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少子化対策

第2部 少子化社会対策の具体的実施状況

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第2章 きめ細かな少子化対策の推進

第1節 結婚、妊娠・出産、子育ての各段階に応じ、一人一人を支援する。

<1>結婚

(ライフデザイン構築のための情報提供等)
ライフデザイン構築のための支援

結婚、妊娠・出産、子育て、仕事を含めた将来のライフデザインを希望どおり描く前提となる知識・情報を適切な時期に知ることが重要である。情報提供の一環として、地方公共団体の結婚・妊娠・出産・育児支援の取組の事例集作成、妊娠・出産に関する医学的・科学的に信頼できる情報の関連リンク集の作成等を行った。

(結婚や子育てに関する情報発信の充実)
「家族の日」「家族の週間」等を通じた理解促進

社会全体における理解と広がりをもった取組を促進するため、「家族の日」、「家族の週間」を中心として、啓発事業を実施し、生命を次代に伝え育んでいくことや、子育てを支える家族・地域の大切さの再認識を図っている。

家族形成に関する調査・研究等

2014(平成26)年度において、内閣府は、「結婚・家族形成に関する意識調査」を行った。調査の結果について、ホームページ等を通じて公表することにより、広く国民への普及啓発を図るとともに、情報提供することにより、少子化対策に取り組む地方自治体や関係団体等を支援している。

<2>妊娠・出産

(妊娠から子育てまでの切れ目のない支援体制の構築)
「子育て世代包括支援センター」の整備

妊産婦等の支援ニーズに応じ、必要な支援につなぐ母子保健コーディネーターの配置、産後ケア事業、妊産婦の孤立感の解消を図るために相談支援を行う産前・産後サポート事業といった各地域の特性に応じた妊娠から出産、子育て期までの切れ目ない支援を行うための妊娠・出産支援モデル事業を29市町村で実施した。

さらに、2014(平成26)年度補正予算により、妊娠期から子育て期にわたるまでの様々なニーズに対しての総合的相談支援を提供するワンストップ拠点(子育て世代包括支援センター)の整備を行うとともに、退院直後の母子への心身のケア等を行う産後ケア事業など、地域の特性に応じた妊娠期から子育て期にわたるまでの切れ目ない支援を行うための事業を実施した。

乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)等の実施

乳児がいる全ての家庭を訪問し、子育て支援に関する情報提供や養育環境等の把握、育児に関する不安や悩みの相談等の援助を行う「乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)」や、養育支援が特に必要な家庭を訪問し養育に関する相談、指導、助言等により養育能力を向上させるための支援を行う「養育支援訪問事業」を推進している。

(マタニティハラスメントの防止等)
指針の周知徹底及び企業の指導

男女雇用機会均等法及び育児・介護休業法で禁止されている「妊娠・出産等を理由とする不利益取扱い」に該当する具体的な内容を示した「労働者に対する性別を理由とする差別の禁止等に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するための指針」の周知に加え、企業に対する指導の強化・徹底を行ったほか、2014(平成26)年10月23日の最高裁判決を踏まえ、妊娠・出産等を理由とする不利益取扱いについての法解釈を明確化する通知を発出した。

女性労働者の妊娠中及び出産後の母性健康管理の推進

企業や働く女性に対して母性健康管理に関する情報を提供する支援サイト「妊娠・出産をサポートする女性にやさしい職場づくりナビ」により、制度の周知を図っている。

(妊娠・出産に関する経済的負担の軽減と相談支援の充実)
妊婦健診や出産・産前産後休業期間中に係る経済的負担の軽減

妊婦に対する健康検査については、2008(平成20)年度第2次補正予算や2010(平成22)年度補正予算において、妊婦健診を必要な回数(14回程度)受けられるよう支援の拡充を図り、2012(平成24)年度まで妊婦健康診査臨時特例交付金により、都道府県の基金事業を通じて支援した。また、2013(平成25)年度以降、基金事業が一般財源化され、地方財政措置が講じられている。

産科医療補償制度の整備

安心して産科医療が受けられる環境整備の一環として、2009(平成21)年1月から、産科医療補償制度が開始されている。

相談支援体制の整備(妊娠・出産、人工妊娠中絶等)

妊娠や出産、人工妊娠中絶等の悩みを抱える方に対して、訪問指導等の母子保健事業を活用した相談支援のほか、「女性健康支援センター」等において、相談援助を行っている(女性健康支援センター:2014(平成26)年度56自治体)。

(周産期医療の確保・充実等)
出産環境の確保

安心して子供を生み育てることができるよう、特定の地域や診療科での勤務を条件とする「地域枠」を活用した医学部入学定員の増加や地域医療支援センターによる医師不足病院への医師確保支援等を通じて産科医の確保を図っている。

助産師の活用

助産師を活用し、地域において安心安全な出産ができる体制を確保するため、2014(平成26)年度は、就業助産師の偏在解消、助産実践能力の強化、助産学生等の実習施設確保を図る目的で、助産師出向支援導入事業及びそのガイドラインの普及活動への補助や支援を実施している。

周産期医療体制の整備・救急搬送受入体制の確保
1)周産期医療体制の充実

リスクの高い妊産婦や新生児などに高度な医療が適切に提供されるよう、周産期医療の中核となる総合周産期母子医療センター及び地域周産期母子医療センターを整備し、地域の分娩施設等との連携の確保等により、周産期医療体制の充実を図っている。

2)周産期救急搬送受入体制の確保

周産期救急医療については、総合周産期母子医療センターや地域周産期母子医療センターの整備等を進めてきたところであり、妊産婦死亡率や新生児死亡率の改善が図られてきた。

(不妊治療等への支援)
不妊専門相談センターの整備

地域において中核的な役割を担う保健医療施設などにおいて、専門医等が、不妊や不育症に関する医学的な相談や心の悩みの相談等を行う「不妊専門相談センター事業」を実施している(2014(平成26)年度:62自治体)。

不妊治療に係る経済的負担の軽減等

体外受精及び顕微授精は経済的な負担が大きいことから、2004(平成16)年度から、配偶者間のこれらの不妊治療に要する費用の一部を助成し、経済的負担の軽減を図っている。

また、2013(平成25)年度は、助成事業等の今後のあり方について検討会を開催して検討を進め、同年8月に報告書が取りまとめられた。報告書では、<1>妊娠等に関する正確な知識の普及啓発や相談事業、<2>助成事業における医療機関の要件や対象者の範囲などについて、見直しの方向性が示されたことを踏まえ、2014(平成26)年度以降、必要な見直しを行っている。

(健康な体づくり、母子感染予防対策)
母子保健・母子感染予防対策の推進

思春期の女性や妊産婦の健康等に関する指標及び目標を定めた、21世紀における母子保健分野での国民運動計画である「健やか親子21」を計画的に推進し、母子保健サービスの一層の充実を図っている。

<3>子育て

(子育ての経済的負担の緩和・教育費負担の軽減)
児童手当の支給

子育て世帯に対する現金給付については、2012(平成24)年4月から新しい児童手当制度による児童手当が支給されており、児童を養育している者に児童1人につき月額1万円もしくは1万5千円、所得制限額以上の者に対し、特例給付として児童1人につき月額5千円を支給している。

幼児教育の無償化の段階的実施

幼稚園については、幼稚園に通う園児の保護者に対する経済的負担の軽減や、公私立幼稚園間における保護者負担の較差の是正を図ることを目的として、入園料や保育料を減免する「就園奨励事業」を実施している地方公共団体に対して、文部科学省がその所要経費の一部を補助している。2014(平成26)年度は、幼稚園と保育所の負担の平準化を図る観点から、保育所と同様に、生活保護世帯の保育料を無償化するとともに、第2子の保護者負担を半額とした上で所得制限を撤廃し、第3子以降の保護者負担無償化についても、所得制限を撤廃している。

高校生等への修学支援

いわゆる高校授業料無償化制度については、2014(平成26)年度から、低所得世帯の生徒への支援や公私間の教育費格差の是正に充てる財源を捻出するため、受給資格要件として、所得制限を設ける制度に改正した。

捻出された財源は、低所得者支援と公私間格差の是正のための施策等に充てることとしており、具体的には、まず、私立学校等の就学支援金の加算の拡充を行った。また、授業料以外の教育費に関して、低所得世帯の生徒に対する支援として、返済不要の「高校生等奨学給付金(奨学のための給付金)」という新たな補助事業を創設した。加えて、高校未設置の離島の高校生に対する「離島高校生修学支援事業」を拡充した。

高等教育段階における教育費負担軽減策の充実等

意欲と能力のある学生等が、経済的理由により進学等を断念することがないよう安心できる環境を整備するため、日本学生支援機構が実施する大学等奨学金事業について、充実に努めている。

2014(平成26)年度予算においては、無利子奨学金の新規貸与者を1万2千人増員するとともに、日本人学生の海外留学のための奨学金制度の充実、経済困難を理由とする返還期限猶予制度の制限年数の5年から10年への延長、延滞金賦課率の10%から5%への引下げなど、真に困窮している奨学金返還者に対する救済措置を充実するなど、奨学金制度の改善充実を図ることとしている。

(多様な主体による子や孫育てに係る支援)
祖父母等による支援

都市再生機構賃貸住宅においては、子育て世帯や子育て世帯との近居を希望する支援世帯に対して、新築賃貸住宅の募集(抽選)時の当選倍率の優遇や、既存賃貸住宅の募集(先着順)時に新たに入居する世帯の家賃を一定期間、割り引く近居促進制度を実施している。

商店街の空き店舗、小中学校の余裕教室、幼稚園等の活用による地域の子育ての拠点づくり
1)商店街の空き店舗の活用

商店街の活性化は、地域経済の活性化、地域コミュニティの形成にとって重要な要素であることから、空き店舗等を活用し、地域における子育て支援や親子交流等の機能を担う場の設置を促進することにより、商店街の活性化を図っている例がみられる。

2)小中学校の余裕教室や幼稚園の活用

国庫補助を受けて整備された公立学校施設を転用する際の財産処分手続の大幅な弾力化や、活用事例を紹介したパンフレット作成により、余裕教室の有効活用を促している。

(子供が健康で、安全かつ安心に育つ環境整備)
〈子育てしやすい住宅の整備〉
融資、税制を通じた住宅の取得等の支援

住宅金融支援機構における証券化支援事業のフラット35Sにより、耐久性・可変性等に優れた住宅に係る金利引下げを行っている。また、住宅ローン減税等の税制措置を講じている。

良質なファミリー向け賃貸住宅の供給促進

子育て世帯等を対象とする公的賃貸住宅の的確な供給や民間賃貸住宅への円滑な入居の支援等の各種施策を一体的に推進し、良質なファミリー向け賃貸住宅の供給を促進している。

公的賃貸住宅ストックの有効活用等による居住の安定の確保

公営住宅においては、子育て世帯等について、入居者の選考に際し事業主体の判断により優先入居の取り扱い及び入居収入基準の緩和を行っている。

公的賃貸住宅と子育て支援施設との一体的整備等の推進

大規模な公営住宅の建替えに際して社会福祉施設等を原則として併設することを求めるとともに、公的賃貸住宅と子育て支援施設等を一体的に整備する事業や子育て世帯等の居住の安定確保に資する先導的な取組に対し、国が直接支援を行っている。

街なか居住等の推進

都心における職住近接により子育て世帯を支援するため、都市部や中心市街地における住宅供給を誘導・促進している。

〈小児医療の充実〉
小児医療の充実

小児医療については、近年の累次の診療報酬改定において重点的な評価が行われているところであり、2014(平成26)年度診療報酬改定においても、例えば、先天奇形等を有する新生児について、新生児特定集中治療室管理料等の算定日数上限を延長するなどの措置を講じたところである。

小児慢性特定疾病対策等の充実

2015(平成27)年1月より、児童福祉法の一部を改正する法律(平成26年法律第47号)が施行され、小児慢性特定疾病にかかっている児童等について、健全育成の観点から、患児家庭の医療費の負担軽減を図るため、その医療費の自己負担の一部を助成する事業を開始した。

予防接種の推進

2013(平成25)年3月の「予防接種法」(昭和23年法律第68号)改正では、新たにHib感染症、小児の肺炎球菌感染症、ヒトパピローマウイルス感染症の三ワクチンが定期接種に位置付けられた。また、予防接種に関する基本的な計画の策定、副反応報告制度の定化、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会の設置等の取組が進んだ。

こころの健康づくり

様々な子供の心の問題、被虐待児の心のケアや発達障害に対応するため、都道府県域における拠点病院を中核とし、各医療機関や保健福祉機関等と連携した支援体制の構築を図るための事業を2008(平成20)年度より3か年のモデル事業として実施してきたところであり、2011(平成23)年度以降においては、本モデル事業の成果を踏まえ、「子どもの心の診療ネットワーク事業」として事業の本格実施を行っている。

〈子供の健やかな育ち〉
学校の教育環境の整備等

学習指導要領では、子供たちに知・徳・体のバランスのとれた「生きる力」を育むことをねらいとして、授業時数の増加や指導内容の改善を図っており、2011(平成23)年4月から小学校等、2012(平成24)年4月から中学校等において全面実施、高等学校等においては2013(平成25)年度入学生から年次進行で実施されている。

また、学校の教育環境の根幹である教職員配置については、2011年度及び2012年度に、公立小学校1・2年生の35人以下学級に必要な教職員定数の増を図った。2014(平成26)年度においては、少子化等に伴い教職員定数が減少する一方で、小学校英語の教科化や、特別支援教育の充実のために必要な教職員定数703人の増を図ったほか、補充学習など学力向上等のため、約8,000人の学校サポーターを活用する補習等のための指導員等派遣事業を2013年度に引き続き実施している。

地域ぐるみで子供の教育に取り組む環境の整備

学校、家庭及び地域住民等がそれぞれの役割と責任を自覚しつつ、未来を担う子供たちを健やかに見守り育むことにより、地域や家庭の教育力の向上を図るため、学校支援地域本部や放課後子供教室、家庭教育支援など、地域住民の参画による教育支援の取組を全国で推進している。

いじめ防止対策の推進

2013(平成25)年6月に成立した「いじめ防止対策推進法」及び同年10月に策定した「いじめの防止等のための基本的な方針」に基づき、国・地方公共団体・学校・地域住民・家庭その他の関係者の連携の下、いじめの問題の克服に向けて取り組むよう、「いじめ対策等総合推進事業」等により、いじめの防止等のための措置を推進している。

スクールサポーターによるいじめ防止対策の推進

退職した警察官等からなるスクールサポーターの学校への訪問活動等により、いじめ事案の早期把握に努めるとともに、把握したいじめ事案の重要性及び緊急性、被害少年及びその保護者等の意向、学校等の対応状況等を踏まえ、学校等と緊密に連携しながら、的確な対応を推進している。2014(平成26)年4月現在、43都道府県で約800人のスクールサポーターが配置されている。

「食育」等の普及・促進及び多様な体験活動の推進
1)食育の普及促進

「食育」については、2011(平成23)年3月に策定した「食育推進基本計画」に基づき、ごはんを中心に、魚、肉、牛乳・乳製品、野菜、海藻、豆類、果物、茶など多様な副食などを組み合わせ、栄養バランスに優れた「日本型食生活」などの健全な食生活の実践や農林漁業体験を通じて食や農林水産業への理解を深める教育ファームなどの食育活動を支援した。さらに、学校給食への地場産物の活用など、地域の特性を活かした取組を促進している。

2)消費者教育等の推進

消費者教育を総合的かつ一体的に推進するために、2012(平成24)年12月に「消費者教育の推進に関する法律」(平成24年法律第61号)が施行され、消費者庁に審議会として消費者教育推進会議を置いた(同法第19条)。また、同法に基づき2013(平成25)年6月28日に「消費者教育の推進に関する基本的な方針」(基本方針)が閣議決定された(同法第9条)。同基本方針の「今後検討すべき課題」を消費者教育推進会議に置かれた3つの小委員会(消費者市民育成小委員会、情報利用促進小委員会、地域連携推進小委員会)で検討し、2015(平成27)年3月に取りまとめを公表した。

3)地域や学校における体験活動、文化・芸術活動
(1)地域における体験活動の推進

学習活動やスポーツ・文化芸術活動等の体験活動、地域住民との交流活動等の機会を提供する放課後子供教室を実施している。

また、家庭や企業などへの体験活動に関する普及啓発を推進するとともに、独立行政法人国立青少年教育振興機構において、全国28か所にある国立青少年教育施設における青少年の体験活動の機会と場の提供や指導者の養成、民間団体が実施する体験活動等に対する「子どもゆめ基金」事業による助成などを通して、青少年の体験活動を推進している。

(2)学校における体験活動の推進

学校教育において児童生徒の健全育成を目的として様々な創意工夫のある農山漁村等における体験活動の取組を支援している。

(3)文化・芸術活動

子供たちが、小学校・中学校等において、文化芸術団体や芸術家による実演芸術公演を鑑賞し、ワークショップ等を体験することを通じて、子供たちの豊かな感性や発想力を育む取組を推進している。

4)自然とのふれあい

自然保護官(レンジャー)やパークボランティアの指導・協力の下、自然の中でのマナーの習得、自然環境の再生保全活動などを行う機会を提供している。

5)農村漁業体験や都市と農村漁村との交流体験

農山漁村における宿泊体験活動等を通じて子供たちの生きる力を育む「子ども農山漁村交流プロジェクト」を推進している。また、国有林野では、優れた自然景観を有し、森林浴や自然観察、野外スポーツ等に適した森林を「レクリエーションの森」として設定(2014(平成26)年4月1日現在、1,080か所)し、広く国民へ提供するなどの取組を行っている。また、青少年の農山漁村等における自然体験活動を推進するため、青少年が農林水産業体験や自然体験などを通して社会性や主体性を育む交流体験活動等の事業を支援している。

6)子供の遊び場の確保(公園、水辺、森林)

子供の遊び場としての役割が求められる都市公園については、各種運動施設や遊戯施設等を有し、手軽にスポーツやレクリエーションを楽しむことができる公園などの整備を推進している。

〈地域の安全の向上〉
災害時の乳幼児等の支援

地方自治体において、防災訓練大綱に基づき、乳幼児や妊産婦を含む要配慮者の参加を得ながら防災訓練を実施している。

子供の事故防止

2009(平成21)年12月より、子供の不慮の事故を予防するため、「子どもを事故から守る!プロジェクト」を展開している。

1)遊び場の安全対策の推進

都市公園における遊具については、安全確保に関する基本的な考え方を示した「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」を2014(平成26)年6月に改訂し、各施設管理者への周知徹底を図っている。

2)建築物等の安全対策の推進

多数の者が利用する特定の特殊建築物等について、建築物等の所有者等による維持保全計画の作成、定期報告制度等を通じ、適切な維持保全及び必要な改修を促進している。

幼稚園・保育所等における事故の発生・再発防止

2014(平成26)年11月28日に公表された「教育・保育施設等における重大事故の再発防止策に関する検討会」の中間とりまとめを踏まえ、重大事故の情報の国への集約の在り方等を、「特定教育・保育施設等における事故の報告等について」において通知した。

交通安全教育等の推進

家庭及び関係機関・団体等との連携・協力を図りながら、幼児や小・中・高校生に対し、子供の発達段階に応じた交通安全教育を推進している。

犯罪等の被害の防止

防犯ボランティア等によるパトロール活動や「子ども110番の家」の活動に対する支援、不審者情報等の迅速な発信及び共有に努めているほか、学校等と連携した被害防止教育、スクールサポーターの派遣等を推進している。

さらに、2014(平成26)年度においても、子供たちが安心して教育を受けるために、学校安全ボランティア等を効果的に活用する仕組みを整備することにより、地域社会全体で、子供の安全を見守る体制の充実を図っている。

文部科学省においては、通学路等で子供たちを見守る体制を強化するため、スクールガード・リーダーの配置やスクールガードの養成、防犯教室の講師となる教職員を対象とした都道府県教育委員会が実施する講習会への支援など、子供が犯罪被害に遭わないための取組を推進している。

インターネットに係る有害環境から子供を守るための取組の推進

インターネットに起因する子供の犯罪被害等を防止するため、関係機関・団体等と連携し、携帯電話事業者に対する保護者へのフィルタリング等の説明強化に関する要請のほか、入学説明会等の機会を捉えた保護者に対する啓発活動や子供に対する情報モラル教育の推進等の取組を推進している。

「安全・安心まちづくり」の推進

「安全・安心まちづくり」の一環として、子供に対する犯罪の発生が懸念される学校周辺、通学路、公園、地下道、空き家等における危険箇所の把握・改善等の取組を支援するとともに、防犯灯や防犯カメラの整備を促進するなど、子供が犯罪被害に遭いにくいまちづくりを推進している。

子供の健康に影響を与える環境要因の解明

環境中の化学物質等が子供の健康に与える影響を解明するため、2010(平成22)年度より、「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」を行っている。

(様々な家庭・子供への支援)
〈貧困の状況にある子供への支援〉
子供の貧困対策の推進

子供の貧困対策については、2013(平成25)年6月に子どもの貧困対策の推進に関する法律が成立し、2014(平成26)年1月17日に施行した。本法は、子供の貧困対策を総合的に推進するため、第8条において基本的な方針等を定める大綱を定めることとされている。これを受け、同年4月から6月にかけて「子供の貧困対策に関する検討会」を開催し、幅広く関係者から意見聴取を行うとともに、総合的な見地から検討・調整を行い、同年8月29日に「子供の貧困対策に関する大綱」を閣議決定した。

また、2015(平成27)年4月2日には、子供の貧困対策を、国民の幅広い理解と協力の下に、「子供の未来応援国民運動」として展開していくため、関係各界の発起人が一堂に会したキックオフイベント「『子供の未来応援国民運動』発起人集会」を開催した。

〈ひとり親家庭支援〉
子育て・生活支援

母子及び父子並びに寡婦福祉法において、保育所等の利用調整を行う際のひとり親家庭の子供に対する特別な配慮を地方公共団体に義務付けているほか、従来の放課後児童クラブ、子育て短期支援事業及び一時預かり事業に加えて、2015(平成27)年4月より新たにファミリー・サポート・センター事業等の利用についても特別な配慮を地方公共団体に義務付けた。

また、ひとり親が疾病、技能習得のための通学等により、一時的に介護、保育や日常生活に支障が生じた場合に家庭生活支援員(ヘルパー)の派遣等を行うひとり親家庭等日常生活支援事業等を実施している。

就業支援

母子家庭の母等が、よりよい収入・雇用条件等で就労することにより、経済的な自立が図られるようにするため、就業支援として、就業情報の提供等の一貫した就業支援サービス等を提供する母子家庭等就業・自立支援センター事業等を実施している。

養育費の確保等

2011(平成23)年6月に民法(明治29年法律第89号)が改正され(2012(平成24)年4月1日施行)、協議離婚で定めるべき「子の監護について必要な事項」の具体例として、養育費の分担と親子の面会交流が明示された。

経済的支援

ひとり親家庭等の生活の安定と自立の促進に寄与するため、児童扶養手当を支給するほか、ひとり親家庭等の生活や子供の就学に必要な資金等について貸付を行う母子父子寡婦福祉資金貸付金の貸付を行っている。さらに、改正法では、新たに父子家庭を対象とした福祉資金貸付制度が創設された。

〈児童虐待の防止、社会的養護の充実〉
児童虐待防止に向けた普及啓発

2004(平成16)年から毎年11月を「児童虐待防止推進月間」と位置付け、児童虐待問題に対する社会的関心の喚起を図っており、月間中は、関係府省庁や地方公共団体、関係団体等と連携した集中的な広報・啓発活動を実施している。

児童虐待の未然防止、重篤化防止のための早期対応
1)児童虐待防止対策に関する副大臣等会議

2014(平成26)年8月29日に関係府省庁による児童虐待防止対策に関する副大臣等会議を開催し、同年12月26日、児童虐待を未然に防ぐとともに、虐待を受けたとしても重篤化する前に迅速に発見し、的確に対応するための対応策について取りまとめた。

2)切れ目のない児童虐待防止対策の推進

児童虐待の防止に向けて、

  • <1>虐待の「発生予防」、
  • <2>虐待の「早期発見・早期対応」、
  • <3>虐待を受けた子供の「保護・自立の支援、保護者への支援」

に至るまでの切れ目のない総合的な支援体制の整備、充実を進めている。

また、児童相談所全国共通ダイヤル(0570-064-000)について、2015(平成27)年7月から3桁番号(189)に変更し、運用を開始する予定である。

3)児童虐待による死亡事例等の検証

児童虐待による死亡事例等について、2004(平成16)年度より、社会保障審議会児童部会の下に設置されている「児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会」において分析、検証し、事例から明らかになった問題点・課題から具体的な対応策を提言として取りまとめている。

4)学校による取組

学校における児童虐待の早期発見・早期対応体制の充実を図るため、教員等向けの研修教材の作成、教育委員会への配布を行った。また、学校等と児童相談所等の相互の連携の強化や、養護教諭の児童虐待への対応の充実の支援、児童生徒の相談への体制整備の支援などを行っている。

社会的養護の充実

2011(平成23)年7月に取りまとめられた「社会的養護の課題と将来像」に沿って、家庭的養護の推進、里親委託・里親支援の推進、施設運営の質の向上、親子関係の再構築の支援、自立支援の充実、子供の権利擁護などを進めている。

〈障害のある子供等への支援〉
障害者施策の推進

2013年(平成25)年9月に策定された第3次障害者基本計画において、教育については、インクルーシブ教育システムを構築することや、療育については、障害児支援の充実などを盛り込んでいる。

さらに2013年6月、障害者差別の解消を推進することを目的とした「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が成立した。2015(平成27)年2月24日には、同法に基づく、政府における施策の基本的な方向を示す「障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針」を閣議決定した。今後、2016(平成28)年4月の法施行に向けて、基本方針を踏まえて、国の行政機関の長及び独立行政法人等における対応要領、主務大臣における対応指針の作成等を進めるとともに、同法に係る国民への周知広報を行うこととしている。

障害のある子供の保育等

障害のある子供に対して、児童福祉法に基づき、日常生活における基本動作の指導や、集団生活の適応のための支援を行う児童発達支援や保育所等訪問支援を実施している。また、従来から引き続き、家族の休息などができるよう一時的に預かって見守る日中一時支援等を実施している。

発達障害のある子供への支援の充実

発達障害のある子供への支援については、2005(平成17)年4月に施行された「発達障害者支援法」(平成16年法律第167号)を踏まえ、発達障害のある人の乳幼児期から成人期までの各ライフステージに対応する一貫した支援の推進を図るため、保健、医療、福祉、教育、就労等の制度横断的な関連施策の推進に取り組んでいる。

「気づき」の段階からの支援

乳幼児検診や子育て家庭の利用する様々な施設・事業において、特別な支援が必要となる可能性のある子供を早期に発見し、適切な専門機関につなぐこと等により、「気づき」の段階からの支援の充実を図っている。

特別支援教育の推進

インクルーシブ教育システムの構築という障害者の権利に関する条約の理念を踏まえた特別支援教育の在り方については、中央教育審議会の「特別支援教育の在り方に関する特別委員会」が2012(平成24)年7月に取りまとめた、「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)」等を踏まえ、2013(平成25)年8月、障害のある児童生徒等の就学先決定について、特別支援学校への就学を原則とせず、障害の状態等を踏まえた総合的な判断を市町村教育委員会が行う仕組みとするなどの学校教育法施行令の改正を行った。

〈ニート、ひきこもり等の子供・若者への支援〉
地域のネットワークを通じた子供・若者への支援

2010(平成22)年4月に施行された子ども・若者育成支援推進法(平成21年法律第71号)に基づき子ども・若者支援地域協議会の設置促進を図る、「子ども・若者支援地域協議会体制整備事業」(2013(平成25)年度:16地域)を実施している。

また、困難を有する子ども・若者に対する支援に携わる人材養成を図るため、訪問支援(アウトリーチ)研修を始めとする各種研修を実施している。

〈遺児への支援〉
遺児への支援

東日本大震災被災地の子供と家族に対する健康・生活支援として、2014(平成26)年度に「被災した子供の健康・生活対策総合支援事業」を創設し、児童精神科医等が巡回相談により子供の心のケア等を行う「親を亡くした子供等への相談・援助事業」を実施した。

交通事故遺児支援については、自動車事故による交通遺児等の健全な育成を図るため、独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA[ナスバ])において、中学校卒業までの遺児等を対象に、育成資金の無利子貸付を行うとともに、公益財団法人交通遺児等育成基金においては、満16歳未満の遺児を加入対象に、育成給付金の支給を満19歳に達するまで行っている。

地域自殺対策緊急強化基金を活用して、地方公共団体において、自死遺児支援のためのつどいの開催等の取組を実施した。

〈定住外国人の子供に対する就学支援〉
定住外国人の子供に対する就学支援

外国人については、保護者が希望する場合には、その子供を公立の義務教育書学校に無償で就学させることができ、その支援のための諸施策を行っている。

<4>教育

性に関する科学的な知識の普及

学校において適切な性に関する指導が実施されるよう、各地域における指導者養成と普及を目的とした研修会等を行った。

妊娠や家庭・家族の役割に関する教育・啓発普及

小学校、中学校、高等学校において、関連の深い教科を中心に、家庭・家族の役割への理解を深める教育がなされている。

2008(平成20)年3月には小・中学校、2009(平成21)年3月には高等学校の学習指導要領を改訂し、家庭と家族の役割に気付かせる実践的・体験的な学習活動を一層重視するなど、教育内容の充実を図っている。

1)乳幼児とふれあう機会の提供

中学生及び高校生等が乳幼児と出会い、ふれあう機会を広げるための取組を推進している。

2)学校・家庭・地域における取組の推進

小学校、中学校、高等学校の各学校段階で、関係教科、道徳、総合的な学習の時間及び特別活動等において相互の連携を図りながら子育てへの理解を深める教育が実施されている。

家庭や地域における取組としては、夫婦で共同して子育てをすることの大切さや命の大切さなどについて、保護者が理解を深められるよう、地域が主体的に実施する家庭教育に関する取組を支援している。

キャリア教育の推進

男女ともに、ライフイベントを踏まえて多様な選択肢の中から自分の生き方を考えることができるよう、男女共同参画の視点からのキャリア教育を推進するため、高校生を対象としたブックレットの普及を進めるとともに、学生を対象に男女の働き方や家庭生活について考えるワークショップを実施した。

<5>仕事

ロールモデルの提示

起業、特定非営利活動法人での活動、地域活動等にチャレンジすることで輝いている女性、個人、女性団体、グループ及びそのようなチャレンジを支援する団体、グループを顕彰する「女性のチャレンジ賞」を実施した。

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