少子化対策

第2節 意欲を持って就業と自立に向かえるように

1.若者の自立した生活と就労に向けた支援に取り組む

1)非正規雇用対策の推進

非正規雇用の労働者への支援として、キャリアアップハローワークで、<1>担当者制によるきめ細かな職業相談・職業紹介、<2>キャリアコンサルティング、<3>就職セミナー、<4>心の健康相談、生活・住居相談等を実施している。

派遣労働者については、派遣労働者の雇用の安定を図るため、日雇派遣の原則禁止のほか、派遣労働者と同種の業務に従事する派遣先の労働者との均衡待遇などを盛り込んだ労働者派遣法改正法が2012(平成24)年3月に成立した。

さらに、有期契約労働者については、雇用の安定と公正な待遇を確保するため、有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合に、労働者の申込みにより期間の定めのない労働契約に転換させる仕組みの導入等を内容とする労働契約法の一部を改正する法律案を第180回通常国会に提出している。

2)若者の就労支援

(1) 学校段階から職場定着に至るまでの総合的・継続的なキャリア形成・就職支援策

ア.学校におけるキャリア教育・職業教育の充実の必要性

2011年1月、中央教育審議会において「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」の答申が行われ、人々の生涯にわたるキャリア形成を支援する観点から、次の3つの基本的方向性に沿った具体的な方策が提言されている。

【基本的方向性】

・幼児期の教育から高等教育に至るまでの体系的なキャリア教育の推進

・実践的な職業教育の重視と職業教育の意義の再評価

・生涯学習の観点に立ったキャリア形成支援(生涯学習機会の充実、中途退学者などの支援)

イ.初等中等教育段階におけるキャリア教育の推進

文部科学省では、上述の中央教育審議会答申の内容を踏まえ、「キャリア教育における外部人材活用等に関する調査研究協力者会議」を開催し、2011年12月には、キャリア教育を行っていく上で関係者間に求められる共通理解や、学校や教育委員会が求められる態勢づくり、学校が社会と協働して行うキャリア教育を進めていくための種々の方策などを、報告書「学校が社会と協働して一日も早くすべての児童生徒に充実したキャリア教育を行うために」として取りまとめた。

また、学校、地域の産業界、自治体等の関係者が連携・協働してキャリア教育を行う取組を文部科学省、経済産業省の両省で表彰する「キャリア教育推進連携表彰」を2011年度から創設し表彰することとした。

ウ.高等教育段階におけるキャリア教育の推進

社会で共通して求められる基礎的な能力(社会人基礎力)の育成を推進する観点から、

2011年度からは産業界、教育界、経済産業省が「社会人基礎力人材育成協議会」を開催し、日本の人材育成のあり方や社会人基礎力の普及・促進について検討している。

また、文部科学省では、学生の資質能力に対する社会からの要請や、学生の多様化に伴う卒業後の職業生活等への移行支援の必要性等が高まっていることから、大学等が教育課程の内外を通じて社会的・職業的自立に関する指導等に取り組む体制を整えるため、大学設置基準等を改正した。

(2) 新卒者・既卒者の就職支援

新卒者・既卒者の就職支援のため、全国に新卒応援ハローワークを設置するとともに、ジョブサポーターを抜本的に増員し、きめ細やかな就職支援を実施するなど支援体制の強化を図っている。

また、卒業後3年以内の既卒者の就職を促進するため、雇用対策法に基づく「青少年雇用機会確保指針」の周知を進めている。

(3) 就職経路の複線化に対応した多様な就職システムの整備

ア.フリーター等の就労支援の推進

(ア)ハローワークにおけるフリーター等の正規雇用化支援

ハローワークにおいて、広くフリーター等に対し、支援対象者一人ひとりの課題に応じて、正規雇用化に向け、一貫したきめ細かな支援を実施している。

(イ)若年者等トライアル雇用等の活用

職業経験、技能、知識の不足等により就職が困難な若年者等について、一定期間(原則3か月)試行的に雇用することにより、業務遂行に当たっての適性や能力などを見極めるとともに、求職者及び求人者の相互理解を促進し、その後の正規雇用を図る「若年者等トライアル雇用事業」(1人4万円、最大3か月)等を実施している。

(ウ)ジョブ・カード制度の推進

ジョブ・カード制度は、広く求職者等を対象に、きめ細かなキャリア・コンサルティングや、企業実習と座学を組み合わせた実践的な職業訓練の機会を提供し、訓練実施期間からの評価結果や職務経歴等をジョブ・カードとして取りまとめることにより、安定的な雇用への移行等を促進する制度であり、これまでの累計で、ジョブ・カード取得者数は約67.2万人(2012年3月末)、職業訓練受講者数は約20.3万人(2012年3月末)となっている。

イ.就労が困難な若者に対する職業的自立支援の推進

地方自治体との協働により地域の若者支援機関からなるネットワークを構築するとともに、その拠点となる地域若者サポートステーションを設置(2011年度:110か所)し、若者の置かれた状況に応じた専門的な相談やネットワークを活用した誘導など、多様な就労支援メニューを提供している。

(4) 若年者に対する技能啓発の推進

公共職業能力開発施設、認定職業訓練施設及び工業高校等において技能を習得中の20歳以下の若者に対して技能レベルを競い合う場として若年者ものづくり競技大会を実施している。また、工業高校や職業訓練校等で技能を学ぶ学生や訓練生等を対象として、若年技能者の人材育成を目的とした3級技能検定を実施するなど、若年労働者の技能離れの防止や技能労働者の定着化に努めている。

(5) 若年者のためのワンストップサービスセンター(通称ジョブカフェ)の整備

都道府県が設置する「若年者のためのワンストップサービスセンター(通称ジョブカフェ)」において、若者に対するカウンセリング・情報提供等の一連の就職支援サービスを提供する。

3)子ども・若者育成支援推進法に基づく支援

「子ども・若者育成支援推進法」が2010(平成22)年4月1日より施行され、教育、福祉、雇用等各関連分野における施策の総合的推進とともに、若年無業者、ひきこもり等困難を有する子ども・若者への支援を行うために地域の関係機関等が連携して支援するためのネットワークづくりを推進している。

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