少子化対策

コラム

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コラム:企業における取組事例

●従業員のニーズを踏まえた仕事と子育ての両立支援

戦前から続く島根県松江市の塗装工事・防水工事等を柱とする企業(従業員数27名、うち7名が女性)は、従業員個々のニーズに沿った働き方ができるようにするため、若い従業員の仕事と子育ての両立を含む両立支援に力を入れている。きっかけは、定年間近のベテランの「若い職人が育たないと会社はダメになる」という言葉だったという。若い人が会社に入らず、ベテランが退職していけば、老舗といえども培った技術力が低下しかねない。こうした問題意識のもと、同社は、ベテラン職人の技能・経験を受け継ぐ若年層の従業員の定着・育成の観点から、従業員一人ひとりの力を発揮してもらうため、個々のニーズに沿った働き方のできる環境の整備を進めた。

同社は特徴的な「子の看護休暇制度」として、高校を卒業するまでの子1人につき年5日の有給休暇を30分単位で取得できる制度を設けている。従業員の生活実態や意見をもとにしており、例えば、子供の急な発熱があった場合でも、病院への受診と病児保育に預けるために必要な最小限の休暇を取得し、仕事に戻ることができるなど、利便性が高い制度となっている。同様の考え方をもとに、育児のための始業・終業時刻の繰り上げ・繰り下げや、育児短時間勤務制度も設けているほか、年次有給休暇を1時間単位で取得可能としている。また、出産祝い金を10万円支給したり、保育料の3分の1を補助する等の制度も設けている。

こうした休暇制度を利用しやすい環境づくりについても工夫し、職場では休日取得の希望日を共有するようにし、お互いがカバーする態勢が取られている。また、個人で対応する仕事は極力作らず、誰が休んでも対応できるようにしている。

同社は、次世代育成支援対策推進法の認定基準を満たし、島根県内で第1号の「くるみん」マークの認定を受けている。これらの両立支援の効果として、退職者も激減し、若年層の従業員の定着・育成が図られたことがあげられる。18歳~39歳の従業員数が2002(平成14)年に6名だったが、2015(平成27)年には13名に増加し、2002年には一人もいなかった子育て中の従業員数も13名に増加している。また、2013(平成25)年度には20代の女性現場監督が誕生したり、受注額が増加するなどの成果にも結びついている。

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コラム 企業における取組事例の写真(2)

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