少子化対策

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2 学びや体験を通じ豊かな人間性を育成する

1)地域ぐるみで子どもの教育に取り組む環境の整備

学校、家庭及び地域住民等がそれぞれの役割と責任を自覚しつつ、未来を担う子どもたちを健やかに見守り育むことにより、地域や家庭の教育力の向上を図るため、学校支援地域本部や放課後子供教室、家庭教育支援など、地域住民の参画による教育支援の取組を全国で推進している。

(1)学校支援地域本部

地域住民がボランティアとして学校の教育活動を支援し、地域全体で子どもを育てる体制づくりを行う学校支援地域本部を2008(平成20)年度より実施しており、学校や地域の実情に応じ、地域住民による学校支援のための様々な活動が行われている(2013(平成25)年度実施か所数:3,527本部)。

(2)地域の豊かな社会資源を活用した土曜日の教育活動の推進

2014(平成26)年度より土曜日のすべての子どもたちの土曜日の教育活動の充実のため、地域の多様な経験や技能を持つ人材・企業等の協力により、土曜日に体系的・継続的な教育プログラムを企画・実施する取組を支援し、教育支援体制等の構築を図っている。

(3)放課後子供教室

放課後や週末等に、小学校の余裕教室等を活用して、子どもたちの安全・安心な活動拠点(居場所)を設け、地域の多様な方々の参画を得て、学習活動やスポーツ・文化芸術活動等の体験活動、地域住民との交流活動等の機会を提供する放課後子供教室を実施している(2013年度実施か所数:10,376か所)。

(4)家庭教育支援

身近な地域において、全ての親が家庭教育に関する学習や相談ができる体制が整うよう、家庭教育支援チームの組織化等による相談対応、保護者への学習機会や親子参加行事の企画・提供などの家庭教育を支援する活動を実施している(2013年度実施か所数:3,166か所)。

また、地域住民、学校、行政、NPO、企業等の協働による社会全体での家庭教育支援の活性化を図るため、効果的な取組事例等を活用した全国的な研究協議を行っている。2013年度においては、東京都と福岡県北九州市において研究協議会を開催し、全国的な啓発を行った。

さらに、家庭教育の基盤となる、食事や睡眠などを始めとする子どもの基本的な生活習慣の定着を図るため、「早寝早起き朝ごはん」国民運動を推進している。

なお、2013年度は、地域人材を活用した「家庭教育支援チーム」による支援を更に普及し、より効果的な取組を促進するため、「家庭教育支援チームの在り方に関する検討委員会」を開催し、「審議の整理」をとりまとめた。今後は「審議の整理」の提言を踏まえた家庭教育支援を推進することとしている。

独立行政法人国立女性教育会館においては、「女性情報ポータル“Winet”(ウィネット)」別ウインドウで開きますにおいて、育児・子育て支援に関する情報を提供している。

2)消費者教育等の推進

消費者が被害に遭わないようにし、自らの利益の擁護及び増進のため自主的かつ合理的に行動できる存在となるため、あるいは自らの消費生活に関する行動が現在及び将来の世代にわたって内外の社会情勢及び地球環境に影響を及ぼし得るものであることを自覚して、公正かつ持続可能な社会の形成に積極的に参画し、その発展に寄与する存在となるためには、消費者教育(消費者の自立を支援するために行われる消費生活に関する教育)が重要である。

そのような消費者教育を総合的かつ一体的に推進するために、2012(平成24)年12月に「消費者教育の推進に関する法律」(平成24年法律第61号)が施行され、消費者庁に審議会として消費者教育推進会議を置いた(同法第19条)。また、同法に基づき2013(平成25)年6月28日に「消費者教育の推進に関する基本的な方針」(基本方針)が閣議決定された(同法第9条)。現在、同基本方針の「今後検討すべき課題」を消費者教育推進会議に置かれた3つの小委員会(消費者市民育成小委員会、情報利用促進小委員会、地域連携推進小委員会)で検討し、2015(平成27)年2月に取りまとめることとしており、更に消費者教育の推進を図る。

また、消費者教育ポータルサイトにより、幼児期・小学生期・中学生期・高校生期・成人期(特に若者・成人一般・特に高齢者)というライフステージごと、消費者市民社会の構築、商品等の安全、生活の管理と契約、情報とメディアという領域ごとに、消費者教育用教材や取組事例を提供する等を行っている。

さらに、学校教育においては、2008(平成20)年3月に小・中学校、2009(平成21)年3月に高等学校の学習指導要領を改訂し、例えば、中学校の技術・家庭科において、消費者の基本的な権利と責任について指導することとするなど、消費者教育に関する内容の充実を図った。社会教育においては、2010(平成22)年度に策定した「大学等及び社会教育における消費者教育の指針」の周知や、多様な主体が消費者教育を推進する上での課題についての意見交換等を行う「消費者教育フェスタ」の開催等により、消費者教育の推進を図った。

今後も、消費者教育の推進に関する法律や消費者基本計画(2010年3月30日閣議決定)、新学習指導要領などを踏まえ、学校・家庭・地域における消費者教育を推進することとしている。

3)地域や学校における体験活動

少子化の進展、家庭や地域社会の教育力の低下などの様々な問題が指摘される中、特に、子どもたちの精神的な自立の遅れや社会性の不足が顕著になっていることから、次世代を担う子どもたちが、規範意識や社会性、他人を思いやる心などを身に付け、豊かな人間性を育むよう、発達の段階などに応じた様々な体験活動の機会を充実させることが求められている。

このため、2001(平成13)年7月には、「社会教育法」(昭和24年法律第207号)、2006(平成18)年6月には「学校教育法」(昭和22年法律第26号)を改正し、青少年に対しボランティア活動など社会奉仕体験活動、自然体験活動、その他の体験活動の充実を図ることが明確化されている。

(1)地域における体験活動の推進

放課後や週末等に小学校の余裕教室等を活用して、子どもたちの安全・安心な活動拠点(居場所)を設け、地域の多様な方々の参画を得て、学習活動やスポーツ・文化芸術活動等の体験活動、地域住民との交流活動等の機会を提供する放課後子供教室を実施している。

また、次代を担う青少年の育成を図るため、家庭や企業などへ体験活動に対する理解を求めていくための普及啓発を推進するとともに、青少年の体験活動の評価・顕彰制度の創設や体験活動を推進する企業の表彰に取り組んでいる。加えて、防災教育の観点に立った青少年の体験活動を推進している。

さらに、独立行政法人国立青少年教育振興機構において、全国28か所にある国立青少年教育施設における青少年の体験活動の機会と場の提供や指導者の養成、民間団体が実施する体験活動等に対する「子どもゆめ基金」事業による助成などを通して、青少年の体験活動を推進している。

(2)学校における体験活動の推進

いじめの未然防止を図るため、学校教育において児童生徒の健全育成を目的として、様々な創意工夫のある農山漁村等における体験活動が行われており、それらの取組を支援する。

4)文化・芸術活動

子どもたちが本物の実演芸術や伝統文化に触れ、日頃味わえない感動や刺激を直接体験することにより、豊かな感性と創造性を育むとともに、我が国の文化を継承、発展させる環境の充実を図るため、子どもたちが、小学校・中学校等において、文化芸術団体や芸術家による実演芸術公演を鑑賞し、ワークショップ等を体験することを通じて、子どもたちの豊かな感性や発想力を育む取組を推進している。その他、全国高等学校総合文化祭を、2013(平成25)年度は7月に長崎県で開催した。

5)自然とのふれあいの場

優れた自然の風景地である国立公園等において、子どもたちに自然や環境の大切さを学んでもらえるよう、自然保護官(レンジャー)やパークボランティアの指導・協力の下、自然の中でのマナーの習得、自然環境の再生保全活動などを行う機会を提供している。

また、「インターネット自然研究所」や「自然大好きクラブ」などのウェブサイトにより、様々な自然とのふれあいの場やイベント、自然体験活動プログラム等に関する情報を幅広く提供している。

6)農林水産業の体験や、都市と農山漁村との交流体験

学ぶ意欲や自立心、思いやりの心、規範意識などを育み、力強い子どもの成長を支える教育活動として、総務省、文部科学省、農林水産省が連携し、小学生が農山漁村において宿泊体験活動を行うとともに、自然体験や農林漁業体験等を行う「子ども農山漁村交流プロジェクト」を推進している。

また、国有林野では、優れた自然景観を有し、森林浴や自然観察、野外スポーツ等に適した森林を「レクリエーションの森」として設定し、広く国民へ提供するなどの取組を行っている。

田植え体験をする生徒(群馬県みなかみ市)

また、青少年の農山漁村等における自然体験活動を推進するため、青少年が農林水産業体験や自然体験などを通して社会性や主体性を育む交流体験活動等の事業を支援している。

7)子どもの遊び場の確保(公園、水辺、森林)

子どもが身近な自然に安心してふれあうことができ、安全で自由に遊べる場所を地域に確保することは、子どもの健全な育成のために重要である。

子どもの遊び場としての役割が求められる都市公園については、各種運動施設や遊戯施設等を有し、手軽にスポーツやレクリエーションを楽しむことができる公園などの整備を推進している。

また、都市部にある下水処理場の上部空間や雨水排水路、雨水調整池などを活用した水辺空間の整備を進めるとともに、下水再生水を都市部のせせらぎ水路の水源として送水する等の取組により、都市内において子どもたちが水とふれあう場の整備を行っている。

河川空間については、身近な水辺等における環境学習・自然体験活動を推進するため市民団体や教育関係者、河川管理者等が一体となった取組体制の整備とともに、水辺での活動に必要な機材(ライフジャケット等)の貸出しや学習プログラムの紹介など、水辺での活動を総合的に支援する仕組みを構築し、必要に応じ、水辺に近づきやすい河岸整備等(水辺の楽校プロジェクト:2012(平成24)年度末281か所登録)をはじめとする「『子どもの水辺』再発見プロジェクト」(2012年度末295か所登録)を実施している。

また、国有林野においては、「レクリエーションの森」を設定(2013(平成25)年4月1日現在、1,083か所)し、広く国民に提供している。

保全・再生・創出した藻場・干潟等を、市民団体、NPOなどが行う自然体験・環境教育の活動場として活用し、市民による良好な港湾環境の利活用の促進、自然環境の大切さを学ぶ機会の充実を図るため、海辺の自然学校を開催している。

下水再生水を活用したせせらぎ空間整備(福岡県北九州市洞海ビオパーク)

「子どもの水辺」再発見プロジェクト(広島県 江の川)

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