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少子化対策

1 待機児童の解消や幼児教育と保育の質の向上等を図る

1)保育所待機児童の解消

2011(平成23)年4月には、保育所の定員が220万4,393人(対前年比4万6,503人増)となり、就学前児童の保育所利用児童割合(保育所利用児童数÷就学前児童数)も33.1%(対前年比0.9ポイント増)となったところである。保育所待機児童数については、4年ぶりに減少し2万5,556人(対前年比719人減)となっている。また、児童福祉法(昭和22年法律第164号)に基づき、待機児童が50人以上おり、保育事業等の供給体制の確保に関する計画を策定することが義務付けられている特定市区町村は94となっており、対前年比7減(新たに特定市区町村になったもの11、特定市区町村から外れたもの18)という状況となっている。

保育所待機児童の解消に当たっては、「子ども・子育てビジョン」を踏まえて、保育の定員を毎年約5万人ずつ増加する目標値を設定し、この目標を達成するため、2012(平成24)年度予算において、保育所運営費の確保による保育の量的拡充などを図ることとしている。

また、2008(平成20)年度第2次補正予算において都道府県に創設した「安心こども基金」を、平成23年度第4次補正予算において積み増しするとともに、2011年度末までとしていた事業実施期限を更に1年延長し2012年度末までとし、保育所の整備や認定こども園への支援などを行う。

さらに、2010(平成22)年にとりまとめられた「国と自治体が一体的に取り組む待機児童解消『先取り』プロジェクト」に基づき、質の確保された認可外保育施設への助成や、複数の家庭的保育者(保育ママ)によるグループ型小規模保育事業の推進を図るとともに、「地方版子ども・子育て会議」の設置や小規模かつ多機能な保育事業の実施により、保育の供給が不足している地域にきめ細かく対応する「地域型保育・子育て支援モデル事業」などを進めていくこととしている(詳細は、第1部 第1章 第1節を参照)。

加えて、都市再生機構賃貸住宅では、地方公共団体と連携しつつ、団地再生事業等により生じた整備敷地や既存の空き店舗等の活用による、保育所の設置に努めている。なお、2010年度末現在で314件の実績がある。

第2-2-3図 保育所待機児童の現状

第2-2-4表 保育計画を策定する市区町村(待機児童数50人以上)

保育計画を策定する市区町村(待機児童数50人以上)(CSV形式:4KB)別ウインドウで開きます

第2-2-5図 「安心こども基金」の概要

第2-2-6表 年齢区分別待機児童数

年齢区分別待機児童数(CSV形式:1KB)別ウインドウで開きます

2)多様な保育の提供

多様な保育ニーズに対応するため、延長保育、夜間保育、病児・病後児保育事業等についても、引き続き推進を図っている。さらに、保育の供給増を図るため、地域の保育資源として認可外保育施設が認可保育所に移行するために必要な補助を行っている。

(1)延長保育

保護者の就労形態の多様化等に伴う延長保育の需要に対応するため、11時間の開所時間を超えて保育を実施する事業であり、当該事業を実施している民間保育所に対して必要な補助を行っている(2010(平成22)年度実施か所数:16,245か所(うち公立5,465か所、民間10,780か所)。

(2)夜間保育

おおむね午後10時頃まで開所する夜間保育所に対して必要な補助を行っている(2010年度実施か所数:65か所)。

(3)病児・病後児保育

保護者が就労している場合等において、子どもが病気の際に自宅での保育が困難な場合がある。こうした保育需要に対応するため、病院・保育所等において病気の児童を一時的に保育するほか、保育中に体調不良となった児童への緊急対応等を行うことで、安心して子育てができる環境を整備し、もって児童の福祉の向上を図ることを目的とする病児・病後児保育事業を実施している(2010年度実施か所数:1,319か所)。

さらに、2011(平成23)年度から、保護者が家庭で保育できない期間において、病気の児童の自宅を訪問し一時的に保育する事業を創設した。

(4)特定保育

保護者の就労形態の多様化(パート就労の増大等)に伴う子どもの保育需要の変化に対応するため、週2、3日程度又は午前か午後のみなど必要に応じて柔軟に利用できる保育として特定保育事業を実施している(2010年度実施か所数:1,183か所)。

(5)事業所内保育

事業所内保育施設については、労働者のための保育施設を事業所内に設置・運営及び増築等を行う事業主または事業主団体に、その費用の一部を助成している(2010年度助成件数:630件)。

また、保育労務環境の改善を目的として、保育現場における業務改善の手法について調査研究を実施したほか、保育現場で役立てることを目的として、保育現場での事故事例を収集・分析した。

3)家庭的保育(保育ママ)の普及促進

保育需要の増加に対応するため、家庭的保育事業(保育ママ。保育所等と連携しながら、保育者の居宅等において少人数の就学前児童を保育する)を実施する市区町村に対し、必要な経費の補助を行っている(2011(平成23)年度予算対象児童数:10,000人)。また、2011年度から複数の家庭的保育者が同一の場所で実施する「グループ型小規模保育事業」を実施している。

なお、家庭的保育事業(保育ママ)は、2010年度から、児童福祉法上の事業として法律上位置付けられることとなった。

4)幼児教育と保育の質の向上

幼児教育については、教育基本法(昭和22年法律第25号)等の改正や、近年の子どもの育ちや社会の変化を踏まえ、2008(平成20)年3月に幼稚園教育要領の改訂を行い、2009(平成21)年4月から実施している。幼稚園教育の一層の理解推進を図るため、国及び都道府県において、幼稚園長や幼稚園教諭等を対象とした協議会を開催するとともに、幼児教育の改善・充実のための調査研究を実施し、幼児教育の質の向上を図っている。

また、2010(平成22)年には、「幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続の在り方に関する調査研究協力者会議」において、子どもの発達と学びの連続性を踏まえた幼児期の教育と小学校教育の円滑な接続の在り方について検討を行い、同年11月に報告書が取りまとめられた。

さらに、2011(平成23)年11月には、第三者評価を含め幼稚園の特性に応じた学校評価を推進するため、「幼稚園における学校評価ガイドライン」を改訂した。

保育所については、子どもの視点に立ったサービスの向上を目指し第三者評価事業を推進している。2004(平成16)年5月には、保育を含む福祉サービスの第三者評価事業の普及を図るため、第三者評価事業の推進体制や評価基準の指針を定めた。さらに、保育所の特性に着目した評価基準の指針について、2005(平成17)年5月に通知を発出、2011年3月に一部改正し、周知を図った。また、2009年に告示化された保育所保育指針において、保育所及び保育士の自己評価について、努力義務を新たに定め、2009年3月に「保育所における自己評価ガイドライン」を作成した。

第2-2-7表 認定こども園の認定件数(2012年4月1日現在)

認定こども園の認定件数(2012年4月1日現在)(CSV形式:1KB)別ウインドウで開きます

5)幼保一体化を含む新たな次世代育成支援のための包括的・一元的な制度の構築

幼保一体化を含め、新たな次世代育成支援のための制度・給付・財源の包括的・一元的な制度(以下「子ども・子育て新システム」という。)の構築については、2010(平成22)年度に引き続き「子ども・子育て新システム検討会議」の下で具体的な制度の検討を進めてきたところ、2011(平成23)年7月に「子ども・子育て新システムに関する中間とりまとめ」が同会議の下で開催される「基本制度ワーキングチーム」においてとりまとめられた。

また、2011年度中に必要な法制上の措置を講じることとされている税制抜本改革とともに、早急に所要の法律案を国会に提出することを少子化社会対策会議において決定した。

中間とりまとめ以降も基本制度ワーキングチームにおいて検討を行い、2012(平成24)年1月には「子ども・子育て新システムに関する基本制度とりまとめ」をとりまとめた。これを踏まえ、「子ども・子育て支援法案」、「総合こども園法案」及び「子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案」の3つの法案を税制抜本改革とともに平成24年通常国会に提出した。

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