少子化対策

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1 障害のある子どもへの支援に取り組む

1)障がい者制度改革推進本部における取組

障害者の権利に関する条約(仮称。以下「条約」という。)の締結に必要な国内法の整備を始めとする障害者に係る制度の集中的な改革を行い、障害者施策の総合的かつ効果的な推進を図るため、内閣総理大臣を本部長とし、内閣官房長官及び内閣府特命担当大臣(障害者施策)を副本部長とする「障がい者制度改革推進本部」(以下「本部」という。)を内閣に設置した(2009(平成21)年12月8日閣議決定)。

この本部の下で、障害のある方々を中心とする「障がい者制度改革推進会議」(以下「会議」という。)を開催し、2010(平成22)年1月から議論を行っている。

この本部では、当面5年間を障害者の制度に係る改革の集中期間と位置付け、改革の推進に関する総合調整、改革推進の基本的な方針の案の作成及び推進並びに「障害」の表記の在り方に関する検討等を行うこととしている。

会議では、教育や障害のある子どもの支援等も議題として取り上げることとしている。会議は、2010年夏頃までを目途に、条約の締結に必要な国内法の整備を始めとする障害者制度改革の基本的な方向性について、一定のとりまとめを行うこととしている。

2)ライフステージに応じた一貫した支援の強化

地域において障害のある子どもとその家族を支えていく体制を整備するとともに、乳児期、就学期、学齢期、青年期、成年期などライフステージに応じて、保健・医療・福祉・教育・就労などの連携した支援を行うことが求められている。

このため、障害のある子どもに対しては、健康診査等によりできるだけ早期に障害を発見するとともに、児童福祉法に基づき、障害のある子どもに対し、治療や専門的療育を実施する児童福祉施設の整備及び機能強化を図り、療育体制を整備しているところである。

また、障害のある子どもには、その時々に応じて、保健・医療・福祉・教育・就労など様々な関係者が支援を行うことが必要であり、地域自立支援協議会の活用(子ども部会の設置)等により関係機関や関係者の連携システムを構築していく必要がある。

3)障害のある子どもの保育

障害のある子どもの訓練や居場所の確保のため、障害者自立支援法等に基づく、日常生活における体の動作の訓練、集団生活を営むための訓練などを行う児童デイサービス、家族の休息などができるよう、障害のある子どもを一時的に預かって見守る日中一時支援事業等を実施しているところである。

また、障害のある子どもについては、保育所での受入れを促進するため、1974(昭和49)年度より、障害児保育事業において保育所に保育士を加配する事業を実施してきたが、事業開始より相当の年数が経過し、保育所における障害のある子どもの受入れが全国的に広く実施されるようになったため、2003(平成15)年度より一般財源化したところである(2008(平成20)年度実施箇所数:7,260か所、対象児童10,719人)。

このほか、障害のある子どもを受け入れるにあたり、バリアフリーのための改修等を行う事業や、障害児保育を担当する保育士の資質向上を図るための研修を実施している。

また、幼稚園においても、特別支援教育コーディネーターの指名などの支援体制を整備するための事業を実施するとともに、公立幼稚園において地方財政措置による特別支援教育支援員の配置を進めるなど、障害のある子どもの受入れ体制の整備促進を図っているところである。

  1. 「特別支援教育コーディネーター」とは、各学校における特別支援教育の推進のため、主に、校内委員会・校内研修の企画・運営、関係諸機関・学校との連絡・調整、保護者からの相談窓口などの役割を担う者をいう。

4)発達障害のある子どもへの支援の充実

発達障害児支援については、2005(平成17)年4月に施行された発達障害者支援法を踏まえ、発達障害者の乳幼児期から成人期までの各ライフステージに対応する一貫した支援の推進を図るため、保健、医療、福祉、教育、就労等の制度横断的な関連施策の推進に取り組んでいる。

具体的には、乳幼児健康診査などの場を通じた発達障害の早期発見、発達障害者支援センターにおける相談支援、発達障害者支援体制整備事業による地域支援体制の整備、発達障害者の有効な支援手法を開発する発達障害者支援開発事業の実施、発達障害情報センターにおける情報提供及び普及啓発、発達障害支援に関する研修や調査研究などを進めてきたところである。

  1. 「発達障害」とは、自閉症、アスペルガー症候群、学習障害、注意欠陥多動性障害などの脳機能の障害であり、通常、低年齢において発現するものである。また、発達障害を有するために日常生活又は社会生活に制限を受ける者のうち、18歳未満のものを「発達障害児」という。

5)特別支援教育の推進

障害のある子どもの教育については、2006(平成18)年6月に学校教育法が改正され(2007(平成19)年4月施行)、障害のある子ども一人ひとりの教育的ニーズに応じて適切な指導及び必要な支援を行うという理念のもと、特別支援教育制度に転換された。本改正により、小・中学校等においても、発達障害を含む障害のある子どもに対する特別支援教育を推進することが法律上明確に規定された。この新しい特別支援教育制度のもと、障害のある子どもは、その障害の状態等に応じ、特別支援学校や小・中学校の特別支援学級、通級による指導等において、一人ひとりの教育的ニーズに応じた教育を受けている。

この特別支援教育制度への転換や、社会の変化や子どもの障害の重度・重複化、多様化等に対応した教育課程の基準の改善として、2009(平成21)年3月に特別支援学校の学習指導要領等を改訂し、<1>障害の重度・重複化、多様化への対応、<2>一人ひとりに応じた指導の充実、<3>自立と社会参加に向けた職業教育の充実に関する内容などを盛り込んだ。また、2008(平成20)年及び2009年3月に改訂した幼稚園、小・中・高等学校の学習指導要領等についても、障害の状態等に応じた指導内容・方法の工夫を計画的、組織的に行う旨を規定するなど、特別支援教育に関する記述を充実したところである。

また、これらの制度改正等の趣旨を踏まえ、障害のある子どもに適切な指導や必要な支援を行うためには、特別支援教育にかかわる教員の専門性の向上や、各学校における支援体制の整備を一層充実していくことが重要な課題である。このため、大学への委託により特別支援教育に関する研修を実施し、特別支援教育にかかわる教員の専門性の向上に取り組むとともに、「発達障害等支援・特別支援教育総合推進事業」等の各種事業の実施や、障害のある子どもの学校における生活介助・学習支援等のサポートを行う「特別支援教育支援員」の配置に関する地方財政措置の拡充、また、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所における研究や研修、同研究所内に設置されている「発達障害教育情報センター」における発達障害に関する理解啓発や教育情報の提供等を通じて、特別支援教育の推進を図っている。

今後は、条約に示されたインクルーシブ教育システムの構築という理念を踏まえ、学校現場における体制整備や教員の専門性向上等により、特別支援教育の推進を図っていくこととしている。


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