少子化対策

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コラム:地域少子化対策強化交付金を活用した取組

我が国の危機的な少子化問題に対応するため、結婚・妊娠・出産・育児の「切れ目ない支援」を行うことを目的に、地域の実情に応じたニーズに対応する地域独自の先駆的な取組を行う地方公共団体を支援するため、平成25年度補正予算において地域少子化対策強化交付金が創設された。この交付金は、地域の実情に応じた結婚・妊娠・出産・育児の「切れ目ない支援」を行うため、以下の4点を盛り込んだ計画を策定し、事業を実施することとなっている。

  • <1>結婚・妊娠・出産・育児の切れ目ない支援を行うための仕組の構築
  • <2>結婚に向けた情報提供等
  • <3>妊娠・出産に関する情報提供
  • <4>結婚・妊娠・出産・育児をしやすい地域づくりに向けた環境整備

ほとんどの都道府県より応募があり、地域における少子化対策の取組への機運醸成が高まりつつあるところである。本稿では、交付金を活用した事業を紹介したい。

みえの少子化対策を考えるフューチャーセンター事業(三重県)

少子化対策の中長期的な課題について、県内のNPO、企業、学生、行政などの多様な参加者を募り、10年後、20年後の未来の三重県をイメージしながら、対話を通じて、課題の抽出や新たなアイディアを考える交流の場(フューチャーセンター)を創設する。

フューチャーセンターでは、「今の子どもたちが、将来どうしたら安心して結婚生活を送ることができるか。」、「これから就職しようとする若者が、将来どうしたら働きながらいきいきと子育てをすることができるか。」などの具体的なテーマを設定し、参加者が協力して、「結婚や妊娠、出産、子育てに希望が持てる三重県」に向けたシナリオを描き、多様な視点から課題・問題点を抽出し、解決に向けたアイディアを考える。

ここで出されたアイディアは、福祉・教育関係者や産業界などの代表者からなる少子化対策に関する県レベルの会議においてさらに議論を深め、県内の多様な主体による具体的な取組につなげていく。

フューチャーセンターの様子

地域の出会い応援団事業(香川県)

子どもの結婚問題について、30代後半から50代の独身者の親からの県への問い合わせも多く、心配している親は多い。

その一方で、親世代の出会いから結婚までのプロセスや考え方と現在のプロセスや考え方は異なっていることから、子どもの結婚への態度を理解できていない親が多い。

そこで、親世代を中心に、県民に広く、「結婚活動をしないと結婚できない時代」という現実もあることを知ってもらうためのシンポジウムを開催するとともに、親として出来ること、地域の一員としてできることを紹介する。あわせて、親世代にはネットが不得意な人も多いため、シンポジウムの内容を踏まえた親向けの結婚応援冊子を作成し、地域のコミュニティセンターや関係団体等を活用して配布することにより、子どもへのアドバイスの参考にしてもらうための事業を実施する。

妊娠・出産への理解を深めるための男性に対する知識の啓発事業(高知県)

高知県は、妊娠中の女性の就業率が全国に比べて高い、妻の妊娠期に夫が喫煙している割合が高い、といった現状がある。また、10代を含め、望まない妊娠の結果である人工妊娠中絶率が全国平均を上回り、思春期の性に関する相談を受ける「思春期相談センター」では、男子生徒からの相談が圧倒的に多いという現状がある。

こうしたことから、妊娠期の女性のパートナーに対して、妊婦の負担を軽減するための配慮と妊娠中からの父性意識等を啓発するリーフレットを作成するとともに、思春期の男子生徒に対し、性に関する正しい知識にとどまらず、不妊の知識や日常生活での留意点、母性保護等を啓発するハンドブックの作成、配布を行う。

前向き子育て指導者養成事業(宮城県)

震災以降の家庭環境や生活環境の変化により、子育て家庭の孤立化や心のケアを必要とする親子の増加が懸念されていることから、育児中の親に対する子育てサポートを早急に実施し、地域での子育て支援体制の強化を図る必要がある。

「子育て支援指導者養成セミナー」は、望ましい親子関係の形成に有効とされる母親どうしのカウンセリング手法(ピアカウンセリング)に着目し、その手法を指導することのできる人材(子育て支援指導者)を養成するものである。子育て支援指導者による地域におけるピアカウンセリングを継続的に実施することにより、地域の子育て環境の整備を促進する。

また、「前向き子育てプログラムファシリテーター養成セミナー」は、子育て中の親に対する支援・指導技術の向上を図るため、親支援のプログラムの知識と技術を持つ人材(前向き子育てプログラムファシリテーター)を育成するものである。前向き子育てプログラムファシリテーターによる的確な支援・指導を行うことにより、地域における親支援体制の強化を図る。

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