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少子化対策

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1 待機児童の解消や幼児教育と保育の質の向上等を図る

1)保育所待機児童の解消

2010(平成22)年4月には、保育所の定員が215万7,890人(対前年比2万5,809人増)となり、就学前児童の保育所利用児童割合(保育所利用児童数÷就学前児童数)も32.2%(対前年比0.9ポイント増)となったところである。しかしながら、保育所の定員増にもかかわらず、保育所待機児童数については3年連続で増加し、2万6,275人 (対前年比891人増)となっている。また、児童福祉法(昭和22年法律第164号)に基づき、待機児童が50人以上おり、保育事業等の供給体制の確保に関する計画を策定することが義務付けられている特定市区町村は101となっており、対前年同(新たに特定市区町村になったもの11、特定市区町村から外れたもの11)という状況となっている。

保育所待機児童の解消に当たっては、「子ども・子育てビジョン」を踏まえて、保育サービスの定員を毎年約5万人ずつ増加する目標値を設定し、この目標を達成するため、2011(平成23)年度予算において、保育所運営費の確保による保育サービスの量的拡充などを図ることとしている。

また、2008(平成20)年度第2次補正予算において都道府県に創設した「安心こども基金」を、2010年度補正予算において積み増しするとともに、2010年度末までとしていた事業実施期限を2011年度末まで延長し、保育所の整備や認定こども園への支援などを、集中重点的に進めている。

さらに、喫緊の課題である待機児童解消のため、内閣総理大臣指示により、内閣府特命担当大臣(少子化対策担当)を主査として「待機児童ゼロ特命チーム」を設置し、2010年11月29日に「国と自治体が一体的に取り組む待機児童解消『先取り』プロジェクト」を取りまとめた。このプロジェクトに基づいて、質の確保された認可外保育施設への助成や、複数の家庭的保育者(保育ママ)によるグループ型小規模保育事業などを進めていくこととしている(詳細は、第1部 第1章 第1節を参照)。

加えて、都市再生機構賃貸住宅では、地方公共団体と連携しつつ、団地再生事業等により生じた整備敷地や既存の空き店舗等の活用による、保育所の設置に努めている。なお、2009(平成21)年度末現在で307件の実績がある。

第2-2-2図 保育所待機児童の現状
第2-2-3表 保育計画を策定する市区町村(待機児童数50人以上)
第2-2-4図 安心こども基金の概要

第2-2-5表 年齢区分別待機児童数

2)多様な保育サービスの提供

多様な保育ニーズに対応するため、延長保育、夜間保育、病児・病後児保育事業等についても、引き続き推進を図っている。さらに、保育サービスの供給増を図るため、地域の保育資源として認可外保育施設が認可保育所に移行するために必要な補助を行っている。

(1) 延長保育

保護者の就労形態の多様化等に伴う延長保育の需要に対応するため、11時間の開所時間を超えて保育を実施する事業であり、当該事業を実施している民間保育所に対して必要な補助を行っている(2009(平成21)年度実施か所数:15,901か所)。

(2) 夜間保育

おおむね午後10時頃まで開所する夜間保育所に対して必要な補助を行っている(2009年度実施か所数:77か所)。

(3) 病児・病後児保育

保護者が就労している場合等において、子どもが病気の際に自宅での保育が困難な場合がある。こうした保育需要に対応するため、病院・保育所等において病気の児童を一時的に保育するほか、保育中に体調不良となった児童への緊急対応等を行うことで、安心して子育てができる環境を整備し、もって児童の福祉の向上を図ることを目的とする病児・病後児保育事業を実施している(2009年度実施か所数:1,250か所)。

さらに、2011(平成23)年度から、保護者が家庭で保育できない期間において、病気の児童の自宅を訪問し一時的に保育する事業を創設した。

(4) 特定保育

保護者の就労形態の多様化(パート就労の増大等)に伴う子どもの保育需要の変化に対応するため、週2、3日程度又は午前か午後のみなど必要に応じて柔軟に利用できる保育サービスとして特定保育事業を実施している(2009年度実施か所数:1,269か所)。

(5) 事業所内保育

事業所内保育施設については、労働者のための保育施設を事業所内に設置・運営及び増築等を行う事業主または事業主団体に、その費用の一部を助成している(2009年度助成件数:433件)。

また、複数企業間での共同設置を含む事業所内保育施設の設置等を推進するため、保育分野等において民間事業者の参入を促進するための制度環境整備に資する調査研究を実施した。2011(平成23)年度予算ではその結果を踏まえて、新しい事業所内保育施設の在り方等を始めとした制度環境整備に関する調査研究を引き続き行うこととしている。

3)家庭的保育(保育ママ)の普及促進

保育需要の増加に対応するため、家庭的保育事業(保育ママ。保育所等と連携しながら、保育者の居宅等において少人数の就学前児童を保育する)を実施する市区町村に対し、必要な経費の補助を行っている(2010(平成22)年度予算対象児童数:10,000人)。また、複数の家庭的保育者が同一の場所で実施する「グループ型小規模保育事業」を進めていくこととしている。

なお、家庭的保育事業(保育ママ)は、2010年度から、児童福祉法上の事業として法律上位置付けられることとなった。

4)幼児教育と保育の質の向上

幼児教育については、教育基本法(昭和22年法律第25号)等の改正や、近年の子どもの育ちや社会の変化を踏まえ、2008(平成20)年3月に幼稚園教育要領の改訂を行い、2009(平成21)年4月から実施している。幼稚園教育の一層の理解推進を図るため、国及び都道府県において、幼稚園長や幼稚園教諭等を対象とした協議会を開催するとともに、幼児教育の改善・充実のための調査研究を実施し、幼児教育の質の向上を図っている。

また、2010(平成22)年には、「幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続の在り方に関する調査研究協力者会議」において、子どもの発達と学びの連続性を踏まえた幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続の在り方について検討を行い、同年11月に報告書が取りまとめられた。

保育所については、子どもの視点に立ったサービスの向上を目指し第三者評価事業を推進している。2004(平成16)年5月には、保育を含む福祉サービスの第三者評価事業の普及を図るため、第三者評価事業の推進体制や評価基準の指針を定めた。さらに、保育所の特性に着目した評価基準の指針について、2005(平成17)年5月に通知を発出、2011(平成23)年3月に一部改正し、周知を図った。また、2009年に告示化された保育所保育指針において、保育所及び保育士の自己評価について、努力義務を新たに定め、2009年3月に「保育所における自己評価ガイドライン」を作成した。

第2-2-6表 認定こども園の認定件数(2011年4月1日現在)

5)幼保一体化を含む新たな次世代育成支援のための包括的・一元的な制度の構築

幼保一体化を含め、新たな次世代育成支援のための制度・給付・財源の包括的・一元的な制度(以下「子ども・子育て新システム」という。)の構築を進めるため、2010(平成22)年1月に関係閣僚で構成する「子ども・子育て新システム検討会議」を立ち上げた。同会議の下で作業グループを開催し、関係者からのヒアリング等を行い、同年6月に「子ども・子育て新システムの基本制度案要綱」を同会議において取りまとめ、少子化社会対策会議に報告、決定された。

その後、より具体的な制度の検討を進めるため、同会議の下で有識者等の参画を得て3つのワーキングチームを開催し、関連法案の早期提出を目指し、議論を進めている(詳細については、第1部 第1章 第2節を参照)。

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