少子化対策

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2 総人口の減少と人口構造の変化

50年後の我が国の人口

それでは、今後、我が国の人口はどのように推移していくのだろうか。

国立社会保障・人口問題研究所では、国勢調査や人口動態統計を踏まえ、全国の将来の出生、死亡及び国際人口移動について一定の仮定を設け、これらに基づいて、我が国の将来の人口規模や人口構造の推移をおおむね5年ごとに推計している。最新の「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」(以下「平成24年将来推計人口」という。)では、将来の出生推移及び死亡推移について、それぞれ中位、高位、低位の3つの仮定を設けている4。したがって、3つの出生仮定と死亡仮定の組み合わせであるので、9通りの推計で構成されていることになるが、以下では、死亡については中位の仮定として、3つの推計(出生中位、高位、低位)を紹介する。

一般に将来推計人口として利用されている中位推計(出生中位・死亡中位)では、合計特殊出生率は、2010(平成22)年の実績値1.39から2014(平成26)年まで、概ね1.39で推移し、その後2024(平成36)年の1.33に至るまで緩やかに低下し、以後やや上昇して2030(平成42)年の1.34を経て、2060(平成72)年には1.35になると仮定している。このような仮定に基づいて試算すると、我が国の総人口は、2010年の1億2,806万人から長期の人口減少過程に入り、2030年の1億1,662万人を経て、2048(平成60)年には1億人を割って9,913万人となり、50年後の2060年には8,674万人になることが見込まれている。


4 出生推移の仮定については、1995年生まれの女性を参照コーホート(ある年齢層のかたまり)として、結婚及び出生指標に一定の仮定を設け、1960年生まれの年長のコーホートの実績値から参照コーホートの仮定値を経て、2010年生まれのコーホートまで徐々に変化し、以後は一定になるものと仮定している。1995年生まれの参照コーホートの結婚及び出生指標は、例えば、平均初婚年齢は、中位28.2歳、高位27.9歳、低位28.5歳、生涯未婚率は、中位20.1%、高位14.7%、低位26.2%、夫婦完結出生児数は、中位1.74人、高位1.91人、低位1.57人と設定している。

第1-1-1図 出生数及び合計特殊出生率の年次推移

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今回の平成24年将来推計人口の特徴としては、将来推計人口において最終的な出生率の前提が前回よりも改善したことが挙げられる(昭和44年将来推計人口以来初)。

また、高位推計(出生高位・死亡中位)によると、合計特殊出生率は、2010年実績値1.39から2020(平成32)年1.61まで上昇し、2060年には1.60へと推移する。総人口は、2054(平成66)年に1億人を割り、2060年には9,460万人になるものと推計されている。

一方、低位推計(出生低位・死亡中位)によると、合計特殊出生率は、2023(平成35)年に1.08台まで低下し、その後わずかに上昇を示して2060年には1.12へと推移する。総人口は、2044(平成56)年に1億人を割り、2060年には7,997万人になるものと推計されている。

人口構造の変化

平成24年将来推計人口をみると、人口減少ばかりでなく、我が国の人口構造そのものが大きく変化していく見通しであることがわかる。

第1-1-2図 我が国の総人口の推移(出生中位・高位・低位(死亡中位)推計)

年齢3区分別の人口規模及び全体に占める割合の推移について、中位推計結果をみると、まず年少人口(0~14歳)では、2010年の1,684万人から、2015(平成27)年に1,500万人台へと減少し、2046(平成58)年に1,000万人を割って、2060年には791万人の規模になる。総人口に占める割合は、2010年の13.1%から低下を続け、2025(平成37)年に11.0%となり、2060年には9.1%となる。

次に、生産年齢人口(15~64歳)については、2010年の8,173万人から減少し続け、2060年には4,418万人となる。総人口に占める割合は、2010年の63.8%から低下し続け、2017(平成29)年には60%を下回り、2060年には50.9%となる。

また、高齢者人口(65歳以上)については、2010年の2,948万人から、団塊世代が参入を始める2012(平成24)年に3,000万人を上回り、緩やかな増加を続けて、第2次ベビーブーム世代が高齢者人口に入った2042(平成54)年に3,878万人でピークを迎える。その後は減少に転じ、2060年には3,464万人となる。総人口に占める割合は、2010年の23.0%から上昇を続けて、2060年には39.9%に達する。高齢者人口自体は2042年をピークに減少し始めるが、年少人口と生産年齢人口の減少が続くため、高齢者人口割合は相対的に上昇し続けることとなる。

第1-1-3図 我が国の人口構造の推移と見通し

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都道府県別にみた合計特殊出生率

2012(平成24)年の全国の合計特殊出生率は1.41であるが、47都道府県別の状況をみると、これを上回るのは32県、下回るのは13都道府県であった。この中で合計特殊出生率が最も高いのは沖縄県(1.90)であり、以下、島根県(1.68)、宮崎県(1.67)、鹿児島県(1.64)の順となっている。最も低いのは、東京都(1.09)であり、以下、京都府(1.23)、北海道(1.26)、埼玉県(1.29)の順となっている。

2011年と2012年を比較すると、全国の合計特殊出生率は前年比0.02ポイントの上昇となっており29都道府県が上昇している。その上昇幅が特に大きかったのは、島根県(0.07ポイント)、宮城県、栃木県、富山県及び奈良県(0.05ポイント)であった。

第1-1-4図 都道府県別合計特殊出生率(2012年)

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コラム 日本の地域別将来推計人口

日本の総人口は長期にわたって減少が続き(注)、「日本の地域別将来推計人口(平成25(2013)年3月推計)」によると、2020~25年以降はすべての都道府県で人口が減少する。

(注)「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」(出生中位・死亡中位仮定)による。

表1 人口が減少する都道府県数

2010(平成22)年の国勢調査によると、全国の総人口に占める割合が最も大きかったのは東京都(10.3%)、ついで神奈川県(7.1%)、大阪府(6.9%)の順である。今回の推計によれば、全国の総人口に占める割合は、東京都や神奈川県では今後徐々に増大するが、大阪府では横ばいで推移し、2040(平成52)年には東京都(11.5%)、神奈川県(7.8%)、大阪府(6.9%)となる。この他、大都市圏に含まれる埼玉県、千葉県、愛知県、滋賀県などでは全国の総人口に占める割合が上昇を続ける。

表2 都道府県別人口の推移

0-14歳人口については、今後すべての都道府県で減少する。2040(平成52)年時点で、0-14歳人口の割合が最も大きいのは沖縄県(13.9%)、最も小さいのは秋田県(8.3%)である。

表3 都道府県別0-14歳人口の割合

また、市区町村別の将来推計人口(注)をみると、2040(平成52)年の総人口が2010(平成22)年よりも多くなる自治体は80(全自治体の4.8%)である。一方、2010(平成22)年より少なくなる自治体は1,603(同95.2%)で、うち0~2割減少するのが433(同25.7%)、2~4割減少が785(同46.6%)、4割以上の減少が385(同22.9%)となっている。

(注)対象となる自治体は2013年3月1日現在の1,683市区町村(776市、東京23区、715町、169村)であり、県全体について将来人口を推計した福島県内の市町村は含まない。

図4 平成52(2040)年における総人口の指数別市区町村数と割合(平成22(2010)年=100とした場合)

今回の推計によれば、2040(平成52)年時点で、2010(平成22)年より0-14歳人口が多い自治体は僅か9(全自治体の0.5%)である。全自治体の66.0%を占める1,110自治体で、2010(平成22)年に比べて0-14歳人口が4割以上減少する。

図5 平成52(2040)年における0-14歳人口の指数別市区町村数と割合(平成22(2010)年=100とした場合)

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