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少子化対策

第1部 少子化対策の現状(第2章 第4節 1)

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第2章 少子化対策の取組(第4節 1)

第4節 男性の家事・育児参画の推進~子育て目的の休暇の取得を中心に~【特集】(1)

1 はじめに

男性の家事・育児参画の必要性

出産や子育ての希望の実現を阻む要因は様々であるが、長時間労働などにより、男性の家事・育児への参画が少ないことが、少子化の要因の一つとなっていると考えられる。

第1章でみたとおり、夫婦の理想とする子供の数と実際に持つつもりの子供の数には乖離があり、希望が実現できていない。(第1-1-18図

また、夫の休日の家事・育児時間と第2子以降の出生割合をみると、両者には正の関係性がみられる(第1-1-23図)が、我が国における夫の家事・育児関連時間は、1日当たり平均67分と、妻と比較してその差は大きく、先進国中最低の水準にとどまっている。(第1-1-24図

男性が当事者意識を持って家事・育児に参画することは、何より男性自身にとってプラスになる。子育てを通じて子供の日々の成長を実感することで幸福感が向上したり、様々な家事に関わることで生活者の視点や経済感覚等が身に付き、多様な視点で世の中を見ることができるようにもなる。協力して家事や育児に関わっていくことで家族との絆が深まることも期待される1

また、共働き世帯数は専業主婦世帯2数の1.7倍となり(第1-2-48図)、子育て世代の女性の就業率は7割を超え3、第1子が生まれた後も働き続ける女性の割合も5割を超えている。(第1-1-20図)子育て家庭の8割以上が核家族となっており4、家事・育児の担い手が限られる家庭が増加していると考えられる。男性が家庭での責任を女性と分かち合うようになれば、その分、女性が社会に参画していくためのハードルは低くなるため、男性の家事・育児への参画は、女性活躍の観点からも重要である1

我が国では、男女の仕事と育児の両立を支援するため、育児休業や子の看護休暇が制度化されているものの(「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号。以下「育児・介護休業法」という。)第5条及び第16条の2)、後にみるように、男性のその取得率は低い水準にとどまっている。

そのような中で、まずは、子供の誕生直後に、短い期間でも男性が休暇を取得し、誕生した子供や家族と過ごす時間を増やすことで、家事や育児に主体的に関わるきっかけにしていこうという考えから、少子化社会対策大綱(2015(平成27)年3月20日閣議決定)においては、「男性の配偶者の出産直後の休暇取得率80%5」の数値目標を掲げるなど、配偶者の出産直後からの男性の休暇取得の促進に取り組んでいるところである6

本節では、男性の子育て目的の休暇である育児休業及び子の看護休暇の取得状況並びに配偶者の出産直後の男性の休暇の取得状況について触れた上で、主に2016(平成28)年に内閣府の委託により行った「男性の配偶者の出産直後の休暇取得に関する実態把握のための調査研究事業」(以下「2016年委託調査」という。第1-2-25図)の結果等を分析し、男性の子育て目的の休暇取得や家事・育児への参画を後押しする職場や家庭の要因について探っていきたい。

第1-2-25図 「2016年委託調査」の概要

以下、本節における構成について順に説明する。

〔2〕子育て目的の休暇取得の現状では、育児休業、子の看護休暇、配偶者の出産直後の休暇の取得率、取得意向や取得した理由等をみながら、男性の子育て目的の休暇取得の現状を概観する。

〔3〕子育て目的の休暇を取得しやすい職場とはでは、休暇取得者・非取得者の職場の特徴を明らかにすることで、休暇を取りやすい職場について考察する。

〔4〕家庭と子育て目的の休暇取得の関係では、休暇取得者・非取得者の家庭の特徴を明らかにするとともに、休暇取得の動機の背景にある男女の意識について掘り下げたうえで、休暇取得の促進、ひいては男性の家事・育児参画の推進に必要な要因について考察する。

最後に〔5〕まとめにおいて、全体をまとめたうえで、男性の子育て目的の休暇取得の促進において重要なことについて考察する。

また、育児休業について明らかになった職場や家庭における影響、より効果的な取得方法等についても紹介する。


1 「男性の暮らし方・意識の変革に向けた課題と方策~未来を拓く男性の家事・育児等への参画~」(平成29年3月男女共同参画会議男性の暮らし方・意識の変革に関する専門調査会)参照

2 男性雇用者と無業の妻からなる世帯をいう。

3 2016(平成28)年の25歳から44歳の女性の就業率は72.7%(総務省「労働力調査(基本集計)」)。

4 2015(平成27)年の児童のいる世帯のうち、核家族世帯の割合は80.9%(厚生労働省「平成27年国民生活基礎調査の概況」)。

5 配偶者の出産後2か月以内に半日又は1日以上の休み(年次有給休暇、配偶者出産時等に係る特別休暇、育児休業等)を取得した男性の割合を2020(平成32)年に80%とすることを目指す。

6 なお、「働き方改革実行計画」(2017(平成29)年3月28日働き方改革実現会議決定)では、「国家公務員において、全ての男性職員が妻の出産前後に休暇を取得する「男の産休」が当たり前となる職場環境を整える。また、民間企業等においても「男の産休」取得を促進する。」とされている。

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