少子化対策

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コラム:被災地における子ども・子育て支援活動

2011(平成23)年3月11日に発生した東日本大震災は未曾有の被害をもたらした。

東日本大震災の被災地においては、地方自治体やNPO、ボランティア団体などが、子どもや、子どもを抱える方に対して引き続き支援を行っている。

仮設住宅における子育て支援等~楢葉町応急仮設住宅「宮里ふれあい館」の活用状況~

東京電力福島原子力発電所における事故の影響により、福島県双葉郡楢葉町の住民の方々の一部は、2011(平成23)年6月より、姉妹都市でもある福島県会津美里町に建設された応急仮設住宅250戸に転居された。

楢葉町応急仮設住宅では、当初から高齢者等のサポート拠点であるサポートセンターは設置されていた。しかし、子どもが主に対象となる施設は特にはなく、サポートセンターの一画を間借りすることで、そこを子どもが集まれる場所として活用していた。

仮設住宅に避難している楢葉町の子どもたちが遊んだり、学習したりするような場所がない状況の中、2011年7月、東京の外資系企業より、「憩いの場を提供し少しでも仮設住宅の環境整備を応援したい」との申し出があり、必要な手続きを経て工事が進められ、2012(平成24)年6月22日、「宮里ふれあい館」の名称で、東京の外資系企業や楢葉・会津美里町の両町長、議長、教育長など関係者による落成式が行われた。

宮里ふれあい館の写真

「宮里ふれあい館」は、子育て支援をはじめ、生涯学習、高齢者の交流、コミュニティ活動等の充実を図り、会津美里町に避難している楢葉町民と子どもたちに憩いの場を提供することを目的としており、名称の由来もそこからきている。また、ログ式の木造住宅であり、仮設住宅のほぼ中央にあるサポートセンターに隣接しており、住民が集まりやすい場所に設置されている。

平日の月曜日から金曜日の午前9時から午後5時までは、未就学児を対象とした「一時保育」や、未就学児の親子を対象に子ども・親同士で交流・情報交換などを行える「子育てひろば」、幼稚園児・小・中学生などを対象とした「児童館」として、平日の午後5時から午後9時、土日などはイベントや集会の会場として活用されている。

「宮里ふれあい館」では、これまでに、民間企業による中高生に対する学習支援や、兵庫県立「人と自然の博物館」などをはじめとした関係団体の連携による化石や恐竜の説明、移動水族館、虫捕りの体験などを行い、40名近くの子どもたちが参加したキッズキャラバンなど、様々なイベントが行われてきたところである。

キッズキャラバンin会津美里の様子

日常的に子どもたちと接する「宮里ふれあい館」の職員は、元々楢葉町の認定こども園に勤められていた方々である。平日の放課後、子どもたちは仮設住宅内の自宅に帰る前に、「宮里ふれあい館」に集まって遊んでから帰宅するということで、保護者の負担感の軽減になっているのではないかとのことであった。また、「宮里ふれあい館」は高齢者なども利用しており、高齢者と子どもたちの交流などにより、仮設住宅内での連帯感を強くすることにもつながっているようであった。

ただ、母親と子どもが仮設住宅で暮らしながらも父親は仕事のために別の土地で単身赴任であるような状況で、仮設住宅から父親が働く土地などへ引っ越す傾向が続いており、仮設住宅内の子どもたちの人数も減りつつあるということである。そのような中、人数の問題ではなく、「宮里ふれあい館」に来てくれる子どもがいる限り、いい雰囲気で迎えてあげたいと話す職員の方々の言葉が印象的であった。

福島市子どもの夢を育む施設“こむこむ”(教育文化複合施設)

福島駅東口を出るとすぐ右側に“こむこむ”があります。コミュニティー・コミュニケーションの「com」と、子どもの夢(子夢)から命名されたそうです。“こむこむ”は、子どもたちに豊かな出会いを提供するとともに、文化の継承や創造的活動を行う場として子どもからお年寄りまで世代を超えた人々が交流できる教育文化複合施設として、2005(平成17)年7月に開館しました。

こむこむのキャラクター

“こむこむ”は、駅からも近く、子どもから大人まで誰もが気軽に利用できて、一緒に楽しめる施設がたくさんあります。福島市の観光キャラクター“ももりん”ロボットが迎えてくれます。

“こむこむ”は、震災後はしばらく復旧工事で閉館となりましたが、2012(平成24)年3月20日に利用者数200万人を突破したところです。

東京電力福島第1原子力発電所における事故の影響により、子どもたちが安心して野外で遊ぶことが難しい状態が続いており、肥満傾向の子どもが増えていることからも子どもたちの運動不足などが指摘されており、屋内遊戯施設が求められています。

福島市は、国の避難指示により約1万人の方が市内で避難生活を続けている一方、約7,000人の方々が市から全国に自主避難され、年代別には10歳未満のかたが最も多く自主避難されています。(2013(平成25)年2月末現在)

“こむこむ”ではこれまで敷地内の放射線量を公表するなどリピーターの方からは安心して遊べる施設として好評を得ているそうです。

“こむこむ”は身体を動かす遊び場もたくさんあります。まず1階の高さ7メートルのチャレンジウォール(クライミングウォール)です。チャレンジウォールがある施設は少ないと思いますし、ちょっと勇気がいるかもしれませんが、子どものチャレンジ精神には驚かせられます。みている大人もハラハラです。

チャレンジウォールが無理でも、3階は小さな子どもがお父さんやお母さんと一緒に遊べる“のびのび広場”で元気一杯です。

4階は一番人気の施設だそうですが、迷路を抜けると異次元の世界で、バーチャル航海やかみなり・竜巻発生装置などと様々な設備で感動体験ができ、プラネタリウムもあります。

“こむこむ”では今春、子どもたちがおとうさん、おかあさんとだけではなく、開館時間も一部延長し、おじいちゃんやおばあちゃんと一緒の来館をすすめる予定とのこと。世代間交流を幅広く推進することにより、市民の方が避難生活や市外への自主避難が多い状況のなかで町内会などを通じたお知らせなどでコミュニケーションの広がりも期待されます。

急な壁でも登っていく子どもたちの元気な姿は、子ども自身だけではなくみんなにも元気を与えてくれて「ふくしまの絆」を守ってくれることになりそうです。

チャレンジウォール(クライミングウォール)の様子

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