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少子化対策

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1 待機児童の解消や幼児教育と保育の質の向上等を図る

1)保育所待機児童の解消

保育所待機児童の解消にあたっては、2008(平成20)年度第2次補正予算において都道府県に創設した「安心こども基金」を、2009(平成21)年度第1次・第2次補正予算において増額し、保育所の整備等、認定こども園等の新たな保育需要への対応及び保育の質の向上のための研修などを実施するとともに、2010(平成22)年度予算においては、保育所整備に対応した保育所運営費の確保により、子どもを安心して育てることができるような体制整備を進め、保育サービス等の充実・拡充を行っている。

また、地域の余裕スペース(学校、公営住宅、公民館等)を活用した、認可保育所の分園等の設置促進、家庭的保育の拡充により、待機児童の大半を占める低年齢児の良質な保育サービスを拡充することとしている。分園等整備のための具体的な制度的課題や問題点等について、各自治体からの情報の集約を行い、関係者の連携を図っていくために、内閣府に連絡窓口(コンタクト・ポイント)を設ける旨の通知を2010(平成22)年3月31日付で行った。

「子ども・子育てビジョン」においては、2017(平成29)年度に44%に達する3歳未満児に関する潜在的な保育需要を満たすため、女性の就業率の上昇を勘案し、2014(平成26)年度までに35%の保育サービス提供割合(3歳未満児)を目指し、定員を2009年度の215万人から2014年度に241万人とする目標を掲げており、潜在需要にも対応した待機児童解消を図ることとしている。

また、都市再生機構賃貸住宅では、地方公共団体と連携しつつ、団地再生事業等により生じた整備敷地や既存の空き店舗等の活用による、保育所の設置に努めている。なお、2008年度末現在で298件の実績がある。

2)多様な保育サービスの提供

多様な保育ニーズに対応するため、延長保育、夜間保育、病児・病後児保育事業等についても、引き続き推進を図っている。さらに、都市部を中心とした保育サービスの供給増を図るため、地域の保育資源として認可外保育施設が認可保育所に移行するために必要な経費を助成している。

(1)延長保育

保護者の就労形態の多様化等に伴う延長保育の需要に対応するため、11時間の開所時間を超えて保育を実施する事業であり、当該事業を実施している民間保育所に対して必要な補助を行っている(2008(平成20)年度実施箇所数:15,533か所)。

(2)夜間保育

おおむね午後10時頃まで開所する夜間保育所に対して必要な補助を行っている(2009(平成21)年度予算実施箇所数:140か所)。

(3)病児・病後児保育

保護者が就労している場合等において、子どもが病気の際に自宅での保育が困難な場合がある。こうした保育需要に対応するため、病院・保育所等において病気の児童を一時的に保育するほか、保育中に体調不良となった児童への緊急対応等を行うことで、安心して子育てができる環境を整備し、もって児童の福祉の向上を図ることを目的とする病児・病後児保育事業を実施している(2009年度予算実施箇所数:1,500か所)。

(4)特定保育

保護者の就労形態の多様化(パート就労の増大等)に伴う子どもの保育需要の変化に対応するため、2003(平成15)年度から週2、3日程度又は午前か午後のみなど必要に応じて柔軟に利用できる保育サービスとして特定保育事業を創設した(2009年度予算実施箇所数:1,890か所)。

(5)事業所内保育

事業所内保育施設については、労働者のための保育施設を事業所内に設置・運営及び増築等を行う事業主または事業主団体に、その費用の2分の1(中小企業事業主の場合、設置及び運営については3分の2)を支給することにより、事業主の取組を支援しているところであるが、2009年度予算において、事業所内保育施設設置・運営等助成金として、運営費の助成期間を現行の5年から10年に延長するなど、支援の充実を図った(2009年度予算助成件数:888件(経過措置分含む))。

また、企業の子育て支援の推進を図る観点から、法人が2007(平成19)年4月1日から2011(平成23)年3月31日までの間に、一定の要件の下、事業所内託児施設を新設した場合、当該施設及びこれと同時に設置する一定の器具備品について、5年間20%(次世代育成支援対策推進法に規定する中小事業主については30%)の割増償却ができる税制上の優遇措置も講じられている。

さらに、複数企業間での共同設置を含む事業所内保育施設の設置等を推進するため、保育分野等において民間事業者の参入を促進するための制度環境整備に資する調査研究を実施することとしている。

3)家庭的保育(保育ママ)の普及促進

保育需要の増に対応するため、家庭的保育事業(保育ママ。保育所との連携又は保育所での一体的な実施により、保育者の居宅において少人数の就学前児童を保育する)を実施する市区町村に対し、必要な経費の補助を行っている(2009(平成21)年度予算対象児童数:5,000人)。

なお、家庭的保育事業(保育ママ)は、2010(平成22)年度から、児童福祉法上の事業として法律上位置付けられることとなった。

4)幼児教育と保育の質の向上

幼児教育については、教育基本法等の改正や、近年の子どもの育ちや社会の変化を踏まえ、2008(平成20)年3月に幼稚園教育要領の改訂を行い、幼稚園の教育課程の基準の改善を図った。また、国及び都道府県において、幼稚園長や幼稚園教諭等を対象として、幼稚園教育に関する理解促進を図るとともに、幼稚園教育の一層の理解推進を図るため、新幼稚園教育要領の趣旨、教育課程、幼児期にふさわしい指導方法等に関して中央及び都道府県において研究協議会を行う「幼稚園教育理解推進事業」において、各幼稚園の園内研修や研究協議会での実践交流などを実施し、幼児教育の質の向上を図っている。

幼稚園における学校評価については、2007年に改正された学校教育法に基づき、2008年3月に「幼稚園における学校評価ガイドライン」を作成した。

また、「幼児教育の改善・充実調査研究」において、幼稚園教育と小学校教育の円滑な接続の在り方、幼稚園教諭・保育士の合同研修の在り方、幼稚園における学校評価の在り方、幼稚園教育要領の円滑な実施など、幼児教育の改善・充実のための調査研究を行うこととしている。

保育所については、子どもの視点に立ったサービスの向上を目指し第三者評価事業を推進している。2004(平成16)年5月には、保育を含む福祉サービスの第三者評価事業の普及を図るため、第三者評価事業の推進体制や評価基準の指針を定めた。さらに、保育所の特性に着目した評価基準の指針について、2005(平成17)年5月に通知を発出し、周知を図った。また、2009(平成21)年に告示化された保育所保育指針において、保育所及び保育士の自己評価について、努力義務を新たに定め、2009年3月に「保育所における自己評価ガイドライン」を作成した。

5)幼保一体化を含む新たな次世代育成支援のための包括的・一元的な制度の構築

「明日の安心と成長のための緊急経済対策」(2009(平成21)年12月閣議決定)においては、幼保一体化を含め、新たな次世代育成支援のための包括的・一元的な制度の構築について、2010(平成22)年前半を目途に基本的な方向を固め、2011(平成23)年通常国会までに所要の法案を提出するとされている。

また、新たな次世代育成支援のための制度体系の検討等とあわせて、認定こども園制度の在り方など、幼児教育、保育の総合的な提供(幼保一体化)の在り方についても検討し、結論を得ることとされている。

「子ども・子育てビジョン」においても、「明日の安心と成長のための緊急経済対策」及び「新成長戦略(基本方針)」(2009年12月閣議決定)に基づき検討を進めることとされ、幼保一体化を含む新たな次世代育成支援のための包括的・一元的なシステム構築について検討を行う「子ども・子育て新システム検討会議」を設置し、基本的な方向性についての議論を行っているところである。


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