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少子化対策

コラム:都市と地方における子育て環境に関する調査等について

2010(平成22)年の合計特殊出生率(以下、出生率)は、1.39と前年の1.37を上回ったが、なお楽観できない状況が続いている。出生率の低下は、都市部のみならず、すべての地域における課題であるが、要因や状況は地域によって異なっている。

「都市と地方における子育て環境に関する調査」においては、全国をある程度まとまった地域ブロック(注1)にわけ、子育て中の夫婦の意識や行動を把握・分析し、今後の施策立案の基礎資料とすることを目的として、子育て中の夫婦12,289組にインターネットによるアンケート調査(注2)を実施するとともに、既存の統計資料を収集・整理した。

また、上記調査とは別に、福井県が実施した、県内の中小企業における子育て環境を把握するための独自の取組についても紹介する。

(親や地域の支援と子育てのしやすさとの関係)

親からの子育て支援の状況をみると、「とてもよく支援をしてもらっている」が17.3%、「よく支援をしてもらっている」が40.3%で、約6割の妻が親から支援してもらっていると感じている。また、親からの支援を受けている人ほど、子育てしやすいと感じている割合が高い(図1、2)。

図1 親からの子育て支援の度合いについて

図2 親からの支援と子育てのしやすさ

注1:地域ブロックの分類は、出生動向基本調査(厚生労働省)などで用いられている一般的な7区分を基本に、関東は首都圏と北関東、中部は北陸と中部に分割した9地域(「北海道」「東北」「北関東」「首都圏」「北陸」「中部」「近畿」「中国・四国」「九州・沖縄」)とした。

注2:「都市と地方における子育て環境に関する調査」について

第1子が18歳以下で妻の年齢が20歳~49歳の夫婦を対象に登録モニターへのアンケート調査を実施。有効回答数12,289組(24,578サンプル)(2011(平成23)年11月17日(水)~11月28日(月))。

詳細は、内閣府ホームページ 調査・研究を参照。

子育ての相談相手や子どもの世話をしてくれる人は、地域ブロックにかかわらず「夫」(80%以上)や「親」(60%以上)が多い。地域ブロック別にみると、「親族」の割合が高いのは、北陸、「近所の人」の割合が高いのは、首都圏や近畿、「職場の人」は東北が最も高い(図3)。また、子育ての相談相手や子どもの世話をしてくれる人が多いほど、子育てしやすいと感じている割合が高い(図4)。

図3 地域ブロック別 子育ての相談相手や子どもの世話をしてくれる人の傾向

図4 子育ての相談相手や子どもの世話をしてくれる人の属性と子育てのしやすさ

(妻の今後の就労意向・時期について)

妻の今後の就労意向をみると、「今後はパートとして働きたい」45.3%、「今後は(今後も)正社員として働きたい」25.8%、「最初はパートとして働くが、ゆくゆくは正社員として働きたい」14.9%となっており、9割近くの妻が就労を希望している(図5)。地域ブロック別にみると、「今後は(今後も)正社員として働きたい」は、東北35.6%、北陸33.8%、中国・四国28.2%の順で高い(図6)。

図5 妻の今後の就労意向

図6 地域ブロック別 妻の今後の就労意向

就労を希望する時期をみると、「できるだけ早く」が23.8%。次に「子どもが幼稚園・保育所に入園した時」22.1%、「子どもが小学校に入学した時」20.0%と子どもの入園・入学がきっかけとなっている(図7)。

図7 今後の就労時期について

(子育て夫婦の幸福度は、平均7.78点と高い)

幸せの程度について、「とても幸せ」を10点、「とても不幸」を0点とした場合、「8点」との回答が夫婦ともに最も多く(全体平均28.5%)、次いで「7点」(同18.9%)、「10点」(同17.9%)と続き、国民生活選好度調査の全国平均6.46点と比べて全体平均が7.78点と高い。

※(参考)平成22年度国民生活選好度調査では、全国平均が6.46点(母集団:全国に居住する15歳以上80歳未満の男女、標本数5,000人(層化二段無作為抽出法))

図8 現在の幸せの程度について

(出生率と女性の就業率について)

出生率を都道府県別にみると、首都圏、近畿を除き、西高東低の傾向が見てとれる。

女性(15歳~64歳以下)の就業率についてみると、首都圏においては、全国と比較して低く、出生率も全国平均を下回っている。北陸、中部においては、全国平均と比較して高く、出生率も全国平均を上回っている。

図9 出生率の都道府県別傾向 (2010年)

図10 就業率・出生率の都道府県別散布図(2005年・2010年)

(福井県における取組)

福井県では、これまで保育所に入所する第3子以降3歳未満児の保育料等を福井県独自に無料化する「ふくい3人っ子応援プロジェクト」など、県民が子どもを生み育てやすい環境づくりに努めており、これらの取組が共働き率や女性の就業率が全国でも高い水準(注3)であり、2010年の合計特殊出生率が1.61(注4)という全国上位となっている一因であると考えられる。

上記のような子育て環境に関連し、福井県では、従業員の子どもが多い会社は、企業の子育て支援に理解があり、従業員が子育てしやすい職場環境にあると考え、2011年度、内閣府男女共同参画会議専門委員 渥美由喜氏監修の下、全国で初めて、中小企業の子育て環境を把握し、企業の自主的な取組をさらに促進させるため、「企業の合計特殊出生率(愛称:企業子宝率)」の調査(注5)を実施したところである。「企業子宝率」とは、男女問わず、従業員が当該企業在職中にもつことが見込まれる子どもの数であり、その値が2.0を超えた上位7社を、「子育てモデル企業」として認定している。

上位7社の特徴としては、

・7社すべてが従業員50人未満の小規模企業であり、社内コミュニケーションが十分に取れている、

・育児にかかる遅出や早退などが、企業現場の判断で取得しやすい職場環境となっている、などがあげられている。

これまで、企業における子育て支援については、余裕のある大企業だからこそ可能である

との声もあったが、今回の調査により子育て支援における中小企業としてのメリットを浮き上がらせる結果であったと分析している。

福井県では、今後も引き続き「企業子宝率」調査を実施するとともに、「子育てモデル企業」について、さらに検証し、企業風土や子育て支援の取組など「企業子宝率」の高さの要因を分析し、結果を福井県の内外に広く発信するとともに、中小企業における子育て環境の実現に向けた一層の取組を推進していきたいとしている。

図11 福井県「子育てモデル企業」認定マーク

注3:ここでは、「夫婦のいる一般世帯数」に占める「夫も妻も就業者である世帯数」を共働き率とし、総務省「国勢調査」(2005年)によると、福井県は全国で最も高い58.2%(全国平均44.4%)。また、15~64歳の女性の就業率(就業数者数を人口で除したもの)は全国で最も高い51.6%。

注4:厚生労働省「人口動態統計」(2010年)における、合計特殊出生率の全国平均は1.39。

注5:調査対象企業数は、一次調査が297社。二次調査が50社(一次調査の上位50社)。二次調査の企業子宝率の平均が1.70。

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