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少子化対策

第1部 少子化対策の現状(第2章 第4節 2)

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第2章 少子化対策の取組(第4節 2)

第4節 男性の家事・育児参画の推進~子育て目的の休暇の取得を中心に~【特集】(2)

2 子育て目的の休暇取得の現状

我が国の男性が取得する子育て目的の主な休暇としては、育児休業、子の看護休暇のほか、年次有給休暇や配偶者出産時に係る特別休暇(以下「配偶者出産休暇」1という。)等がある。これらについて、現状どれだけの男性がどの程度取得しているのか、まずは休暇等取得の実態をみていきたい。


1 配偶者の出産の際に、病院の入院・退院等の付き添いなどのために、男性労働者に与えられる年次有給休暇制度以外の特別休暇で、事業所の就業規則等で定められるもの。なお、事業所によって、制度がない場合もある。

(1)育児休業
ア 育児休業を取得した男性は3.16%

育児休業2についてみると、2016(平成28)年度の男性の育児休業取得率は3.16%である(女性は81.8%)3

取得日数は「5日未満」が最も多く(2015(平成27)年度は取得者中の56.9%を占める)、育児休業取得者の8割が1か月未満の取得にとどまっている4

なお、国家公務員男性(一般職(行政執行法人を除く。)及び防衛省の特別職・常勤職員)の育児休業については、2015(平成27)年度の取得率は5.5%で、取得期間の平均は2.6月であり、取得者の59.6%が「1か月以下」の取得となっている5

育児休業の取得時期については、取得者の半数以上(回答者の54.8%)が配偶者の出産月のタイミングで取得している(2017(平成29)年3月公表の内閣府経済社会総合研究所の分析6(以下「2017年内閣府経済社会総合研究所分析」という。))。


2 育児休業は、1歳に満たない子を養育する労働者が、事業主に対して申し出ることにより、原則として子が1歳に達する日までの連続した期間に子の養育のために取得できる休業制度である。事業主は、業務の繁忙等を理由に、育児休業の申出を拒むことができない(育児・介護休業法第5条、同第6条)。

3 平成28年度雇用均等基本調査(厚生労働省)

4 平成27年度雇用均等基本調査(厚生労働省)

5 「女性国家公務員の登用状況及び国家公務員の育児休業等の取得状況のフォローアップ」(内閣官房内閣人事局(2016(平成28)年)

6 内閣府経済社会総合研究所「男性の育児休業取得が働き方、家事・育児参画、夫婦関係等に与える影響」(2017(平成29)年3月)http://www.esri.go.jp/jp/archive/new_wp/new_wp040/new_wp039.pdf

イ 育児休業取得希望者は30%

内閣府が2015(平成27)年度に行った「平成27年度調査 少子化社会に関する国際意識調査報告書7」(以下「2015年度国際意識調査」という。)によれば、子供のいる男性の3割が「直近の配偶者・パートナーの出産時に1ヶ月以上の育児休業を取りたかった」と回答している。しかしながら、男性の育児休業取得率は3%台にとどまっており、取得意向と取得の実態との間に乖離があると考えられる。


7 平成27年度調査「少子化社会に関する国際意識調査報告書」(内閣府 子ども・子育て本部)
先進諸国において少子化は共通する問題であり、その背景にある要素や各国の少子化対策について比較分析し、我が国の特性を把握するために、5年ごとに国際意識調査を実施している。2015(平成27)年度は、日本と、フランス、スウェーデン、イギリスの20歳から49歳までの男女を対象に「交際」、「結婚」、「出産」、「育児」、「ワーク・ライフ・バランス」等に関する意識について調査を行った。
http://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/research/h27/zentai-pdf/index.html

ウ 育児休業を取得しなかった理由

男性・正社員で育児休業を取得しなかった理由については、「職場が育児休業制度を取得しづらい雰囲気だったから」(26.6%)、「会社で育児休業制度が整備されていなかったから」(26.0%)、「残業が多い等、業務が繁忙であったため」(21.2%)と、職場環境に関する理由が多く挙げられている。(第1-2-26図)

第1-2-26図 育児休業を取得しなかった理由(複数回答) 男性・正社員

(2)子の看護休暇
ア 子の看護休暇を取得した男性は5.2%

3歳未満の子を持つ男性・正社員に直近1年間に子供が病気やけがをした際に休暇や預かりを利用した日数をきいたところ(子の看護休暇制度8の利用に限らない)、その平均は4.1日であった(女性は11.2日、第1-2-27図)。子供の病気等への対応のため、男女ともに日数を割いているものの、割かれる日数には男女で差があることが読みとれる。

第1-2-27図 子供の病気における休暇や預かりの利用 年間の平均利用日数(数値回答)(日)

2014(平成26)年度に子の看護休暇を取得した男性(正社員に限らない)の割合は5.2%(女性(正社員に限らない)は25.3%)であった9

男女ともに子供の病気等への対応に一定の日数が割かれている反面、子の看護休暇制度はあまり利用されていない実態がうかがえる。


8 子の看護休暇は、小学校就学前の子を養育する労働者が申し出ることにより1年に5日まで病気・けがをした子の看護のために取得できる休暇である。小学校就学前の子を2人以上養育する労働者については、1年に10日まで取得できる。事業主は、業務の繁忙等を理由に、子の看護休暇の申出を拒むことができない(育児・介護休業法第16条の2、同第16条の3)。

9 平成26年度雇用均等基本調査(厚生労働省)

イ 子の看護休暇を取得しなかった理由

子の看護休暇について、男性・正社員が制度を利用しない理由で最も多いのは「制度があることを知らなかった」であった(23.5%)。(第1-2-28図)

第1-2-28図 子の看護休暇の未取得理由(複数回答)男性・正社員

以上、(1)及び(2)のとおり、育児休業、子の看護休暇ともに、女性に比べて、男性の取得率は低い。また、いずれについても法律上利用できる制度であり、申出を受けた事業主はこれを拒むことができないものであるにもかかわらず、取得できない理由の上位に「会社で育児休業制度が整備されていなかったから」(育児休業)や「制度があることを知らなかった」(子の看護休暇)が挙がっていることからすると、これらの取得率が高くない原因のひとつには、制度が十分に周知されていないことがあると考えられる。

そのような中で、内閣府では、「さんきゅうパパプロジェクト」として、まずは子供の誕生直後から、男性が短い期間でも休暇を取得し、誕生した子供や家族と過ごす時間を増やすことで、家事や育児に主体的に関わるきっかけにしていこうという観点から、配偶者の出産後2カ月以内に半日又は1日以上の休暇(年次有給休暇、配偶者出産休暇、育児休業等)を取得することを推進している。

以下、配偶者の出産直後の男性の休暇取得の現状についてみていく。

(3)配偶者の出産直後の男性の休暇取得
ア 休暇取得者は55.9%

2016年委託調査によれば、2015(平成27)年に父親になった男性のうち、55.9%が配偶者の出産直後の休暇を取得している。(第1-2-29図)

第1-2-29図 休暇取得率

休暇取得日数は、合計で4日以上6日未満が最も多い(休暇取得者の23.0%)。(第1-2-30図)

第1-2-30図 休暇の合計取得日数

休暇の取得時期についてみると、「出産日」、「出産翌日から退院まで」、「退院翌日から出産後2か月以内」の3つの期間のうち、最も多く取得されているのは出産日当日で(休暇取得者の84.8%が取得)、以下、出産翌日から退院まで(休暇取得者の77.6%)、退院翌日から出産後2か月以内(休暇取得者の69.8%)と続く10

上記3つすべての期間で取得した人が休暇取得者の49.6%と多く、次いで2つの期間で取得した人が33.0%と、休暇取得者のうち2つ以上の期間で取得した人の割合は82.6%であった。(第1-2-31図)また、各期間で取得した休暇日数は1日以上2日未満が最も多く(第1-2-32図)、休暇取得者の約7割の取得日数の合計が6日未満であるという結果(第1-2-30図)と合わせてみると、必ずしも連続した休暇ではないが2つ以上の期間で休暇を取得している可能性が高いことがうかがえる。

第1-2-31図 休暇を取得した期間の数

第1-2-32図 各期間で取得した休暇日数


10 2016年委託調査

休暇を取得して満足した人の割合は高く(「とても良かった」+「まあ良かった」の合計値は95.0%)、また、複数の期間で休暇を取得しているほど、満足した人は多い(「とても良かった」+「まあ良かった」の合計値:1期間取得者91.1%、2期間取得者93.4%、3期間取得者97.3%)11

休暇に利用された制度についてみると、「配偶者出産休暇」(出産日当日では休暇取得者の43.4%、出産翌日から退院までは45.6%が利用)のほか、「年次有給休暇」(出産翌日から退院までは休暇取得者の54.2%、退院翌日から出産後2か月以内では78.0%が利用)が多く利用されている。(第1-2-33図)

第1-2-33図 各期間で利用された休暇の種類


11 2016年委託調査

イ 希望しながら取得しなかったのは29.1%

2015(平成27)年に父親になった男性のうち29.1%の男性が休暇取得の意向を持ちながら取得しておらず、休暇取得意向割合と実際の取得割合との間に乖離がある。なお、15%の男性は、休暇取得意向がなく休暇を取得していない。(第1-2-34図)

第1-2-34図 休暇取得者、休暇非取得者(取得意向有無)の割合

ウ 休暇を取得しなかった理由

休暇を取得しなかった理由についてみると、「業務が繁忙で休むことが難しかったから(27.0%)」「日ごろから休暇を取りづらい職場だったから(23.5%)」と職場環境に関する理由が上位に挙げられている。(第1-2-35図)

第1-2-35図 休暇を取得しなかった理由(複数回答)

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