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少子化対策

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第2節 意欲を持って就業と自立に向かえるように

1 若者の自立した生活と就労に向けた支援に取り組む

1)非正規雇用対策の推進

非正規雇用の労働者の数は近年増加傾向にあり、2013(平成25)年において、非正規雇用の労働者数は約1,906万人、役員を除く雇用者に占める割合は約3分の1を超える状況である。非正規雇用の労働者は、正規雇用の労働者と比較して、

  • <1>雇用が不安定、
  • <2>賃金が低い、
  • <3>能力開発機会も乏しい、

等が問題となっている。

これらの問題への対応として、2013年度は、非正規雇用の労働者の雇用の安定や処遇の改善を図るため、正規雇用への転換、人材育成、処遇改善など、企業内でのキャリアアップを支援するための総合的な対策として、「有期・短時間・派遣労働者等安定雇用実現プロジェクト」を実施した。具体的には、正規雇用転換、人材育成、処遇改善など非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップを促進する事業主に対する包括的な助成措置としてキャリアアップ助成金を創設し、その活用の上で、配慮するよう努めることが望ましい事項をまとめた「有期契約労働者等のキャリアアップに関するガイドライン~キャリアアップ促進のための助成措置の円滑な活用に向けて~」の周知等をハローワークが中心となって推進している。

また、2013年6月に閣議決定された日本再興戦略を受けて、職務等に着目した「多様な正社員」モデルの普及・促進を図るため、成功事例の収集、周知・啓発を行うとともに、2013年9月より、「「多様な正社員」の普及・拡大のための有識者懇談会」を立ち上げ、労働条件の明示等、雇用管理上の留意点について、2014(平成26)年度中のできるだけ早期に取りまとめることとしている。

こうした取組を通じて、正規雇用化を進めるとともに、正規・非正規にかかわらず労働者が安心して生活ができる環境整備を推進することとしている。

さらに、派遣労働者、有期契約労働者、パートタイム労働者といった非正規雇用の態様ごとに以下のとおり必要な施策を講じている。

派遣労働者については、2012年4月に公布された改正労働者派遣法の国会審議における附帯決議等を踏まえ、2013年8月末より、労働政策審議会職業安定分科会労働力需給制度部会において、公労使の三者による検討が行われた。2014年1月に、労働政策審議会より、全ての労働者派遣事業を許可制とすることや派遣期間制限を見直すこと、派遣労働者の均衡待遇やキャリアアップの推進等を図ること等を内容とする建議が厚生労働大臣に対しなされた。これらを踏まえ、2014年3月に労働者派遣法の改正法案を第186回通常国会に提出した。

有期契約労働者については、雇用の安定と公正な待遇を確保するため、同一の使用者と有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合に、労働者の申込みにより期間の定めのない労働契約に転換させる仕組みの導入等を内容とする「労働契約法の一部を改正する法律」(平成24年法律第56号)が2013年4月に全面施行され、その周知・啓発に努めている。

パートタイム労働者については、多様な就業実態に応じた正社員との均等・均衡待遇の確保や、正社員への転換の推進等を内容とする「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」(平成5年法律第76号、以下「パートタイム労働法」という。)に基づき、事業主への相談・支援や、行政指導等を実施している。

また、平成19年のパートタイム労働法改正法附則に置かれた検討規定を踏まえ、2011(平成23)年9月から、今後のパートタイム労働対策の在り方について労働政策審議会雇用均等分科会で検討を行い、2012年6月に建議がなされた。この建議に基づき、パートタイム労働者の均等・均衡待遇の確保や納得性を高めるための措置等の更なる充実を内容とする「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律」(平成26年法律第27号)が、2014年4月16日に可決・成立し、同年4月23日に公布された。

2)若者の就労支援

24歳以下の若者の失業率は、2013年(平成25)年には6.9%(前年差1.2ポイント減)、25~34歳については5.3%(前年差0.2ポイント減)と、前年よりは回復したものの依然として厳しい状況である。また、フリーター数は、2013年平均で182万人(前年差2万人増)と推計されており、若年者の就職環境は依然として厳しい。

このため、2013年度に引き続き、2014(平成26)年度においても、フリーター等の正規雇用化の推進等の各種対策を積極的に推進することにより、我が国の将来を担う若者が安心・納得して働き、その意欲や能力を十分に発揮できる社会の実現を目指している。

(1)学校段階から職場定着に至るまでの総合的・継続的なキャリア形成支援策

ア.学校におけるキャリア教育・職業教育の充実の必要性

「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」(2011(平成23)年1月中央教育審議会答申)別ウインドウで開きますでは、若年者の完全失業率や非正規雇用率の高さなど「学校から社会・職業への移行」が円滑に行われていないこと、また、職業意識・職業観の未熟さ、進路意識・目的意識が希薄なまま進学する者の増加など「社会的・職業的自立」に向けて課題がみられる中、学校教育においてキャリア教育・職業教育を充実していくことが重要であるとして、次の3つの基本的方向性に沿った具体的な方策を提言している。

【基本的方向性】

  • 幼児期の教育から高等教育に至るまでの体系的なキャリア教育の推進
  • 実践的な職業教育の重視と職業教育の意義の再評価
  • 生涯学習の観点に立ったキャリア形成支援
    (生涯学習機会の充実、中途退学者などの支援)

これらの基本的方向性に基づき、文部科学省では、関係省庁等とも連携し、学校におけるキャリア教育・職業教育を推進している。

イ.初等中等教育段階におけるキャリア教育の推進

子どもたちが、社会の一員としての役割を果たすとともに、それぞれの個性、持ち味を最大限発揮しながら、自立して生きていくことができるよう、後期中等教育修了までに、生涯にわたる多様なキャリア形成に共通して必要な能力や態度を培うキャリア教育の推進が求められている。

文部科学省では、上述の中央教育審議会答申を受けて、教員向けの手引き等の配布や研修用動画の配信、高校教員向け講演やワークショップの各地での開催等により、学校におけるキャリア教育実践のより一層の促進を図っている。また、企業等の出前授業や、職場体験活動・インターンシップの受入れ先の開拓等を行う地域組織の設置を促進したり、「学校が望む支援」と「地域・社会や産業界等が提供できる支援」を書き込めるサイトを運営したりするなど、学校と地域・社会や産業界等との円滑な連携に向けた取組を行っている。

経済産業省では、2008(平成20)年度から2010(平成22)年度にかけてキャリア教育をコーディネートする人材を育成する「キャリア教育民間コーディネーター育成・評価システム開発事業」を実施し、2010年度には「キャリア教育コーディネーターネットワーク協議会」が設立され、同協議会がコーディネーターの育成・研修事業や認定等を行っている。

さらに、学校と社会との連携によるキャリア教育の意義の普及・啓発、及びその推進に資することを目的として、2011年度より文部科学省、厚生労働省、経済産業省合同でキャリア教育推進連携シンポジウムを毎年開催している。本シンポジウムにおいて、キャリア教育の充実・発展に尽力し、顕著な功績が認められる学校に対し文部科学大臣表彰、先進的な教育支援活動を行う企業・経済団体に対し経済産業大臣表彰を行い、同時に、学校、地域の産業界、自治体等の関係者が連携・協働してキャリア教育を行う取組を文部科学省、経済産業省の両省で表彰する「キャリア教育推進連携表彰」を行っている。

ウ.高等教育段階におけるキャリア教育の推進

若年者雇用が社会的問題となる中で、高い職業意識・能力を有する若者を育成することがますます重要な課題となっている。

経済産業省では、職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力を、「社会人基礎力」(「前に踏み出す力」、「考え抜く力」及び「チームで働く力」)として整理し、大学教育を通した育成や評価の取組の普及を図っている。第一に、全国のモデル大学におけるゼミ・研究室等の教育活動を通して体系的な社会人基礎力の育成・評価を実施するプログラムの開発や、ノウハウブック「社会人基礎力育成の手引き」の制作を行った。また、2009(平成21)年度から大学におけるゼミや研究室等の取組を通した「社会人基礎力」の育成事例を、学生自身によるプレゼンテーションによって発表し、各取組の中で社会人基礎力等がどれくらい向上したかを評価する「社会人基礎力育成グランプリ」(2013年度で7回目)を開催している。2013年度は44校(49チーム)が参加し、全国6都市で予選大会を開催している。さらに、2013年度は、更なる社会人基礎力の育成・普及に向けて、大学教職員や企業人事担当者等を対象に、社会人基礎力の教育手法等の優良事例の共有等を行うため、「産業界ニーズに対応した人材育成に関する研修会」(全国7か所で実施)や「社会人基礎力を育成する授業30選」を実施した。また、地域における起業や中堅中小企業の中核的な人材の育成に教育的な効果が高い長期インターンシップを推進するため、受け入れ企業促進や産学をつなぐ専門人材の育成・確保等、環境整備に取り組んでいる。こうした「社会人基礎力」育成のための取組や長期インターンシップの推進を通じて、地域の産学がお互いに協働する教育が浸透し始めている。

文部科学省では、学生の資質能力に対する社会からの要請や、学生の多様化に伴う卒業後の職業生活等への移行支援の必要性等が高まっていることから、大学等が教育課程の内外を通じて社会的・職業的自立に関する指導等に取り組む体制を整えるため、大学設置基準等を改正した(公布:2010年2月25日、施行:2011年4月1日)。これにより、2011年度から、全ての大学と短期大学において、当該大学及び学部等の教育上の目的に応じ、学生が卒業後自らの資質を向上させ、社会的及び職業的自立を図るために必要な能力を培うよう取り組むこととなっている。また、2011年度に学部段階においてキャリア教育を実施している大学数は701大学(95.1%)となっている。

厚生労働省では、キャリア形成支援の専門家であるキャリア・コンサルタントがキャリア教育の一翼を担えるよう、2010年度よりキャリア教育の企画・運用手法等に係る講習事業を実施しており、2012年度からは大学等のキャリア教育を対象に実施しているところである。

(2)新卒者・既卒者の就職支援

厚生労働省では、新卒者・既卒者の就職支援のため、全国の新卒応援ハローワーク等において、ジョブサポーターによるきめ細かな就職支援を実施するとともに、大学等との連携による学校への出張相談などを行っている。

また、中小企業とのマッチングを推進するため、若者の採用・育成に積極的な「若者応援企業」の周知や面接会の開催等を行っているほか、卒業後3年以内の既卒者の就職を促進するため、雇用対策法(昭和41年法律第132号、最終改正:平成23年法律第26号)に基づく「青少年雇用機会確保指針」の周知を進めている。

さらに、2014年度からは、就職後の職場定着支援等の相談窓口を設置し、就職活動から職場で活躍するまでの総合的なサポートを実施する。

経済産業省では、新卒者等の若年者の未就職者に対し、中小企業・小規模事業者の事業現場で働く上で必要な技能・技術・ノウハウを習得する機会を提供するため、中小企業・小規模事業者が実施する職場実習(インターンシップ)を支援する「新卒者就職応援プロジェクト」を2009年度より延べ1万5000人規模で実施し、2011年度より、被災地を中心に1000人規模で追加的に実施した。さらに、2012年度より、全国規模に拡充して実施している。

また、優秀な人材の確保のため、中小企業・小規模事業者と学生との顔が見える関係作りから新卒者等の採用・定着までを一貫して支援する「地域中小企業の人材確保・定着支援事業」を、2011年度より実施し、2012年度より、全国的に大規模に展開している。

(3)就職経路の複線化に対応した多様な就職システムの整備

ア.フリーター等の就労支援の推進

フリーター等の正規雇用化の推進として、次の各種施策等を最大限効果的かつ効率的に実施している。

(ア)ハローワークにおけるフリーター等の正規雇用化支援

全国のハローワークにおいて、フリーター等に対し、支援対象者一人ひとりの課題に応じて、トライアル雇用奨励金の活用等正規雇用化に向け、一貫したきめ細かな支援を実施している。2012年度からは、特にフリーターの多い地域には、支援拠点として東京、大阪、愛知にわかものハローワーク(2013年4月1日現在、全国3カ所)を設置し、正規雇用化の支援を強化している。2014年度からは、わかものハローワークを28カ所に増設するとともに、在職者向けの相談等を実施し、支援を強化する。

(イ)ジョブ・カード制度の推進

ジョブ・カード制度は、

  • <1>一定の知識等を有するキャリア・コンサルタントによるジョブ・カードを活用したキャリア・コンサルティングの実施
  • <2>企業における実習と教育訓練機関等における座学とを組み合わせた訓練を含む実践的な職業訓練(職業能力形成プログラム)の受講機会の提供
  • <3>ジョブ・カードを活用したキャリア・コンサルティングにより整理された職務経歴等のほか訓練修了後の職業能力評価の情報をとりまとめた「ジョブ・カード」の就職活動等における活用

を促進することにより、求職者と求人企業とのマッチングや実践的な職業能力の習得を促進し、安定的な雇用への移行等を促進することを目的とした制度である。

本制度の企業実習と座学を組み合わせた職業訓練には、企業が訓練生と労働契約を結んで行われる雇用型訓練と、民間教育訓練機関等への委託により行われる委託型訓練がある。訓練生は、雇用型訓練では訓練実施企業から賃金を得ることができ、委託型訓練では雇用保険を受給できる場合には雇用保険の受給を受けられるなど、訓練を受けやすくする仕組みとなっている。また、公共職業訓練や求職者支援制度における一部の職業訓練においてもジョブ・カードを活用したキャリア・コンサルティングや能力評価が実施されている。さらに、2011年度には、中小企業の事業主が学生の選考に当たり履歴書のみを用いた選考と比べて学生の人柄や適性、能力等を知る上でより詳しく有益な情報を得ることができる資料となるとともに、在学中の学生のキャリア形成支援にも有効なツールである学生用ジョブ・カードを新たに開発し、2012年度より本格的な普及促進を図っている。

これまでの累計で、ジョブ・カード取得者数は約85.8万人(2013年3月末)となっている。

「新成長戦略」(2010年6月18日閣議決定)の中でも、2020(平成32)年までの目標として、「ジョブ・カード取得者300万人」が盛り込まれており、一層の普及・促進をしていくこととしている。

イ.就労が困難な若者に対する職業的自立支援の推進

様々な要因により働くことに悩みを抱えている若者の職業的自立を支援するため、2006(平成18)年度から、地方自治体との協働により地域の若者支援機関から成るネットワークを構築するとともに、その拠点となる地域若者サポートステーションを設置(2013年度:160か所)し、若者の置かれた状況に応じた専門的な相談やネットワークを活用した誘導など、多様な就労支援メニューを提供している。

(4)若年者に対する技能啓発の推進

公共職業能力開発施設、認定職業訓練施設及び工業高校等において技能を習得中の20歳以下の若者に対して技能レベルを競い合う場を提供し、若者に目標を明確化し技能を向上させるとともに、若年技能者の裾野の拡大を目的として、若年者ものづくり競技大会を実施している。

また、工業高校や職業訓練校等で技能を学ぶ学生や訓練生等を対象として、若年技能者の人材育成を目的として3級技能検定を実施しているが、公共職業訓練及び認定職業訓練の訓練時間の制限を廃止するなど受検資格緩和を行い、さらなる受検機会の拡大を図るなど、若年労働者の技能離れの防止や技能労働者の定着化に努めている。

(5)若年者のためのワンストップサービスセンター(通称ジョブカフェ)の整備

都道府県が設置する「若年者のためのワンストップサービスセンター(通称ジョブカフェ)」において、各都道府県が工夫をこらして若者に対するカウンセリング・情報提供等の一連の就職支援サービスを提供している。

全国46都道府県(113か所)(2013年4月現在)にジョブカフェが設置されており、うち40都道府県において、都道府県からの要望に応じてハローワークを併設している。

3)子ども・若者育成支援推進法に基づく支援

2010(平成22)年4月に施行された子ども・若者育成支援推進法(平成21年法律第71号)においては、ニートやひきこもり、不登校等の社会生活を営む上での困難を有する子ども・若者に対し、教育、福祉、保健、医療、矯正、更生保護、雇用等様々な機関がネットワークを形成し、それぞれの専門性を生かして若者の就業と自立に向けた支援を行っていくため、地方公共団体に「子ども・若者支援地域協議会」を置くよう努めるものとされている。また、社会生活を円滑に営むことができるようにするために、子ども・若者の住居その他の適切な場所において、必要な相談、助言又は指導を行うことが必要とされている。

このため、内閣府では子ども・若者支援地域協議会の設置促進を図る、「子ども・若者支援地域協議会体制整備事業」(2013(平成25)年度:16地域)を実施している。

また、困難を有する子ども・若者に対する支援に携わる人材養成を図るため、訪問支援(アウトリーチ)研修を始めとする各種研修を実施している。

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