少子化対策

コラム(6)

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コラム:少子化に関する国際意識調査について

先進諸国において少子化は共通する問題であり、その背景にある要素や各国の少子化対策について比較分析し、我が国の特性を把握するために、5年ごとに国際意識調査を実施している。

2015(平成27)年度は、日本と、欧州3か国のフランス、スウェーデン、イギリスの20歳から49歳までの男女を対象に「交際」、「結婚」、「出産」、「育児」、「ワーク・ライフ・バランス」等に関する意識について調査を行った。

各国における2014(平成26)年の合計特殊出生率をみると、フランス(1.98)、スウェーデン(1.88)、イギリス(1.81)と、いずれも人口置換水準に近く、一方で日本は1.42にとどまっている。過去に少子化状態を経験した各国が、現在の出生率回復基調に至っていることから、今後の日本の少子化対策の参考としたい。

2010(平成22)年の国立社会保障・人口問題研究所「第14回出生動向基本調査(独身者調査)」によると、日本ではいずれは結婚しようと考える未婚者の割合は、男性86.3%、女性89.4%と依然として高い水準で推移している。一方、未婚率は男女ともに上昇しており、2010年の総務省「国勢調査」によると、年齢別未婚率は、男性では、25~29歳で71.8%、30~34歳で47.3%、女性で、25~29歳で60.3%、30~34歳で34.5%となっている。

○恋愛に関する考え方(図1)

恋愛に関する考えについて聞いたところ、日本では、「交際することで人生が豊かになる」(42.8%)が最も高く、「交際をすると相手との結婚を考える」(42.7%)もほぼ同率である。次いで「相手からアプローチがあれば考える」(34.9%)が続いている。

欧州各国の結果を比較すると、各国とも「交際することで人生が豊かになる」がフランス(61.3%)、スウェーデン(91.3%)、イギリス(44.0%)と最も高いが、特にスウェーデンでは9割以上となっている。また、日本は「気になる相手には自分から積極的にアプローチをする」(20.0%)より「相手からアプローチがあれば考える」(34.9%)が高く、受け身の姿勢が強い。

図1 恋愛に対する姿勢(複数回答)

○交際相手との出会いの機会(図2)

各国とも「友人に紹介を頼む」が最も高い。欧州各国では「婚活サイトなどのインターネットサイトやSNSを利用する」の割合が、フランス(24.5%)、スウェーデン(48.9%)、イギリス(30.3%)と高くなっているが、日本では7.0%にすぎない。

図2 交際相手とどのような出会いの機会があるとよいか(複数回答)

○結婚生活について不安に感じること(図3)

日本では「結婚生活にかかるお金」(37.3%)、「お互いの親の介護」(35.9%)、「お互いの親族との付き合い」(32.6%)の順となっている。

フランスでは「二人の相性」(41.4%)、イギリスでも「二人の相性」(34.4%)、スウェーデンでは「二人の間で起こる問題の解決」(35.4%)がそれぞれもっとも高く、日本の不安材料との違いがある。

図3 結婚生活について不安に感じること(複数回答)

○希望する子供数になるまで、子供を増やしたいか(図4)

日本では「希望する子供数になるまで子供を増やしたい」が46.5%と微増している。欧州各国は6割を超えている。

図4 希望する子供数になるまで子供を増やしたいか(欲しい子供の数よりも、実際の子供の数が少ない人)

○子育てをして良かったと思うこと(図5)

日本は「家庭が明るくなる」(72.9%)、「子育てを通じて自分も精神的に成長する」(62.7%)、「生活にはりあいができる」「子育てを通じて自分の視野が広がる」(いずれも52.8%)と続く。

欧州各国の結果は、「家庭が明るくなる」が最も高いのがフランス(67.3%)、イギリス(73.9%)で、スウェーデンは「子育てを通じて自分も精神的に成長する」が79.9%と最も高い。

図5 子育てをしていて、良かったと思うこと(複数回答)

○育児を担う者(図6)

小学校入学前の子供の育児における夫・妻の役割についての考えを聞いたところ、日本では「主に妻が行うが、夫も手伝う」が55.0%で過半数を占める。

各国の結果を比較すると、日本以外の国では「妻も夫も同じように行う」の割合が5割を超えており、スウェーデンは93.9%と特に高くなっている。

図6 育児における妻・夫の役割(就学前の子供の育児)(単一回答)

○女性の理想のライフコース(図7)

女性に育児と仕事との関係で、理想の生き方を聞いたところ、日本では「出産するが、子供の成長に応じて働き方を変えていく」が55.3%で最も高く、欧州各国もフランス(35.9%)、スウェーデン(60.2%)、イギリス(36.5%)と最も高い。

図7 育児と仕事との関係で、理想の生き方〈女性〉(単一回答)

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