順番で私から発言させていただきます。
     現行の中で一貫した教育・保育が行われるようにというところに、さらに移行の時期にある2歳児から3歳児の移行に際しての配慮事項ということで加えていくという趣旨で書いてございます。
     基本は、それぞれの園によって、2歳児から3歳児に移行していく人数も違いますし、園の環境も違うわけですし、集団の経験をなさっていても、外から入ってくる子供たちの経験がどうあるかというのが本当に多様だと思いますので、園児一人一人の状況を把握しながら、柔軟で応答的な環境の構成のもとで指導を行っていくということが基本だと思います。
     その上で、2番目にありますことは、2歳児後半から3歳児へ移行していく際の交流の機会といいますか、園児一人一人が期待を持って3歳児学級に進級していく機会をつくっていくということが大事かなということが2番目です。
     3歳児学級の中では、幼児同士のつながりをつくるという意味では、先ほどの議論と共通するものがあるのですけれども、好きなように遊んでいれば安定するという、とても乱暴な意見が一方には、これはある研究会に行ったときに、要するに自由な時間があれば子供たちは安定するのだというような意見がある中で、私は保育教諭とのつながりをしっかり持っていくということとか、先生の周りに集まって楽しい時間を一日のどこかで過ごしていく、そうしながらこども園という環境の中で進級の喜びないし入園の楽しみが見出されてくるのだと思いますので、特に3歳児学級というところには、先生の周りに集まって過ごす時間で信頼関係を築くということと、いろいろなお友達がここの中にはいて、つながりをつくるきっかけを持つということも3歳児学級のクラスづくりでは大事なことではないかなと思います。そういう意味で、3番目の内容が入ってございます。
     まだまだほかにあるかとは思うのですけれども、配慮すべき事項がわかりやすく書かれるということが大事かなと思っています。
  • 無藤座長 ありがとうございます。
     では、砂上委員、お願いします。
  • 砂上委員 千葉大学の砂上です。
     私も資料に沿ってお話しいたします。「2歳児から3歳児への移行にあたっての配慮について」ということで、2歳児から3歳児は、学級のクラスの規模、あと幼児と保育者の比率が変化して、子供にとっては少人数の生活から集団生活への移行という意味があるかと思います。そこで、園児の安心感等をしっかり確保するという意味で、1つは2歳児クラスでの様子をよく知る保育者が3歳児クラスの担任となったり、あるいは何らかの形で3歳児学年にかかわったりというような形で、人的環境の連続性を保つ工夫ということも必要ではないかと思います。
     家庭から離れて集団生活が初めてになるという1号認定3歳児の園児もいますので、園生活のリズムとか園での生活習慣の獲得における個人差というのは、2歳、3歳のところは非常に大きいと思いますし、個々のペースに合わせるということが非常に重要となります。そうするとトイレの排泄などのお世話というようなところでも、さまざま人手が必要になる時期かとは思いますので、そうした保育者の配置の工夫も可能にしていけることも重要ではないかと感じています。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     それでは、次の方、いかがですか。
     では、渡邉英則委員。
  • 渡邉委員 資料の13ページのところです。私はここのところに一応書いたのですけれども、岡村委員が言われたみたいに、各園の状況に応じてでき得る配慮を探るしかありません。一人一人の子供たちはいろいろな思いを持って3歳児を迎えます。そこでどうするかという話なのですけれども、入園する子は、これは幼稚園でも多分同じなのですけれども、認定こども園で一時保育とかをやっていると、一時保育を利用した子たちは結構園のことになれていたり、お母さんも園のことがわかっていたりして、安心感があったりとか、それから親子登園などで園に来ていたりすることもあったりすると、4月に入園する子は例えばすごく泣いてしまうとか、保育者がそっちのほうに全部意識が行ってしまうみたいなことが避けられます。進級してくる子も入園してくる子に対してもある程度かかわることができるという意味ではそういうやり方を工夫することも必要です。2歳から3歳に進級する子に関しては、これは砂上委員が言われたみたいに、2歳のときの保育教諭がそのまま3歳を受け持ったりすると結構安心感があって、保育教諭のそばに子供たちが行ったりするということもあります。
     それから、2歳児と3歳児の担当が連携を密にするというところで、特に3学期ですけれども、これはうちの園でも上履きを履きだしたり、3歳、4歳、5歳のところに出ていったりとか、結構いろいろ連携を密にしていきます。ある保育園では、0・1歳と2・3歳、4・5歳というふうに、そういうペアでいくと2歳から3歳がスムーズにいくという話も聞くのですけれども、認定こども園はどうしても2歳から3歳で、クラスの人数が変わったり、新しい子も入ってくる。そこの部分をどういうふうに配慮するかというのは、やはり丁寧に子どもに応じて工夫していくということが必要だろうと思います。
     それから、2歳から3歳ぐらいのときに、うちの園が多いのかもわからないですけれども、療育的な配慮が必要かどうかというお子さんをどうするかというのが起こります。2歳までは結構丁寧にかかわれていたのですけれども、3歳以上の集団に入っていったときに、配慮が必要だということを、その子の保護者の方にどういう言葉で話すかということが難しい場合があります。お母さんとしてみると、十分子供は楽しんでいますからと言うのですけれども、3歳になると丁寧に見られなくなってしまうような状況があったり、フリーをつけなければならないなど、また配慮が必要だったりするので、その辺で保護者への配慮が必要だという場合がありますということです。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     ほかにはいかがでしょうか。鈴木委員、お願いします。
  • 鈴木委員 きょう配っていただきました資料の中に、ここで発表することの許可をいただいたのですが、私が通っている台東区の石浜橋場こども園の実践例を紹介させていただこうと思います。
     ここは、もともと保育所と幼稚園が隣り合わせにあって、めくっていただきますと園の見取り図がありますが、真ん中に東園庭という園庭があります。2歳児から3歳児に移行するときに、2歳児の西園舎のほうに、進級する子供たちはサブルームの中で、渡邉先生もおっしゃいましたが、2歳のときからの担任と一緒にしばらく4月当初は過ごし、3歳で新入園の1号認定の子供たちは、新しい担任とともに東園舎の3歳児クラスのほうで過ごし始めます。徐々に東園庭で遊びを通して出会うのです。遊びを通して交流をし、その交流の後に合流をしていくという形をとっています。
     安心して過ごす時間と空間がそれぞれにあり、その細やかな人的、それから環境もそうですけれども、遊具も家庭にあるようなものを置いている3歳児クラスだったりというような配慮をしながら、遊びの中で友達とかかわ合い、かかわり合った後に交流して合流をしていくというような移行期の生活の連続性への配慮というか、そういうところがこういう形もあるかなと思いました。やはりすごく子供たちが落ちついているというところが一つの特徴かなと思ったので、ここを紹介させていただきたいと思いました。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     ほかにはいかがでしょうか。どうぞ、三代川委員。
  • 三代川委員 三代川です。
     「2歳児から3歳児への移行にあたっての配慮について」ですけれども、例えば小規模保育所とか家庭的保育所等からの転園児も考えられると思いますので、その子供にとっての連続性というところを考えていけば、そこの幼保連携型認定こども園と小規模保育所や家庭的保育所との連携をとっていくというところはもちろんなのですけれども、例えばなかなか遠くて連携がとりづらいというところもあったりするかとは思うので、児童保育要録のようなものの書式を活用して、その子がどういった生活を送ってきたのかということが幼保連携型認定こども園にとってもわかるようなものがあってもいいのかなと思いました。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございます。
     多少気づいたことを言うと、保育所の児童要録の場合は、小学校に送るときの参考資料なので、2、3歳の段階で書いている保証、義務づけがないと思うのですね。もちろんその手前の児童票等の記録はあると思います。ですから、それを要録という名称でないにしても、子供の記録をまとめて送るような仕組みということですかね。ありがとうございます。
     では、寺田委員、お願いします。
  • 寺田委員 東京成徳短期大学の寺田でございます。皆様の貴重な資料と御意見を伺いました。
     今、2歳児から3歳児への移行のところで、鈴木委員が資料を御提示くださいましたが、交流の後に合流をしていくという視点はとてもすばらしい視点ではないかと思います。私どもの存じている保育園では、各学年の進級時の移行をスムーズにするために、1月ぐらいから徐々に次の進級クラスのところで少しの時間生活をしてみるとか、遊んでみるというようなことをし、2月、3月のときには、既に例えば2歳児クラスなら3歳児クラスの部屋で過ごしてみる。3月の1日からはもうしっかり新3歳児、現2歳児がその3歳児クラスの中で生活するということをなさっているようです。ですから、全部のクラスが一つずつ上がっていく。年長のクラスはホールで卒園式が、終わった後、生活するというようなことをしていると、生活の連続性、遊びの連続性がそこで確保できるということと、それと進級児が入ってきたときに、新3歳児のところに小規模保育からの移行児とか新入園児が入ってきたときに、従来いた子供たちがとても落ちついているので、新入園児に対してもとても落ちついた生活が以前に比べるとできるというようなことをなさっている園が幾つかございます。ですので、移行をしていくというようなところでは、そういう配慮をすることも可能ではないか。柔軟で応答的な環境の構成や、それぞれの発達の課題に即した指導を行っていたりするということを神長先生も御提案なさいましたけれども、そのようなことが可能になっていくのではないかと思いましたので、御提案させていただきます。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     では、阿部委員、お願いします。
  • 阿部委員 大妻女子大学の阿部でございます。
     本日、後からお配りいただきました資料の3ページです。どうして1年ごとに部屋を変わらなければいけないのかというところを考えますと、そこを変えないで、2歳児と3歳児を同じ部屋にして進級児を迎え入れるという形はどうなのか。なぜかというと、進級している子供たちが安定していることが新しく入ってこられる子供たちの安定が早くなるのかなという感じがしましたもので、もし1年ごとに変わらなければいけないという何かがあるのでしたらなのですが、あれはどうしてあるのですか。そのことを考えてみました。つまり、場の連続ということです。
     それから、今まで話に出ていましたように、人の連続ということで担任が持ち上がるということをあわせて考えると、案外移行期がうまくいくのかなと思いました。
     以上です。
  • 無藤座長 ちなみに、別に2歳児、3歳児は、多少最低基準は違いますけれども、両方満たしていれば、もちろん同じ部屋を使うとか、要するに部屋の割り当てを別に毎年ずらしたって、それは園の判断ですから大丈夫だとは思います。ありがとうございます。
     ほかにはいかがでしょうか。では、岡村委員。
  • 岡村委員 きょうは反応するばかりで申しわけないのですが、今の阿部先生の意識の転換というか、おもしろいなと思いました。ただ、2歳の部屋には2歳の子供たちに適した環境が構成されるような場所が用意されているとすれば、同じような部屋があるのであれば可能なのだろうと思いますが、私はむしろ1歳と2歳の連続性のほうが実は重要で、トイレトレーニングで同じトイレを使いながら1歳の部屋からも2歳の部屋からも入れるというところをやっていくと、どういう配置にしていくかというところがとても重要になるのかもしれないなと思います。
     それから、今までもお話があったような、親子登園で少しなれていくとか、そういう配慮は本当に有効だと思います。子育て支援の機能をフルに活用して認定こども園は動いているわけですから、これから3歳から入りたいという人は、もう入園申し込みがあった時点から、どうぞどんどん遊びに来てくださいということを活用していったり、それから子供たちももう3歳になるころには相当自由に動けるようになっていくわけですから、3歳、4歳、5歳のスペースに遊びにいったりという形では、その2歳の部屋に限定されないでいろいろな場所に、子供たちはここは大丈夫という場所を広げていくような保育の中での営みがとても重要なのかもしれないと思います。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございます。
     おっしゃるように、1号のお子さんで3歳から入ったにしても、その前の集団経験というのが親子登園とか一時預かりがふえていますので、そういうのであり得るのと、ついでに申し上げれば、満3歳児保育をしているなら、要するに普通に言えば2歳児の途中で入ってきているわけですが、そういう経験だとか、それと先ほどちょっと言及がありましたけれども、小規模保育や家庭的保育のほうから3歳のクラスに入ってくる場合とか、要するに割と制度的にはいろいろなメニューが用意されている中で、ちょうど2歳から3歳がミックスされるときなのだろうと思うので、相当いろいろなパターンを念頭に置きながらどう考えていくかとか、記述を工夫するか、ぜひ御検討いただきたいと思いました。
     ありがとうございます。
     山下委員、お願いします。
  • 山下委員 山下です。
     ある意味、接続と考えたときに、小学校との接続と何か似たような部分があるのかなと思っていて、2歳、3歳を考えたときに、発達の連続性というのはすごく大事にしてあげなくてはいけないと思いますし、園の規模によっても違うと思うのですね。ですから、解説のほうに具体的に、先ほど皆さんが言っているように、例えば親子登園だったり、子育て支援もうまく使うとか、それから合流させていくためのやり方があるとか、そういったものを例示として挙げることによって、それぞれの園の特徴に合った形でつくっていけるのかなと思いますので、具体的な事例なども挙げながらそこを充実していけばいいのかなと思いました。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     ほかにございますでしょうか。
     それでしたら、次の話題に移ります。また、本当にお戻りいただいて結構でございますから。
     3番目、「子育ての支援について」ということでございます。これもペーパーとして頂戴している先生方も何人もいらっしゃいますが、どなたからでもお願いします。
     では、橋本委員からお願いします。
  • 橋本委員 関西学院大学の橋本でございます。資料2の6ページからになります。
     子育て支援について、子育て支援全般にかかわること、在園児の保護者に対する子育ての支援、地域の保護者に対する子育て支援の3つの項目で意見を述べさせていただきたいと思います。次回出席がかないませんので、少し検討課題に沿わない内容も含みますが、お許しください。
     最初に、子育て支援全般に関しては4点提案がございます。1点目は、認定こども園は、教育・保育と並んで、保護者に対する子育て支援も目的とすることから、教育・保育要領においても子育て支援の章もしくは節を設けることを提案したいと思います。
     2点目は、要領に子育て支援の展開における基本姿勢を示すことを提案いたします。現行の要領には、教育及び保育の意図などの説明を通じ、保護者との相互理解を図るよう努めることは示されておりますが、保護者との相互理解が成立するためには、保育教諭が保護者の理解に努めることも必要であると考えます。
     3点目は、解説書の内容についてです。現行の解説書には、子育て支援のため、職員が相応にソーシャルワーク機能を果たすことも必要であると記述されておりますが、ソーシャルワークという用語を使用するよりも、地域のほかの機関等とどのように連携して子育て家庭を支えるのかを具体的に解説書に記述するほうが保育教諭の働きを支えると考えます。
     4点目は、保育教諭の子育て支援は、幼児教育や保育の専門性を基盤とすることを要領に明示する必要があると考えます。
     次に、在園児の保護者に対する子育ての支援について、5点ございます。1点目は、現行の要領の第1章第3の6に示される「保護者及び地域の子育てを自ら実践する力を高める観点に立って」という文章は意味がとりにくいため、修正が必要であると考えます。「地域」という言葉がわかりにくいと考えます。
     2点目も同様に、現行の要領の第1章第3の6のウ、「教育及び保育の活動に対する保護者の積極的な参加は、保護者の子育てを自ら実践する力の向上に寄与するだけでなく、地域社会における家庭や住民の子育てを自ら実践する力の向上及び子育ての経験の継承につながることから、これを促すこと」という文章も意味がとりにくいため、修正が必要と考えます。
     3点目は2点目に関連して、「行事などのさまざまな機会を活用し、保護者が地域の人々と相互に支え合いながら子供を育てるきっかけが得られるように工夫すること」を挿入してはどうかと考えます。この点は、後の地域子育て支援と関連させて記述することが重要と考えます。
     4点目は、生活形態が異なる保護者間の相互理解や交流が深まるように工夫することについて、より詳細に解説を行ってはどうかと考えます。この件に関しましては、渡邊郁美委員、渡邉英則委員、岡村委員にお話を伺わせていただきました。その内容を資料のほうにお示しさせていただきました。御協力ありがとうございました。
     5点目は、「保護者」という用語には、母親、父親、その他養育を担う者が含まれることを再認識できるように解説する必要があると考えます。現状では、母親と比較して働き方に差異が少ない父親同士の関係が保護者間の相互理解のきっかけになることを解説書等で紹介することも一つのアイデアではないかと考えます。
     最後に、地域の保護者に対する子育て支援について、2点ございます。1点目は、現行の要領第1章3の6②イ、及び第3章第2の11に記載されている「子育て支援に関する地域の人材の積極的な活用を図るように努める」は、「連携を図るように努める」と地域資源との関係を適切に表現する必要があると考えます。
     2点目は、入所児童の保護者への支援で述べたように、「行事などのさまざまな機会を活用し、地域の親子が地域の人々と相互に支え合いながら子供を育てるきっかけが得られるように工夫すること」を挿入してはどうかと考えます。
     幼保連携型認定こども園は、これまでも委員の方々から御発言がございましたように、生活形態が異なる家庭が在籍することに加え、地域の子育て家庭への子育て支援に取り組むことも定められています。そこに地域の人々が参画する機会があれば、地域の中の結節点の一つとして機能する可能性を有しています。そのような幼保連携型認定こども園の地域子育て支援における特性を、可能ならば要領のほうに強調して掲載してはどうかと考えます。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     では、お願いします。
  • 大日向委員 ありがとうございます。
     私はペーパーは用意してございません。ただいまの橋本先生の御説明のとおり、非常に細やかに十二分に御指摘いただいているかと思います。子育て支援は認定こども園の非常に大きな特徴だと思います。そして、従来のところになかった点ですので、ここはかなり十分検討した書き込みが必要かと考えておりました。
     まず1つは、対象が非常に多様である。在園児の保護者、その在園児も1号、2号、3号と生活スタイルが異なる。さらに、地域の保護者も対象とする。そういたしますと、そこに生活スタイルだけではなく、価値観の相違も含まれているということです。
     そこで大事なことは、ここで子育て支援というのは一方的に保護者が支援の受け手と限定できないのではないだろうか。むしろ、双方向的な関係性ということを前面に出す必要があるのではないか。そうでないと、ややもすると、支援の意味を少し狭く捉え過ぎるのではないかと思います。それを双方向性、あるいは多様な関係性を地域に紡いでいきながら、親と子は相互に育ち、さらにそこに保育者も育っていくという関係が大変必要だと思いますと、地域の人材、社会的資源の活用、それからやはり行政、専門機関との密な連携ということもぜひポイントとして加えていただければと思います。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     では、秋田委員、お願いします。
  • 秋田委員 東京大学の秋田です。
     今の橋本委員、大日向委員の論点と同じ部分ですけれども、前回の要領の場合には、園の側から保護者に説明する、情報を伝達するというところの大切さは丁寧に書かれているのですけれども、もっと保護者が有能であるので、その保護者の家庭での育児の喜びを共有する場を園が設定していくような機会というものを、もっと保護者の参画ということでやっていくということが大事であろうと思います。
     私のかかわっている園でも、例えば懇談会のときに御家庭の絵本の工夫などを小グループでお互いに話し合ってもらったりすると、さまざまな保護者の共有が園の内容とつながってきたり、それから御家庭での子供のいい姿を持ってきて、写真などを出していただきながら共有し合ったりということもあります。家庭の保護者側からも子育ての喜びというのを交流するような機会を持ちながらやっていく。
     また、子育ての喜びの質というときに、子供の育ちと同時に、多様な子供が一緒になって育ち合っているということを、子供の姿を通して集団の育ちということを親に共有してもらうこと。そして、同僚がつながっているというようなことを伝えていくような媒体というのも、恐らくこの要領があと5年なり10年使われるということを考えますと、そうしたときにさまざまな写真だとか、今、ホームページなどでもパスワードなどをかけて、保護者が多様な形で共有できるような工夫をされている園もふえてきていますので、そうした形で何を子育ての喜びとして共有するのか、まさに親は子供の成長で、自分一人では見えなかったものが見えるというのでしょうか、保育者の専門性に支えられて子供の育ちのどこが大事なのかということが見えてくるということが喜びにつながるというような、その喜びの内実ということをお書きいただけるとよろしいのではないかと感じております。
     実際に、ここにも行事とか、連絡や通信をうまく使いましょうということまでは書かれていますが、今、砂上委員とも共同で各園の園便りの分析というのをしていますと、例えば運動会のお便りというのも、お願い型という、保護者にこれをやってほしい、あれをやってほしいと行動のお願いをするタイプもあれば、これはこういう意味があってやっているのですよという説明をするタイプもあれば、こうした姿が見られましたねといって、何が育っているのかということを実際に共有できるようなものも、一言で言ってしまえば、園便りとか学級便り、通信という言葉になってしまうのですが、その中で何を私たちは大事にすべきたというようなところが、これは解説書でなければ書けませんが、通信の媒体だけではなく、そこで何を共有したらいいのかというところを少しその内実を書き込んでいただけるとよろしいのではないかと思います。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     ほかには。では、田中委員、お願いします。
  • 田中委員 田中です。
     子育ての支援を考えたときに、こういうところできちっと議論するのは大事なのですけれども、地域または、例えば都市部と非都市部とか、全国一律の問題ではないということが非常に大事かなと。その地域にとって子育ての支援がどういう形でやるのかというのを、それぞれの施設がきちっと読み取って発信できることのほうが大事で、一律の問題として捉えていくと見誤ってしまうと思います。
     それぞれの県単位になるのか、これは市町村単位になるのかというのが出てくるとは思いますけれども、その中での独自性ということを考えていくという発想で、子育ての支援をもう一度考えていくということのほうが大事かなと思います。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     では、砂上委員。
  • 砂上委員 千葉大学の砂上です。資料のほうに書かせていただいたことをもとにお話ししたいと思います。
     幼保連携型認定こども園における子育て支援では、保護者が子育ての楽しさを感じたり、保育内容の意味や子供の成長が実感できるようにということは非常に重要なのですが、やはり生活形態、また就労状況等の違いということがありますので、日常に保育に触れる機会ですとか、行事に参加したりできる機会とその内容の工夫というところが、今、田中委員もおっしゃったように、地域性ですとか園の特色等も含めて、さまざまに工夫、考慮されていく必要があるかと思います。
     先ほど、岡村委員からも御指摘がありましたが、従来、幼稚園であったところが幼保連携型認定こども園になった場合と、保育所であったところが幼保連携型認定こども園になった場合で、保護者の1号認定、2号認定の割合というところも違いがあったり、また園の文化にもさまざまな違いがあったりするかと思います。
     都内の、昨年度から幼保連携型認定こども園に移行した、もともとは幼稚園だった、ある園の先生にお話を伺いましたら、1号認定の保護者の方は、園行事が活発であったという従来の伝統も引き継いで、協力的でもあり、いろいろ自分たちからやってくださるということはあるのだけれども、今回2号認定の保護者の方がそれに同じように参画できるかというと、そうでもないという状況もあって、多少その辺、園のほうでブレーキをかけたり、少しマネジメントしたりしたとのことでした。このようなことも新しい課題として出てきたということもおっしゃっていたので、恐らく就労状況等、生活形態がさまざまな保護者がともに同じ園の保護者になるということは新しい試みですので、各園で新しい文化をつくっていくというところになっていくのではないかと思います。
     さらに、保育参加ということと、今度は園行事や子育て支援の活動、計画、運営するなどの参画ということが恐らくこれからの10年、20年で一つキーワードにはなっていくかと思います。かつては「参観」であったものが、この10年、20年で保育「参加」となり、今度は次に「参画」という形になっていくところも増えていくかと思います。しかし、保護者が参画できることのよさもあると思うのですが、それの難しさもあると思うので、各園の実情に応じてというところが重要になると思います。また保護者が参画ということになりますと、逆に園がそれをどのように保護者と連携し、マネジメントしていくかというような新しい役割も園のほうに求められてくるのではないかとも思っています。
     次に、在園児も含めて地域の保護者に対する子育て支援ということですが、これに関しては、橋本委員からの御提案にもありましたように、さまざまな地域の専門職、専門機関との日ごろよりの連携がより重要になっていくかと思います。
     一つの連携のあり方として、自治体等と協力して、園で実施している広場事業等に定期的に保健師さん、栄養士さん、また保育カウンセラー等が参加して、気軽に相談できる専門職と出会える機会をつくっておくという体制づくりも、予防的な観点からは非常に重要ではないかと思います。
     「いつでも気軽に御相談ください」ということを我々は呼びかけてはいるのですが、当事者の側からすると、相談するということは意外にハードルが高く、自分から声をかけていくということは、悩みを抱えたときには非常に難しくなるということが言われています。それは、悩みが複雑になればなるほど何を相談していいかよくわからないということと、相談するということ自体が保護者の自己肯定感を低めるような印象を持たれている。あと、相談すると何かよくないことが起こるのではないかというような、相談ということが当事者にとってはなかなか複雑で、むしろ恐れを引き起こすような事態もあるということも、さまざまな当事者研究からも言われています。したがって、むしろ日常の雑談の中で、それとは気づかずに援助機能が発揮されるというところが広場事業等のよさでもあると思いますので、そこに保育士や運営スタッフとともに、気づかれないような形といいますか、専門職の人が日常的にいるような風景をつくっていくことも自治体とうまく協力できるといいのかなと思います。
     また、今言ったことにも関連しまして、よりニーズが深刻になってきたときの支援ということもありますが、やはり予防的機能、予防的観点が認定こども園における子育て支援においてはとても大事ではないかと思います。予防という場合には、より安心感を持って子育ての楽しさを感じられるということが日常的にあるということがとても大事ですので、サポート源としてのこども園の存在というところで、園の存在を知らせる広報活動ですとか、あと参加しやすい、参加したくなる活動内容の工夫も重要になっていくのではないかなと感じております。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     それでは、ほかにはいかがでしょうか。では、渡邉英則委員、お願いします。
  • 渡邉委員 資料の14ページのところにあります。子育ての楽しさを感じられるような配慮や工夫をどのようにしていくかというところです。少なくとも保育者が保育をおもしろがっていないと、子供の生活はおもしろくなりません。そのおもしろがるということがどんなことかということを、どのように発信していくか工夫するということが大事だろうと思います。
     その中で、多分保護者のほうが、自分の子はこんな子だと思っているとは違って、こんな世界があるのだとか、うちの子はこんな一面を持っているというふうに、保護者にとっても驚きだったり、うれしさのようなところが見えたりするのがいいのかなと思うのです。ただ、それは決していいことだけではなくて、ちょっと大変なところとか、悩みを抱えながらというところで、それを一緒に乗り越えるということも保護者との信頼関係が深まっていく。それからそういう悩みを抱えている人同士とか、それからそれを乗り越えてうちの子は今こんなになっているというふうに、保護者同士がつながっていく。これは本当は地域もそうなのでしょうけれども、保護者同士がいろいろな形でつながってくると、それだけで子育ての支援というのは結構動いてしまう。子育ての経験者とか、子育てが初心者だったりする人たち、いろいろな人たちが園に集まってきて、本当はこうなのよ、私はこんなに苦労したのよという話ができてくるだけで、結構子育て支援というのはできてしまうのかなという気がしています。
     そういう意味では、保護者が互いに理解し合い、連携していくための配慮や工夫をどのようにしていくか、これは多分新しい学習指導要領が学びのことを大事にしていますが、子供も園という文化の中に様々に社会に参加していくのですけれども、大人はそこに参加しなくていいのか、子供を預けてしまえばいいという話ではなくて、そこに大人も何らかの形で園や子育てという営みに参加していこう。子育てとか幼児教育の世界のおもしろさに出会っていく、子供が育っていくということに対して、親もそこにつき合う中で親になっていく。そういう仕組みが大事かなと思っています。子供の世界を豊かにしていくという園文化をつくろうとすると、保護者の理解はどうしても必要です。お手伝いも必要だったり、参加してもらうためには、情報発信では、雇用の方とか雇用でない方という区別なく、皆さんに本当にある程度平等に届くようにしないと、一部の人が知っていて一部の人は知らないとか、一部のところで物事が決まったりすると、それが結構大きな問題になっていったりします。それから来ても来なくてもいいという中にサークル的なものだったり、おやじの会的なものがあったりとか、保護者が一緒にいて、知らない者同士が子供を通して知り合うということが楽しいと思えるような配慮をしていく。また保護者会では、保護者が参加し合う中でお互いの子供のことを知り合うことを意図的につくったりとか、保護者会も来なければいけないとか、しなければいけないのではなくて、行ったら楽しかったというような工夫の仕方はまだまだ考えてもいいのかなと思います。
     これは、幼稚園でも保護者会、PTAとか父母の会がなくなっている園が結構ふえてきたりする中で、親同士がつながっていくおもしろさを共有する。そこは小学校以上とはまた違うよさがあるような気がしています。
     地域のほうは、同じような話はではあるのですけれども、園を通して余り孤立しないで、いろいろな人たちとかかわる中で、いろいろな子供たちの成長する姿を見ながら、子供がどう育っていくか、その楽しさを感じてもらえるような形を園がつくれればいいのかなと思っております。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     ほかにはいかがでしょうか。では、岡村委員、お願いします。
  • 岡村委員 1点だけです。
     ずっとこの子育て支援ということにかかわりながら現場で働いていく中で感じてきたことは、今、保護者が一緒にかかわっていただくというところも大事なことというお話が出たのですが、保護者が保育に参画をするということは子育て支援なのだろうかと。どこかで私の中では、子育て支援というのは、支援する側、支援される側、そういうスタンスを生み出してしまうような言葉に時にはなってしまう。そうではなくて、子供を中心にして、今もお話の中で出たように、親として育つとか、地域がつながっていくとか、そういうことでいくと、子育て支援という言葉を少し超えた、もう少し広い言葉があってもいいのかなという思いがするのです。
     それは育ち合う社会であるとか、新しい地域がそこで結び合わされていくとか、そういう言葉がないのかなということを私はいつも感じながら、この子育て支援という言葉を使っているのです。この言葉を、ニュアンスを少し分けて、ここの部分は保護者の参画だよね、保護者との共同ですよね、ここの部分は子育ての支援の部分ですよねと分けることが必要なのかもしれないという思いがいたします。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございます。
     共同とか、連携とか、つながり、そういった相互性を強調した部分をしっかり考えたいと思います。ありがとうございます。
     ほかにはいかがでしょうか。
     今すぐ特になければ、最後は「その他」ということで、何でもということになりますので、これまでの3つ以外のことを含めて、どういう点でもお願いしたいと思います。既に用意したペーパーにも、「その他」ということでお書きの方もいらっしゃると思いますので、お願いしたいと思います。いかがでしょうか。
     渡邉英則委員。
  • 渡邉委員 「その他」のところは教育・保育要領に書くことではないかなと思いながら、もうちょっと大きな意味で捉えてもいいのかなとも思いながら、一つは認定こども園が何かというのがまだわからない人が多い。見学に来られても認定こども園ってどうなのかという話を、幼稚園の方は幼稚園と思っているし、保育園の方は保育園と思っていたりする。両方があるというと、私は幼稚園に入ったつもりだとか、私は保育園のつもりだというように、結局トラブルになって、そこに利用調整が入ってきて、他園の保育園に入れなかった人が入ってくると、幼稚園の方と一緒になるというところでまたトラブルになるみたいなところがある。これは待機児童が多い地域だけかもしれませんが、認定こども園教育・保育要領というものを出そうという限りにおいては、認定こども園はこういうところだというような、保護者だけではないのかもしれませんけれども、もうちょっと理解が広まるような工夫は必要なのだろうなと思っています。
     あとは、1号と2号でお弁当と給食に分かれていて、そういう配慮というのが、保護者のほうも何となく納得しているのでしょうけれども、うちの園では1号と2号両方とも給食ではあるのですけれども、ただ、港北幼稚園はお弁当だったりするので、公立だったりするとお弁当と給食という別々の食事の仕方があったりする。そういうちょっととしたところでは幼稚園と保育園がぽんと出てくるみたいなところが、同じ園だと言いながらも何か違いが出てくることが気になっています。
  • 無藤座長 ありがとうございます。
     非常に認定こども園の難しさと同時に、さまざまな立場の保護者にどう理解してもらうかで、たしか内閣府の子ども・子育て会議の資料も、制度の解説なので実践に踏み込んだ解説はまだない気がしますね。ぜひお願いできればという気がいたしました。ありがとうございます。
     ほかにいかがでしょうか。どういう点でも結構です。三代川委員、「その他」をお書きになっているようですけれども。
  • 三代川委員 三代川です。
     私の「その他」は、0歳児から3歳未満児の記載の充実ということと、あと養護の重要性というところを挙げさせていただきました。
     0歳児から3歳未満児の記載の充実というところでは、保育指針の改訂の方向性の中でも、乳児期から保育の積み重ねはその後の成長や生活習慣の形成、社会性の獲得にも影響があり、子供の主体性を育みながら保育を行うことが重要であるというような議論を重ねてきました。また、乳児から3歳未満児は、保育士等の信頼関係の構築により、基本的信頼感を形成することは生涯を通じた自己肯定感や非認知能力を育むことにもつながるということも出てまいりました。
     なので、幼保連携型認定こども園も0歳児から2歳児までは、愛着関係や生活リズムが形成されていくというところでは同じかと思いますので、ぜひこちらのほうは保育指針と整合性がとれるといいのかなと思いました。
     あと、養護の重要性に関してですが、「在園時間が異なる多様な園児がいることの配慮について」と、「2歳児から3歳児への移行にあたっての配慮について」というところを考えていくうちに、私の中では非常に養護が重要なのではないかと感じてきました。
     生命の保持というところではもちろんですが、情緒の安定を図るということは、まさにそこに共通する配慮なのではないかと思いました。総則第3の4に、「養護の行き届いた環境の下生命の保持や情緒の安定を図るため、幼保連携型認定こども園における教育及び保育を展開するに当たっては、次の事項に留意すること」というふうに養護のところが出てくるのですが、何のための養護なのかという意味づけも記載があるといいのかなと思いました。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございます。
     保育所保育指針の改定が進むのに合わせながら、もちろん整合性をしっかりとりたいと思います。
     それでは、ほかの方はいかがですか。
     では、横山委員、どうぞ。
  • 横山委員 横山です。資料のほうに「その他」と書かせていただいたのですけれども、最後に今回、課題を見つつ自分の思いをまとめたという感じです。
     そもそも認定こども園って何だろうというのを私も考えました。渡邉委員も言われていましたけれども、今まで以上に本当に一人一人の子供は多様だから、大切に見ながら、でも個々ではなくてクラス集団をつくっていったり、園という集団をつくっていって、それを地域に広げていく、地域のコミュニティーの拠点になっていくような感じなのかなと捉えました。
     そのときに、先ほどのところでもちょっとお話をしたのですけれども、子供を集団として高めていくというときは、やはり遊びが大切なのではないのかなと思いました。遊びというのも、もちろん養護の部分も大切なのですけれども、子供が自発的に取り組む遊びをどう援助していくかとなると、最後は保育者の力量形成が大切で、研修等の問題というのを考えていかなければいけないのかなというところで、全体的に自分の中でまとめたところです。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございます。
     もちろんそのことは、教育・保育要領自体とともに、支えるさまざまな取り組みとして大事だと思います。ありがとうございました。
     ほかにはいかがでしょうか。
     では、秋田委員、お願いします。
  • 秋田委員 東京大学の秋田です。
     これは要領のほうに書き込むべきことかわからないのですが、先ほど渡邉委員のほうから、いわゆる認定こども園が制度的な解説はあるのだけれども、実践的なところでの実情的な内容をもう少し理解を保護者にしてもらうのが大事ではないか。また、横山委員のほうから、もう少し認定こども園の理念というものを明確に打ち出すことが大事ではないかというお話がありました。
     私は、保幼小連携にいろいろなところでかかわったりすることもありまして、小学校の先生方にとっては幼稚園や保育園と幼保連携の認定こども園なるものが一体何であるのか、逆に言うと、認定こども園のその多様さというものを私たちはとても大事に考えながら、それぞれの子供を育てて、それを小学校に手渡して、一緒に地域の子供を育てようとしているのだというメッセージが小学校側の先生にきちっとわかっていただけるということが今後カリキュラム・マネジメントや幼小の一貫性ということを考えた上でも重要なので、今の指導計画作成に当たっての配慮すべき事項のところだと、やはり交流とか、お互いに考えて合同の研究会をしましょうみたいな話は出ているのですが、もうちょっと認定こども園とは何たるものか、なぜそういうものが求められてきて、どういう教育や保育の価値を大事にして、それを地域で小中も一緒に育てようと思っているのかというところが、どこに書き込んでいいのかわからないのですが、何らかの形で支持できるといいなと思います。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございます。ぜひ考えていきたいと思います。
     田中委員、お願いします。
  • 田中委員 質問なのですが、保育教諭というのは、幼稚園教諭と保育士の両面を持っている認定こども園の働く人の名称なのでしょうが、法定研修というのはあるのですか。
  • 三谷参事官 法定研修ということで言えば、基本的には園の設置者が責任を持ってやってもらうということが前提にあるのがまず1つです。
     それから、当然、幼稚園教諭の免許状が例の10年の研修を設けていますので、そこでやっていただくということが前提になっています。保育のほうでは特にありましたか。
  • 無藤座長 特にないです。
  • 三谷参事官 なかったですよね。そういうような形になっていると思います。
  • 無藤座長 ということは、保育教諭については幼稚園教諭という免許に伴った研修はあるけれども、保育教諭というものの固有の法令的な研修は用意されていない。
  • 三谷参事官 法令というか、資格に伴ってという部分ではない。ただし、実務者としては、要は園の設置者が行わなければならないという規定になっています。
  • 無藤座長 それは一般的なものですね。
  • 三谷参事官 そういう一般的なものしか。
  • 無藤座長 ということで、今のあたりについてもう少し、認定こども園の固有な、あるいは保育教諭の固有の働きに焦点を合わせた研修というものをサポートする仕組みが必要だということだろうと思います。ありがとうございました。
     ほかにはいかがでしょうか。「その他」ということで、本当に何でもいいのですけれども。では、神長委員。
  • 神長委員 お尋ねしたいことなのですけれども、クラス担任という意味では、3歳、4歳、5歳はそれぞれが、勤務の中でローテーションとかそういうのはまた別に、クラス担任はクラス担任という形の制度を持っていくのは幼稚園と同じように考えてよろしいのですね。
     ただ、実質的にはどうやっていくかというのは、運用に任せている部分もあるのだと思うのですけれども、そういう中で幼稚園ではできるけれども、認定こども園になるといろいろな勤務との関係の中で、同じようにクラスの事務の例えば処理がうまくいかないとか、時間がとれない、そういう実情の報告などはあるものなのですか。
  • 三谷参事官 これは私が答えるよりも、認こ園の先生が3人いらっしゃるから、そこを聞いたほうがいいかと思うのですが、一般的によく聞く話では、いろいろ園の中で工夫をしていらっしゃるというふうには聞きますけれども、やはり8時間勤務との関係で、シフトをどう組むのかというところでいろいろと工夫をされている。だから、場合によっては担任という形で、月曜日から金曜日まではある特定の先生が担任という形に入っているのだけれども、別の園に行ってみると、例えばそこが1日は別の先生が来るということもあるという例があるというのは聞いたことがございます。あとは3人の先生たちから実際例を聞いたほうがよろしいのではないかと思ったりします。
  • 無藤座長 何かありますか。
  • 渡邉委員 それこそ、岡村先生が言われたみたいに、保育園ベースのところだとシフトが中心になってしまうのです。だから、担任という言い方をしながらも結構違う方が入ったりとなるのですけれども、幼稚園ベースみたいなところから入ってくると、うちみたいに本当に光と風みたいに分けてしまうと、ある程度話し合いができたり、子供と離れている時間が確保できる。
     理想的には、乳児も幼児も、2交代制みたいに前半と後半、真ん中が双方の保育者がかぶっているというような感じに、6時間ぐらいは子供といるかもしれないけれども、2時間ぐらいは子どもと離れていいというような働き方でないとできないだろうという感じがしています。人がどんどん変わればいいのではなくて、やはり子供たちの愛着関係とか信頼関係があるので、どういう形でそれをつくっていくかというのはある程度きちんと考慮されていく制度にしていかないと、どうしても自転車操業みたいに、いつもシフトを埋めるのが大変で、人を探していくみたいな、それからパートが朝とか夕方は誰かいてくれればいいみたいな話になっていってしまうようなことは避けるべきです。きちんとした働き方の中で、少なくとも教育という営みである限り、研修ができるとか研修に行けるということがどう保障されるかということはきちっと議論されていくことが必要だろうと思っております。
  • 無藤座長 岡村委員。
  • 岡村委員 全国の認定こども園だけでなくて、保育所もそうだと思うのですが、最大の課題は人材確保と職員養成なのです。人さえ確保できれば、今、渡邉先生がおっしゃったような、1人2時間ぐらいはデスクワークをして話し合いをしてという時間を確保していくことができるのですが、今は本当であればあと5人欲しいのに見つからないままに、とにかくフルに回っていくしかないというところが多くの園の状況としては見えています。
     本来であれば、認定こども園は2号、3号の担当の職員と1号の担当の職員と、ちゃんと配置できるだけの施設型給付が来るわけで、そこではちゃんと会議の時間も持てるし、デスクワークの時間も持てる、次の日の環境設定もできるという配置になっているはずなのですが、そこを今はフルに回しながらという、とても厳しいものがあると思います。
     もう一つは、職員の配置、シフトの考え方がやはり多様だということで、幼稚園由来、保育園由来ということだけではなくて、午後の時間を1日の生活を包むような形でつくろうとしているのかどうか。そこでは、担任の保育教諭は朝から夕方までを計画として立てながら、ある時間は、これはもうベテランでなければいけないのですが、フリーの職員がそこをカバーして、その時間を担任はちょっと別のデスクワークをしたり、話し合いをしたりという形で、上手に午後の時間を、3歳児が午睡をする、4歳、5歳はもう起きていますけれども、そのあたりに会議を持ったりと、工夫をしてやっているところはうまく回せているのだと思います。
     これまでの幼稚園のベースのように、午後の時間を全く別の職員が担当するという形になると、そこに実際に一日の保育の計画が流れているのか、別の計画があるのか、関連性、整合性、あるいは一体性は保たれているのか、そういうところが課題になっている部分もあるのだろうと思います。それぞれの別に考えるメリットも確かにあるのだろうと思います。その辺はそれぞれの園の考え方が多様だということなのだと思います。
     やはり認定こども園だからできる形というのはあるはずですし、そのように制度は設計されているのです。だけど、実際に確保できない中でなかなか難しい形になってしまっているということだと思います。
  • 無藤座長 渡邊委員。
  • 渡邊委員 もう時間もないようなので、簡単に。
     やはり本園でも人材の確保が一番の問題になっています。20種類ぐらいの非常勤の勤務体制があって、かなり夕方や朝の時間を非常勤職員との協力体制でカバーしながら、交代で担任が学級事務に入れるようにしています。しかし、充分に事務を終えるには、現在のところ、やはり2人ぐらいの非常勤の職員が確保できないような状況であります。
     学級事務につきましては、以前から課題になっており、改善を図るようにしています。普通の幼稚園や保育園に比べて、私が見たところでは学級の事務処理を、担任以外の職員が担っている部分があると思います。園全体に関わるフリーの職員や事務職員が代わって行っています。その内容は、保護者への手紙をパソコン打ちする、修正箇所の直し等、学級担任としての考えるところではなく、事務の単純作業です。その分、保育を大切にして、保育の中に十分に入るとか、学年間、担任と非常勤職員を含めた話合いの時間をとる、というようにしています。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     まだまだありそうなのですけれども、時間が迫りましたので、最後に汐見委員、よろしいでしょうか。
  • 汐見座長代理 どうもありがとうございました。とても勉強になったなと思って聞いていたのですが、同時に、今回の教育・保育要領で書けることについて、歴史的に始まったばかりで、学問的な研究もまだ十分でないようなテーマについて書かなければいけないという大変さがあるのだなと改めて感じました。
     きょうの1番目と2番目の問題については、幼保連携型認定こども園のある意味では固有の問題なのですけれども、やがて、例えば0歳、1歳、2歳の子の保育を受ける権利みたいなのがあって、3号認定、4号認定みたいなことが考えられるようになってきますと、むしろ認定こども園のような形が常態にどんどんなっていって、何歳から入ってくるかということについても多様化していくだろう、何時に帰園するかということも多様化していく。そういう中で一貫した教育機能を高めていくためにはどうあればいいかということが間違いなくテーマになってくるわけでして、そういう経験が始まりつつあるという段階で、どういう原則を今回の教育・保育要領に書くのかということを私たちは課せられているのだなと思って聞いていました。
     ですから、きょうたくさん出た事例はとても参考になるので、解説書の中にぜひ反映させればいいなと思ったのですが、同時にその際の原則ですね。きょうの文書の中にもたくさんいい言葉があって、こういうのはぜひ使ったらいいのではないかなと私は思っていましたが、少しずつ、例えば最後に渡邉さんもおっしゃいましたけれども、8時間働いている中で6時間は子供にかかわる、つまり教育的な時間というので、あとの2時間についてはその日の反省等の時間に充てられるのが本来望ましいわけですね。だとしたら、午前中を中心とするコアの時間というのが、学校で言うとスクールの時間で、その後の時間がアフタースクールの時間で、そこにどういう連続性と違いを持ち込むのか、これをはっきりさせると、実は保育所はとても助かるのだなということ。必ず一日の最後にはそうやってアフタースクールの時間に一日の振り返りができるということが保障されていくわけですよね。そういうあたりについても、まだ理念としても形成途中なだと。現実的には人材、財政の問題があってということはあるのですが、理念としてはそういう方向で、スクールとアフタースクールの違いみたいなものがテーマになっていくのだろうということで、それを見越したような書き方があってもいいかなと私は思いました。
     それから、子育て支援のことについては、先ほど田中委員がおっしゃってくれましたけれども、子育て支援という言葉自体ももう法律的な用語として使われていますけれども、必ずしも十分に吟味された言葉ではなくて、岡村委員もおっしゃっていましたが、私なんかはもうこれが始まったときに、研究会みたいなものをやろうかということで、子育て支援と、やっているほうはいい気持ちでやっているけれども、きょう子育て支援されてくるからねなんて誰も言わないよねと、そういう言葉で、やはり共育てだとか子育て協働というので、もう少し時代にふさわしい用語を考えなければいけないのではないかということが議論になってから、まだ何も進んでいないのですね。
     その間に、実は拠点事業だとか、もう一つは地域トータルケアということが言われてきて、地域の中でお年寄りから子供まで、それから育児をしている世代までが共同でそこで住みやすい町をつくっていくというのでしょうか、そういうことが始まっていますよね。ですから、そういう流れの中でそれぞれの認定こども園がそこにどういうふうにかかわれるのかという視点を持たないと、余りにも一般化して認定こども園が頑張れば何とかなるということでもないような時代になっていると思うのです。そうすると、北海道から沖縄まで全く状況も違うわけですから、そのあたり、地域のさまざまな取り組み、行政の動き等ときっちりと連携した上で、では認定こども園はどういう役割を果たし得るのかという視点が大事ではないかと思いました。
     最後は、余り出てこなかったのですけれども、今回、私、保育所の議論にもかかわってきてとても感じているのは、文科省が大学から幼児教育まで一緒に21世紀型の知性というのですか、学力を育てようということで、今いろいろ呼びかけていますね。それで出てきている例えば3つの柱だとか、10年後の姿という言葉が出てきていて、私はこれはとても大事なことだと思っています。認定こども園とは一体何かということを議論しなければいけないのですけれども、次の将来を担うとても大切な人材を幼いころから丁寧に丁寧に育てていく、国にとって最も大事な機関なのだという、そういう位置づけの主体になっていくと思うのですが、そのためには中教審が言っているような、上からというか、大学からの同じような方向を向いた人材育てということを今回大事にするのだということを、どこかで強調しておいたらいいかなということを感じました。
     以上です。
  • 無藤座長 ありがとうございました。
     さまざまな御意見を頂戴して、ありがとうございました。時間でもございますので、本日はここまでとさせていただきたいと思います。
     本日お出しいただいたいろいろな御意見につきまして、事務局で論点ごとにその趣旨を整理していただきたいと存じます。また、後ほど思いつかれたことなどを含め、御意見等を事務局にペーパーでお送りいただきますよう、よろしくお願いいたします。
     それでは、次回以降の日程につきまして、事務局より御説明をお願いいたします。
  • 里見参事官補佐 きょうはありがとうございました。
     資料5をごらんください。次回は8月30日の火曜日、15時から17時までの開催を予定しております。場所は、今度は8号館8回の特別大会議室を御準備しております。議題につきましては、「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」の中間まとめの骨子案について御議論をしていただく予定でございます。また5回、6回と9月16日、10月5日ということで、期間が短いことではございますけれども、またいろいろと御意見などもいただければと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
  • 無藤座長 それでは、本日の検討会を終了させていただきます。御出席の皆様、どうもありがとうございました。
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