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少子化対策

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第2節「子どもと家族を応援する日本」重点戦略の概要(1/4)

1 重点戦略の検討経緯

平成18年将来推計人口において示された少子高齢化についての一層厳しい見通しや特別部会の議論の整理等を踏まえ、2007(平成19)年2月6日、少子化社会対策会議において「子どもと家族を応援する日本」重点戦略(以下「重点戦略」という。)の策定方針が決定され、同会議の下に「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議(以下「重点戦略検討会議」という。)が設置された。

重点戦略は、前節で述べたような結婚や出産・子育てに関する国民の希望と現実のかい離に注目し、国民の希望を実現するには何が必要であるかに焦点を当てて検討が進められた点が特徴であり、4つの分科会を設けて検討が進められ、2007年6月の中間報告を経て、同年12月にとりまとめられた。

なお、重点戦略の中間報告において最優先課題とされた働き方の改革による仕事と生活の調和の実現については、2007年7月、内閣官房長官を議長とし、関係閣僚、経済界や労働界、地方の代表者及び有識者で構成する「ワーク・ライフ・バランス推進官民トップ会議」が設けられ、「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」(以下「憲章」という。)及び「仕事と生活の調和推進のための行動指針」(以下「行動指針」という。)が決定された(第3章参照)。憲章及び行動指針は、「車の両輪」の一方として重点戦略に反映されている。


第1-2-8図 重点戦略の検討体制(構成員)

第1-2-9図 重点戦略と憲章・行動指針の策定に向けての検討経緯及び体制(中間報告以降)

2 重点戦略策定の視点

(人口構造の変化と社会経済への影響)

平成18年将来推計人口では、我が国は、今後一層少子化・高齢化が進行し、本格的な人口減少社会が到来するとの見通しを示している。人口減少社会は単純な人口規模の縮小ではなく、高齢者数の増加と生産年齢人口の減少という「人口構造の変化」を伴うものであり、我が国の経済社会に大きな影響を与えることが懸念される(第1章 第2節参照)。

また、労働力人口は、若者や女性、高齢者の労働市場参加が進まず、現状の労働力率のままで推移した場合、総人口の減少を上回る速度で減少する見通しである。この場合、2030(平成42)年までに労働力人口は1,000万人以上減少することが見込まれ、2030年以降も生産年齢人口の減少速度の加速により、さらに急速な労働力人口の減少が予想される。


第1-2-10図 今後の我が国の人口構造の急速な変化~日本の将来推計人口(平成18年12月推計)~

(今後の人口構造の変化を展望した2つの課題)

他方、前節で述べたとおり、平成18年将来推計人口の前提となっている今後の結婚や出産の動向(生涯未婚率:23.6%、夫婦完結出生児数:1,69人、2055年の合計特殊出生率:1.26)と、国民の希望する結婚や出産(約9割が結婚を希望、希望子ども数は2人以上)には大きなかい離が存在する。我が国経済社会が今後とも持続的に発展していくためには、

[1]  今後生まれる子どもたちが労働市場に参加することが可能となるまでの間(2030年頃まで)における労働力人口の減少を緩和するために、「若者、女性、高齢者等の労働市場参加」を実現すること
[2]  2030年以降に予想される急速な生産年齢人口及び労働力人口の減少を緩和するためにも、「国民の希望する結婚や出産・子育て」をできる限り早く実現すること

の2つを同時に成し遂げることが不可欠である(第1-2-11図)


第1-2-11図 労働市場参加が進まない場合の労働力の推移

第1-2-12図 6歳未満の子を持つ母の就業率の比較(2002年)

(「車の両輪」となる2つの取組)

しかしながら、今日なお、妊娠・出産を機にそれまで就労していた女性の7割が離職する5ことにみられるように、とりわけ女性にとっては、就労と出産・子育ては二者択一の状況となっており、この状況を抜本的に変えない限り、これらの2つの課題の同時達成は不可能である。

女性をはじめ働く意欲を持つすべての人の労働市場参加を実現しつつ、国民の希望する結婚・出産・子育てを可能にするためには、就労と出産・子育ての二者択一構造の解消が必要であり、「働き方の見直しによる仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現」及びその社会的基盤となる「包括的な次世代育成支援の枠組みの構築」を、「車の両輪」として同時並行的に推進していくことが必要不可欠である。

今日、第2次ベビーブーム世代(昭和46~49年生まれ)が30代半ばを迎え、子育て世代の年齢層の人口は既に減少に転じている。また、就労と出産・子育ての二者択一状況が続いた場合には、結婚や出産・子育てに関して、国民が希望を持つことさえ難しくなり、希望水準自体の低下も危惧される。

子育て世代の年齢層の人口が大幅に減少する前に、あるいは、結婚や出産・子育てに関する国民の希望水準が低下し、それが一層の少子化を招くという悪循環に陥らないうちに、これら「車の両輪」となる2つの取組を、できる限り速やかに軌道に乗せることが緊要である。


第1-2-13図 就業と結婚・出産・子育ての「二者択一」状況

第1-2-14図 重点戦略策定の視点

3 仕事と生活の調和の推進

仕事と生活の調和の推進に関しては、2007(平成19)年12月、ワーク・ライフ・バランス推進官民トップ会議において、憲章及び行動指針が決定され、今後、これらを踏まえ、官民一体となった取組を推進していくこととされた。これらの具体的な内容については、次章において詳しく紹介する。

 

 5  きょうだい数1人(本人のみ)の場合。
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