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少子化対策

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第3節 安心して子どもを生み、育てることができる社会の形成についての理解を進める

1 官民一体子育て支援推進運動事業

働き方の見直しについての労使の意識改革を促す国民運動を展開するため、2006(平成18)年度から、次の3つの事業からなる「官民一体子育て支援推進運動事業」を実施している。

○官民連携子育て支援推進フォーラム

国、地方公共団体、経済団体、労働団体やマスコミ等の参加によるフォーラムを組織し、企業や地域における働き方の改革に向けての意識改革を進め、子育てしやすい環境づくりの推進に向け、各団体における取組、活動方針等について議論した。

○シンポジウムの開催

2008(平成20)年度は、神奈川県、島根県、大阪府、大分県、愛媛県及び長野県の6か所で開催した。政府の少子化対策の説明、有識者の基調講演のほか、地方公共団体や経済界、労働界の関係者によるパネルディスカッションが行われ、官民をあげた運動を実施するための情報交換や共通認識を形成する機会となった。

○啓発パンフレットの作成

官民の連携による国民運動をアピールし、子育て支援の機運を醸成するため、シンポジウムの内容、企業や地域における子育て支援に係る取組を紹介したパンフレットを作成し、経済団体、労働団体等に広く配布している。

2 家族・地域のきずなを再生する国民運動

少子化が急速に進行している中で、安心して子どもを生み育てることのできる環境の整備や、多様な働き方を可能とする仕事と生活の調和の推進を図るなど、少子化対策をさらに効果的・総合的に推進していくことが求められているが、同時に、生命を次代に伝え育んでいくことや、家族の大切さ、家族を支える地域の力が国民に広く認識されることが必要である。

このような観点から、政府においては、2007(平成19)年度から、11月の第3日曜日を「家族の日」、その前後各1週間を「家族の週間」と定めて、この期間を中心に地方公共団体、関係団体等と連携して、「家族・地域のきずなを再生する国民運動」を展開し、社会全体の意識改革を図っている。

【主な実施事項】
○フォーラムの開催

「家族の日」を中心に、地方公共団体等の協力を得て、全国4か所で家族や地域のきずなの重要性を呼びかけるための大会を開催している。2008(平成20)年度は、全国大会を奈良県で、地方大会を岐阜県、福島県、長崎県で開催した。シンポジウムでは、有識者の基調講演のほか、地域で子育てを支援している方々等によるパネルディスカッション等が行われた。また、親と子で参加し、家族のあらたなふれあいや多世代交流のきっかけとなる体験型コーナーを設け、多くの参加者に子育てを社会全体で支える意識の醸成を図る機会とした。

○作品コンクールの実施

家族・地域のきずなに関する「標語」及び「手紙・メール」、を公募し、優秀な作品を表彰することにより、家族・地域のきずなの重要性に対する理解と関心を高めることを目的として実施している。標語はテーマごとに、[1]子育てを支える家族みんなの力、[2]子育てを応援する地域みんなの力、[3]子どもや生命を大切にする社会の輪の3部門とし、手紙・メールは小学生の部、中・高校生の部、一般の部の3区分としている。2008年度は1,064作品の応募があった。

○広報啓発

啓発ポスター・パンフレットを作成し、地方公共団体、関連団体等を通じて広く国民に配布している。

上:子育てを支える「家族・地域のきずな」フォーラム全国大会(奈良県)
下:親子ふれあいコーナー
上:子育てを支える「家族・地域のきずな」フォーラム全国大会(奈良県)
下:親子ふれあいコーナー

<作品コンクール 標語の部門(最優秀賞)>

○おかあさん まいあさ ぎゅっを ありがとう
愛知県 河合隼門さん 小学1年生
○地域の子 みんなで目をかけ 声をかけ
静岡県 佐々木香公子さん 44歳
○三世代 共に生きてく ぼくの町
群馬県 木桧光平さん 小学6年生

<作品コンクール 手紙・メールの部門(最優秀賞)>

○「子供達から地域の皆さんへ」

大阪府 埜辺綾香さん 小学6年生

学校から家まで30分もある。その間にいっぱいの「おかえり」が待っている。きっとお父さんもお母さんも知らないおじいちゃん、おばあちゃん、おじさん、おばさん。みんな友達。畑から、お庭から、信号の横断歩道で、お散歩の途中でみんな「おかえり」って言ってくれる。夏には畑で採れたトマトやきゅうりをくれる。冬には大きな大根をもらった。みんなニコニコ笑顔で帰り道を見守ってくれている。だから夕方遅くなった日も冬の寒い日も怖くない。イチゴのおじさん、信号のおばさん。本当の名前は知らないけど、これでみんな誰のことかわかる。イチゴのおじさんの犬の名前はチャッピー。おじさんの名前は知らないけど犬の名前は知っているってなんか変。でもおじさんの畑、家、乗っている車は知っているから、いい事にしよう。学校から家までは地域のみんなが迎えてくれる「おかえりロード」。今日も元気に「ただいま」って何回言えるかな?


○「家族へ」

東京都 山田操世さん 高校3年生

私の家族は両親と小学校4年生の弟の4人。

私のことを考え私のために時間を費やしてくれる両親。

七夕の短冊に私の将来への夢を書いてくれた弟。

どこにでもあるような普通の家族。

私自身、仲がよいと思っているくらいだから、周りの人の目にも仲のいい家族に映っていると思う。

でも6年前は違った。

私がこの家族の一員になったのは小学校6年生の時だった。

実の両親を亡くし私は里子としてこの家庭にやってきた。

里親って言葉すら知らなかったし、見ず知らずの人と生活していくことに戸惑いだらけだった。

血の繋がりのない親から注意されることが嫌だったし、所詮他人…そう思ったこともあった。

荒れる私を受け止めてくれた両親。

泣いている私に「おねえちゃん大丈夫?」と声をかけてくれた弟。

いつの間にか私は他人ではなくなっていた。

私の大切な家族。

私の自慢の家族。

直接言葉で言うのは私らしくないから手紙で。

出会いをありがとう。


○「通勤人から、ふくろうおじちゃんへ」

福岡県 中村裕子さん 45歳

毎朝、横断歩道の脇で子供たちの登校を見守るふくろうおじちゃん。ごめんなさい。お顔がどこかふくろうに似てる気がして、そんな失礼な呼び名をつけさせていただきました。近くの小学校の校長先生かな?それとも早起きで暇なおじちゃんかしら?そんな思いで、車の運転席からいつも頭だけは下げさせてもらってました。

ところがこの夏、ぱったり姿を見かけなくなり、気になってご近所さんに尋ねてみたんです。すると「ああ、○さんね。ちょっと体調壊して入院されたそうよ」と。そしてあなたが遠い昔、小学生の息子さんを事故で亡くされたことも伺いました。「たくさんの人に支えられて立ち直れた。だから何か恩返しをしたい」あなたはその一心で、もう十年もの間、毎朝横断歩道に立たれているそうですね。ごめんなさい。あなたの胸の内を何も知りませんでした。○さん、あなたは森の番人のように子供たちを温かく見守る、本当のふくろうおじちゃんです。どうか一日も早く、また元気な姿を見せて下さい。

3 少子化社会対策に関する国際連携推進事業

少子化対策に積極的に取り組んでいる各国の政策担当者との意見交換を通じて、経験や知恵を共有し、我が国の少子化対策の立案・実施の実務面に活用するため、2006(平成18)年度から「少子化社会対策に関する国際連携推進事業」を実施している。

2008(平成20)年度においては、アメリカ、イタリア、シンガポール政府の家族政策担当者等(各国2名)を招聘し、我が国の政策担当者、有識者等との意見交換、一般国民を対象としたシンポジウムの開催及び関連施設の視察等を実施した。

4 「子どもと家族を応援する日本」功労者表彰

子育てと子育てを担う家族を支援する活動において顕著な功績又は功労のあった企業、団体又は個人を顕彰し、もって、社会全体において子育て支援に対する取組を広く普及させるとともに、家族や地域のきずなを深める意識の醸成に資することを目的として、2008(平成20)年度から「子どもと家族を応援する日本」功労者表彰を実施した。

都道府県等から推薦のあった中から、25の企業等が内閣総理大臣表彰及び内閣府特命担当大臣(少子化対策)表彰を受賞した。

第2-3-1表 「子どもと家族を応援する日本」功労者表彰受賞者一覧

5 国民との直接対話

少子化対策担当大臣が子育て支援関係者や実際にサービスを利用している親子と直接語らい、意見交換等を行う場を設けている。認定こども園や事業所内託児施設、特定非営利活動法人が運営する地域子育て支援拠点事業の施設を訪問し、職員やボランティア、利用者である親子と活発な意見交換や質疑応答を行った。


昭和チャイルドファミリーセンター視察(東京都世田谷区)


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