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少子化対策

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第2節 東日本大震災の被災地等における子ども・子育てに関する対応

1 福祉(心のケア含む)について

1)被災した子どもの現状の把握とケア

被災した子どもの現状の把握とケアのために、以下の対応を行っている。

・両親を亡くした又は両親が行方不明の子どもについては、被災地の児童相談所職員と他県の児童相談所職員がチームを組んで、各避難所を巡回し、現状の把握に努めているとともに、両親を亡くした子ども等の確認、子どもとの面談、養育と生活に関する親族との話し合いを実施。

・両親を亡くした又は両親が行方不明の子どもの受け入れについては、児童相談所において把握した児童の状況に応じて、できる限り親族による引き受けを調整している。また、親族による引き受けがされない子どもは、養育里親やファミリーホームなどへの委託を調整し、必要な場合には一時的な生活場所として児童養護施設への入所を実施。

・被災した子ども達に対するケアを行うため、避難所や児童相談所等に児童福祉関係職員(保育士、児童指導員、児童福祉司、児童心理司等)を派遣することについて都道府県等に依頼。また、2011(平成23)年度第1次補正予算において、被災した子どもへの相談・援助を行う際に要する費用を計上。

・保健師等が被災地で避難している乳幼児・子ども等への専門的な支援にあたる際のポイントをまとめ、地方自治体に周知。

・子どもの心のケアに関する手引きを民間団体と協力して、地方公共団体、児童相談所、児童福祉施設等へ配布。

・心のケアを含む健康相談を行うなど、被災児童等の心の健康問題に適切に取り組むよう配慮することを各地方公共団体に要請。

・2010(平成22)年度「子どもの健康を守る地域専門家総合連携事業」を緊急に活用して、全額国庫負担により、臨床心理士等を被災地に派遣(2010年度の派遣実績延べ人数:宮城県35人、福島県83人、茨城県13人、仙台市85人)。

・2011年度「スクールカウンセラー等活用事業」において、被災地の公立のすべての小・中・高等学校等にスクールカウンセラー等の緊急支援措置ができるよう必要な経費を措置。さらに、被災した児童生徒等の心のケアの充実を図るため、2011年度第1次補正予算において、「緊急スクールカウンセラー等派遣事業」を計上。

・2010年9月に配布した指導参考資料(「子どもの心のケアのために」)を増刷し、被災した県及び市町村教育委員会からの追加配布要望に応じて発送。

・被災児童生徒等の受入れに当たり、当該児童生徒等を温かく迎えるための指導上の工夫などを適切に行い、いじめなどの問題を許さず、学校生活への適応が図られるよう、特段の配慮をしてもらいたい旨の要請と併せて、参考となる情報提供を行う文書を都道府県教育委員会等宛てに発出。

・2011年度第1次補正予算において、被災した児童福祉施設等の復旧に係る施設整備に対する国庫補助率の引き上げ、また、被災した子育て支援関係事業者等の復旧支援のために、事業再開に要する諸経費の補助を行うための予算を計上。

2 学校・教育について

1)子どもの学び支援

子どもの学びを支援するため、以下の対応を行っている。

(1) 被災児童生徒等の学校への受入れ等

・被災児童生徒等が域内の学校への受入れを希望してきた場合には、可能な限り弾力的に取り扱い、速やかに受け入れること等を、各教育委員会等に要請。

・弾力的な受入れにあたっての具体的な配慮事項等については、事務連絡や文部科学省ホームページ、初等中等教育局メールマガジン(登録件数:38,212件(2011(平成23)年3月31日現在))により広く周知を実施。

・被災者の方が避難所等においても携帯電話から容易にアクセスできる文部科学省携帯版ウェブサイトに、各都道府県・指定都市の転学等に関するお問い合わせ窓口や、岩手県、宮城県及び福島県の学校の開校予定に関する情報を掲載。

(2) 教科書の給与

・被災により転学した義務教育諸学校の児童生徒への教科書給与については、給与の際に必要となる教科書給与証明書がなくとも可能とするなど、弾力的な運用を実施。

(3) 就学援助等

ア 児童生徒等の就学支援

・被災により就学援助等を必要とする児童生徒等に対する認定及び学用品費、学校給食費等の支給について、可能な限り速やかに弾力的な対応を行うよう各教育委員会に要請。また、2011年度第1次補正予算に「被災児童生徒就学支援等臨時特例交付金」を計上し、被災した児童生徒等の就学支援を実施。

イ 学生等への教学面での支援

・被災した学生等の単位の認定、学位及び卒業の認定等についての配慮を各大学等に依頼。

・2011年度当初の授業期間について、大学設置基準に定める学修期間を確保する方策を大学が講じていることを前提に、弾力的に取り扱って差し支えないことを各大学に通知。

・受験生の受験機会の確保等について、最大限柔軟な措置を検討するよう各大学に依頼。

・被災者について、2011年8月に実施する高等学校卒業程度認定試験(第1回)の出願期間を延長(2011年4月28日~5月18日→2011年4月28日~5月27日)。また、出願時の添付書類(写真等)の提出については、その提出期限を2011年6月30日まで延長。

・専修学校・各種学校の、震災により被災した受験生および生徒、被災した地域に関わりのある受験生及び生徒について、入学者選抜・入学手続、卒業・進級、転学等における配慮を行うよう、都道府県専修学校・各種学校所管課を通じて、各学校に要請。

ウ 学生等への経済的支援

・独立行政法人日本学生支援機構において、震災等により家計が急変し、奨学金が必要となった学生・生徒を対象に、緊急採用奨学金(無利子)の申請を随時受付。

・入学金や授業料の徴収猶予・減免等について要請(これまで、全国の多くの大学・専修学校等で、授業料免除、奨学金、宿舎支援などを実施)。また、2011年度第1次補正予算においても、緊急採用奨学金(無利子の拡充)や、授業料減免措置の拡充について計上。

・専修学校・各種学校の、震災により被災した受験生及び生徒、被災した地域に関わりのある受験生及び生徒について、 検定料・初年度納付金や授業料等の徴収猶予・減免等を行うよう、都道府県専修学校・各種学校所管課を通じて、各学校に要請。

エ 学生等への就職活動の支援

・文部科学省と厚生労働省との連名で、内定取消を行わない等の配慮を主要経済団体に要請。また、厚生労働省と連携して内定取消の状況把握に努めているところ。大学・高等学校等できめ細やかな就職相談を実施するよう依頼。さらに、厚生労働省と連携し、独立行政法人国立青少年教育振興機構等の協力を得て、被災した学生等が首都圏で就職活動をする際の宿泊施設を無償提供。

(4) 教職員の加配措置

・被災地等における教育活動の実態把握に努めつつ、学校運営の本格的な復旧に向け、必要な教職員を確保することが必要。まずは、被災した教育委員会の要望内容を踏まえ、2011年4月28日付けで加配定数の追加内示を実施。

(5) 学校施設・社会教育施設等の復旧

・学校施設・社会教育施設等の災害復旧事業に要する費用を2011年度第1次補正予算に計上。

(6) 学校等の放射線モニタリングの実施

・福島県内(20km圏内の避難地域を除く)の小学校、中学校、幼稚園、保育所及び特別支援学校の校庭・園庭において、空間線量率の測定を実施し、公表。

・原子力安全委員会の助言を踏まえた原子力災害対策本部の見解を受け、学校施設等の利用判断に関する暫定的な考え方を、2011年4月19日に福島県に通知。

(7) 被災地を支援するプログラム

・被災地ニーズと支援のマッチングを図るため、文部科学省ホームページ上にポータルサイト「東日本大震災・子どもの学び支援ポータルサイト」(http://manabishien.mext.go.jp/)を開設・運営

3 妊婦・乳幼児等について

1)妊婦等の受け入れ体制等

被災地における妊婦等の受け入れ体制等について、相談窓口を設置し、被災した地方自治体や医療機関から要請があったときには、適切に対応するよう都道府県に依頼を行った。

2)妊産婦、乳幼児への対応及び被災者に係る健康診査事業等の対応

母子健康手帳の交付及び妊産婦、乳幼児に対する健康診査等について、住民票の異動の有無にかかわらず、避難先の地方自治体において適切にサービスが受けられるよう配慮する旨都道府県等に依頼を行った。

3)市町村母子保健事業による支援

仮設住宅等に入居した乳幼児等に対して、市町村母子保健事業により支援を行うことを地方自治体に依頼している。

4)産休切り・育休切り等への対応

被災労働者等に係る産前産後休業や育児休業などを理由とする解雇や性別を理由とする解雇などの相談について、被災地域等の雇用均等室に雇用均等特別相談窓口を設置し、きめ細かく対応するとともに、トラブルの未然防止に向けた指導を実施している。

5)出産育児一時金等についての対応

直接支払制度を導入している病院・診療所・助産所においては、東北地方太平洋沖地震による被災に伴い被保険者証を提示できない場合も、妊婦等の希望に応じて直接支払制度を利用することを可能とすることについて周知を行った。

4 その他

1)子ども手当の認定等についての対応

被災者等が子ども手当の認定請求をする場合にその手続きの簡素化や請求が遅れた場合の配慮について地方自治体に依頼を行った。

2)児童扶養手当等の取扱いについての対応

被災者に対する児童扶養手当等の取扱いについて、<1>児童扶養手当について、非常災害に際して必要があると認めるときの所得制限の特例措置や新規認定時の添付書類の省略、父又は母の生死が明らかでない場合等の取扱いの明確化による早期支給、<2>母子寡婦福祉貸付金について、償還期間の猶予、<3>ショートステイ事業について、被災した家庭を対象に含める等の弾力的な対応、等について都道府県等に周知を行った。

3)被災した重症心身障害児(者)通園事業の利用者の利用料についての対応

被災した重症心身障害児(者)通園事業の利用者に係る利用料について、被災の状況等を勘案の上、減免しても差し支えない旨周知を行った。

4)被災者に対する特別児童扶養手当等の取扱いについての対応

被災者に対する特別児童扶養手当等の取扱いについて、<1>特別児童扶養手当の支払いの時期、<2>非常災害に際して必要があると認めるときの添付書類の省略、<3>住宅・家財等の財産におおむね2分の1以上の損害を受けた被災者への所得制限の緩和、<4>災害に伴う事務手続きについて周知を行った。

5)女性や子育てに配慮した避難所の設計や安全な生活環境の整備についての対応

女性や子育てに配慮した避難所の設計や安全な生活環境の整備を推進するとともに、避難所運営への女性の参画や意向の反映を促進している。また、妊婦、褥婦(じょくふ)及び新生児については、特に保健上の配慮を要するため、医療機関等と相談・連携し、避難所として適切な施設の確保等を地方自治体に依頼している(これらの支援が、災害救助法の国庫負担の対象となることをあわせて周知)。

6)住居の確保についての対応

被災し避難している乳幼児等について、優先的に住まいの確保に努めることを地方自治体に依頼している。

被災地における子ども・子育て支援活動

東日本大震災では、地方自治体やNPO、ボランティア団体などが、子どもや、子どもを抱える方に対して支援を行っている。

○幼稚園と保育所の無料化

岩手県釜石市では、子育て世代の経済的負担を軽減し、住民の流出に歯止めをかけるため、幼稚園と保育所の保育料を無料化する方向で検討している。

釜石市では、2009(平成21)年度から、きょうだいが同時に幼稚園又は保育所に通園する場合は、2人目以降の子どもの保育料を無料化しているが(幼稚園は2010(平成22)年度から)、東日本大震災により、住宅や職を失ったために、子育て世代が市外に流出することが懸念されている。釜石市は、財源が厳しい中これを市の存亡の危機と捉え、こうした取組を通じて子育てしやすい環境づくりに積極的であるという姿勢を打ち出すことで、復興の中心的役割を担う子育て世代の市外への流出に歯止めをかけたいと考えている。

○アレルギー対応食品の支援

避難所など普段と異なる環境で過ごすことでアトピーの症状が悪化したり、被災により卵や乳などのアレルギーの原因食物を含まない「アレルギー対応食」の入手ができず、塩むすびや大根などの限られた食物のみを食べて数週間しのぐといった状況のアレルギー性疾患の方がいる。

特定非営利活動法人アトピッ子地球の子ネットワーク(東京都)は、こうした状況にいる方を支援するため、企業や医師、団体などからの支援や物資提供を受け、被災地や避難先にいるアレルギー疾患の方に、食物アレルギー用の食物を始め、ぜんそくやアトピー性皮膚炎のケア用品などを、無料で提供する支援活動を行っている。

○乳幼児の一時避難支援

特定非営利活動法人全国商店街まちづくり実行委員会、特定非営利活動法人日本ファーストエイドソサェティなど4つの団体が、新潟県湯沢町と連携して「赤ちゃん一時避難プロジェクト」を実施している。これは、被災地の厳しい環境におかれている赤ちゃんや小さなお子さんと、そのお母さんを始めとする家族を対象に、民間の宿泊施設への受け入れや継続的な医療サポートを、無料で提供するプロジェクトである。このプロジェクトにおける受け入れ数(2011(平成23)年5月18日現在)は、115組337人(うち、0歳児51人、1~3歳児105人)となっている。

乳幼児の一時避難支援の様子

○子どもたちのこころのケア

チャイルドラインは、18歳までの子ども専用の電話である。子どもたちがかけてきた電話に対して、説教やアドバイスを行うのではなく、「子どもにそっと寄り添い、気持ちを受けとめて聴く」というのが特色である。

各地のチャイルドラインをネットワーク化している、特定非営利活動法人チャイルドライン支援センターでは、今回の東日本大震災により尋常ではない体験をしながらも、自分の気持ちを話せず我慢している子どもたちや、避難所で電話がかけられない状況にある子どもたちがいること、また、チャイルドラインがまだ知られていない地域があることから、緊急措置を講じることとした。一つは、チャイルドラインを知らせるカードの避難所などでの配布、一つは、避難所などにおいて、子どもが安心して電話をかけることができるブースなどの設置を行政等に求める活動である。

全国からかけられる専用フリーダイヤル※では、被災した子どもたちを始め、一人でも多くの子どもたちの「聴いてほしい」「わかってほしい」という気持ちに耳を傾け、寄り添う取組を行っている。

※0120-99-7777(月曜日~土曜日、16時~21時 栃木県、埼玉県、東京都、山梨県、愛知県では日曜日も利用可能)

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