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株式会社ジェイアールシステム・エンジニアリング(情報処理サービス)キッズステーションかがやき/東京都国分寺市

パートII 株式会社ジェイアールシステム・エンジニアリング(情報処理サービス) (PDF形式:879KB)別ウインドウで開きます

立ち上げ時のポイント
  • 整備費・運営費については共同利用4 社で利用者数や開発センター在勤従業員数に応じた按分を行い負担した。
  • 設置前に、既に事業所内保育施設を設置している企業(取引先企業、運営委託会社の紹介企業等)への視察・ヒアリングを行い、立ち上げノウハウの情報収集を行った。
  • 開設時に入所児童がゼロの状態を避けるために、年度下期の開設を目指し全体のスケジューリングをした。
  • 開設時から定員いっぱいの利用を目指すのではなく、開設当初は利用者が少ないことが予想されるため、少なめの定員を設定した。
設置者の概要
○企業概要 ■事業所 本社(東京都渋谷区)、国立センター(東京都国分寺市)
■設立年 平成元年6月
■資本金 2,000万円
○業種 情報処理サービス(情報システム開発・保全、情報処理サービス、人材派遣等)
○従業員規模

・グループ全体 1,784人(うち女性) 370人

・単独      381人(うち女性) 106人
グループ会社4社のうち、1,000人程度が保育施設の所在する国分寺の敷地内に勤務。
グループ中核会社である鉄道情報システム株式会社(以下「JRシステム」)の本社は新宿に所在。

○企業の特色

JR系のシステム開発等を担うグループ中核会社の開発拠点にグループ会社の技術者が集積。

・育成に時間を要するシステムエンジニアが中心の職場であることから、経験を積んだ人材の定着を重視。

・フレックスタイム制度或いは時差出勤等を導入している。

保育施設の概要
○所在地 東京都国分寺市(人口:約12万人)
○地域の特色

・首都圏のベッドタウン

・国分寺市の直近3年間の待機児童数は増加傾向にあり、平成29年4月時点で92人。

○設置方式 単独設置※1・共同利用型(企業グループ内)※1 ただし、設置・運営費用は共同利用全社で分担して負担。
○設置場所

・事業所内設置

・敷地内に複数ある建物のうち、セキュリティ、安全面の確保ができ、従業員との動線を分けることができる建物の1階に設置。

○運営方式 外部委託方式(パソナフォスター株式会社)
○開設日 平成28年12月
○利用定員と利用者数

・定員:12人(うち地域枠0人)
従業員枠(0歳児6人、1歳児3人、2歳児3人、3歳児0人、4歳児0人、5歳児0人)

・利用者数:7人 ※平成30年1月時点
従業員枠(0歳児5人、1歳児2人、2歳児0人、3歳児0人、4歳児0人、5歳児0人)

○開所時間 通常保育 平日7:30~18:30(延長保育18:30~19:30)
一時預かり 平日9:00~18:00
○保育施設の特色

・グループ中核会社の開発拠点の一角にあるが、保育施設の安全を確保するため、保育施設の専用門を設置した。

○費用の状況

・初期費用約4,500万円(うち助成分約3,600万円)

・年間運営費用約3,600万円(うち助成分1,700万円)

・共同利用各社による企業負担を想定した費用構成となっている。

設立までの流れ

時期 内容
開設1年9ヶ月前
平成27年3月頃
JRシステムにおいて、事業所内保育施設の設置構想が浮上し、設置に向けた検討を開始 ⇒社内での設置検討、運営方式の決定
開設1年2ヶ月前
平成27年10月
事業所内保育施設の設置企業への視察を実施 ⇒参考情報の収集
開設1年2ヶ月前
平成27年10月
保育施設設置に向けたコンサルティングも含めた外部委託業者を企画コンペにより選定 ⇒外部委託業者の選定
開設1年前
平成27年12月
ニーズ把握のための従業員アンケートを実施 ⇒ニーズの把握
開設6ヶ月前
平成28年6月
JRシステムにおいて保育施設設置・運営計画案の承認共同利用企業間の調整(~8月) ⇒設置場所の選定、設置方式の決定
開設5ヶ月前
平成28年7月
組合説明会・意見交換会開催 ⇒社内向け説明会の開催
開設4ヶ月前~
平成28年8月~
児童育成協会への助成申請(助成決定は3月) ⇒申請手続き、人材確保
開設3ヶ月前
平成28年9月
施設整備(~10月) ⇒施設整備
開設2ヶ月前~
平成28年10月~
従業員向け説明会の開催(2回)
利用者の募集
⇒利用者の募集
開設1ヶ月前
平成28年11月
内覧会の開催 ⇒社内向け説明会の開催
平成28年12月 保育施設開設 ⇒開設

設置の検討

保育施設の設置の経緯

JR系システムの開発・保全等を担当しているJRシステムグループでは、育成に時間を要するシステムエンジニアを集約していることから、従業員が安定的に就業できる環境づくりを重視している。その一環として、従業員がより働きやすい職場環境の実現を主目的としてJRシステム(鉄道情報システム株式会社)において事業所内保育施設の設置検討が行われた。

当初は新法人を立ち上げた共同設置・共同利用型の設置方式も検討したが、人材確保や資金調達に時間がかかるため、整備費・運営費は共同で負担しつつも、開発拠点における関連事業も担っていた株式会社ジェイアールシステム・エンジニアリング(以下「JRSE」という)が保育施設の設置・運営を担当することがJRシステムで決定され、グループ内の単独設置・共同利用方式とした。以降、JRシステム及びJRSEが中心となって開設準備を行った。

開設準備にあたっては、認可施設との併願等の状況に左右され、開設時の入所児童数の見込みを立てにくい年度初を避け、当年度下期中の開設を目指して全体のスケジューリングを行い、開設時期から逆算して必要な段取りを進めていった。

設置検討の過程では、既に事業所内保育施設を設置している企業(取引先企業や外部委託業者の紹介企業など3社)を視察し、自分たちの目で施設を見学したり、視察先企業の設置運営担当者に直に話を聞いたりして、ノウハウの情報収集を行ったことが大いに有益だった。

企業グループ関係図

ニーズ把握の実施

設置方針の決定後、具体的にどのような保育施設にするべきかを検討するため、グループ会社全従業員へのオープンサイトにおいて、利用希望、対象とする児童の年齢、開所時間、地域枠の必要性、保育料などのニーズを把握するアンケートを実施したところ、自宅近隣の認可保育施設に入所できなかった場合の利用等、当初想定した以上の利用希望が寄せられた。

また、保育施設の設置・運営計画案がまとまった段階で、グループ全体への声かけで参加者を募り、保育施設概要説明と意見交換会を開催した。意見交換会は、子育て経験者に保育施設から受けたいサポートの内容等を話してもらったり、参加者から保育内容への要望が寄せられたりするなど、利用希望者の生の声を収集する上で非常に有意義な機会だった。なお、開催時には運営委託先のサービスを活用して参加者の子どもを一時的に預かるようにするなどの工夫を行った。

設置場所の確保と安全管理

グループ会社の従業員が集積する開発センターには、グループ会社全体の過半数の従業員が勤務している。敷地内の複数候補の中からセキュリティと安全面の確保ができ、従業員との動線を分けることができる建物の1階を改修して使用することとした。改修にあたっては、保育室の真上の2階は執務室であるため、子どもの声が響くことがないよう、天井と外壁に防音材を入れるなどの配慮を行った。また、保育施設の専用門も設け、従業員以外の送迎者が他のエリアに立ち入らないようにしたほか、専用門と保育施設が入っている建物の出入口に監視カメラを設置した。屋外には園庭としてのスペースも確保できたが、施設から少し離れているため、安全性確保のため保育施設からの通路には柵を設けた。

駅徒歩7分という立地であるものの、自転車での送迎も多いと考え、保育施設利用者専用の駐輪場も設けた。

セキュリティー対策として出入り口にはICカードリーダを設置し、子どもの保護者など関係者以外の入室を制限

セキュリティ対策として出入口にはICカードリーダを設置し、
子どもの保護者など関係者以外の入室を制限

ICカードリーダが設置された出入口

運営方法の検討

JRSEとしては、保育施設の設置・運営は全くの異業種でありノウハウがないため、外部委託方式を採用し、保育事業者に開設までのコンサルティングと運営業務を委託することとした。

施設内は延べ床面積99.36平方メートル(うち保育室43.04平方メートル)で拠点の敷地内い園庭(84平方メートル)も確保

施設内の様子1

施設内は延べ床面積99.36m2(うち保育室43.04m2)で拠点の敷地内に園庭(84m2)も確保

施設内の様子2

お誕生日会の様子

保育の様子

企業内に向けた対応

企業内での説明

保育施設の設置・運営については、最終的には平成28年6月にJRシステムの会議で承認を受け、7月にJRSEの労働組合に向け説明会を開催した。また、保育施設の利用者募集に向けては、社内掲示板で保育施設の概要に関する案内を掲示し、周知を図ったほか、10月には施設の利用予定者や利用を検討中の人に向けた説明会を開催、11月には完成した施設の内覧会を開催した。

地域とのかかわり

自治体との連携

設置検討の段階で、所在地の自治体に小規模保育事業(事業所内保育施設)を設置した場合の認可意向確認等を経て、内閣府の企業主導型保育事業を活用することとした。

地域枠の取扱い

地域貢献としての地域への開放も保育施設の開設目的の1つとして考えていたが、まずは従業員の利用を優先させることとしたため、現時点では地域枠の設定は行っていない。

近隣住民とのかかわり

開設準備段階で保育施設設置への近隣住民の理解を得るために近隣地域への書面配布を行っており、地域開放について問い合わせを受けることもある。

開設に向けた具体的な準備

施設整備に関する法令の遵守と施設運営に関する法令の遵守

コンサル委託先でもある保育事業者と協議しながら進めていった。

外部委託時の業者選定

外部委託先の選定にあたっては、事業所内保育施設の運営実績のある事業者数社に連絡をし、事前にヒアリングを行うなどの情報収集を行った上で、企画コンペを実施した。最終的には、候補2社の中から委託料、自社での保育スタッフ育成に対する理解をポイントに委託先を決定した。

利用者負担の検討

保育料設定にあたっては、所在自治体である国分寺市の認可保育施設を同社の従業員が利用することを想定した場合の利用料(概算)や、近隣の認証保育所の利用料等を考慮して保育料を設定した。

保育料は給与天引きとし、実費でおむつ購入や洗濯も利用できるようにした。

自園で調理している給食の一例

保育士等の必要人材の確保

外部委託方式のため、必要人材の確保は委託先業者が行った。

都道府県、児童育成協会への監査等への対応

開設後半年程度で児童育成協会による監査を受けた。東京都から巡回指導調査を受けた。

設立後の運営

利用定員枠の運用と運営費に関する事項

利用者数は上半期には少なく、下半期になると増える傾向にあるため、利用定員枠の弾力的な運用が必要だと感じている。運営費の助成は利用者数ベースであるが、委託業者とは通年契約であるため、利用者が少ない時期は会社負担分が増えることになる。

受け入れ時間や体制の工夫

開所時間は、7:30~18:30に設定し、フレックスタイム出勤や時差出勤、時短制度等を活用できるようにした。なお、定員設定については利用希望者数から最少の定員数に設定した。

また、一時預かりの利用にあたっては事前の申し込みとしている。

企業担当者・利用者の声

企業担当者の声

育児休業からの年度途中の復職者が保育施設を利用しており、制度の効果を感じています。

今後は、企業主導型保育施設としての特色をより打ち出していきたいと考えています。例えば、突発的な対応のために、残業が発生することもあり、そうした場合のための延長保育に柔軟に対応することも念頭に置きながら、徐々に改善していきたいと思っています。

従業員枠利用者の声

職場で保育施設が利用できることに感謝しています。職場からも自宅からも近い場所にあるので、利便性が高いです。また、少人数ということもあり、他の保育園より手厚く対応してもらっていて、安心して預けられると感じています。きめ細かな保育をして頂き感謝しています。

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